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857 名前:狂宴高校の怪 第5話(葛藤編)[sage] 投稿日:2011/06/27(月) 00:08:22 ID:38xO2Pvk [2/11]
 いつの間にか、ナオと妹は非常に仲が良くなっていた。
「ノマルちゃん、今日のお弁当はどんなの?」
「うん!今日の唐揚げは自作なんだ!昨日から仕込んで本格的な感じに作ってみたの!」
 本当に仲が良い。まぁ、仲が良いことは良いことだ。

 昼休みが終わった。しかし、この後の2時間は授業ではない。学校行事やその他諸活動について決める時間だ。寝るにはちょうどいい。
「コイル君、今日は学園祭について決める日ですよ?」
 あぁそうだった。忘れてた。
 そろそろ縁郷高校三大行事の一つ、学園祭の時期だったっけな。

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「じゃあ何やるか決めるぞ!」
 先生が黒板に、「発表」と「模擬店」と書いた。
「ナオさんはこの学校の学園祭は始めてでしたよね。この学校では、生徒や一般の方々に歌やダンスを見せる発表部門、生徒や一般の方々に物資やサービスを提供する模擬店部門があるんですよ。」
 左斜めにいたシドウ君が、爆睡してる両隣に変わって説明してくれた。
「こらそこ!コイル君にケンゴウ君!寝てないで参加しなさい!」
 学級委員長の翼千クドさんが、私の両隣を指差した。

――――――――――

「この学級では、発表はダンス、模擬店はコスプレ喫茶をすることに決まりました!」
 クドが決まったことをクラスに改めて報告した。

・・・。

 は!?コスプレ喫茶だと!?マジかよ・・・これは洒落にならないな・・・。

 多分ケンゴウも同じことを思っているだろう。
「めんどくせぇ・・・。」
 1年生の時にやったクラシック音楽喫茶は、従業員(?)以外は仕事がなかった。準備期間中は、シドウが持ってきたクラシック音楽を聞きながら安らぎの眠りについていたのだが、コスプレ喫茶となると話は別だ。
 一番めんどくさいであろう衣装作り。それは多分、男子なら俺達に割り当てられる。
 クラス内で目立っている男子と女子や、運動が得意な男子は発表部門の方を担当し、皆にダンスを教える。それもめんどくさい。
 しかし、その他の男子と女子は、模擬店を担当することになる。ケンゴウはともかく、俺とシドウは完全に模擬店だ。衣装作りとかダンス指導よりやりたくない。
「何を言っても無駄ですよ。観念なさい、コイル君。」
 俺の心を見透かしたように、シドウが俺に言ってきた。

858 名前:狂宴高校の怪 第5話(葛藤編)[sage] 投稿日:2011/06/27(月) 00:09:18 ID:38xO2Pvk [3/11]
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 あぁ、コスプレ喫茶。今年は必ずこれがやりたかった!彼はどんな衣装が好きなのかな?どんな仕草が好きなのかな?
 そして・・・彼の好みに合わせれば、彼は私を見てくれるだろうか・・・。
 彼は、私とは違う女子と話してる。すごい楽しそう・・・。憎らしいあの女、殺してしまうか。
 いや、彼女は彼の友人なのだ。骨折ぐらいに止めておいてやろう。
 あぁ、彼の好みが早く知りたい!そして彼に私をずっと見ていてほしい。
 私しか見ないでほしい。私だけのものにしたい・・・。
私だけの・・・。

859 名前:狂宴高校の怪 第5話(葛藤編)[sage] 投稿日:2011/06/27(月) 00:10:03 ID:38xO2Pvk [4/11]
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 学園祭準備期間が始まったが、最初の数日は、予算会議で終わった。
 それぞれのクラスに割り当てられる予算は3万円。物資と衣装代、それぞれ1万5千円ずつに分けた。
 つまり1万5千円で、従業員15人の衣装を作るのだ。無理な気がする。
 とりあえず、衣装の案を決める。男子は段ボールで作った東洋と西洋の鎧。女子はメイドや猫耳などの萌え中心。
 役割分担としては、手先が器用なシドウとナオは女子の衣装。若干不器用な俺とケンゴウは鎧作りとなった。
 後の細かい予算計算は頭の良い連中に任せ、俺はシドウと談笑タイムに入った。

860 名前:狂宴高校の怪 第5話(葛藤編)[sage] 投稿日:2011/06/27(月) 00:10:49 ID:38xO2Pvk [5/11]
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 メイド、エプロン、着物、セーラー服。オプションにはツインテールにポニーテール、猫耳に犬耳、リボンに眼鏡。
 これだけの案が出たが、果たしてこの中に彼の好みはあるのだろうか。
 彼は今、シドウ君と楽しそうに会話をしている。あの笑顔、私だけに向けてほしい。叶わぬ願いにする気はない。私は彼を、学園祭で確実に落とすつもりだ。
 もし、何をやっても彼が動じないのなら・・・奪うまでだ・・・。

 予算も決まり、衣装の材料の買う準備も出来た。明日から衣装作りが開始する。
 そうだ!この時から駆け引きは始まるんだ!さりげなく近づいたりして、彼との距離を縮めよう!
 学園祭の時のために、勝率を少しでも上げておこう!

 あれこれ考えていると、もう夜だ。明日も学校だ、また彼に会える。
 布団に入り、私は今日見た彼の笑顔を思い出しながら、自慰行為に耽った。
「あぁ・・・コイル君・・・好き・・・好き・・・大好き・・・あぁぁ!好きぃぃぃ!!!」
 ・・・押し寄せるせつなさに蓋をして、私は目を閉じた。
 何でかわからないけど、中々寝つけなかった。