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601 名前:シアン・マゼンダ・イエロー・ストーカー ◆Z.OmhTbrSo [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 22:27:56 ID:+Ky50rQJ
>>600
パスタGJ!!

崩壊していく光景を眺めながらバジリコのパスタを食べたいもんです。


では、続けて投下します。


WARNING! WARNING!
警告です。途中の注意書きをよく読んでください。

602 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/10(土) 22:28:20 ID:mCeR+K8E
ノベルゲーの人どうなったんだろ?
流石に二、三日で出来てるとは思わないがタイトルとか気になる

603 名前:シアン・マゼンダ・イエロー・ストーカー ◆Z.OmhTbrSo [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 22:29:18 ID:+Ky50rQJ
真也は今、自宅の玄関前で目を閉じている。

(鍵を回したらすぐにドアを開けて、PC本体を床に叩きつける。
そしてフィギュアを見たら踏み潰してハンマーで粉々にする。
その後でハードディスクを取り出して叩き割る。よし)

自分がこれから行うべきことをおさらいし、いざ――

ズッ! ガチャリ! ばん!

ドアを開けて、彼が目にしたものは――――



いつも通りの自分の部屋だった。

「あ、あれ、れ?」

真也は拍子抜けした。
何かおかしなことが起こるだろうと覚悟していたからだ。
たとえば『オカエリナサイ シンヤクン オソカッタネ』って言いながら歩いてきたりとか、
PCから触手が出てきてゲームの中に閉じ込めたりするとか。


しかし、現実はあっけないものだった。

部屋のレイアウトは変わっていないし、フィギュアも当然どこにも無い。
PCにインストールされているプログラムを確認してもあのエロゲーの
タイトルは見つからなかった。メールにも送信履歴は残っていない。

「なあんだ。白昼夢だったのか。
はああああ・・・・・・」

一気に疲れが押し寄せてきた。

「あーーーーー。
昨日は寝るのも遅かったしな。今から寝よ」

仕事着のままベッドに倒れ込む。
そのまま横になっているとすぐに睡魔がやってきた。

「もうエロゲーはこりごりだ・・・・・・」

そう言うと真也はゆっくりと寝息を立て始めた。


しかし、この男はまたしてもとんでもないミスを犯した。
部屋の鍵を開けっ放しにしていたことを忘れていたのだ。

そしてこの後にすぐ――ではなく、眠りから覚めた後にそれを後悔することになる――――

604 名前:シアン・マゼンダ・イエロー・ストーカー ◆Z.OmhTbrSo [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 22:31:13 ID:+Ky50rQJ
夢の中で真也は天国を味わっていた。

「ああ・・・・・・そんないきなり、おっぱいに・・・・・・」
「いいじゃねえか。お前も好きなんだろ?」

エロゲーのヒロインの胸を後ろから揉んでいる。
昨晩ナニのネタにしなかった方のヒロインだ。

「ん・・・・・・やあ、ん・・・・・・直に触っちゃだめよぉ・・・・・・」
「天国を味あわせてあげるって。お前言っただろ?」

最初はあの時の恐ろしい描写を思い出してしまい、ためらったが・・・・・・
彼の胸フェチぶりはやはり常軌を逸していた。

「確かに・・・言ったけど・・・・・・でも・・・・・・
ふえ? あ! ・・・・・・こんなの恥ずかしいよ。
・・・・・・ね、口じゃだめなの?」
「俺は挟んでもらうのが好きなんだよ!」

経験なんか一度も無いくせに。
まあ、彼は自分のことを非童貞にして超絶倫のイケメンだと
妄想の中で変換しているから、夢の中限定でそういうことにしてもいい。

「ひあっ! ふぁん! やあっ!
待ってよ! 真也くん! 激っ・・・しすぎるよお!」
「あーーーー、やっぱでかい方が締りがいいわ」

真也は声を上げながら激しく動いている。
しかしここではカットさせていただく。聞かせられるようなもんじゃないし。

「っ!・・・・・・んあっ、・・・や! 待って! 息が、ちょっと!
止まってよ! 真也くん!」
「もう無理だ! いくぞ!」

もう少し粘れよ!黒川真也!
ええい、検閲だ!

ピ―――――――――――――――――――――――――――――――

「あ、白いのが、いっぱい出てる・・・・・・」
「ふううう、はああああ、いい・・・・・・・・・」

自家発電よりもだいぶ良かったらしい。
検閲も長めになってしまった。

絶頂を味わった真也は、このヒロインの虜になってしまった。

ーーーーーーーーーーーーー

※エグイ描写が嫌いな方はこのまま『ジャンプ先』へ向かってください。
男性の場合は、『特に』それをオススメします。


605 名前:シアン・マゼンダ・イエロー・ストーカー ◆Z.OmhTbrSo [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 22:31:53 ID:+Ky50rQJ
※ジャンプすることを推奨します。

コトが終わってからもまだ真也は夢の中にいた。

夢だったらコトが終わってから目が覚めるものだが、
まだ彼の横には巨乳のヒロインが上半身裸で寝そべっていた。

「・・・・・・ね、真也くん。
私の話、聞いてくれる?」
「んーーー? 別にいいけど、何?」

ヒロインは体を起こし、真也の足の間に座った。

「私の人形をさ、ゴミ袋に入れたよね?」

どきっ・・・・・・

「あれさ、どういう意味だったのかなあ?
まさか、焦らしプレイ? 放置プレイ? 放棄プレイ?」
「いや・・・・・・あれは・・・・・・・・・・・・その・・・・・・・・・・・・」

まさかその話を今されるとは思っていなかったらしい。
真也は答えることが出来ずに口をぱくぱくさせている。

「答えられないの? じゃあ・・・・・・」


「おしおきだよ」 

ぐあっ!

「ひえっ?!」

ヒロインが大きく口を広げた。
そしてそのまま――――


606 名前:シアン・マゼンダ・イエロー・ストーカー ◆Z.OmhTbrSo [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 22:32:41 ID:+Ky50rQJ
※ジャンプすることを推奨します。

「はむ・・・・・・ん、・・・・・・んちゅ・・・・・・
れろ・・・・・・ちゅる。んふ・・・・・・ん・・・・・・
ぷはあ。・・・・・・私の必殺技、受けてもらうよ」

真也のナニを咥えながら口淫を開始した。
それは自信を持って必殺技と呼ぶに値するほどの技術だった。

ちゅばっ ちゅる れろれろ

「う、ああ・・・・・・く、かあ・・・・・・」

真也は再び天国に連れて行かれた。
夢の中だというのに、信じられないほどの快楽が襲いかかってくる。
真也はこのプレイにすっかり夢中になってしまった。


自分の体が動かないことに気づかないほど。


かり かり

「うああ・・・・・・いた、気持ちいい・・・・・・」

ヒロインがナニを根元近くまで咥えながら甘噛みしてきた。

かり かり かり

それは、次第にエスカレートしていく。


甘噛みから、噛み切る動きへと。


607 名前:シアン・マゼンダ・イエロー・ストーカー ◆Z.OmhTbrSo [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 22:33:34 ID:+Ky50rQJ
※ジャンプすることを推奨します。

がり がり がり

「?! ・・・・・・っつぅ、おい。何を」

がりっ!

(うがあああああああああああ! 
何しやがるんだ!)

がり みちみち ぶち

(あがああああああ! ああああああああああああ!
いてえ! いてえええええええええ!)

ヒロインが、真也のペニスを噛み千切ろうとしていた。
真也が悲鳴をあげようとしても、暴れようとしても何もできない。

・・・・・・まるで人形のように。


ぎり ぎり ぎり 

ぎりぃっ!

(ーーーーーーーーーっ!!!!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーああっ!!!!)

真也のペニスはすでに原型を成していない。


そして、無慈悲にも。


ぎりぎりぎりぎり! 

ガチンッ!!



