792 :名無しさん@ピンキー [sage] :2008/03/04(火) 08:50:33 ID:ECbFv44c
    , -.―――--.、
   ,イ,,i、リ,,リ,,ノノ,,;;;;;;;;ヽ
  .i;}'       "ミ;;;;:}
  |} ,,..、_、  , _,,,..、  |;;;:|
  |} ,_tュ,〈  ヒ''tュ_  i;;;;|
  |  ー' | ` -     ト'{
 .「| ///イ_i _ >、///  }〉}  ねぇ、同志答えて。
 `{| _.ノ;;/;;/,ゞ;ヽ、  .!-'    わたしのこと好きよね?
   |    ='"     |
    i゙ 、_  ゙,,,  ,, ' {     ・・・それともシベリア送りのほうが好きなの?
  丿\  ̄ ̄  _,,-"ヽ
''"~ヽ  \、_;;,..-" _ ,i`ー-
   ヽ、oヽ/ \  /o/  |



798 :792 1/2 [sage] :2008/03/04(火) 19:55:12 ID:ECbFv44c
俺には学生時代、付き纏ってくる女が居た。
もちろん恋人ではないし、手も出していない。
彼女はきっと最近巷で聞く"やんでれ"だったのだろう。
しかしそんな俺も就職を機に、この地から離れ彼女から逃げられるはずだった。

なのに・・・

「あはははは、今日もお仕事ご苦労様。暖かいボルシチできてるわよ♪」
「なんで・・・」
「ん、どうしたの?お仕事辛かった?内容変えるよう掛け合おうか?」
「なんで槌星さんがここに居るんだ!」

俺の目の前に居る女は槌星 鎌赤(つちぼし れんか)。
学生時代ありとあらゆるストーキング行為やリスカなどのメンヘラ行為を行い、
周りにあることないことを撒き散らし俺の社会的地位を下げまくってくれた女だ。
そして俺が就職してしまった、株式会社ヨシフの会長令嬢である。

「今日こそ辞めてやる!辞表も書いたんだ、もう俺はお前の居ない生活がしたいんだ!」
「ふぅん、でもここで辞めたら、ううん、このシベリアで社宅から出たらどうなるのかな?」
「ぐっ・・・そ、それを言われると・・・」

そう、"海外赴任"というこの女から逃れるために飛びついた俺の職場、
それは文字通りのリアルシベリア送りだった。
ストーカーから離れられたと喜んでこの地に来たが、社宅(ログハウス)の入り口を開けた瞬間
エプロンを着て黒パンを焼いているこの女を見て俺はハメられたことを悟った。


799 :792 2/2 [sage] :2008/03/04(火) 19:55:55 ID:ECbFv44c
それからというもの、毎日の仕事は地面にシャベルで穴を掘って埋めることだ。
抗議して仕事を変更してもらったこともあったが、それは白樺の木を数えることだった。

一度逃げ出そうと計画を立てたが、外は-50℃の極寒の地であり一番近い"集落"
("村"にあらず)までスノーモービルで片道4時間なので断念した。
スノーモービルを奪おうともしたが、鍵はこの女が持っている上に保管場所を聞いたら
顔を赤らめて「なくさないように女の子の中に入れてあります」と抜かしやがった。

「ほらほら、特製のボルシチとピロシキをいっぱい食べて満腹になれば
 このシベリアも良い土地と思えてくるわよ」
「ムグムグ、いやそれはない」
「もう・・・こうして外に出られず部屋の中で2人っきりという楽園なのに」
「ごくごく、ごちそうさま」
「うふふふふ、さぁ、食べたら今日も一緒に寝ましょうね・・・ぽっ」

この社宅には暖房設備が足りない。おそらく確信犯だろう。
ストーブの類はあるにはあるが設計上寝室が十分に暖まらないのだ。
それではどうやって暖まって寝るかというと・・・

「はぁ、はぁ、凄い、あなたの、匂いがする・・・はぁ、はぁ・・・」
「抱きつくな。そして服を脱ごうとするな。秘所を弄るな」
「はぁ、でもほら、はぁ、ふたりで肌を寄せ合って寝ないと、次の日に
 はぁ、はぁ、凍死しちゃうかもしれないし」

興奮して息を上げながら、濁りきってぐるぐる渦巻きの瞳を向けるこの女。
つまりは「一緒に寝ないと、夜中に布団を剥ぎ取って凍死させちゃうよ☆」と
言外に言っていやがる。

「えへへへへへへへ、押し倒したくなったらいつでも襲い掛かってきてね♪」

シベリア出兵したひいひいじいさんは5年。
シベリア抑留したじいさんは10年掛かったそうだ。
・・・俺は15年もこの生活をしなければならないのだろうか。


800 :792 [sage] :2008/03/04(火) 19:58:42 ID:ECbFv44c
毛主義者(マオイスト)やゲバラ信者はやっぱりダメだと思うの。
トロツキストなんて判明した日には、たとえメキシコにだって暗殺者を送り込んじゃうんだから。


・ボルシチ、黒パン
 ロシア人のソウルフード。なおソウルドリンクはウォッカ
・槌 鎌 赤 星
 槌(ハンマー)は工業労働者、鎌は農業労働者、赤は血の色革命の色、
 星は労働者の5本の指と五大陸をあらわす、共産主義のシンボル
・ヨシフ
 鉄の男、偉大なる同志スターリンのファーストネーム
・穴を掘って埋める、白樺の木を数える
 行為自体に生産的意味はなく、思想を矯正するためのシベリア流拷問術
・シベリア出兵、シベリア抑留
 ググろう
最終更新:2008年03月04日 21:45