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485 :リバース ◆Uw02HM2doE :2010/11/04(木) 01:51:21 ID:c382CckG


「今日から二人……だね」
「……ああ」
窓からは夕日が差し込む。母さんが精神的に病んで2年。そして介抱も虚しく息を引き取ってから一週間が経っていた。
「兄さん……大丈夫?」
「……ああ」
結局アイツが死んでも母さんは救えなかった。
そうだよ、何で気が付かなかったんだろう。母さんは確かにあのろくでなしを愛していたのだから。
母さんは殴られてもアイツを愛し続けていたんだ。
まるで狂気。何でだ、何でそんなこと出来るんだよ。俺には理解出来ない。
「兄さん……こっちを向いて」
「……ああ」
俺は……一体どうすれば良かったんだ。どうすれば……。
「兄さん……」
潤の手が俺の頬を触る。そのまま右に向けられて――
「んっ」
「……っ!?」
キスをされた。潤の舌が俺の舌を絡み取ろうと動き回る。咄嗟に俺は潤を突き飛ばした。潤は勢いに耐えられず尻餅を着く。
「はぁはぁ……な、何やってんだよ!」
「……これからは私が兄さんを支えてあげるから」
「だから何の……っ!」
思わず口を閉じる。こちらを見つめた潤の瞳には一切の光もない。
相手はまだ中二の妹だというのに身体が震えて動けない。潤はゆっくりとこちらに近付いて来る。
「これからは私のことだけを考えて。父さんでも母さんでもなく……私のことだけを、ね」
潤と俺の距離が零になって――



486 :リバース ◆Uw02HM2doE :2010/11/04(木) 01:52:46 ID:c382CckG


「……痛っ」
気が付くとかなり高価な調度品が至る所に置いてある部屋が視界一杯に広がった。
手足は座っている椅子にきつく縛られている。ここは見覚えのある部屋だった。
「お気づきですか、要様」
「……あ」
目の前にはメイド服を着た金髪赤目の美人がいた。最後に会った時と違うのはちゃんと人の形をしているという点だ。
「桜花!?桜花じゃないか!」
「はい、つい先日修理が終わりまして今日から仕事に復帰いたしました」
そのメイド、桜花は丁寧にお辞儀をする。紛れも無く桜花本人だった。
「そうだったのか。良かった……あ、助けてくれ桜花!ここ、会長の部屋だろ?」
「はい、確かにここは優お嬢様の寝室ですが……助けてくれ、とは?」
「会長に拉致されたんだ。縛られてるから何とか解いてくれないか」
俺は両手足を縛られている。この状態で助けを求めるのは普通じゃないのか。
しかし桜花は俺を助けるどころか、とんでもないことを口にした。
「貴方の手足なら私が縛りました。きつく縛ったので少し痛むとは思いますが我慢してください」
「……お、桜花が…」
「はい」
当たり前のように答える桜花。一体何がどうなっているんだ。
「……会長の命令か」
「半分はそうです。しかし残りの半分は私の意志です。……要様」
桜花に見つめられる。赤く燃える彼女の瞳には狂気に似た何かが宿っていた。
「な、何だよ……」
「私に価値を与えてくれたのは貴方です。だから私も貴方に恩返しがしたい。最初はそう思っていました」
桜花は話しながら衣服を脱いでいく。思わず目を逸らすが布の擦れる音だけが妙にハッキリと聞こえてきた。
「な、何してんだ止めろよ!」
「いいえ、止めません。なぜなら私は気付いてしまったんです。要、愛しています」
桜花が一糸纏わぬ姿で抱き着いてくる。
アンドロイドのはずなのに人肌のように暖かくそして柔らかい。女の子特有の甘い香りが鼻中に広がった。
「お、桜花!?」
「聞こえます、心臓の音。少し早いですね。緊張しているんですか」
上目遣いでこちらを見てくる桜花。自分の顔が紅くなるのが分かる。桜花の甘い香りと豊かな胸の感触が気になって仕方ない。
……駄目だ、意識するな。潤と里奈の安否だけを考えるんだ。
「我慢比べですか。では失礼します。……んっ」
「くっ!?お、桜花っ!?」
手足が動かないのをいいことに桜花が俺のズボンを脱がし既に半立ちしていたペニスを口にくわえた。
「うっ!?くぅ……」
突然与えられた快感に思わず腰を浮かす。桜花は舌を裏筋に上手く絡ませて一気に俺の射精を促す。
「きもひいのれすね?」
「くっ!?やめっ!?」
そのまま上下にストロークをする桜花。少しざらつきのある舌が亀頭と裏筋を交互に舐め回す。
とても初心者とは思えない動きに一気に射精感が高まってきた。我慢しようとするがそれを遥かに上回る快感が下半身を襲い――
「うっ!?」
そのまま桜花の口内に思い切り射精してしまった。
桜花は躊躇わずそれを全て飲み干して尿道から残りを吸い出そうとする。その行為すらも今の俺には快感となっていた。