「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

夢から覚めた真也は地獄の痛みに苦しみ――


その後、彼の男性としての命は失われた。

608 名前:シアン・マゼンダ・イエロー・ストーカー ◆Z.OmhTbrSo [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 22:34:13 ID:+Ky50rQJ
※『ジャンプ先』

もしあなたがエロゲーをしていたとして、ヒロインの一人を
スルーして別のヒロインに夢中になったとします。

その後でもしもスペシャルステージやアナザーストーリーが
画面上に出てきたら、注意してください。

ゲームの特典としてフィギュアやポスターが付属していたら、
さらに注意が必要です。
クリアしていない状態では決して捨てないでください。

もしクリアせずに捨ててしまうと、彼と同じ目に遭うかもしれません。





609 名前:シアン・マゼンダ・イエロー・ストーカー ◆Z.OmhTbrSo [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 22:34:58 ID:+Ky50rQJ
終わりです。
今度こそエロゲやってる人。ごめんなさい。 

タイトルはCMYKからとりました。
最後のストーカーというのは『stalKer』の『K』からとりました。

610 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/10(土) 22:57:08 ID:DDHJWf5a
>>600GJ!これからが楽しみ!wktk!
>>609ちょwwwwwこれはwwwww
(((((((( ;゚Д゚)))))))ガクガクブルブルガタガタブルガタガクガクガクガクガク

611 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/10(土) 22:58:48 ID:OApDMel9
こえ~

612 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/10(土) 22:59:24 ID:q3jSbcqG
これ世にも奇妙な話じゃね?GJ

613 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:08:44 ID:6L6iLFF5
>>600
幼なじみの方もただのツンデレでは無いようで…wktk

>>609
GJ!!!なんとか事件を思い出した。

614 名前:伊南屋 ◆WsILX6i4pM [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:09:01 ID:mCeR+K8E
>>609
GJ!好みの内容だw

なんちゃってパッケージ描いてた
http://imepita.jp/20070210/831400
けどここまで描いてキモウトと神無士乃の入る余地が無いことに気付いたorz

615 名前:上書き ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:12:43 ID:EZ/bc10q
>>589
楽しみにしてますw

>>600
これは次回に期待w

>>609
GJ過ぎwww
エロゲ出来ないww

て事で投下します

616 名前:上書き第2話 ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:16:03 ID:EZ/bc10q
今日もいつもと変わらない朝。
朝の新鮮な空気をたっぷり吸い込みながら、家の前で加奈を待つ誠人。
「誠人くん~!もうちょっと待ってぇ~!」
「はいはい待ってるよ」
開いたままのドアから加奈の叫び声が聞こえる。
ひどく慌てた様子が誠人に伝わる。
いつも寝坊する加奈を待つのは、誠人の日課だ。
家中に縦横無尽に動き回る加奈の足音が広がる、それを聞くのが楽しかった。
「ごめ~ん!すぐ行こう!」
両手を合わせ真剣な表情で謝る加奈をおかしく思う誠人。
「あっ!笑ったな!?」
「笑ってないから、さっさと行こうぜ」
「ちょっと待ってよぉ!」
早足で歩く自分に並ぶために必死についてくる加奈を見つめる誠人。
(本当可愛いな…)
あんまりにも見とれていた加奈が不審な目で誠人を見つめ返す。
「どうしたの?あたしの顔なんか付いてる?」
自分より一回り小さい少女に指摘され、ようやく自分が彼女を見続けていた事に気付く誠人。
紅潮した表情を悟られないよう前を向き、ちょっと走り出す。
「誠人くん~!」
走る誠人の背中を追う加奈。
誠人が後ろをチラ見してみると、中身の少ない鞄を振り回しながら必死に走る少女の姿が映る。
一生懸命にしているほど、誠人は意地悪な気持ちになっていく。
(相当参っているな、俺も…こんな好きなんてな…)
「もうちょっとゆっくり行こうよ!」
「早くしないと遅刻だぞ」
そう言いながらも走るペースを緩めてやり、距離差を縮めてやるようにする。
ようやく追いついた加奈が息を切らして誠人を見上げる。
「誠人くん早過ぎ…」
「お前が遅いだけだ」
「もう…!」
頬を膨らして怒っている加奈も、誠人にとっては天使の微笑みだった。
こんな関係であり続けたい、心からそう思った誠人であった。

617 名前:上書き第2話 ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:17:04 ID:EZ/bc10q
「それじゃ!」
俺は加奈に手を振って教室へと入っていった。
加奈とはクラスは分かれている、といっても隣同士なんだけど。
お互い学校ではそこまで親しくはしない、加奈にも、俺にも付き合いというものはある。
学校ではなるべくそれを大事にしたい、恋にうつつを抜かして友達一人も出来ませんでしたじゃ充実した青春とは言えない。
こんな気遣いがお互いに嬉しい…んだと俺は思っている。
無理はせず、相手を思い遣っていられる、そういう関係に情熱的な恋とは違った、落ち着きを伴った感情を俺は抱いている。
きっと、加奈もそのはず…。


今は日本史の授業中な訳だが、欠伸が出ちまう…。
そんな単語の羅列を板書されてもわかんねぇよ…なんて風に愚痴を溢しながら寝ようとした時、ポケットに入っている携帯が震えた。
差出人を確認してみると、加奈からだ。

『誠人くん今日本史だよね?
あたしは数学だけど、全く意味不明…。
当てられないかビクビクしてます…』

全く…授業中はメールはよそうって言っていたのに………。
まぁ俺も今寝ようとしてたし、何よりも加奈からのメールだ、素直に嬉しい。
机の下で手馴れた感じでメールを打っていく。

『安心しろ、数学は俺の専売特許。
当てられたらすぐにメールしろ、答えてやるよ』

送信後一分もしない内に返信メールが届く。

『誠人くん中間テスト数学39点だったじゃん!
そもそもメールしてその返信を待つってどれだけ時間かかるのよ~!』

全く以ってその通り…だが、俺の数学の点数は93点だ。
どうして逆さまに脳内変換してんだよ…、ちょっとムッときたので、メールを無視してみる。
五分くらい経つと、また加奈からメールが届く。

『ごめん、怒っちゃった?
言い過ぎたのなら謝るから…』

何真に受けてんだか、その反応が見たくて無視した訳だが。
本当にコイツは俺の心を的確に射やがるな…朝天使だと思ったが前言撤回、こいつは悪魔だ。
そんな悪魔が見せる無邪気さに打ちのめされながら、メールを返信する。

『冗談だよ、怒ってないから気にすんな』

送信ボタンを押しながら、時刻を確認する。
後もうちょいで授業終わるな…。
重苦しい空気から開放されると思うと、嬉しくなる。
そんな中、やや遅れて返信がくる。

『良かったぁ~!
ねぇ?もうすぐお昼ご飯だし、今日は一緒に食べよ?』

そうか、この授業四時間目だった…と確認した。
いつも友達と食ってるしな、たまにはそれもいいか。
久しぶりの加奈との昼飯に何となく新鮮さを覚えながら、携帯を弄る。

『いいよ、終わったら俺んとこきて』

618 名前:上書き第2話 ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:18:45 ID:EZ/bc10q
チャイムが拷問のような時間の終わりを告げる。
今日は加奈とメールしてたからそこまで苦じゃなかったけど。
席で弁当を用意して加奈を待っていると、近づいてくる奴が見えた。
「沢崎くん………」
「島村…またか?」
俺が呆れた顔で邪魔臭そうに言ってみるも、表情は変わらない。
「本当にごめんなさい、何か私こういう事妙に気にするタイプで…」
「気にすんなって、てかそんな常に相手に気使ってたら疲れるぞ?」
俺の目の前で申し訳なさそうに頭を深々と下げているのは、クラスメイトの島村由紀だ。
何でこんな風にいるかというと…昨日の授業中に俺の前の席にいる島村が突然奇声を発しながら立ち上がったのだ。
そこで椅子が俺の机に当たって、俺は転がり落ち、右腕を床に擦ってしまったのだ。
その事に関して島村は昨日から何度も謝っている。
友達からわざわざ親しくない俺のメルアドを聞き出してまで謝ってきた時にはさすがに驚いた。
「別に掠り傷なんだから気にすんなって」
「でも…」
心配そうに俺の右腕を見つめている島村を確認した俺は、やれやれと思いながら制服の上着を脱いでワイシャツを捲くった。
「な?大した傷じゃないだろ?」
怪我した時は血がやけに出たが、止血が終われば大したもんではなかった。
「…良かった………」
ホッと胸を撫で下ろす島村の様子が見て取れる。
ずれた眼鏡を直しながら、やっとの事で笑顔を俺に向ける。
「ま、そういう事だから」
俺がワイシャツを再び着ようとした時、腕に痛みが奔った。
一瞬顔をしかめるほどの痛みに、何事かと思ってみてみると、そこには………

