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548 名前:三つ子の魂死ぬまで2話[] 投稿日:2014/07/29(火) 22:59:41 ID:4QUaInjQ [2/7]
(多少のメタ発言があります。あんまり好きじゃない方はすいませんm(_ _)m)


「起立、気をつけ、礼、着席」

ガラガラというイスを音が止み去年と同じ担任の阿比留先生、通称アヒルがHRを始めた。ざっと周りを見た感じだとほとんど去年と変わらないが、数人知らない顔の人がいた。うちの学校は2年から文系理系のクラス分けをするので今年が実質最後のクラスメイトに変動がある。そして、隣にいた中学の時からの顔見知りであり、親友(?)でもある能登にこそこそと話しかけられた

「なぁ、今年からこのクラスにくっっっそ美人な転校生がくるって噂聞いたか?」
「ん~、初耳だな。お前がそんなに興奮するくらいだし、ちょっと楽しみだな」
「だろぉ~?そしてな、その子は相当な金持ちのお嬢様らしいんだが、よくわからんがこの学校に転入することになり、しかも一人暮らしらしいぞぉぉぉ!!!」
「おい!そこ!うるさいぞ!」
「「さーせんー」」

アヒルは基本的に勉強やテストが出来てなくてもそんなに怒らないけど、人の話を聞かなかったりすると怒ることが多い。そいや、これが終わったら入学式かぁ。今頃、二人は新しいクラスで自己紹介でもしてんのかな~。
「おーい、何ぼーっとしてんだ。まさか、一人暮らしって言ったから変な妄想してたんじゃ・・・」
「んなわけお前じゃないしあるかよ。うちの妹二人が今日入学式だから、ちょっと考え事してただけだ」
「二人とも平高なのかよ。言い方悪いけど百華ちゃんは納得するけど、麗華ちゃんはもっと上位狙えたんじゃねーか?」

ちなみに、平高っていうのはうちの高校の略称である。
「狙えたんたというより、ほぼ確実に合格できるくらいだと思う。けど、うちから近いからかこの高校を選んだらしいよ」
「いや、それだけが理由じゃないと思うけどな。やっぱ、鈍感やな」
「え?何か言った?」
「いいや、なんでもねーよ。お前らいっつも仲良いもんな。これはこれでよかったんじゃないかなって思っただけよ」
「うー、重要な事を聞き取れなかった気がするなぁ…まぁ仲は悪くはないな」

そして能登が話をそらしたのを見計らったようにチャイムが鳴った。


「よーし、そろそろ体育館に移動するぞー」



入学式が終わり教室に戻ってきた。そして帰りのHRが始まり、あとは帰るだけである。
「いやぁ~、安定の校長の話の長さだったな。」
「でも、いつもの事だし。ってか、可愛い1年生結構いたなっ!」
「お前も中学の時からやってること変わらねーな」
「でも、やっぱお前んとこの妹は目立ってたよ。いいよなー、可愛い妹が二人もしてさ」
俺の話は無視かよ…

「それじゃ、1年間よろしくな!じゃあ号令」
「起立、気をつけ、礼」
「よっしゃ!ゲーセンでも行くか!」
「おー、久しぶりに行きますかー」
と話をしているとアヒルが教室に戻ってきた。
「忘れてた~、高峰。このあと職員室に来てくれ。早めに来いよ」

そして、ガラガラと扉を閉めて教室から出て行った。
「え?なんか俺やらかしたっけ?」
「知らねーよ。ゲーセンはまた今度にするか」
「なんか、ごめんな。んじゃ、俺行くわ」
「おう、なんかあったら俺に言えよ。こんな馬鹿でも力になってやるからさ!」
そして、手を振り走って職員室へ向かった。