487 :リバース ◆Uw02HM2doE :2010/11/04(木) 01:53:55 ID:c382CckG
「くぁ!や、止めるんだ桜花……」
「はぁ……。溜まってたんですね、要」
俺の話を聞かずに桜花は俺に乗り掛かって来た。太股に湿っぽさを感じる。
桜花の顔は上気しており頬には赤みが差していた。瞳は潤んでおりどうみてもアンドロイドには到底見えない。
「桜花……」
「……ばれてしまいましたか。私ももう限界なんです。だから……」
桜花はゆっくりと腰を上げて俺のペニスをあてがう。
既に桜花の秘部からは愛液が垂れており秘裂は俺のペニスを誘い込むかのように亀頭を包まんとしていた。
「お、桜花止めるんだ……。今はこんなことしてる場合じゃ……」
「要、大好きです」
「あぐっ!?」
「んはぁぁあ!」
桜花が上げていた腰を一気に落とす。ペニスは秘部に突き刺さり膣内のひだがそれを搦め捕る。
挿入しただけで達しそうになるのをなんとか我慢した。亀頭が何かに当たる。まさか子宮まで再現されているのだろうか。
「んぁぁあ……しょ、処女膜は流石にありませんが……後は再現されています」
「はぁはぁ……」
桜花はゆっくりと腰を上下させる。彼女が腰を振る度に肌と肌がぶつかる音と水気を帯びた音が混ざった、卑猥な音が響く。
「ふぁぁあ!くぅぁぁあ!いいですぅ!!」
「くっ!!うぁぁあ!?」
桜花の膣内はかなりきつく、行き来する度にひだがペニスに絡み付いて射精を促してくる。
段々と腰を振るスピードが上がり結合部は気が付けば俺の我慢汁と桜花の精液でびしょ濡れだった。
「んぁぁぁぁあ!!き、来ます!なにかがぁぁあ!かなめぇ!」
「あぁぁぁあ!もう……くっ!?」
目の前で二つの乳房が激しく揺れていた。いつもは清楚で冷静な桜花の乱れっぷりに目を奪われてしまう。
「んぁっ!?ふわぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
「っ!?あぁぁあ!」
桜花の最奥を思い切り突いた瞬間、彼女の膣内が痙攣してペニスをきつく締め付けた。
そしてその快感に耐えられずに俺は桜花の子宮に精子をぶちまけた。
「ひぁぁあ!…あ、熱い……です」
「はぁはぁ……!」
桜花がゆっくりと腰を上げると彼女の膣口から精子がどろりと垂れてきた。
「要……」
「桜花……何で……」
俺の質問には答えず桜花はティッシュで秘部を軽く拭いた後、素早く服を着替え直した。
「……それでは失礼します」
「ま、待ってくれ!」
「……あ、すいません」
そう言うと桜花は俺のペニスをティッシュで丹念に拭きズボンを履かせた。
「ありがとう……ってそうじゃなくて!何処に行く気だよ!」
「……知っていますか?今外の庭では貴方を賭けて優お嬢様と糞虫が戦っておられます」
「糞虫……戦いって……?」
「全ては貴方の為。ならば私もその宴に参加するのが道理です」
どういうことなんだ。会長が戦っているだって?一体誰と?
……いや、そうじゃない。今桜花は何て言ったんだ。参加するだって?つまり会長と桜花が戦うのか……?
「それでは行って来ます。要はそこで待っていて下さい。……私が迎えに来ます」
「おい桜花!?桜花!馬鹿なことはよせよ!桜花ぁ!」
桜花は俺の言葉には反応せず部屋から出て行った。残されたのは椅子に縛られた俺だけ。
「……くそっ!何で何にも出来ねぇんだ!?俺は……どうしてこんなに……」
調度品が並ぶ部屋に虚しく俺の叫び声が響いた。


