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461 :Life第1話蓼食う虫も好き好き ◆1If3wI0MXI :2010/12/30(木) 23:12:06 ID:nBzduQBb
初夏6月、段々暑くなってきた今日この頃、
女性の歪んだ愛情が原因で色々と事件が増えているようだ。
なかでもストーカー、監禁、殺人、心中が多いらしい。中には意中の人を喰う奴もいるとかなんとか。おぉ、怖い怖い。
俺の通っている相楽(さがら)高校にも何人かやらかした奴がいる。
まぁ、学力、容姿共に中の中、人間関係の薄い高校2年の俺、樋野島康太(ひのしまこうた)には無縁のことかもしれない。
俺の人間関係といったら、高校からの知り合いで親友の折原泰男(おりはらやすお)通称ヤスとクラスメイトの数人の男子。その男子達も何人かは花瓶に花を挿して机に置いてあるという状態だ。
そして女子とのつながりがないという事はスルーしておこう。
ふと時計を見てみる。まだ11時前だ、退屈すぎる授業のおかげで睡魔が襲ってきている。
寝ても大丈夫だよな?ここの授業はもうばっちり理解している。席もドア側の1番端だし。それに俺には存在感を消すという技がある。よし、寝よう。
そして俺は深呼吸を2、3回してから辞書を枕に寝た。



462 :Life第1話蓼食う虫も好き好き ◆1If3wI0MXI :2010/12/30(木) 23:19:42 ID:nBzduQBb
授業も聞かずにぼーっとしてたらいつのまにか昼休みになっていた。
チャイムが鳴ったと同時に多くの生徒が飛び出す。無論、購買部のカツサンドをめぐって。
俺は生粋の弁当派だ。家の都合で一人暮らしだから自作というのが忍びない。
そんなこんなで教室に残っている生徒は10数人となった。いつもの事といえばいつもの事だ。
一人でいるのも暇なので弁当を急いでかきこみ、泰男の所に行く。
机に突っ伏している、がっしりとした体格そしてソフトモヒカンのヤスに声を掛ける。どうしたのだろう?
「おいヤス、元気無いみたいだけど大丈夫か?」
「大丈夫だ、問題……ない」
首だけを動かし力なさげに言うヤス。朝からこんな調子だったけか。
「絶対大丈夫じゃないだろ。ホレ、言ってみ」
「ああ、俺もう限界だわ」と言って昨夜の、と言うより2週間程前からの出来事を簡潔にまとめて話してくれた。
なんでも、とある女生徒から毎日メールやら着信やらが来るのだという。
着信は拒否にしたらなんとか治まったようだがメールが倍に増えてしまったようだ。
おはようからおやすみまで、果てはプライベートなことまでメールが届いてくる。まるでずっと監視されているかのように。メアドを変えても無駄のようだ。
それから段々エスカレートし、今では家の前まで着いてくるようになった。
ヤスとは毎日一緒に帰っているが、ヤスの家とは方向が違うから5分位で別れてしまう。
そして別れたタイミングで女生徒Xがストーキングという訳だ。
「そりゃ凄い嫌がらせだな。で、その女生徒について何か解ったことあるか?」
「ああ、先輩だった。ほら、生徒会で副会長やってるあの人」
「あの去年のミスサガコンで準優勝した胸がバインバインのバレー部の副キャプテンか。名前は確か二巳莢(ふたみさや)さんだったな」
「そう、あの俺の好みの髪型してる普段活発そうな先輩」
二巳先輩はショートヘアだ。ヤスはショートが好きだったのか、初耳だ。
「でも何でお前なんかに?なにか接点はあるのか?」
別に僻んでるわけではない。親友の危機だ、れっきとした調査だよ調査。
話しているうちに楽になったのか、突っ伏した状態から起き上がり椅子の背もたれによしかかっている。