549 名前:三つ子の魂死ぬまで2話[] 投稿日:2014/07/29(火) 23:01:33 ID:4QUaInjQ [3/7]
「失礼します」
「おー、高峰。こっちに来てくれ」
新年度が始まったからか、職員室が少しバタバタしてるような気がする。新しい先生っぽい人もいる、俺が前からいるけど会ったことない先生かもしれないけど。そして、心地の良い春の日差しが当たるアヒルの席に着いた。

「学校も早く終わって予定があっただろうにすまんな」
「いえ、大丈夫です。えっと、僕って何がやらかしました?」
「いや、別に問題じゃないんだ。今度うちのクラスに転校生が入ってくるって噂は小耳に挟んだりしたか?」
「あ、聞きました。でも、転校生がいるって言うことくらいしか…」
他にもたくさん能登のやつに言われたけどな。一人暮らしだとかお嬢様だとか。

「そうか、なら話は早いな。その噂は本当で、しかもお前んちからすごい近いんだ。それで初日から連絡もなく欠席したんだ」
「要するに連絡もなくて心配で家が近いから見に行って来いってことですか?」
「勘が鋭いな…何かあったら大変だし今日渡したかった書類もあってな、それで行って欲しいんだが無理か?」
なんか、めんどくさそうだけど、家から近いならいっか。どーせ、家帰ったってゲームとかマンガしかやることないんだしな。
「分かりました。行きますよ」
「おー!本当にありがとう!んじゃ、これが書類だ。それとこれ地図な。それで彼女の名前は小鳥遊凛(たかなしりん)さんだ。それじゃあ、よろしく頼んだぞ」
「はい。それでは失礼します」
書類を貰い、地図を受け取って職員室を後にした。





あー、鞄とか職員室に持ってくればよかったなぁ。また自分の教室まで階段を歩き、4階に着いた。今日は入学式だけで終わりなのですごく静かで、仮入部で部員を増やそうと必死な部活の声出しがいつもより大きく聞こえてくる。そして、この静かな空間で自分の教室の方に向かっていると、うちのクラスの前に1人の少女がいた。こちらに気づいたのか走って向かってきた。
「お兄様~」
ん?近づいてきて気づいたが麗華じゃないか。自分は目が悪くていつもはコンタクトを付けているのだが、今日は授業がなかったので、付けてこなかったのである。
「なんで、俺の教室の前にいたんだ?」
ハァハァと息を切らせながら麗華は答えた

「能登先輩にお兄様の聞いたのですが、職員室に行ったと教えてもらいました。けど、教室に鞄が残っているので待っていたら戻ってくると思いまして」

「あ、そうだったのが。ってか俺クラスとか教室の場所教えたっけ?」
「お兄様の事なら大体わかりますよ。それで、今日の帰りに買い物を一緒に行ってもらいたくて…」
なんかさらっと怖いこと言ったよね。しかも俺に会った時からずっと満面の笑みだし。

「ごめん。今日これから転入生の家に行くの先生に頼まれちゃったんだよね…」
少しだけ笑顔か崩れたように見えたがいつもの笑みに戻った。
「分かりました。それじゃあ、途中まで一緒に帰えりませんか?」
「おっけー。じゃあ、鞄とってくるから先に下駄箱行ってて~」
「いえ、私も教室について行きますよ」
「でも、1年生の下駄箱は2年のところより遠いから先に行ってた方が…」
「それなら大丈夫です。さっき、私の靴はお兄様の下駄箱の方に入れておきましたので」
あれー?下駄箱の位置まで分かってたのね。しかも、靴も移動させておいたとは準備がよろしいですね。麗華ちゃん恐るべし……

「そ、そうなんだ。じゃあ、ささっと鞄とりにいこ」

そして、歩き始めた時にあたかも当然のように手をつないできた。手を離そうとしたが、麗華ががっちり掴んでいて離れない。
「せめて、学校の中はやめない?」
「なら、学校出たらいいのですね!?じゃあ、我慢します」
そっと手は離れた。なんか俺大きな間違いを言ってしまったような…


