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143 :デレ&ヤン [sage] :2008/01/17(木) 23:40:12 ID:DPQ73JRh
俺が教室に着くと、そこには既に舞がいた。

「た、確かに置いて来たはず・・・!?」

びっくりする俺に舞が気づく。

「ゆっちん、置いて行くなんてひどくなぁい?」

「わ、悪かった・・って言うか、どうして俺より先に着いている・・?」

舞は首をかしげ人差し指を唇にあてる、「考え中」のポーズをとり、
3秒ほど悩む。

「ゆっちんの靴箱から有害図書を捨てるため、かな?」

「俺は動機ではなく手段を聞いているのだが・・ん?」

気付くと、クラス中の視線が俺に向けられている。

(なんでそこスルーなのよ)

そんなヒソヒソ話が聞こえてくる。

「なぁ舞、俺何か変なことしたのかな?」

「さぁね?ゆっちんらしくていいんじゃない?」

舞はそんなこと言いながらクスクスと笑っていた。


144 :デレ&ヤン [sage] :2008/01/17(木) 23:40:57 ID:DPQ73JRh
1、2限は体育だ。
選択制で人数が少ないので、男女混合で行われる。
今日の内容はサッカーで、男子の試合が終わり、
今から女子のフットサルの試合だ。

「ゆっちん!僕の活躍を見ていたまえ!そして惚れ直すのだ!」

「あ~活躍を見るのはいいが、直すもなにも、元から惚れてないぞ?」

って言うか大声でそういうことをいうなよ、
いつか男子の誰かに刺されそうで嫌だ。

ピーーーーー。
キックオフの笛と共にフォワードの舞が中央をドリブル突破する。
は、早い・・・!
惜しくもシュートは逸れてしまったが、それでもすごかった。

・・・
・・・・
・・・・・・

試合終了まで残りわずか。
舞は警戒した相手チームが、
フットサルクラブの人間を2枚付けてきたため、
最初以外は思うように動けないでいる。

試合経過の方はというと、0-0で終わりかけている。

おそらくこのコーナーキックが、
舞チームの最後のチャンスだろう。

ピッ!!

笛の合図で、キッカーがセンタリングをあげる。
すると、舞が味方からのセンタリングを受けるため強引に位置取りに出た。
もちろん相手ディフェンダーとかなりの競り合いになる。

「だぁ!!」

舞は、コートの外にまで聞こえる声と共に
高く飛び上がった。

バス!
ピ、ピーー!!

舞がヘディングで点を取るのと、
試合終了の笛はほとんど同時だった。


145 :デレ&ヤン [sage] :2008/01/17(木) 23:44:00 ID:DPQ73JRh
あれ?舞の歓声が聞こえないな?
大体こういうときは、大騒ぎする筈なんだが?

「舞!?」

舞は、グラウンドに仰向けになって、足を抱え込んでいた。
俺は咄嗟に駆け寄っていく。

「舞!大丈夫か!?」

舞はかなり痛そうな顔をしているし、
体育教官が足を軽く触るだけで、うめいている。

「着地のときに捻ったらしいな。裕君、悪いんだが
舞君を保健室に運んであげてくれないか?
私は、授業を終わらせないといかんから」

「解りました。舞、悪いな」

俺は舞を、いわゆるお姫様抱っこして保健室へ向かう。


146 :デレ&ヤン [sage] :2008/01/17(木) 23:44:30 ID:DPQ73JRh
「わわ、は、恥ずかしいよゆっちん!!
肩貸してくれればいいから!!」

「こっちのほうが早いし、足への負担も軽い。我慢してくれ」

「う、うん・・」

舞は急にしおらしくなる。

「あんまり張り切るから怪我するんだぞ?」

「ご、ごめんね?ゆっちん」

「まぁ、でも、その・・あれだ、が、がんばったな!!」

梢や京姐を褒めることはあっても、
舞を褒めることはあまりないために、
かなり恥ずかしい。

「っ!!あ、ありがとう・・・
・・・僕のフラグ立っちゃったかも?」

「えっ?」

「なんでもないよ!!」

舞も俺から褒められることは少ないために、
かなり恥ずかしいようだ。

俺達はなんか変な雰囲気になりながら
保健室にたどり着くのだった。