ヤスは話を続けた。
「えーっと多分、二巳先輩が学生手帳かなんかを落として走って届けたから?」
「どれ位の距離走った。」
「俺の家からずっといって高山町の先輩の家まで。町の人に二巳家の事を聞いて探し回ったよ」
「で、先輩は何て?」
「どうもありがとう。どうやって来たの?って。それで、神代市から走ってって言ったら凄い驚いてた」
「なるほど。そりゃあ二巳先輩は惚れてんだよ」



463 :Life第1話蓼食う虫も好き好き ◆1If3wI0MXI :2010/12/30(木) 23:21:15 ID:nBzduQBb
「なぜ惚れてるって解るんだ?」
うーんと唸るヤス。
ヤスはまだ気付いていないようだ。自分がどれほど凄い事をしたか。
ま、これ以上不安を募らせてもアレだしぱっぱと言うか。
「ヤス、よく聞け。まず俺達は神代(かみしろ)市という田舎っぽい都会に住んでいる。」
「うん、そうだな」
「そしてその隣にあるのが荒並(あらなみ)町、そのまた隣が田舎の高山(たかやま)町だ。距離的にかなりあるぞ。
普通はバスを利用するのだが……走りで来たとなればまさに漢だろう。
しかも校内新聞で二巳先輩は漢らしい殿方が好きみたいなことが書いてあったな」
つーかどんだけ体力あるんだよ、化け物か。
「つまり今までのは愛情表現っていうことか?」
ようやく気付いたか、ヤス。
「あとはお前が告ればもう執拗なメールも減るだろう。彼女になったんだからいちいちメールなんていらないだろ」
とても安易な考えだと思う。寧ろ彼女になったからこそいつでも側に感じたいとメールを送ってくるかもしれない。
「彼女が出来てメールも減る……一石二鳥だな!」
しかしヤスはしばらく考え込んでいた。
そして俺にこう言った。
「でも、俺に彼女が出来たら康太は一人になるだろ」
何を考えていたかと思えばそんなことか。
俺は肩をすくめて言う。
「気にすんなよ、俺にはバイトがあるし、家の方向も違うからすぐに別れるだろ。それに二巳先輩に脅されるのもやだし」
「何故脅される」
彼女がいない身としては察してくれればありがたい。だが、まあこういうのがヤスだからな。
「簡単さ。二巳先輩はお前の彼女だ。彼女は彼氏の隣にいるのが普通。俺が隣にいたら疎ましく思うだろ」
「そんなもんか、女ってのは」
「そんなもんさ、女ってのは」
その後、二人で笑いあった。なにが面白いのかは解らないがなぜか笑っていた。
こういう昼休みも悪くない。親友の相談を受ける。それに答える。
親友の恋愛を妬ましく思うことなんて無い、俺はサポートに回るだけさ。
「で、どうするんだい?告白すんのかい?」
「ああ、してみるよ。俺も二巳先輩の事は前から気になってたんだ。色んな意味で、な。康太のことが少し心配だけど」
「気にするなっていったろ?俺だって二巳先輩に負けないくらいの可愛い彼女を作ってみせるさ」
「なら、隣のB組の野坂雪子(のさかゆきこ)なんてどうだ?結構可愛いだろ。」
話が早いな、ヤスよ。
「いんや、俺はゆっくりやっていくよ。好きな娘ができればな」
「そっか、頑張れ」
「ああ」
キーンコーンカーンコーン
聴き慣れた電子音が校内中に響く。
「じゃ、放課後ちゃんと告れよ。俺が二巳先輩を呼び出しといてやるから」
「わかってるって」
短い会話をした後、俺は自分の机に戻った。
机の中をまさぐり次の授業の教科書を取り出す。
「次は……現国か。」
またも居眠りになりそうだ。本当に授業は退屈。
ま、必要最低限の知識は身に付けておかないとね、落第なんて勘弁だ。
パラパラと現国の教科書を捲っていたら、担当の教諭が入室。
なんとなくドアの方を見てみるとドア越しに見知らぬ女生徒が俺を見つめている。殺気溢れる瞳で。
俺、なんかしたっけ?




