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432 :ヤンデル生活 第2話 これから始まること。:2011/07/25(月) 23:30:31 ID:Lqbu6/aE
ヤンデル生活第3話投下します。

ぽつりぽつり。ぽつりぽつり。雨が降っている。
ぽつりぽつり。今日は何も変わらない日。
いつもと同じ。
いつもと同じ。

「ただいま。比真理、帰ったぞ。」

「にぃに。ねぇ、今日こそ一緒に寝よ?」

「いつもいってるだろ。一緒には寝れない。」

「どうしてっ!?なんでっ!!」

「比真理。俺たちは・・兄弟だ。わかってるだろ。」

「わからない。わからない・・・。」

「比真理っ!いい加減大人になれよ!」

「にぃに・・にぃに・・・にぃに・・・にぃ・・・に。」

「明日は友達と約束あるから・・。」

「っ・・!?」

 ああ・・・そっか。
にぃにが変わったのは女ができたから。
にぃにはわたしのしっているにぃには・・・。

「比真理のことは確かに好きだけどそれは兄弟としての・・。」

「もういい。」


たったったった・・・。



「比真理?」

「いっちゃったか。怒らせたかな・・・。」

「でも、仕方ない。いずれわかってくれる。」

そうだ、あいつにメールしないとな。


たったったったったった。


どッ!・・・・。

なん・・・だ?

「にぃに。」


・・・


ヴーヴー。ヴーヴー。

「ん?なんだ、つかさからか。」

「ん?明日は・・・だけ?どういう意味だ?」

俺は、心の中でざわっ・・一瞬冷たい何かが通ったような気がした。
けど、俺は気に留めなかった。

「お兄ちゃん。」

「うおっ・・すずか。ノックしろよ。」

「あのね・・・あのね・・・。さっき、警察から・・・。」

いやな予感は大抵当たる。
いつもそうだ。どんな時も。俺がいじめられた日も。不良に荒まれた日も。妹に告白されそうになった時も。


・・・



「にぃに・・。にぃに・・・。これでずっと一緒だね。」

「二人だけの世界。ずっと、ずっと変わらない世界で・・・。一緒だね。」

「ひ・・・ま・・・・り・・・・・。な・・んで・・。」

「つらいのはもうすぐ終わるから。私もすぐにぃにの所に行くね。」

どすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすど
どすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすどすど


 全身に無数の傷跡があったそうだ。顔も体も形が分からなくなるまでさされていたらしい。
当たりの広がるおびただしい数の赤い光、光、光。
けたたましくなるサイレンは、俺の時間をゆっくり、溶かすようにながれていった。
俺は気づいたらつかさの家の前に来ていた。
黒い服の人たちが沢山いて、おそらくドラマでしか見たことのないような黄色いテープがあいつの家の前を覆っていた。
これは現実?
とてもそうは思えない。
これが俺の町で俺の世界でおきたことなんて、だれが信じられる?
俺の友達が殺されるなんて・・・。
夢?幻?現実?
世界が180度変わったこの世界で、俺の日常と呼べるものは何一つなかった。
すると、一際大きく人が動いた。
犯人が出てきたというのだ。
そんなばかな。
あるはずがない。
だって・・・だってそれは。


あいつの・・・。つかさの・・・。


妹だ。


433 :ヤンデル生活 第3話 明日が永遠に消えた君の世界。:2011/07/25(月) 23:32:31 ID:Lqbu6/aE
今、この世界でおきていることは。

どうしても、信じたくなくても、嘘だといいたくなるようなことでも、全力で否定しようとも、これは・・・信じられない、まぎれもない・・・。

現実だ。






職員室にそいつはいた。
まぎれもない。見間違えるわけがない。
いつでも目に焼き付いている。
どうしようもない衝動が俺の体を突き動かす。
あいつは、あいつには、どうしても聞きたいことがある。
気が付くと足が勝手に動き出していた。
つかさの妹を・・・比真理を、一瞬たりとも逃さないように。
比真理はそのまま流れるように校長室へ消えて行った。
何か一言でも言いたい。
もうちょっとだけ、もうすこし、あと少しまって・・・くれ。
間に合わなかった。無情にも扉は固く閉ざされた。
俺は職員室の前で倒れこんだ。
間に合わなかった。
どうして・・。
それ以外の言葉を思いつくことは、今の俺にはどうしてもできなかった。

