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45 :シスターズ!!4話:柚子とセリナ。:2011/01/05(水) 01:53:06 ID:hResoq/C
「37.8度だ」
「完全に風邪ですね」
「風邪だね」

妙に身体がダルいと思ったら風邪を引いていたらしい。
最近は精神的にも疲れる事だらけで、そろそろ休めと身体が訴えている。
「学校には連絡しておくからたか兄はしっかりと休んでおいてね」
「彼方、三つ葉、ごめんな」
「申し訳無く思っているのなら早く身体を治してください」
「あぁ、明日には治すように努力するよ」
薬を飲んで、寝れば治るだろ。
微熱だし。


学校へ行く彼方と三つ葉を見送る。
一人になった途端、身体から力が抜けた。
最近はドタバタしてばかりだったし、
一人でゆっくりとできる時間は貴重かもしれないな・・・
貴重な時間を有意義に使いたいが、寝る事にする。
風邪なので仕方がない。



「・・・お邪魔しま~す」
「これからお兄ちゃんの家に住む事になるんだし、ただいまのが良いんじゃない?」
「お嬢様みたいに初めて入る人の家に、断りもなく堂々とは入れないですよ~」
「お兄ちゃんと私の仲だもの、遠慮はいらないよ」
「そう思っているのはお嬢様だけだと思います・・・」
「待っててね、お兄ちゃん!」


十分に寝たからか、それとも薬が効いたのか、分からないがすっきりと目が覚めた。
気分も良い。
「・・・結構寝てた気がする」
時計を見てみる。
2時。本当に寝すぎたようだ。
・・・何か昼食を作らないといけないな。



46 :シスターズ!!4話:柚子とセリナ。:2011/01/05(水) 01:55:55 ID:hResoq/C
「目が覚めた?」
自分が空腹だった事に気づいた時、
ドアを開けてショートカットの可愛い女の子が入ってきた。
「柚子ちゃん?」
「久しぶりだね。遊びに来てくれないからこっちから来ちゃった」
父さんが働いている会社の社長の一人娘の伊野 柚子(いの ゆず)ちゃんだ。
忘れ物を届けたりする時、会社でよく遊んであげたけど、
父さんがフランスに行ってからは一度も会ってなかったなぁ・・・
でも、何で俺の家に入ってるんだろ?
ちゃんと鍵かけたよな?
「今、セリナがお粥作ってるからもう少し待ってね」
「おぉ、それはありがたい」
いつも柚子ちゃんの傍にいるお付きのセリナさんもいるのか。
聞きたい事は沢山あったが、朝から何も食べていないので、食欲には勝てない。
事情は後で聞く事にしよう。

「風邪引いてるみたいだけど大丈夫?」
柚子ちゃんが俺の寝ているベッドに腰掛けながら聞いてくる。
「大分楽になってきたよ。薬が効いてきた気がする」
まだ身体は重いが、体調は良くなったみたいだ。
「そう・・・良かったね」
柚子ちゃんが更にこちらにゆっくりと近づいてきた。
瞳が潤んでいて、標準も合っていない。
「ちょ、ちょっと待って柚子ちゃん」
手を握られ、離れることが出来ない。
「何で遊びに来てくれなかったの?」
少しずつ、距離を縮められていく。
「それは・・・父さんがいないし、行く用事が無いから・・・」
「ふーん。でも柚子と約束してたよね?」
「な、何を?」
「また、すぐに遊びに来るって」
確かに前会った時、帰り際にそんな事を言われたような気がする。
あれは社交辞令のようなものだし、
そもそも、まだ最後に会ってから1週間も経っていない。
「思い出したみたいだね。でも、もう遅いよ。こんなに柚子を悲しませたんだから」
柚子ちゃんと、顔の距離が近づいていく。
離れようにも、病み上がりの所為か身体に力が動かない。


「罰を、受けてもらうね」


柚子ちゃんとの距離が、0になった。





47 :シスターズ!!4話:柚子とセリナ。:2011/01/05(水) 01:58:48 ID:hResoq/C
「ん・・・」
「・・・っ!?」
舌で唇を無理やり開かされ、舌同士を絡めてくる。
可愛らしい柚子ちゃんからは想像もつかない情熱的なキス。
口の隅々まで、蹂躙されていく。
薬の効き目か、場の雰囲気か、頭が茹だる様に熱い。
「ふぁ・・・お兄ちゃんがいけないんだよ・・・」
首筋を舐められながら、耳元で囁かれる。
「柚子の事を放っておいて、他の子と楽しそうにしてるんだもの」
再び、口を塞がれる。
このまま流されると、人としていけない処まで堕ちてしまいそうだ。
柚子ちゃんと目が合った時、正気に戻った。
急いで柚子ちゃんを引き剥がす。
柚子ちゃんは最初、驚いた表情を浮かべたが、直ぐに怒りの表情へと変わった。
「何で・・・何で柚子の事を拒むの?」
「拒んでなんかない!今の柚子ちゃんがおかしいだけだよ!!」
「おかしくなんかないよ。ずっとお兄ちゃんとこうしたかったんだ」
駄目だ。今の柚子ちゃんは話が通じない。
必死の問いかけも聞かず、柚子ちゃんは寝巻のズボンに手をかけた。
もう駄目か・・・例え嫌われたとしても無理やり逃げるしかない!!
覚悟を決め、柚子ちゃんの肩に手を置いた時、





「孝康さ~んお粥作りましたよ~」
女神、降臨。




48 :シスターズ!!4話:柚子とセリナ。:2011/01/05(水) 02:01:27 ID:hResoq/C




「もぅ、お嬢様!反省してますか!?」
「うぅ~ごめんなさい」
今、俺の部屋でセリナさんが柚子ちゃんを叱っている。
「いくら孝康さんが抵抗しないからって、無理やりなんて絶対に駄目です!」
いつも温和なセリナさんが、主である柚子ちゃんにここまで言うとは、相当怒っているみたいだ。
・・・腰に手を当てて、頬を膨らませているので可愛くても、迫力は無い。
「だってお兄ちゃんが他の子ばかり見るんだもん。今だってセリナに見とれてたし」
柚子ちゃんに見抜かれていた。
「そもそも孝康さんもです!!」
セリナさんがこちらを向いた。
「普段からもっとお嬢様を見ていればこんなことにならなかったんです!」
何か怒る方向性が変わってきた気がする。
「孝康さんがいつでもご決断をすれば、孝康さんを伊野家への婿として迎える事ができるのですよ!!」
セリナさんが熱弁を始めた。
「血が繋がっていようと関係ないのです!愛さえあれば後は財閥の力でルールをねじ伏せますから!!」
柚子ちゃんの俺に対する呼び方がタカさんからお兄ちゃんに変わってたから、薄々は気づいていたけど、やっぱり二人目の隠し子だったんだ。柚子ちゃん。
「だからいつでも跡取りとして、婿に・・・」



セリナさんの熱弁は彼方と三つ葉が帰ってくる夕方まで続いた。
後、風邪は悪化した。