464 :Life第1話蓼食う虫も好き好き ◆1If3wI0MXI :2010/12/30(木) 23:22:00 ID:nBzduQBb
のこりの授業も適当に受けていたらもう放課後だ。
俺にはヤスの絶対にかなう恋愛を成就させる最後の仕事が残っている。
3年の教室へ行こう。ちなみに校内は1階が職員室と1年教室、2階が図書室と2年教室、3階が特別教室群で4階が3年教室となっている。


とりあえず4階に来たはいいものの二巳先輩がどこの組か知らないぞ。どうしたものか。
解らなかったら人に聞く、でも3年に仲良い人とかいないしなぁ。結構緊張する。
でも、俺も呼び出すって言っちゃったし、今更そんな事も言ってられないな。
あまり上がらないテンションで3年教室の周りをうろうろ。やばい、凄く怪しい人みたいだ、早く見つけないと。
お、ちょうどいいところに3年の女生徒が1人でいるぞ。グループでいる人よりかなり楽だ。
よし、あの人に聞こう。3年女生徒Aに駆け寄り一言。
「えっと、二巳先輩ってどこの組ですか」
いきなり声をかけらたもんだから少し驚いていたが、その後何かを悟ったようににやにやしながら答えた。
「二巳さんならD組だけど、多分もういないと思うわ」
もう、いない。となると
「生徒会ですか?」
「多分ね。もういいでしょ。」
「ええ、ありがとうございます。引き止めてしまってすいませんね、帰り道に気をつけて。では」
社交辞令的な挨拶で相手の気を悪くさせない。人間関係術その一だ。
「あなたも頑張ってね、男なら当たって砕けなさい。じゃ」
俺は苦笑いで返し、馴れ馴れしい女生徒Aは帰っていった。
うーん告白するのはヤスなんだけどなぁ。ま、ここまで言ってくれるんなら悪い気はしない。
一応、D組に足を運んだが案の定いなかった。
「やっぱいないか、ハァ」
少し溜息をつく。ここは4階、そして生徒会室は1階の端の方にある。認めたくない現実。面倒くさいこと極まりない。
いくしかないんだけどね。



465 :Life第1話蓼食う虫も好き好き ◆1If3wI0MXI :2010/12/30(木) 23:23:11 ID:nBzduQBb
重い足取りで生徒会室に到着。
ドアの上には生徒会室のプレート
ただの生徒会室という字が今だけは血で書かれた凄室に見えてくる。
生徒会役員なんてなったことないから入るのにそれなりの勇気がいる。
まあ、そんなことは置いといてだ。後は二巳先輩を呼び出して、学校の裏庭で待たせているヤスの所につれていくだけだ。
深呼吸をしてドアに手を掛ける。
ガラガラっと音を立ててドアがスライド。
どっかで見たことのあるような人たちが突然入ってきた俺を見る。凄く殺伐とした空気だ。
そんな空気を一切変えず一番最初に声を発したのは二巳先輩だった。
「なにか用?部外者は入れない筈だけど」
うん、自然だけどなんか敵意が見え隠れするような言い方だ。しかしここで引き下がってはいられない。
「ええ、そのぉ、何といいますか……」
駄目だ、この空気に耐えられない。しかも内容も内容だけに口ごもってしまう。
「さっさと出てってくれない?仕事がまだあるんだけど」
