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157 :デレ&ヤン [sage] :2008/01/18(金) 20:32:45 ID:BIOnKyMu

昼休み、俺は梢と一緒に弁当を広げていた。
弁当は、梢がお重で三人分学校に持ってきているため、
俺と京姐は、毎回、梢と一緒に食べないとメシにありつけないのだ。
以前、一人用弁当箱を新しく買ったら、「洗い物が増える」
との理由で焼却処分されてしまった。

「そういえば京姐は?」

「今日、月曜日」

「なるほど・・・」

病出学園で毎週月曜に行われるイベント、「血涙の月曜日」
まぁ、告白される→ゴメンナサイを京姐が繰り返すイベントのことだ。
なぜ月曜かというと、日曜にラブレターを書くやつが多いってだけだ。

「もてるって言うのも考えものだよなぁ」




160 :デレ&ヤン [sage] :2008/01/18(金) 20:33:58 ID:BIOnKyMu
そんなことを呟きながら、卵焼きを口に運ぶ。

「む、これは?」

絶妙な歯ごたえ!甘さ加減!
何より、飲み込んだあとに残る微かなブランデーの香り!
う、うまい!!

「寿司屋のヤマイモと鱧のすり身のテクと、
洋酒の使い方の折衷がなんともいえない・・!!腕を上げたな!」

俺は梢の頭をワシャワシャと撫でる。
梢はすぐに首を傾けることで俺の手を回避し、
手櫛でクシャクシャになった髪を直す。
姉さん・・・俺、妹にウザがられてます(泣)

「兄、・・これも・・」

ショックを受けていた俺の前に、
恐る恐る、梢がカツを差し出してくる。
あれ?別にウザがられてないのかな?
それとも何か、毒でも入っているのか・・?
俺はとりあえずカツにかじり付く。

「な、何てカツだ・・!!」

肉は豚ではなく牛!しかも薄い牛肉と、
癖の強いヤギのチーズを層にして、小麦粉を使わず、
粉チーズとパン粉をあわせた衣で包んである!
俗にいう”ミラノ風カツレツ”のアレンジだ!
俺の好みを完璧に突いている。
妹でなければプロポーズしている所だ。

「う、うますぎる・・・!!嫁に来てくれ・・・!!」

って言うかプロポーズしてるよ俺。
まぁ、冗談で済むからいいか。

「ほ、本当・・・?」(”嫁に来てくれ”が)

「本当だ!!」(”うますぎる”が)

俺はそういってまた梢の頭をワシャワシャと撫でた。
梢は顔を真っ赤にしてうつむいていたが、
今度は抵抗しなかった。


161 :デレ&ヤン [sage] :2008/01/18(金) 20:35:05 ID:BIOnKyMu
帰り道の一幕

急に委員会の仕事が入った梢を残し、
俺は京姐と家路についていた。
結局昼を食べ損なった京姐はヘロヘロのようだ。
これも、血涙の月曜日のせいなんだろうな

「なぁ、京姐」

「ん~?なぁに~?」

「告白、とかさ、あんまり迷惑だったら言ってくれよ。
俺、何か作戦考えるからさ。今日だって、
結局ご飯食べられなかっただろ?」

京姐は、ちょっと驚いた顔をした後に笑顔になった。

「あら珍しい。心配してくれてるのかしら?」

「べ、別に」

俺はなんだか恥ずかしくなり、ぶっきらぼうになってしまう。
普段しないことをするのは慣れないな。

「大丈夫よ♪それより、お腹すいたなぁ~」

京姐が俺に上目遣いに言う。
暗に何か作ってくれ、と言っているらしい。

「まかせろって!」

俺は、普段は梢と京姐がやらせてくれないから、
家事をしないだけで、主夫を名乗れるくらいの家事スキルを持っている。

「じゃあスーパー寄ってから帰ろう!」

俺達は寄り道することにした。


162 :デレ&ヤン [sage] :2008/01/18(金) 20:35:50 ID:BIOnKyMu
スーパーの一番奥、生鮮食品コーナー。
俺は、今日の献立に頭を悩ませていた。

「京姐、肉と魚どっちがいい?」

「裕君が作ってくれるなら、何でも♪」

むぅ、ならばイワシが良さそうだから、
トマトソースで仕立てようか・・

「ねぇ、裕君?」

京姐はいいながら、
イワシとにらめっこしている俺の腕に、自分の腕を絡めてくる。

「わわ、な、なに?」

かなり慌てる俺。

「こうしてると、私達学生夫婦みたいだよね?」

照れくさそうに言う京姐。

「な、何言ってんだよ京姐」

「冗談っ!早く買い物終わらせようか?
私、お腹空きすぎで死にそうなの~」

京姐はそう言ってレジへと向かっていった。