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619 名前:雌豚のにおい@774人目[sage] 投稿日:2011/12/02(金) 18:03:13 ID:Yel.oyo.
 ここでお目汚しにヤンデレ妄想小ネタを1つ。


 ある王族の少年と愛し合ったメイドの娘。

 ある日、少年に政略結婚の話が舞い込む。

 少女を愛しながらも、王族の責務を優先して結婚を決意した少年は少女に別れ話を切り出す。一度は渋々納得したものの、少年への想いを忘れられない少女。

 結婚相手は少年への愛情など一切無く、王宮に着てからは贅沢三昧。

 日に日に結婚相手への嫉妬心と不快感を強めていく少女。

 かろうじて抑え込んでいたその感情は、ある夜少年と結婚相手の形ばかりのキスを見た瞬間に噴出する…。




なんて話を誰か書いてくんねぇかなぁ。(マテ)

636 名前:雌豚のにおい@774人目[sage] 投稿日:2011/12/07(水) 01:57:16 ID:NhF0gHcM [1/5]
>>619の妄想を参考に思いついた小ネタを投下
多分2~3レスくらい

637 :ある王宮メイドについて:2011/12/07(水) 01:58:06 ID:NhF0gHcM
王子様。王子様。私の大切な王子様。私の大好きな王子様。
初めて私が王子様とお会いしたのは、私たちがまだ9歳の頃でしたね。





盗賊の襲撃によって壊滅した小さな村の、その唯一の生き残りが私です。
村を襲った盗賊たちはすぐに捕らえられたものの、私は父や母、友人たちを一度に失って一人ぼっちになってしまいました。
国王様はそんな私を不憫に思われたのか、私をメイド見習いとして王宮に招いてくださいました。
しかし、王宮にやってきた頃の私はいつも塞ぎ込んで泣いてばかりでした。
国王様が私を気遣って『メイドの仕事をするのは心の傷が癒えてからで良い』と仰ったのが、かえって裏目に出たのかも知れません。
優しかった両親。仲の良かった友達。私を実の我が子のように可愛がってくれた村の人たち。
彼らの顔が浮かんでは消え浮かんでは消え、何故自分だけが助かったのかと自らを呪う毎日。
いっそ死んでしまおうかと思ったことも一度や二度ではありません。
そんな私に優しく手を差し伸べてくださったのが、王子様でした。
王子様もまた、一人ぼっちでした。
子どもを産むことができないお后様の代わりに、国王様がメイドに産ませた子ども。それが王子様です。
しかし、王子様の母親であるメイドは王子様がまだ小さい頃に病に倒れてしまい、そのまま帰らぬ人になってしまったとのこと。
実の父親である国王様は国務に忙しく、実の母親はすでに他界、お后様からはメイドの子であるということで辛く当たられる。
ですから王子様は、同じく一人ぼっちであった私の気持ちが痛いほど分かったのでしょう。
私も王子様に強いシンパシーを感じ、彼の前でだけはまた以前のように笑えるようになったのです。

それから私と王子様は、毎日一緒に遊んでいました。
城内を夢中で走り回ったり。お料理の真似事をして、翌日二人して体調を崩したり。ちょっぴり夜更かしをして一緒に星を眺めたり。
そうそう。こっそり城下町へ出かけて、いじめっ子たちをやっつけたこともありましたっけ。
そうして次第に元気を取り戻していった私は、メイドの仕事も手伝えるようになりました。
しかし、メイドの仕事を手伝うようになってからも、休憩時間にはいつも王子様と過ごしていました。

私の王子様との幸せな日々は、こうして瞬く間に過ぎ去って行きました。


638 :ある王宮メイドについて:2011/12/07(水) 01:58:55 ID:NhF0gHcM
そして8年後。現在。
やんちゃだった王子様は立派な青年へと成長し、国王様と共に国政を取り仕切っています。
最近はお后様との仲も改善されたようで、最近はお二人で和やかに会話されることも多くなりました。
私はといえば、王子様と小さい頃からの付き合いということで、何と国王様直々に王子様専属のメイドに任命されました。
本当に国王様には感謝してもしきれません。
あの方が拾ってくださったおかげで私は王子様に出会うことができ、そして仕えることができるのですから。

そう、王子様に仕えることができる。
王子様をずっと隣で支えて差し上げられる。
王子様の生活の全てを私が管理する。
王子様は、私無しでは生きられない。
王子様は、私だけのもの。
そう信じていました。信じて疑いませんでした。

なのに。

なのに。

なのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのに。

なのにどうしてあのような女と結婚するなどと仰るのですか?
隣国の王女?婚約者?あんな見せかけだけが取り得の、自らの立場に甘えきった娼婦にも劣る女がですか?
王子様、騙されてはなりません。
あの女は必ず王子様を不幸にします。あの女は断じて、王子様には相応しくありません。
王子様に相応しい女は、この私だけです。
他の誰よりも同じ時間を共有し、同じ苦しみを分かち合った私だけが、王子様のお傍に生涯添い続ける資格を持っているのです。
私ならば、王子様の全てを受け入れることができます。
どれほど淫らな願いでも、どれほど残酷な仕打ちでも、それが王子様のお望みならば私は喜んで答えられます。

ですから王子様、あの女と二人っきりでお会いになるのはお止めください。
あの女に笑顔をお向けにならないでください。
あの女を優しげな瞳で見つめないでください。
あの女の髪に、頬に、愛しそうに触れないでください。
あの女の唇に、あの女の身体に、あの女の―――――――――――――――――――。


639 :ある王宮メイドについて:2011/12/07(水) 01:59:46 ID:NhF0gHcM
私は今、王子様のお部屋の前にいます。目的はただ一つ、王子様を私の下に取り戻すこと。
どんな手を使ってでも。
……躊躇いが無いと言えば嘘になります。
しかし、心までもあの女に毒されかけた王子様の目を覚ますには最早、この方法しか残されていないのです。
王子様。王子様。私の大切な王子様。私の大好きな王子様。
愛しい愛しい貴方のためなら、私は何だって出来るんですよ?
例えそれが、貴方の望まぬことであっても。

私は密かに用意しておいた道具を確認し、意を決して扉を開きました。


***


翌日、とある国の王子の寝室にて一人の女性の遺体が発見された。
その女性はその国の隣国の王女であり、その国の王子と婚約関係にあった。
更に行方不明者が二人。件の王子とその専属メイドが、忽然と姿を消したのである。
王宮の兵士たちが総出で捜索に繰り出されたものの、とうとう二人を見つけることはできなかった。
その後、その国がどうなったのかは誰も知らない。





数年後。
その国から遠く離れた土地にある小さな村に、一組の男女がやってきた。
来る者を拒まない村人たちは彼らを快く受け入れ、ささやかな歓迎の宴を催した。
それから二人は、その村でいつまでもいつまでも仲睦まじく幸せに暮らしたという。