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878 名前:タイムマシン第1話「未来からの来訪者」[sage] 投稿日:2015/03/23(月) 10:55:34 ID:vRgnp7W6 [2/5]
「タイムマシン?」

眼前の少女からにわかに信じ難い単語が飛び出てきたので思わずオウム返ししてしまった

「はい。私はタイムマシンで未来からこの時代にやってきたというわけです」

「へー、ドラ○もんですら22世紀にできるっていうのに20年後にはもうタイムマシンができんのか、科学の進歩ってすげーな」

普通なら信じない様な話でも目の前に出された新しい元号の十円玉や高性能そうな見たこともない電子機器などを見てると本当ことなのかな、と思えてくる

「そしてこれが私の子供の頃の写真です」

その写真には笑顔いっぱいな小さな女の子とその女の子を肩車している俺が写ってた。全く身に覚えのない写真だ。

「えぇと、これは?」

「私と、私の父との写真です」

「え?父と、ってまさか…」

「…会いたかったよ、お父さん」

そういって彼女は微笑んだ


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遡ること1時間前、月島 優哉(つきしま ゆうや)はいつもの様に高校から帰宅したのちすぐに自分の部屋に入った。そしてカバンを降ろす前にパソコンの電源ボタンを押しその流れでカバンをベットへ投げ込む。

パソコンが起動するしばらくのあいだに着替えをパッパとすませ、そして日課である動画漁りでもしようかとしたその時だった。

突然、風呂場から大きな水音が部屋に聞こえてきたのでびっくりした。

この家は、自分と母しかいない。シングルマザーである母は夜遅くまで、というか夜から朝まで働いているため基本昼から夕方まで寝ている。なので風呂場から水音がなったことに驚いてしまった

母が風呂に入った音かなと思い過ごそうと思ったが風呂に入った音どころの水音ではなかったので気になり確認しに行った。

「母さん?風呂入ってるの?」

ドア越しに尋ねてみるが返事がない。ただのしかばねのようだ…

「母さん?大丈夫?」

少し焦ってきた。もしかしたら過労で倒れたのかもしれない。そんな思考がよぎる。

「ごめん、母さん入るよ!」

救急車って119だよなそんなことを考えつつ扉を開ける。最悪の状態を覚悟しつつ…

しかしそんな不安とは裏腹にそこに居たのはずぶ濡れの服を着た同い年くらいの少女だった

「え、っと、どちら様?」

しばらく固まった後、出た言葉情けないものだった。倒れている母の想像とはかけ離れた状況だったため思考がフリーズしてたのだ。

少女の方も俺の顔を見るや否や、驚きと喜びの顔を浮かべた。

ほう、なかなかのべっぴんさんだな

とふざけたことを考えたらだんだん冷静になり始めた。少女の大きな胸を支えてるであろうブラジャーが透けて見えてるのだ。

ひょっとすると、自分はエライもん見てるのではないか。その考えに至ると急に羞恥心と罪悪感が湧き上がってきた。

「あ、ああ、あああごめん!これで身体拭いて!今着替え持ってくるから!」

バスタオルを少女に投げ、逃げるようにその場を後にする。

「やっぱりこういう時ってジャージなのかな」

自分の部屋に入りジャージを手に取り風呂場へ向かう。

「そうだ、母さんは…」

風呂場に向かう前に母の安否を確認しに行く。寝てるかもしれない母を起こさないようにゆっくり母の寝室の扉を開ける。

「よかった」

そこにはだらしない寝相でいびきをかく我が母親、夏子(なつこ)が寝ていた。

もう一度、起こさないように静かに扉を閉め問題の風呂場へ向かう。

「えっとここにジャージ置いとくからこれに着替えて」

「わかりました」

おお、今思えば初めて声きいた。なかなか可愛いらしい声じゃないか。

こんなに可愛いなら人生イージーモードだろうな。いやベリーイージーか

などとふざけたことを考えると脱衣所から着替え終わった少女がでてきた。

「えっとお話があるので、リビングに行ってもらっていいですか?」

「お、おう」

そしてリビングでテーブルにお互い向き合うように席に座ると少女はいくつかの物をテーブルに並べた。そして

「実は私、タイムマシンで20年後の未来から来ました」

こう告げた。

879 名前:タイムマシン第1話「未来からの来訪者」[sage] 投稿日:2015/03/23(月) 10:57:05 ID:vRgnp7W6 [3/5]
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「あぁぁ、会いたかったよぉ」

両頬に手を当てまさに恍惚といった表情浮かべる少女。

「あっとえーと、ごめん。お名前はなんて言うのかな?」

「優佳(ゆうか)。月島優佳です。忘れないでねおとーさん♡」

ショートケーキもびっくりするような甘ったるい声で答えてくる。

てか同い年の女の子にお父さんて言われるのすっごいムズムズする。まるで援交してるみたいじゃないか。

「了解、忘れないよ。ところで優佳さんーーー」

「優佳さんじゃなくて優佳。呼び捨てにして」

「ごめん。って、謝ってばっかりだな俺。それで優佳。タイムマシンはどこにあるの?」

あぁ女の子を呼び捨てにするのもムズムズする。

「無いよ」

「え?」

「タイムマシンはゲート型、んー要するに一方通行型だからこの時代にはタイムマシンは来てないの」

「それでタイムマシン使ったらウチの風呂場についた、と?」

「さすがぁ。お父さんは察しがいいね!」

笑顔が可愛いなぁ。どうやったら俺からこんな可愛い娘が生まれるんだ。さぞかし嫁さんが美人なんだろうな。うん、そうに違いない。未来の俺よくやった!