「ちくしょう・・・。」




その日の放課後。俺は校庭で待ち伏せしていた。
きっとあいつは、出てくる。
帰る道はここしかない。
あいつを待つ。
比真理を・・・。
学校の玄関に人影が見える。
あの姿。
薄い金髪の髪に小柄な体。
体は細いのに、体のわりに結構胸がある。
つかさが自慢に語っていた自分の妹。
比真理。
見つけた!!俺は、どうしても納得がいかないあの事件を、なぜ自分の兄を殺したのかを。
聞く権利がある!そうだ!あいつは親友だった。
幼稚園のころから、いつだって、いじめられたときだってあいつだけは俺の味方で。
だからこそ、どうしても知りたい。何があったのかを。
俺は、比真理の方にむかって歩き出した。
すると、黒い服の男にさえぎられた。
邪魔だ、くそ!見失う。
いや、わざとだ。この黒い服の男はまるでボディーガードみたいに俺の邪魔をしてくる。
まるでじゃない。本物のボディーガードだった。
黒い車が校庭の外に止まっている。
そういえば、つかさは小さいときに離婚し母方の方に移ったんだったか。
父親がどんな人かは詳しく教えてくれなかったけど、たしかちょっとした金持ちだとか。
だが、どう見てもちょっとしたどころじゃない。
ボディーガードなんて、初めて見た。冗談じゃない。
こんなことで、諦められるかよ!
俺は強引にボディーガードを押し切ろうとした。
すると、ものすごい力で押さえつけられた。

「ちくしょう、離せよ!」

比真理がこっちを見た。
まるで、無関係なもののような、冷めたような、そんな目で。
俺は・・・俺は・・・どうすればいいんだよ。

「いてて・・。」

服が汚れてぼろぼろだ。

「お兄ちゃん!?大丈夫?」

どうして、俺の妹は俺の危険にいち早く察知するんだろうか。あほ毛のような毛が2本出ているのを見て俺は、
そのアンテナでキャッチしてるんじゃないか、なんて一瞬考えてしまった。

「お兄ちゃん血ぃ出てる・・。」

そういうと妹は絆創膏を取り出した。

「ありがとな。」

普段はいい子なんだ。ただ、愛情表現が過激なだけで。
って、誰に向かって言ってるんだか。
俺は自重じみた笑顔を浮かべた。

「お兄ちゃん・・血ぃ垂れてる。」

俺のひじから、血が流れ出た。
すると、妹は俺の血をペロッと舐めた。

「鉄の味・・。」

そういうと、妹はうっすら笑顔を浮かべた。
本当に・・・。
どうしてこうなった。

「頼むから・・やめてくれ。」

「ふぁ・・・ごめんね。お兄ちゃん。私、悪い子だね。」

妹は目をうるうるさせて子犬のように震えた。

「そこまで、いってないだろ・・・。」


434 :ヤンデル生活 第3話 明日が永遠に消えた君の世界。:2011/07/25(月) 23:33:36 ID:Lqbu6/aE
そういって、俺は妹の頭を撫でた。
妹は嬉しそうに目をつむった。
そして、俺に抱きつこうとした。

「ちょ・・・痛いって。」

「ああ・・ごめんね。ごめんね。」

そういって、慌てたように絆創膏を貼った。
いつの間にか、比真理は消えていた。
そして、一陣の風が吹いた。







その日の夜。
妹はまた一緒に寝ようとだだをこねたが妹は、今日はあっさり引き下がってくれた。
こうやって1歩1歩自立させた行くんだなと、妙な達成感があった。
明日、またあいつは来るだろうか。
まさか、父方の方に比真理が引き取られていたとは。
それよりもなぜ、比真理はこんなに早く釈放されたのか。
不起訴処分になったとしか思えない。
金の力で・・・。
いやな予感がする。
考えすぎか。
今日は、なぜか寝苦しい。



次の日。俺の嫌な予感は当たった。
その日のホームルーム。
いつもと違う雰囲気に、みんながざわついていた。
まさかな。
比真理がこの高校に来た理由は・・・。
けど、だからといって必ずしも俺のクラスといいわけでは・・・。

「はい!みなさん静かに。今日は転校生を紹介します。」

そんな、漫画みたいなことが・・・。

「前川・・・。比真理です。」

前川それはあいつが言っていた父方の姓。
そして、その姿は紛れもなく・・・。