もっともな言い分だ。仕方ない腹を括って言ってしまおう。
「あの、二巳先輩に用件があります。今すぐ裏庭に行ってください」
「は?なんで?」
その場にいた生徒会メンバー全員が思った事だろう。中にはクスクス笑う男子もいた。
「えぇっと、俺の親友が伝えたいことがあるそうです。ハイ」
「あなたの親友?……仕方ないわね、会長ごめんね。ちょっといってくる」
「え?ええ、行ってらっしゃい」
まさかの返事に会長と呼ばれた女生徒は少々戸惑っていた。
二巳先輩はというと心なしか頬が赤くなっている。
内心、世界中の物凄いお祭りよりもテンションが上がっていることだろう。
二巳先輩はスタスタと生徒会室を出て、裏庭に向かった。
よし、後は事の成り行きを木陰から見届けるだけだ。


466 :Life第1話蓼食う虫も好き好き ◆1If3wI0MXI :2010/12/30(木) 23:25:23 ID:nBzduQBb
「二巳先輩、好きです。付き合ってください!」
マニュアル通りの簡素な言葉。
「ええ、こちらこそよろしく。」
二巳先輩は顔を真っ赤にして了承してくれた。
裏庭にて告白はうまくいったようだ。ていうか二巳先輩がヤスの告白を蹴る訳ないけどな。
よかった、よかった。おめでとう、ヤス。お前も立派な男になったな。ハッハッハ、ハァ。
今までの関係とは少し変わってしまったが、まぁ、いいだろう。俺は親友をサポートすると決めたんだ。
二人の邪魔をするのも悪いし今日はもう帰ろう。
そう思い後ろを振り返ると顔があった。
「うわぁ!」
凄い近くに顔があってびっくりした。あれ?この人、昼休みに俺を見ていた人だ。
よくよく見てみると間違いなく美人といっていいほどの楚々とした人だった。黒髪のロング、大和撫子のような和の雰囲気を醸し出している。
何か違和感があるけど。
「どうして……」
「え?なんだって?」
なにやら小声で呟いているが、まったく聞こえない。後、違和感の正体に気が付いた。この美少女、包丁を握り締めている。
「どうしてあんな事したんですか!ずっと見てましたよ、あなたがお昼休みに泰男様とお話しているところからずっと」
いきなり怒り出した、声を荒げて。どうして、と言われてもなぁ。
「相談に答えたらああなった、なにか不味いことでも?そういえば君の名前は?あと何年生?」
「大有りですよ!私はずっと泰男様の事を好いていたのに……あなたが泰男様を唆したからあんな永遠の2番手みたいな女を好きになってしまったのです!
あの女が泰男様の1番になってしまったのです!」
泰男様って、そんな堅苦しい呼び方はどうかと思うぞ。
「唆したって、ヤスは前から二巳先輩の事を気にしていたようだったけど」
「それは……とにかく、あなたが何もしていなければこんな事にはならなかったのです!天誅を下します!後、私は迎大和(むかいやまと)相楽高校1年生です」
はぁ、なんかすごい言いがかりだけどちゃんと俺の質問に答えてくれた。いい娘やないかい。うん。
てか、そんな場合じゃない。笑顔で包丁をこちらに向けている大和さん。天誅ってそういう事か、運がよくてかすり傷、最悪腹刺されて死ぬかもな。そんなことにならない為に俺は……逃げる!