488 :リバース ◆Uw02HM2doE :2010/11/04(木) 01:54:55 ID:c382CckG

戦闘開始から5時間強。流石に辺りが暗くなってきた。
おそらくあのポニーテールは持久戦に持ち込んで来るに違いない。いや、既に持久戦に持ち込まれているのか。
「昨日はあっさり葬れそうだったんだが……フェイクか」
昨日の夜拳を交えた時には正直失望した。戦闘力の差も勿論あったが追い詰められて逃げ出したあの姿勢も期待ハズレだったのだ。
だからこそ今日要を連れて来た時に襲い掛かって来ても特に脅威には感じなかったのだが。
「まさか端から持久戦に持ち込んで来るとはな……」
改めて対峙した時のあのポーチは今思えば持久戦を視野に入れた用意だったのかもしれない。
何よりこちらがドレスだということがこの持久戦の最大の要因だった。
「……北西に200mか」
距離を詰める為、庭を一気に駆け抜ける。しかし隠れていた岩を出た瞬間から絶え間無く私を狙って牽制用のボーガンによる矢が連続的に放たれて来る。
「ちっ!小癪な!」
別の岩の影に隠れ何とか矢の雨をやり過ごす。今のでざっと10mか。だが近付くにつれ回避が難しくなってくる。まさに我慢比べとはこのことだ。
「……来たか」
ちょうどその時だった。屋敷の扉が開き桜花が出て来る。これで数的有利にはなった。後はどうやってあのポニーテールを――
「優お嬢様!御無礼をお許し下さい!たった今から私は要を手に入れる為に貴女方を制圧します!」
「何ですって!?」
桜花のいきなりの宣言に対してあのポニーテールはかなり怒っていた。
まあそれもそうだ。普通の者ならこの状況での途中参加など、百害あって一利無しに違いない。
「……ふふっ、あははははははは!」
「……優お嬢様?」
「アンタ、何が可笑しいのよ!?」
しかし私は違う。あくまでもこの状況を楽しむのだ。桜花の登場でやっとこの狂気を楽しめそうになってきた。
要の為に、ただ一人の男の為に後輩や家臣を手に掛ける。まさに私がどれだけ要を愛しているのかを示すのに相応しいではないか。
そうだ、あの糞豚どもの首を手土産として持って帰るとしよう。そうすれば要はきっと褒めてくれる。そうに決まっている。
「……くっ!?」
そうと決まれば早く狩らなければならない。夫を待たせるなど妻のすべきことではないのだ。
「信じられない……」
桜花が立ち尽くしてこちらを見ている。あれも早く狩りたいがまずは煩い小蠅をなんとかしなくては。
「何で……当たらないのよ!?」
不思議と先程と違い寸分の狂いもなく矢を避けられる。まずはやはり煩いポニーテールから狩ろうか。それとも二人まとめても良いかもしれない。
「さあ、始めよう」
美空優は気品に溢れた声で高らかと宣言した。