小刻みに震えながら俺の腕を片手で掴んでいる加奈の姿があった。
反射的に傷を隠そうとするが、細い腕からは到底想像のつかない力に振り払う事が出来ない。
目が静かに俺を見下ろす…そのあまりの怒りの視線に、俺は恐怖を覚えた。
昼休み教室にこいと言ったのは俺だ………迂闊だった、自ら俺は…。
「ちょっと来て」
有無を言わさず加奈が俺の腕を引っ張る、落ちた弁当に目もくれない加奈。
加奈の腕を媒介にして俺に恐怖が伝わる…ヤバイ!

619 名前:上書き第2話 ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:19:16 ID:EZ/bc10q
「おい!加奈ここ女子トイレ…」
俺の声なんか無視して加奈は強引に女子トイレの個室に押し込める。
独特の異臭が鼻をつく中、只ならぬ雰囲気の加奈に寒気を感じる。
「誠人くん…」
名前を呼んだかと思うと加奈は俺の唇をいきなり奪った。
壁に押し付けられながら、普段の様子からは到底想像のつかない情熱的なキスを交わす。
舌まで入れてきて、口の中で厭らしい痺れが広がる。
俺の唾液を掻っ攫って満足したのか、加奈は口を離した。
「か、加奈…?」
無言で俯く加奈、不安になってくる…嵐の前の静けさとはこんな事を言うのかな…?
「あたし…誠人くんが好き」
顔を上げ分かりきっている事を口にしてくる。
笑顔だが目に色がない。
「俺もだよ…!」
「ありがとう…。でも、あたし短気なのかな…?他の人に誠人くんを触らせたくない。
その傷が…他の人が誠人くんに触れた証拠があるのが耐えられない!
そんなの見てるとあたし壊れちゃうよ!!!」
押し付ける力が弱くなったと思った瞬間、加奈が掴んでいた右腕を見つめてきた。
嫌な予感がした…。
「…ハハ…こんな、こんな傷があるのがいけないんだよ…?あたしも誠人くんも悪くない…”この傷”がいけないんだよ!?」
すると加奈が俺の傷を引っ掻き始めた。
瘡蓋が剥がれピンク色の皮膚が覗く。
その皮膚の周りを上から下へと懇親の力で引っ掻いてくる。
「いぇが!痛ぇ!やめてくれ加奈!!!」
皮膚が破れる鈍い音が聞こえる。
加奈は相変わらず笑いながら俺の皮膚から血が出る様子を楽しんでいるように見える。
俺の声など無視して一人笑っている。
「あああ!!!か、加奈ぁ~~~!!!」
「大丈夫大丈夫大丈夫…すぐに消えるから………傷も、痛みもすぐに消えるから!」
昼飯時でトイレには誰も来ない、俺の悲鳴だけが虚しく響き渡った…。


「はぁはぁ…終わった………あはっ」
加奈は俺の血まみれの腕を見て満足そうに笑っている。
止め処なく溢れる血に俺は呆然としていた。
「痛い?誠人くん…ごめん………こんなあたしでごめん…」
突然態度を翻してくる加奈、いや、これが本当の加奈なんだ!
そう思いたかった…。
心配そうに下から覗き込むように見上げる加奈、さっきまでの鬼神の如き表情じゃない…いつもの加奈だ。
「あたしが弱くてごめん…。ホントごめんなさい!あたし誠人くんが好きなの!好きで好きで…ごめんなさい…」
ずるいよ…加奈、そんな風に謝られたら………。
「き、気にすんな。俺も怪我しないように気をつけるから」
自分でも何を言っているのか分からなかった。
ただ今加奈が一番喜ぶであろう言葉を本能的に選択しただけだ。
案の定、涙目だった顔に光が差し込む。
この笑顔の為なら、許してしまう…どうしようもないな…俺。

620 名前:上書き ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:21:50 ID:EZ/bc10q
投下終了です。
こんな感じなんですかね…。難しいですわ。

>>614
GJ!

621 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:30:54 ID:DDHJWf5a
>>620
GJ!これはいいヤンデレですね(*゚∀゚)=3ハァハァ

622 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:44:38 ID:vNNnHOPO
>>609
天国の後に地獄が!

>>620
通常時がまったくまともなだけに恐ろしい。

どちらもGJです!

623 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:47:20 ID:13yW4C4n
>>614
大丈夫ですよ!
世の中にはFDになった途端パッケージから消えるメインヒロインだっているんですから!

「それ、誰のこと(ですか)?」
「――あ」

暗転

624 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:52:24 ID:Rd11u8D4
>>609
怖いお。エロゲーのヒロインならエロゲーの主人公を追ってろお(つД`)
でもGJだお。

625 名前:いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:52:58 ID:8jgVWqnM
>614
彩色してロゴ入れたらまさにパッケージだ
パッケージにメインヒロインがいないことだってあるさ……

ノベルゲーの方、必要ならば追加シナリオとか追加エンドとか書きますので、遠慮なく言ってください

埋めネタとして投下するはずだったのを投下
『終わったあとのお茶会』全三話です
登場人物はマッド・ハンター如月更紗、一般人須藤幹也、三月ウサギの兄妹
パラレルワールドというか楽屋裏のようなものだと思ってください

626 名前:終わったあとのお茶会 ◆msUmpMmFSs [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:54:12 ID:8jgVWqnM


「チェンジ」
二枚のカードを、里村冬継は机の上に放り投げる。ダイヤの7とスペードのエース。代わり
にやってきた二枚は、ダイヤの8とハートの7。手元にあるカードは、ハートの8、クローバ
ーの2、スペードの2。
8のツーペアだった。
「おや、おや、おや。なんとも微妙な顔をしているね」
くすくすと笑いながら、角の席に座る如月更紗が言う。いや、今は如月更紗ではなく、マッ
ド・ハンターなのかもしれない。男物のタキシードに小さなシルクハット、黒い杖は逆向きに
して肩にかけている。
手に持つのは、五枚のカード。片手で持つそれを、指先だけで器用に閉じ、開いた。その際
に落ちた一枚が、ひらりと机の上、冬継が捨てたカードの上に落ちた。ゲームを始めたばかり
なので、机の上にはまだ三枚しかカードがない。
捨てたカードは、ハートの4。
「一枚でいいのか?」
冬継の対面――椅子に座り、退屈そうな顔をした少年、須藤幹也が問いかける。マッドハン
ターは黙って頷き、手元の山から幹也は一枚を引き抜いて手渡す。冬継の位置からでは、一体
何を貰ったのかは判別できない。マッドハンターは常に笑っているせいで、表情から手のうち
を読みとることはできそうにもなかった。
――一枚交換ってことは、良い手か。
そう思考することしかできない。
ポーカー、である。
ルールは単純だ。カード交換の回数は一回、枚数は自由。入っているジョーカーは一枚。あ
とは掛け金を積み上げて、ハッタリとブラフと騙しと賺しで勝負を決める。捨て札を切ること
はなく、山札を使い切るまでが一ゲーム。この場にいるのは三人なので、平均して三回の勝負
が出来る。
ただし、かけるのは金銭ではない。
――御伽噺だ。
勝った人間が、負けた人間に、質問をする。負けた方は御伽噺を聞かせるように、昔のこと
を物語る。そういう、狂気倶楽部内に伝わる遊びだった。
コール(勝負に乗る)をせずに、ドロップ(降りる)をした場合、質問されることはない。
ただし、質問することもできないので、完全に蚊帳の外だ。
そういう、微妙な損得を釣鐘にかけ、相手の真理を読み解くのが――ポーカーというゲーム
だった。
もっとも。