「あ、待ちなさい泰男様の下僕!」
大和さんには俺はヤスの下僕に見えているらしい。これからヤスに敬語を使った方がいいのだろうか。
「俺はヤスの下僕じゃなくて親友だ!あと樋野島康太っていう名前がちゃんとあるんだよ、大和さん!」
走りながら言う。後ろを見てみるがやはり包丁を持って般若の形相で追いかけてきている。いつの間にか笑顔が鬼に変わったようだ。
「待ちなさい!下僕の山本!」
どうやらヤスの下僕は覆らないようだ。哀れ我が人生、なんつってね。
大和さんとの距離が短くなってきている。これは本気で走らないとやばいな。



467 :Life第1話蓼食う虫も好き好き ◆1If3wI0MXI :2010/12/30(木) 23:26:10 ID:nBzduQBb
校門を出てから3分、俺はまだまだ体力的に余裕があるが……大和さんはすでにバテているようだ。
「ハァ、ハァ、待ちなさいぃ、泰男ハァハァ様のハァハァ下僕ぅ」
見ての通りこの様である。しかし、好きな人の為に頑張るこの姿。本当にいい娘やね。いよ!大和撫子。
こちらも紳士としての対応をとるべきだろう。女性を気遣う一言の一つでもかけてやらないとね。
「大丈夫かい?大和さん」
そしてそっと手を差し伸べる。
「くっ、敵に情けを掛けられるとは迎一生の恥。腹切り御免!」
凄い極論。なんなんだこの娘は、前言撤回、大和撫子というより武士だった。ジャパニーズサムライ。
大和さんは包丁を持ち直し、刃を自分の腹に向けている。あれ?これって本物の切腹ってやつ?これは不味いな。
説得にとりかからんと。
「大和さんはその包丁で何をする気で?」
「切腹に決まっています」
大和さんは本気のようだ。大胆かつ慎重に、一つのミスで臓器を飛び出させたくないからな。
「確かに、敵に情けを掛けられるのは恥かもしれない、でもそれは昔々のお話だ。今は違う、お互いがどんな立場であろうと助け合う。そういう心を大切にしなきゃいけないんだよ」
くっ、とか、うっ、とか呻きながらも少しづつ包丁と腹との距離が開いていく。もう一押しだ。
「それに俺は大和さんに情けをかけたつもりはない。困っている人を見過ごせない。平和が一番。それだけさ」
臭い臭すぎる。俺ってこんなキャラだったっけ?しかも言ってることもだいぶ矛盾しているような気がする。
しかしながら以外にも大和さんには効果覿面のようだ。包丁を落とし俯いてる。
そろりそろりと近づき包丁をさっと拾い上げる。これにて一件落着。
切腹の危険性はなくなったが大和さんは未だ俯いたままだった。
「大和さん、どうした?」
糸の切れた操り人形のように無反応
「おーい、大和さーん」
それから数秒して大和さんは何かを決心したかのように大きく頷き、俺を見つめてこう言った。
「私、康太様の生涯の伴侶になります」
「うえええええええええ!!」
今年最大の驚愕かもしれない。変な叫び声を上げてしまった命を狙われたかと思ったらプロポーズ。こんな経験をしたのは世界で俺だけだろう。それかB級映画の主人公かな。
念のために聞いておこう。
「ヤスの事はいいの?」
「はい、もうあんな男はいいんです。いつもいつも私の妖艶な肢体を見てニヤニヤ笑い、その後はしっぽりムフフと行きたいですなとか考えている下衆のことなんか」
多分、ヤスの眼中には全く入っていなかったが、凄い言われようだ。さっきまでは泰男様泰男様と騒いでいたのに。というか大和さんの身体は妖艶と言うより幼児だと思うが……よし、もうひとつ聞こう
「あと、俺のどこが好きになったの?」
「康太様の全てです。逞しい肉体、凛々しいお顔、繊細な内臓、仏様のような寛容な心、そして、いつも平和でありたいと願う優しさ。これほど素敵な殿方は現代の日本にはいません。」
俺の身体は別に逞しくない、というより貧弱な肉体だし、俺の内臓って繊細だったのか、なぜわかるんだ。大和さんの眼球は人の身体をスキャン出来るのか?
大和さんの人体構造を考え込んでいたら返事を忘れていた。チラリと大和さんを見てみると期待に膨らんだ表情で俺を見つめている。正直、可愛い。俺の答えはもう決まっていた。
「こんな俺でよければ、よろしく。つっても俺が18になるまで結婚はむりだからな」
「許より、心得ています」
夕日を背に、見つめあったがなんだか恥ずかしくてすぐに目線を逸らしてしまう。
「じゃあ、帰ろうか」
「ええ、帰りましょう」