とりあえず、教室から鞄をとってきて長い4階の階段を下り始めた。2階に着いたくらいで3人の不良っぽい男子の集団が目に入る。学ランに付いている校章を見るに1年生だ。まぁ、こういう人は知らんぷりして行くのが吉ですなぁ。そうして、通り過ぎようとしていたら、その中の1人の男子がこっちに向かって声をかけてきた。

550 名前:三つ子の魂死ぬまで2話[] 投稿日:2014/07/29(火) 23:02:04 ID:4QUaInjQ [4/7]
「あ!麗華ちゃんじゃん~」
「おー、みんな帰ったのに残って何してたの~?」
うーん、親しくはなさそうだけど、話しかけられてるからクラスメイトなのかな?
「えっと…あの…彼を待ってたんです…」
なんか、その言い方だと、彼氏みたいになってないか!?そこは兄でいんじゃないんですかねぇ…
「ふーん、そんなだっせぇ彼氏なんてほっといて俺たちとこの後遊びに行こうよー」
「「おぉ!それいいね~」」
ほら!やっぱり彼氏と間違われてるよ!

「…よくも……おに…さまを………」
チチチチチチっと音がなり麗華はいつの間に右手にカッターを握っていた。多分男子たちからは見えてないが、京介はカッターが見えた。
いつもは温厚な麗華だけど、俺や家族を馬鹿にされたりすると(特に俺)自分を見失うくらい、悪い言い方をすれば殺してしまうくらいに取り乱したことがあった。
それをすぐに察することができた京介は、麗華をお姫様抱っこした。
「ふぇ…お、お兄様…?」
麗華はすごい呆気にとられた顔をしていた。いつもは、ほとんど笑顔しか見られないような麗華なので、新鮮だった。それと、俺が言うのもなんだがかわええええええええ。

「じゃあ!俺は麗華とこの後用事があるから!お前らも早く帰れよ~!」
はい。本日2回目の戦略的撤退です。怖くて逃げてる訳じゃないんだからねっ!後ろからなんか聞こえてくるが無視して下駄箱まで全力疾走した。その間麗華は上目遣いでこちらを見つめたまま固まっていた。



「ほら、着いたからそろそろ降ろすぞ~」
「・・・」
「お~い、麗華さ~ん?」
「・・・」
目を開けたまま気絶してしまったのかな?なら何言っても平気かな?
「麗華…俺たち結婚しよう。お前の事好きなんだ…」
「はい!!!!私もです!!!挙式はいつにしましょう!!!」
お、治ったようだ。
「冗談だ。それと兄妹では結婚できないのが日本のルールだ」
そんなことを言いつつ麗華を降ろした。
「じょ、冗談ですよね。取り乱してしまいましてすいません」
「謝らなくてもいいって、家族がバカにされて怒ったんでしょ?ちょっと嬉しかったよ」
「は、はい!でも、家族がバカにされたからじゃなくて、お兄…様がバカにされたから…なんですけどね……」
「ん?後半よく聞こえなかったんだけど」
「いえいえ、なんでもないです!それでは早く行きましょ。お兄様も遅くなったらダメでしょうし」
「それもそうだね。よし、行こう~」
いつもは1人か能登と帰ることしかないので少し新鮮だった。あと1人よく帰る人がいるのだが、まあ次の話にでも出てくるよ!そんな事はどうでもいいんですよ。