627 名前:終わったあとのお茶会 ◆msUmpMmFSs [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:55:28 ID:8jgVWqnM

「なら僕も一枚だ」
淡々と、あくまでも退屈そうに須藤幹也――五月生まれの三月ウサギは、自身のカードを一
枚捨て、山札から一枚引く。捨てたカードはダイヤのA。
退屈そうな須藤幹也と。
楽しそうなマッドハンター。
表情を変えない二人を前に、心理ゲームは、圧倒的に不利だということを冬継は自覚してい
た。その上、頭が痛くなることに、須藤幹也の後ろには――
「あら兄さん、この手で本当にいいんですか?」
真顔で囁くのは、須藤幹也の片膝の上に身を座らせ、生身の手で首に抱きつくようにしてい
る『妹』だ。べったりと、兄にくっついて離れようとしない。右腕以外の腕と両脚は義手・義
足であり、それらを動かすことなく、右手一本で兄に寄り添っている。時折思い出したかのよ
うに幹也の首筋や耳にキスをするので、そのたびに冬継はなんともいえない気分に襲われる。
実の兄妹、なのだ。
そして、『女王知らずの処刑人』、八月生まれの三月ウサギという仇名を授かる、狂気倶楽
部の住人だ。
マッド・ハンター。
元・五月生まれの三月ウサギ。
その跡継ぎであり妹である、八月生まれの三月ウサギ。
周りを狂気倶楽部で囲まれてることに対する居心地の悪さがあった。
里村冬継は、狂気倶楽部の住人ではない。
住人だったのは、今は亡き彼の姉で――その姉もまた、元・三月ウサギなのだ。かつてマッ
ド・ハンターの友人であり、五月生まれの三月ウサギと付き合い、そして殺されたという、絡
み合った人間関係の中にある。死してなお、その影響力は残っている。
居心地が、悪くならないはずがなかった。
「……なんで僕がお前らと和気藹々とポーカーしなきゃなんないんだろうな」
「和気藹々?」
答えたのは、幹也だった。カードに眼を落としていた幹也が顔を上げ、
「和気藹々としてると言えるのかなこれは」
「言える、言えるさ、言えるとも。なあ忘れてしまったのかい三月ウサギくん。私たちはずっ
と、こうしていたよね」
「私は――知りません。兄さんたちとは、時期が違いますから」と、妹。
「そうだね、そうだよ、そうだとも。かの黄金のお茶会時代においては、いつでもいつだって
こうしていたのさ。ヤマネとグリムは学校になどいっていなかったからね」
「ヤマネ? グリム? おい如月更紗、誰だそれ」
知らぬ名前に冬継が反応し、対するマッド・ハンターはにやりと笑った。
「それが、君の質問かい?」
「……まさか。それじゃ、賭けるよ」
百円玉を机の上に置く。ゲームの形式上、硬貨は必要だった。ちなみに賭けられた金は、す
べて一階にある喫茶店のコーヒー代になるらしい。


628 名前:終わったあとのお茶会 ◆msUmpMmFSs [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:56:11 ID:8jgVWqnM

「コール」
マッド・ハンターは短く続き、
「兄さんはどうします?」
「僕もコールだ」
示し合わせたように、幹也も百円玉を机の上に置いた。
「…………」
わずかな緊張。
公開するこの瞬間が、一番気の張る時間だった。
「……8のツーペア」
「負け、負け、負けたね」
スペードの6とクローバーの6、クローバーのKとハートの3、ダイヤの3。
クローバーの2ペアだった。
2ペア同士ならば、数字の高いほうが強い。そして、最後の一人、幹也は――
「僕も負けた」
ハートのAとハートの10、クローバーの9とスペードの7、ダイヤの4。
ブタ、だった。
「…………」
「…………」
「だから言ったでしょう兄さん? その手じゃ負けますよ、って」
「二人が降りてくれることを期待したんだけどね」
「あら兄さん。兄さんが三番目なんだから、それは無理だわ」
「ああ、それもそうだね」
「兄さんはお茶目ですね――」
うふふ、と妹は笑い、兄は笑わなかった。
マッドハンターの笑いはいつも通りで――冬継の笑みは引き攣っていた。
「……おい、如月更紗」
「なんだいなんだね冬継くん」
「こいつら、いつもこうなのか?」
「当然だ」
彼女にしては珍しく、はっきりときっぱりと、ただの一言で切り捨てた。
この兄妹は、いつだってこうなのだと。
「そう、当然です。私と兄さんは、この世界で唯一の家族なんですから」
「……唯一?」と、冬継が首を傾げる。
「よくある話だよ。父親も母親も殺された。それだけのことさ」
あっさりと、幹也が答える。声には動揺も憤慨もない。そんなことは、自分にとってはどう
でもいいことなど、その態度に表していた。
あまりにも――乾いている。
見た目は、普通の高校生にしか見えないのに。
「それより、質問はそれで終わり?」
「あ、いや――あんたには質問はないよ」
言いながら、冬継は心の中でこっそりと思う。
本当に訊きたいことは。
跪かせ、命乞いと共に訊いてやる――と。
今はまだ、そのときではない。
代わりに、前々から気になっていたことを訊ねた。本編だと、なし崩し的に監禁ルートに突
入したため聞く暇がなかったのだ。


629 名前:終わったあとのお茶会 ◆msUmpMmFSs [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:56:45 ID:8jgVWqnM

「如月更紗。お前、いつから此処にいるんだよ。少なくとも一年前からはいるんだろ? その
――姉さんと、友人だったってんなら」
「そうだね、そうかな、そうかもね。一年といわず……」ひい、ふう、みい、とマッドハンタ
ーは指折り数えて、「七年ほどいるよ」
「七年!?」
「そんなに前から……」
「ふぅん」
驚きと、呆れと、無関心。
三者三様の返事は、前から冬継、幹也、妹である。
「七年ってことは……九歳からマッドハンターを?」
言いながら、冬継は頭の中で想像する。
九歳の如月更紗が、あの馬鹿でかい鋏を振り回している姿を。むしろそれは、鋏に振り回さ
れているといってもいい想像だった。可愛らしいといえなくもないが――それ以上に物騒極ま
りない。
けれども、マッドーハンターは。
「いや、いや、いや」
と、大仰に首を振った。
「七歳の頃は違うのさ――そう、違うのよ。あの頃の私はまだマッドハンターじゃあなかった」
「まだ、か」
呟く幹也に、マッドハンターは「その通りだよ、その通りだ元・三月ウサギくん」と微笑み、
「ここにきたときに振り当てられた役柄は――『ハンプティ・ダンプティ』」
ハンプティ・ダンプティ。塀の上で狂っている、擬人化された卵。世界を内包したキャラク
ター。
それは――鏡の国のアリスに出てくる登場人物だ。
マッド・ハッターのように。
三月ウサギのように。
あるいは――白の女王の、ように。
「狂気倶楽部は代替わりがあるからね。演劇の役者変更みたいなものだよ」
幹也が、冬継の方を向いて言った。この場で唯一、狂気倶楽部に所属しない彼へと説明した
のだろう。そんなことは知っている、と言いたかったが、ここで噛み付いても何にもならない
ので我慢した。
須藤幹也は、きっと何を言われたところで――堪えたりはしないだろう。
退屈だな、と返すだけだ。
何を言っても無駄な相手に、何かを言うことほど、虚しいことはない。