489 :リバース ◆Uw02HM2doE :2010/11/04(木) 01:56:49 ID:c382CckG

「っ!?」
遠くで硝子の割れる音が聞こえた。部屋には月光りか射すだけで後は闇が広がっている。
「くそっ……」
結局縄は自力では解けずずっと椅子に縛られている。
いつもならこんな時アイツが……海有朔夜が現れて何とかしてくれるんだけどな。
「さようなら……か」
でもアイツはもう現れないような気がした。まあ現れたとしてもアイツのことだ、果たして素直に助けてくれるか――
「カナメ!」
「うわぁぁぁあ!?」
「に、兄さん静かに!」
突然話し掛けられて心臓が飛び出しそうになる。月光りに照らされて目の前に潤と里奈がいた。
「カナメ、やっと見つけた!」
「遅くなってゴメンね兄さん!今この縄解くから!」
里奈は嬉しそうに俺の膝の上に乗り潤は後ろに回って縄を解きはじめる。
「お、お前ら平気なのか!?つーか何でここに居るんだよ!?」
「気絶してただけだから大丈夫!」
「何でって兄さんを助ける為に決まってるでしょ。私たち……家族だもん」
「潤……」
ここに来るということは危険に曝されることを多少なりとも覚悟しているということだ。家族……か。
「……ありがとな、潤、里奈」
「お安いご用ですよ!」
「私たちは家族なんだから当たり前でしょ?……よし、出来た!」
手足が自由になる。ずっと体制を固定されていたせいか中々上手く歩けない。それにさっき喰らった会長の蹴りがまだ効いていた。歩く度に内臓が痛む。
「兄さん、大丈夫?」
「ああ……。早くここを出よう」
扉を静かに開けて廊下に出る。そのまま一階に降りてホールに着いた。
「そういえばよく会長に気付かれないで屋敷に入れたな」
「外で誰かと戦ってたんだ。だからその隙にね」
「まさに忍び込みだね!」
そうか。確か桜花が出ていく時にそんなことを言っていたような――
「っ!?伏せろ!」
「わっ!?」
「きゃっ!?」
二人を引っ張って柱の影に隠れたのと同時に屋敷の正面口扉がけたたましい音を立てて吹き飛ぶ。そしてそれをぶち破った何かはホールの壁に激突した。
「……えっ?」
よく見るとそれは全身傷だらけの人間で頭からは血を流していた。その血が彼女のトレードマークだった瑠璃色のポニーテールを濡らしてしまっていて――
「撫子っ!?」
気が付けば走って血だらけの撫子に近寄っていた。
「……ぐっ……か、要……?」
「撫子!?おい、大丈夫か!」
撫子の手を握る。同じように血だらけだったが気にならなかった。撫子は俺の肩を借りて何とか立ち上がる。
「はぁはぁ……こんな姿……見られなくなかっ……たよ」
「撫子……」
力無く微笑む彼女の笑顔。こんな今にも消えてしまいそうな笑顔は初めて見た。撫子はそのまま外に出ようとする。
「行かなきゃ……まだ……終わってない」
「おい、待てよ!今動いたら死ぬぞ!?」
きっと撫子は会長のところへ行く気だ。こんな状態で会長と戦っても殺されるだけだ。それでも撫子は外に出ようとする。
「あの女に……勝たなきゃ……」
「……撫子、ゴメン」
「……あっ」
首筋を叩き撫子を気絶させる。元々弱っているため簡単に出来た。
「兄さん、その人……」
「早く手当てしないと!」
柱の影から見ていた二人が出て来る。外の方も気になるがまずは撫子の為にも逃げなければ。
「ああ。とりあえず裏口を探して逃げよう!」
俺は撫子を担いで裏口へ向かった。事は一刻を争う。あの場所ならばしばらくは安全なはずだ。会長とは俺がケリをつけなければならない。


490 :リバース ◆Uw02HM2doE :2010/11/04(木) 01:57:58 ID:c382CckG

「まずは一人……か」
狭い部屋で一人、春日井遥はパソコンの画面を見つめる。そこには幾つか画面があり、その幾つかは優の屋敷の中や外の映像だった。
「予想通り優が戦闘力でいったら断トツ。桜花もそろそろヤバいかな」
外の映像の一つに優と桜花の戦いが映っているが遠目で見ても明らかに優が押していた。
「さてと……そろそろ始めますか」
様々な機械を鞄に詰め、遥は家を出た。"要組"の活動以外で使うことはないと思っていたが仕方がない。裏切り者には制裁を。それが彼女の正義なのだから。



「はぁはぁ!兄さん、何処まで行くの!?」
「家に帰るんじゃないのカナメ!」
夜の裏路地を全速力で走る。もし今会長に捕まれば撫子は勿論、潤と里奈も最悪殺される危険性がある。とにかく今は逃げなければならない。
「……着いたっ!」
「ここって……兄さん」
潤の言いたいことは分かっている。でも今は選んでいる場合じゃない。外の異変に気が付いたのかすぐに家主が出てきた。
「要!一体どうしたんだい!?」
「わりぃな英、ちょっと寄らせてくれないか」
「……分かったよ。すぐに医者、呼んで来る」
そう、結局英の屋敷しか逃げるところが思い付かなかった。たとえ里奈がいたとしても、だ。