「んー、お客さん?」

寝起きの目をこすりながら母さんが起きてきた。

「おはよう母さん。ごめんまだ夕飯作ってないわ」

「それはいんだけどさぁ、その娘何?彼女?あんたも隅に置けないわね」

「残念ながら彼女じゃなくて娘だ」

「は?」

「初めまして優佳です。この時代のおばあちゃんも若いなー」

「だれがおばあちゃんじゃ。まだ33だ。それより優哉、あんたそんな趣味あったの?そういうプレイもするのは構わないけど避妊はしなよ?若いうちに子供作ってもろくなことにならないよ、うちのように」

「プレイじゃねぇよ!そんな趣味もない!この子はタイムマシンで未来から来た俺の娘なんだって」

「あんなその話鵜呑みにしたの?」

「え?いやだってここに証拠あるし」

そう言ってテーブルにある物を指差す

「偽物だとは疑わないの?」

「写真だってあるし…」

「今の時代合成写真なんていくらでも作れるでしょ」

「わかりました!証拠を言えば良いんですね!」

突然、優佳が声を荒げた。

「月島夏子。4月12日生まれ。血液型はO型。趣味は美味しいお酒探し。好きな食べ物はイカの塩辛。嫌いな食べ物は納豆とトマト。そして私のおばあちゃん」

「おばあちゃんは余計だけどそれ以外は合ってるわ」

優佳は大きく息を吸った。

「月島優哉。8月15日生まれで血液型はO型。私のお父さんで、趣味はパソコンでの動画閲覧とネットゲーム。それとピアノ、カラオケ。特技は料理で私のお父さん。好きな食べ物は肉じゃがで嫌いな食べ物は梅干し。好きな娘は私で、好きな人も私。得意料理はビーフシチュー。負けず嫌いで体育の授業は誰よりも真剣に取り組んでいて、勉強もしっかりとしてるんだよね。得意科目は物理で、苦手科目は英語。私の大好きなお父さんで、犬派猫派なら猫派。お風呂上がりには必ず牛乳を飲んでいる。身長がもう少し欲しいんだよね。私はいまのお父さんの身長も大好きだよ。好きな動画は歌ってみた系とホラーゲーム実況。寝る前にはホラーゲーム実況を見るのが日課なんだよね。私はホラーは苦手だから寝る前に一緒に動画見れなくて寂しい。他にはそうだなぁ、私の愛するお父さんで意外と趣味とは裏腹にアウトドア派なんだよね。プールよりも海が好きで、山登りも好き。私もお父さんの事は好きだよ。子供の頃にバレンタインで貰ったチョコの最大個数は5個だよね。全部義理チョコってお父さんは言ってたけど、私はあんまり信じられないなぁ。そんなチョコも忘れられるように毎年私は愛のこもったチョコを送ってたんだよ?チョコは甘めより苦目が好きなんだよね。ホワイトチョコは嫌いだよね?私分かってるよ。私の大好きなお父さんの好きなクラシックはベートーヴェンの月光。ボカロやクラシックは聞くけどJPOPは聞かないんだよね。将来の夢は建築家。好きな飲み物はコーラゼロで私の愛してるお父さん。あぁ大好きだよお父さん。それとね、」

880 名前:タイムマシン第1話「未来からの来訪者」[sage] 投稿日:2015/03/23(月) 10:58:00 ID:vRgnp7W6 [4/5]
「も、もういいよ!十分分かったよ優佳」

「もういいの?お父さんの癖とかまだまだ言えるよ?お風呂に入ると指の関節を鳴らすとか」

「うん分かったよ!ね?母さん」

「そ、そうね」

母さんがドン引きしてる。いやこんなの聞いたら誰でもドン引きするよな。どんだけ俺のこと知ってるのよ。これ以上言わせるとなんか恥ずかしいことまで言われそうだから止めさせないと…

「よかったぁ。おばあちゃんに誤解されたまま暮らしたくないもん」

「ははは」

母さんの乾いた笑い初めて聞いたよ。いつもサバサバしてるし。

「てか夕飯そろそろ作んないと。母さん何食べたい?」

「ん?あぁ、カレーかな」

「分かった、今から作るよ」

「わたしも手伝うよお父さん!」

「うん、お願い」

そう言って優佳とキッチンへ向かった。