630 名前:終わったあとのお茶会 ◆msUmpMmFSs [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:57:51 ID:8jgVWqnM

「ところが、ところが、ところがだ! 一年もしないうちに事件が起きて――ハンプティ・ダ
ンプティはくだけ散った。それはもう、見事に、砕け散って、元には戻らなくなった」
「…………」
それも、また。
原作と、同じように。

ハンプティ・ダンプティが塀の上。
ハンプティ・ダンプティがおっこちた。
王様の馬みんなと、王様の家来みんなでも
ハンプティを元には戻せない。

壊れたハンプティ・ダンプティは――元には戻らない。
「『卵の中身のダンプティ』は『白の女王』へとプロモーション。そしてそして、『卵の殻の
ハンプティ』は――ご存知の通り、イカレ帽子屋に成り下がり。おかげで白い女王陛下のため
に働く、しがない首狩り役人になってしまったというわけさ」
自嘲するように。
おどけるように。
あざけるように。
嘲笑うように。
マッド・ハンターは、そう言った。
「マッド・ハンター。以前言ってた、『首切り女王』っていうのが?」
訊ねたのは。
かつて、マッド・ハンターとお茶会を共にした、須藤幹也だった。
かつて、マッド・ハンターは、自身の立場をこう表現した。
――首切り女王のために働く、狂った狩り人にしてイカレ帽子屋だけどね。
そのことを、幹也は覚えていたのだろう。
「おや、おや、おや。よく憶えているね――本当によく憶えている。私としても、あまり関わ
りたい人物ではないのよ」
「ふうん……お前にも、色んな過去があるんだな」
納得したように、冬継は頷く。
白の女王。
首切り女王。
ハンプティ・ダンプティ。
マッド・ハンター。
七年前。
九歳。
情報が多すぎて、何について考えればわからない。
ふと、最初に思いついたことを、冬継は口にした。
「なあ如月更紗。ってことは、ハンプティ・ダンプティって――」
その問いを遮って、マッド・ハンターは高らかに言った。
まるで、そこには触れてほしくないと、言わんばかりに。
「さぁさぁさぁ! 質問はそこまでだよ冬継くん。次のゲームといこうじゃないか。あとは本
編でのお楽しみ、という奴さ」
「なんのことだよなんの……」
ぶつくさと、それでも冬継は従った。一気に話を聞いても、全てを理解できるとは思わなか
った。
カードはまだ三分の二は残っている。あと二回は出来るだろう。
「それじゃあ、配るよ」
言って、幹也がカードを配り出す。

奇妙なお茶会は、まだ、続く。



631 名前:いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] 投稿日:2007/02/10(土) 23:59:26 ID:8jgVWqnM

・使用済み
ハート   A 34  7  十
ダイヤ   A 34  78
クローバー  2   6  9    K
スペード  A2   67

以上で(1)終了です。
ぶっちゃけると本編で張ってた伏線が弱かったので補強もかねてます
あとは単に、ありえないメンバーで平和にゲームをするところを書きたかったという
次はちゃんと本編投下します

632 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2007/02/11(日) 00:14:51 ID:fR7UUWKX
誠に良いヤンデレだ!
GJ!!

633 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2007/02/11(日) 00:17:05 ID:fR7UUWKX
誠に良いヤンデレだ!
GJ!!

634 名前:伊南屋 ◆WsILX6i4pM [sage] 投稿日:2007/02/11(日) 00:38:10 ID:Wy/5ziQ0
GJでありました!

パッケージリベンジ編
今度は全員入った。
http://imepita.jp/20070211/020390
ラフなので分かりにくい為一応解説。
上段左から神無士乃、里村冬継、須藤冬華
下段左から須藤幹也、ヤマネ、マッドハンター
となっております。

635 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 00:40:12 ID:W1wZyw7C
型月ネタで敬遠する方もいるかも知れませんが、以前月姫のFDである歌月をプレイしていた際、投稿された二次創作を収録していたのを思い出しました。
そこで、お茶会もお茶会の二次創作を募り、優秀な作品を収録する。というのはいかがでしょうか?

636 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 00:48:26 ID:cTVOpEhn
>>635
ふむん?

確かに面白いアイデアではあるのだが、気が早くないか?


それに優秀かどうかをスレで語りだしたら荒れる可能性がある。
それだけのために別スレを用意するというのも微妙だな。
別の板ならもしかしたら・・・・・・だが。

637 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 00:52:43 ID:W1wZyw7C
>>636
勿論それを決めるのは作者様で、発売まで誰の作品が収録されるのかワクワクするのも良いかと思ったのですが……

638 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 00:54:14 ID:3IO5fhab
二次創作!?
止めとけ止めとけ。

最悪の場合スパシン(ザザーン)、U-1、スレナルとかと同じ方向に走るぞ。

639 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2007/02/11(日) 00:57:09 ID:Y6fxQTxR
>>634
神無士乃が個人的にすげーぐっとくる(*´ρ`*)

>>635
TYPE-MOONに限ったわけじゃないけど、二次創作っていうのはすこぶるデリケート。
わざわざ荒れる種を蒔く事はないでしょ。

640 名前:慎 ◆lPjs68q5PU [sage] 投稿日:2007/02/11(日) 00:58:57 ID:jmw5a2Dm
投下された職人様GJです。
活気出てきましたね。
>>635
いいアイデアだとは思いますが・・・>>636氏が仰ってる通り、少し気が早い話だと思います。
後は批評による荒れもありえないわけではないでしょう。
したらばかなんかに二次創作、そして
それについて批評するスレを立てるというのも
手でしょうけど、まだその時期ではないと思います。
未完の作品も多いですし・・・・
ただ需要があれば建てに行きますが。


641 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 01:32:10 ID:eieYISQQ
>>635
ならば言い出しっぺの君が(ry

642 名前:伊南屋 ◆WsILX6i4pM [sage] 投稿日:2007/02/11(日) 01:45:12 ID:Wy/5ziQ0
みんなに質問。
今までの冬継と
http://imepita.jp/20070211/061840
ではどちらが良い?
素直な意見を聞きたい。

643 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 01:49:58 ID:nccjQsTV
>>642
自分的には、今回の冬継君の方がいいかも。
何と言うか、今まで以上に「らしさ」が出てて良い感じ。

644 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 03:03:40 ID:82LinrPT
>>642
あくまでもお茶会の人の意見が最優先ではあろうが、自分としては今回の方かな。

645 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 06:05:48 ID:UzgpzIlV
>>642
俺も今回の方が良いです
個人的に雰囲気がピッタリ合っています

646 名前:伊南屋 ◆WsILX6i4pM [sage] 投稿日:2007/02/11(日) 08:33:44 ID:Wy/5ziQ0
どうやらリテイクの方が公表。
以下はこちらに統一しますかね。
ぶっちゃけ前のバージョンはアシメトリーの髪型のせいで自分でも向きによる髪型の描き分けが出来なかった……orz

647 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 09:13:05 ID:NE4Gly5N
前のシスコンはヤンキー臭がしたし、個人的にはリテイクの方がしっくり

648 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 09:21:53 ID:cTVOpEhn
リテイク後の方が姉に似てる気がする。


あと、後輩に寸止めされてもおかしくない顔に見えるw

649 名前:伊南屋 ◆WsILX6i4pM [sage] 投稿日:2007/02/11(日) 09:42:50 ID:Wy/5ziQ0
>>648
似てるっていうか似せた。

そしてパッケージ2(偽)/線画
http://imepita.jp/20070211/348380

キモウトの後頭部については背景に同化って事で。

650 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 14:40:10 ID:lO8FfN+d
そういや、ヤンデレに該当するスレが他にないからここで言うけど、
病み鍋PARTYっていうヤンデレオンリーイベントが開くらしい。