551 名前:三つ子の魂死ぬまで2話[] 投稿日:2014/07/29(火) 23:05:11 ID:4QUaInjQ [5/7]
そして、麗華とは途中で別れて家の方に向かった。アヒルにもらった地図を見ると本当にうちから近かった。多分徒歩で1分かからないくらいだと思う。可愛い子だったらいいなぁ~、ワンチャン彼女になっちゃったりして~。なんて妄想をしながら、まだ4月で少し肌寒い中歩いていると、自分の家に着いた。地図を見るとここから、3軒先の家らしい。
「は?」
やべぇ、つい声が出てしまった。だって、能登曰く1人暮らしだぜ?家のデカさが釣り合ってないっすよ。お嬢様っていうのも本当のようだな…まぁ、別に緊張することでもないよな!ただプリント渡して帰るだけだし。とりあえず、チャイムを押した、ピンポンと鳴りチャイムについてるマイクから
「あの…、どちら様ですか?」
すごく低い、まるで男性のような声が聞こえてきた。
「えっと、平高の同じクラスになった高峰京介っていうんだけど、先生に頼まれてプリント持ってきたんだけど…」
「あ!高峰君ね!ちょっと今手が離せない状況なので中に入ってもらえますか?階段上がって2階の真ん前の部屋なので。それでわ、よろしく!」ガチャ
マイクが切れた。それにしても、いきなり声が可愛らしくなって、しかもこの声どこかで聞いた事あるようなないような…


「おじゃまします…」

中に入ると自分の家の倍以上ありそうな玄関だった。言われた通り2階に上がりリビングらしき部屋の前に着いた。女の子の家に行くのなんてほぼ初めてだからすごく緊張しながらドアを開けた。そうするといきなり銃声が鳴り、少女がモニターの前にちょこんと座っていた。縮こまって座っていたので身長的には僕(165cm)と同じくらいかに見えた。入ってきた僕に気づいたのか栗色のショートヘアーの頭がこっちに向いた。また、光がない暗くて淀んだ瞳が、僕を捉えた途端に光を取り戻した感じがした。そして、いきなりこっちに走ってきて抱きついた。

「会いたかった…ゼロ隊長…」


「…え!?」

552 名前:三つ子の魂死ぬまで2話[] 投稿日:2014/07/29(火) 23:05:32 ID:4QUaInjQ [6/7]
一瞬この子が何を言ってるのか理解できなかった、まぁそれぐらいパニックだった。
ゼロ隊長というのは僕がやっているCyDというFPSゲームのオンラインネームである。筆者の厨二病が若干抜けてないのは置いといて。このゲームは16人対16人で戦うゲームなのだが、味方の16人を4人×4つの分隊にわけて戦う。
またクラン(チームみたいなもの)で僕は一応クランマスターをやっている。ちなみに僕のクランは40~50人のそれなりに大きいクランである。そして、クランというチームを作っているのだから、クラン戦というものを結構したりする(クラン内で戦ったり、クランVSクランでやったりする)
そういうのをやる時に僕のクランは分隊で誰がどのチームかは決まっている。クランマスターである僕は第一分隊の隊長をやっていて、ゼロ隊長と呼ばれている。また、その第一分隊にはリンちゃんというこのクランで唯一の女性プレイヤーがいる。しかも、第一分隊は僕が強いと思った人したいない分隊であり、リンちゃんはスナイパーがこのゲームの全一と言ってもいいほどにうまい。
特に僕が危険な時や、やられてしまった時などは外したのを見たことがない程に(スナイパーは当てるのがめちゃくちゃ難しいけど、弾を当てれればどの距離でも1発で仕留められるような上級者向け武器)まぁ、説明はこれくらいにして、そのオンライネームを突然呼ばれたんだからビックリして一瞬頭が真っ白になった。そして何より、小鳥遊凛さんがCyDのリンちゃんということにビックリした。
あぁ、だから最初に玄関のマイクの声が聞き覚えがあると思ったのか…


「あ、あの、CyDのリンちゃんだよね…?」

「うん。ゼロ隊長にずっっと会いたかったの…」

きくのはとても怖かったが1番最初に出てきた疑問がこれだったのできいてみた

「な、なんで、僕の場所が分かったの?」
「そ、そりゃ愛の力だよ////」
えぇぇ、わけがわからないよ…
とりあえず、リンちゃんを剥がして話をする事にした。すんなりと離れてくれた。


「まぁ、座ってよ~、私隊長に話したい事がたくさんあるの」

「うん、僕もそう思ってたんだ」
2人は椅子に座った。