ヤンデレのイベントなんて前例がない分すっげぇ不安。
ただのキチガイや邪悪ヒロインをヤンデレと勘違いする人が絶対来そう。
とりあえず、竜宮レナはヤンデレじゃないぞ。デレてないもん。

651 名前:伊南屋 ◆WsILX6i4pM [sage] 投稿日:2007/02/11(日) 15:34:49 ID:Wy/5ziQ0
>>650
不安だが楽しみでもある。
ま、どうせ僕は行けないんだけどね。

ノベルゲーについて
フラグ規制でクリアする度にルートが増えて全ヒロインを攻略すると全ての謎(お茶会、喫茶グリムについてとか)が解けるとかどうだろうか?
ただし各ルートの謎解きの折り合いが難しいが。
BGMを既存の曲から使うならイノセンスの曲が良い感じ。特にオルゴールの曲が狂気的。

キャラ絵
再びマイナーキャラ。
呼び水の猫/チェシャ
http://imepita.jp/20070211/559070
ペン入れ用の筆ペン変えたら乾く時間を見誤ったという。スマンただのグチ。

652 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 16:11:45 ID:cTVOpEhn
>>650
ひぐらしは漫画しか読んだことないからはっきりと言えないが、
あれはデレじゃなくて友達想いなだけだよな。
アプローチをかけていればヤンデレとして成立したんだけどな。

ていうかヤンデレって難しいわ。
愛情と狂気を結び付けなきゃいけないわけだし。



話は変わるが、『死国』って映画をレンタルして見た。
正直言ってあまり怖くなかったな。
むしろ萌えたよ。栗山嬢に。



653 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 17:26:10 ID:iA+Bj06e
なんか大量投下来すぎて読むのが追いつかない
みなさんGJ!   エロゲーは控えますw


654 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 18:34:36 ID:eieYISQQ
>>650
けっこう前にこのスレで言った

655 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 19:24:34 ID:lO8FfN+d
>>652
簡単だと思うよ。ストーカーや拉致監禁等の性犯罪者を出せばいい。
つまり、狂おしいがまでに強烈な愛を書けばいいんだよ。

656 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2007/02/11(日) 19:46:04 ID:fR7UUWKX
スレ違いで非常に申し訳ないのですが、嫉妬スレまとめサイトSUGEEEEEE!!
ま、まさかこれ程のヤンデレがいるとは・・・。
このスレも盛況だし俺はどっちをとればいいんだぁぁぁぁぁ!?
と言うか、嫉妬スレとヤンデレスレとの関係自体がかなり修羅場なのでは・・・?

嫉妬「名無しちゃん、また来てくれるよね?」
ヤンデレ「ハァ? 何言ってんのよ! 名無しは私のところだけに来るんだからその薄汚い手で私の名無しに触れないで頂戴!!」

読み手としては両方とりたいところなのですが  

657 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 20:05:00 ID:cTVOpEhn
>>656
両方とればいいじゃないか。
そしたら・・・・・・


>>656が嫉妬SSスレへ遊びに行った日のことだ。

「えへへ。やっぱり>>656は私を選んでくれたんだね。
また、明日もイイコトしようね!」

嫉妬SSスレの自宅を出て、>>656は足取りも軽く自宅へと帰った。


がちゃ

ドアを開けたらすぐ目の前にヤンデレスレがいた。

「おかえりなさい>>656。
・・・・・・また、アイツのところへ行ったのね。
あれだけ行かないように、って釘を刺したのに」
「いや、つい魔が差してしまって・・・・・・」
「ちょっとこっち来て」

ヤンデレスレが居間へと>>656を引っ張っていく。

「手、出して」

「え。」と言う前にちゃぶ台の上に手を押し付けられた。

「今度こそ、『釘』を刺しておかないとね」

ヤンデレスレの右手にはハンマーが握られている。
そして左手で>>656の掌の上に釘を構えている。

そして――


ぶんっ!

ガン!!

「うっ・・・・・・ギャアアアアアアアアアア!」


・・・・・・なんてな。
ちなみに嫉妬スレとヤンデレスレは仲悪くないよ。
時々変わった人が行き来してるだけ。

658 名前:上書き ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/11(日) 20:14:07 ID:AcKNDcu5
両方とって>>657みたいになるなら喜んで…

それは置いといて、投下します。
話はほとんど進みませんが…。

659 名前:上書き第3話 ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/11(日) 20:15:22 ID:AcKNDcu5
―――――――――――――――――――――――――――――――


「それじゃ!」
そう言ってあたしは誠人くんと別れた。
本当はもっと一緒にいたいけど、クラスが違うから仕方がない。
普通恋人同士なら、学校でも一緒にいたいって気持ちは普通だと思う。
だけど誠人くんは違う。
”お互い学校での付き合いってのもあるだろ”と極力会わない様に仕向けてくる。
あいさつは勿論交わすし、時々は一緒に弁当食べてくれたりもしてくれるから誠人くんがあたしを好きでいていくれるのはわかるけど、
でもやっぱり足りない。
あたしにも友達だっているし、友達と話してたりしている時は楽しけど、誠人くんと一緒の時間に比べれば他愛ないものだ。
誠人くんと一緒にいられるなら他に何もいらない、そう思っているけど誠人くんは”今しかできない事”を全うしたいらしい。
本当はもっと恋人らしい事をしたい、もう付き合い始めて八年にもなるんだ。
そう思うのはおかしい事じゃないはず、誠人くんにもそう思って欲しいのにな…。


660 名前:上書き第3話 ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/11(日) 20:16:28 ID:AcKNDcu5
昼休み、あたしは隣のクラスへと向かう。
四時間目の授業の時、誠人くんとメールしてお昼を一緒に食べる事になったのだ。
誠人くんとのお昼は久しぶり、承諾してくれるか不安だったけど何の問題もなく了承してくれた。
弁当箱を大事に抱えながら、軽くスキップする。
誠人くんはやっぱり優しい。
確かに微妙にすれ違っていたりはするけど、誠人くんはあたしを愛してくれている。
今はそれだけでいい、誠人くんがあたしのものだけってわかれば何でも我慢できる。
そんな事を思いながら教室へ入ると、誠人くんが誰か女子と話していた。
あたしに気付いていないみたい、ちょっと脅かしてやろう。
そんな悪戯心で足音を立てず誠人くんにそっと近づくあたし。
誠人くんの背後まで忍びよっていって、いよいよびっくりさせてやろうとした時、突然誠人くんが制服の上着を脱ぎ始めた。
「な?大した傷じゃないだろ?」
………傷?どういう事?そんなもの昨日はなかったはず…あっ、そっか。
誠人くんいつも上着着てたから、見えなかっただけか…てそんな事はどうでもいい…それ何の傷?
「…良かった………」
誠人くんと話していた女子が胸を撫で下ろして安堵の表情を浮かべている………誠人くんが傷を見せてそれでこの女が安心する理由って………
そんなの一つしかない!
瞬間あたしは誠人くんの傷のある右腕を掴む。
弁当を落とした事なんかどうでもいい。
また付けられた、また汚された、あたしだけの誠人くんが、他の人にっ!
あたしがいる事に気付いた誠人くんが見上げてくる。
心なしか、何だか怯えているように見えるけど…そんな事どうでもいい。
早くこの傷”上書き”しなきゃ!、その思いだけがあたしを支配している。
冷静でいられず手が震える…早く!早く!
「ちょっと来て」
あたしは腕を掴んだまま誠人くんを強引に椅子から引き上げる。
早くしないと、あたしだけの誠人くんが汚れていっちゃう、早く早く早く!!!


661 名前:上書き第3話 ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/11(日) 20:17:34 ID:AcKNDcu5
勢いに任せ女子トイレに入って行く。
「おい!加奈ここ女子トイレ…」
誠人くんの言葉を無視して一番遠い方の個室に押し込める。
今どんな顔してるのかわからないけど…誠人くんやっぱり怯えている。
ごめんね…でもこうするしかないの!
「誠人くん…」
子供のように弱々しい目の誠人くんを一瞬だけ安心させるためにあたしは誠人くんにキスをする。
呆気にとられている誠人くんをよそに舌も入れてみる、こんなの初めてだった。
人形のように動かない誠人くんの口の中をひたすら貪る。
絡めた舌がありえないほどの熱気を帯びている、すごく興奮する…。
ありたっけの唾液を吸い尽くし、やっと口を離す。
あたしも誠人くんも息が荒い。
目を合わせるのが恥ずかしくなり俯いてしまう、誠人くん今どんな気持ちなんだろ…でも、今はそれどころではない。
「あたし…誠人くんが好き」
確認を要求してあたしは言う。
いい答えを期待して必死に笑っているけど、ちゃんと出来てるか不安…。
「俺もだよ…!」
良かった、ちゃんと笑えてた。
良かった、誠人くんはまだあたしの誠人くんだ。
「ありがとう…。でも、あたし短気なのかな…?他の人に誠人くんを触らせたくない。
その傷が…他の人が誠人くんに触れた証拠があるのが耐えられない!
そんなの見てるとあたし壊れちゃうよ!!!」
さっきまで押さえ込んでいた感情が爆発する、もう駄目だ、限界だ。
誠人くんの右腕にある傷、誠人くんを蝕もうとしている諸悪の根源!
それを見つめながら、一歩だけ後ろに下がる。
「…ハハ…こんな、こんな傷があるのがいけないんだよ…?あたしも誠人くんも悪くない…”この傷”がいけないんだよ!?」
そう、あたしは悪くない、誠人くんも悪くない、この傷なんだ!
あたしの誠人くんを”他の人が触れた”という事実で汚そうとしているこの傷がいけないんだ。
こんなものさえなければ、いつものあたしでいられるのに………この傷が!
あたしは我を忘れ、その傷を引っ掻き始める。
瘡蓋が剥がれるけどまだ駄目だ、まだ根は潰し切っていない。
もっと深く、根から摘み取ってやらなければならない!
そうしないと幾らでも再生する…二度と寄生しないように、奥の奥まで抉り取ってやる!
誠人くんが悲痛の叫びをあげている、痛そう…ごめんね。
でも、大丈夫だよ…もうすぐ終わる…。
「大丈夫大丈夫大丈夫…すぐに消えるから………傷も、痛みもすぐに消えるから!」
子供をあやすように優しく囁く、その声は誠人くんの悲鳴によってかき消されていった…。


662 名前:上書き第3話 ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/11(日) 20:18:19 ID:AcKNDcu5
あたしの爪から指にかけては血だらけだ。
それはあたしが傷を上書きしてあげた証、これで良かったんだ。
誠人くんは確かに痛い思いをしたけど、そうしなければあたしだけの誠人くんじゃなくなってた。
あたしたちの仲を取り持つにはこれしかなかったんだ…。
「痛い?誠人くん…ごめん………こんなあたしでごめん…」
それでも罪悪感は感じる、他に方法がないとはいえ、こんなに誠人くんは血だらけになっている…。
呆然としている誠人くんを見つめながら、何度も許しを乞う。
「あたしが弱くてごめん…。ホントごめんなさい!あたし誠人くんが好きなの!好きで好きで…ごめんなさい…」
嫌われたくない!
伝わって欲しい、流れる血はあたしの誠人くんへの想いだって…。
さっきまで無言だった誠人くんがようやく口を開く。
「き、気にすんな。俺も怪我しないように気をつけるから」
分かってくれた、あたしの想いを分かってくれた!
自然に笑顔がこぼれてしまう。
許してきれてありがとう…誠人くんも同じ気持ちなんだ、きっと!
朝はちょっと不安だったけど、やっぱり誠人くんはあたしのもの。
何者にも汚させはしない、絶対に。
その為なら、何だってするから、安心してね…誠人くん。



―――――――――――――――――――――――――――――――



663 名前:上書き第3話 ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/11(日) 20:18:57 ID:AcKNDcu5

「動ける?」
加奈は誠人に手を差し伸べる。
「あぁ…ちょっと保健室行って来くるから、先食べててよ…」
「あ、そっか!弁当食べるんだ…って弁当!?」
加奈はようやく誠人と一緒に食べるはずだった弁当の事を思い出す。
「あたしどこに置いてきちゃったっけ?」
焦って問い詰めてくる加奈を笑いながら誠人は頭を左手で掻く。
「教室の俺の机んとこに落としてたよ」
それを聞きホッとする加奈。
そんな加奈に一安心した誠人は、右手の傷口をハンカチで押さえながら立ち上がった。
痛みはさほど感じていない、もう慣れたようだ。
「あっ、あたしも一緒に保健室行くよ!」
「何言ってんだよ、俺の事より弁当を保守しときな」
誠人の事に気をとられ、またしても弁当の存在を忘れていた加奈が口に手を当てる。
数秒心の中で葛藤して、頭を下げる。
「ごめんね、待ってるから」
そう言い残して加奈は去っていった。
取り残された誠人も出て行こうとした時、かなり重大な事に気がついた。
「おい…嘘だろ…?」
認めたくない事実に、もう一度座り込みたくなってしまった。
「ここ女子トイレじゃねぇか…」
そう、誠人が今いるのは女子トイレ、男子禁制の場所だ。
それを理解して急に押し黙ってしまう誠人。
(物音一つだって立てられない…)
さっきまで大声で喚いていた人間が考えるとは思えない事を考えている。
(万が一出て行こうとした時に誰か入ってきたら…俺は卒業まで変態として避けられちまう…)
沈み込む誠人、こんなんなら加奈と一緒に出ればよかったと後の祭り尚且つ筋違いな事を思う。
(で、でも、慎重に行けば多分…どの道次の授業までには出なきゃならないんだ!)
誠人は意を決した。
強い決心の割りにはゆっくりと扉を開ける。
誰もいない事を二回も三回も確認する、青信号の状態で三回確認してから渡る子供のように。
(よしっ!)
誠人は一気に女子トイレを出ようとする、焦る気持ちを何とか押さえ込む。
(もうちょいもうちょい!)
本当にもうすぐのところだった、しかし不運な事に誠人は遭遇してしまう。
「さ、沢崎くん…?」
「なっ!島村…」
二人の間に重苦しい沈黙が舞い降りた。


664 名前:上書き第3話 ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/11(日) 20:21:06 ID:AcKNDcu5
以上投下終了。

>>650のイベント行きたいなw

665 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 20:25:10 ID:cTVOpEhn
>>664
GJ!!

嗚呼、誠人はこのまま変態の烙印を押されてしまうのか?

666 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 20:29:12 ID:AZd0RGPA
上書きキタ━━(゚∀゚)━━!!
GJ!
次回は修羅場か変態認定か?w

667 名前:伊南屋 ◆WsILX6i4pM [sage] 投稿日:2007/02/11(日) 20:34:53 ID:Wy/5ziQ0
GJ!これからが楽しみだ!

そいでもって神無士乃
http://imepita.jp/20070211/736670
中央の空白には各自、お好きなナニかを当てはめて下さい。
……いや、大丈夫だよな。コレ?
怒られない?

668 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 20:39:23 ID:AZd0RGPA
>>667
ちょwwwエロktkr
GJ!

669 名前:上書き ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/11(日) 20:45:01 ID:AcKNDcu5
今回はちょい進まなかったから次回は頑張ります。

>>667
これはwww 伊南屋さん最高ww

670 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 20:48:54 ID:cTVOpEhn
お前は「これなんてエロゲ?」と言う!↓


671 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 20:52:40 ID:W1wZyw7C
>>667
冬継のサイズって標準サイズなんですね。
幹也はどれくらいなんだろ?

672 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 21:02:00 ID:nccjQsTV
>>667
>>671に代わって言う。これなんてエロゲ?

673 名前:伊南屋 ◆WsILX6i4pM [sage] 投稿日:2007/02/11(日) 21:06:10 ID:Wy/5ziQ0
おまけ

地下室/束縛と悪戯(主観)
http://imepita.jp/20070211/758380

土下座する準備は出来ている。

674 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 21:12:19 ID:AZd0RGPA
>>673
うはwwwテラGJ!

675 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 21:25:08 ID:UhInmlj9
(*´д`*)ハァハァ

676 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 21:54:15 ID:NE4Gly5N
シスコンのくせにいいいいい

677 名前:伊南屋 ◆WsILX6i4pM [sage] 投稿日:2007/02/11(日) 22:16:24 ID:Wy/5ziQ0
THE・主人公'S
諦観の少年/妄執の少年
http://imepita.jp/20070211/800750

エロスよりこういう絵の方が描きやすいなやっぱり。

678 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 23:41:38 ID:UzgpzIlV
伊南屋氏GJ!


679 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 23:45:51 ID:ACgqNhIR
ゲーム化を企む者です…
>>677
GJ!二人はお茶会では貴重な男性キャラですね~。
ところで、伊南屋様のキャラデザをトレースして
勝手に描いてゲームに使用してよろしいでしょうか?

あ~あと、お茶会シリーズのゲーム化についての話は
スレ違いになりかけだと思うので、
お茶会作者様、伊南屋様、その他意見有る方は、
kyoukikurabu_gameka@hotmail.co.jp

までメール下さい。
入手したアドレスは
もちろんゲーム化以外には使用しませんので、
フリーアドレスでも作って送ってやって下さい。
特に作者様と伊南屋様。


680 名前:伊南屋 ◆WsILX6i4pM [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 00:00:48 ID:Wy/5ziQ0
勿論でありますよ。
むしろ使ってくれないかな~っていう下心全開ですから。
本当は原画が出来れば良いんですがね。
なんでまあドシドシ使ってやってくださいませ。
こういう絵が見たいとかあれば応えますし。これはノベルゲー作者様に限らずスレ住人からも。
だもんで要望はただ一つ。

完成だけはさせて下さい。その為の協力は惜しみませんから。

681 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 00:07:02 ID:gUrHAfpe
もうアレだ。
ゲームは伊南屋さんに原画任せちゃったらどうだろう。
ハッキリ言って絵のレベルとんでもなく高いし、スレ住民としてはゲーム化した時親しみやすいし。
どうだろ?

682 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 00:18:49 ID:YJ0sg9qM
>>681
そういう意見は、上のアドレスに送ったほうが良いんじゃない?

683 名前:伊南屋 ◆WsILX6i4pM [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 00:26:33 ID:zj6Fc85K
書き込んだばっかだけど再登場。

神無士乃再び。
幼き躯/特異点二つ
http://imepita.jp/20070212/014160
紙がクシャってしまった残念な絵。

684 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 00:39:08 ID:iHZWMzxV
(;´Д`)ハァハァ・・・ GJ!!!!


ここで、保健室での更紗が見てみたいと言ってみる

685 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 00:46:26 ID:+fVGc6IS
それじゃリクで出来れば如月更紗・学生服verお願いできますか。
それと出来れば線画だったキャラのカラーを見てみたいっす。

686 名前:いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 00:53:32 ID:PlyyGhUv
>>638
「うおおお! この力はなんなんだ如月更紗!」
「それが冬継くんの中に眠っていたジャバウォックの力だ! 反物質で全てを塵に出来るぞ!」
「そうか分かったぞ! ジャバウォック・ハンマーコネクト! 光になれ如月更紗――!」

こういうことですね。

>>伊南屋 氏
リテイク後の方がしっくりきますね
リテイク前は、もう二年後くらいに育った感じです
そしてパッケージはもう本当に存在しそうで驚き

>>650
狂ってるほどの愛情が可愛いと思うんだ
主人公が受け入れられなければホラー、受け入れれば純愛。

687 名前:いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 00:57:36 ID:PlyyGhUv
>>神無士乃エロ
これなんてエロゲ?
GJ!

>>671
とりあえずメールお送りしました
伊南屋 氏と同じで、きちんと完成さえできればいうことはないです
こちらも協力しますので、何でも言ってください

688 名前:伊南屋 ◆WsILX6i4pM [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 01:56:17 ID:zj6Fc85K
朝の自室、保健室。
如月更紗/白布の海で
http://imepita.jp/20070212/066750
あれだ背景の差分で自室と保健室で使い回しだ。

カラー化について
今回で肌色のコピックを切らしたのでしばらくは無理。
むしろゲーム版のCGに期待……ってダメ?

689 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 02:20:55 ID:BJCQe24c
如月更紗、増量中(主に胸が)!?


690 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 02:47:44 ID:9WEbGmpv
各キャラのバストに関しては作者の方のご意見を伺いたいですねw

691 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 03:10:11 ID:UaLvR0ph
ここ最近の流れにはついていけぬ…

692 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 04:33:00 ID:aUpOEiWP
確かにちょっと過熱気味かなと思ったりもする
いやクオリティはすっごい高いんだけどね

693 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 05:35:05 ID:O6duMRrj
>>690
とりあえず、描写からちょっと抜き出してみると
如月更紗は「女性的な膨らみとは彼方の関係だが、絵画的な綺麗さがある」という「人間味のない彫刻」で
神無士乃の方は「小さな背と大きな胸」で「丸い瞳と、女性らしい体つき」をした「人間味に溢れる少女」
とのこと。あと如月更紗は生えてない。

>>691-692
それぞれにハイクオリティな小説と絵が投下されて、ゲームにしたいという人までいる状況だからなぁ。
ちょっと加熱気味になっちゃうのも仕方ないところがあるんじゃない? もう少し落ち着いてもいいとは思うけど。

694 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 09:20:24 ID:wqvf+upe
まくなく次スレの時期だな。440KB超えてる。
今度投下があったら立てた方がいいかも

前スレは消費するまで半年くらいかかったっけ。
それなのにどの辺からこんなに活発化したんだ?

695 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 09:21:48 ID:nuQO+uZd
作者様方はメールでやりとりも始めたみたいだし
スレも落ち着いてくると信じてる。

696 名前:伊南屋 ◆WsILX6i4pM [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 11:16:27 ID:zj6Fc85K
そうだった。更紗はひんぬーだった……。
てわけで
如月更紗/白布の海で(リテイク)
http://imepita.jp/20070212/404420
横にして見る絵です。念の為。

697 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 11:31:10 ID:pPuhHdo9
>>696
絵画的な美しさキターー!!
貧乳好きにはたまらん……

698 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 12:41:54 ID:9WEbGmpv
コスチュームからしてもマニッシュなイメージですね
カッコイイ

699 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 12:43:46 ID:kMEZ1UDW
Operaイメピタ見られないからいちいちIEで開かないといけない

700 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 13:01:41 ID:yPOnFcDW
>>699 つ[保管庫]管理人さんの迅速な保管ですぐに見れるよ

701 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 13:10:20 ID:pPuhHdo9
本当だw管理人さん超GJ

702 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 13:16:13 ID:kMEZ1UDW
うおおおおお!

703 名前:伊南屋 ◆WsILX6i4pM [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 14:17:12 ID:zj6Fc85K
イベント絵っぽい何か。
http://imepita.jp/20070212/513350
ラフ画で力尽きた。

704 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2007/02/12(月) 15:00:14 ID:7tTv6zZw
修羅場ッテルーーーーーー!?
ヤンデレ+刃物=修羅場系血の海地獄

705 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 15:33:14 ID:YJ0sg9qM
6話後編のイベント絵ですね?

個人的には、Aルート13話キボンヌ(゚∀゚)!!

706 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 16:19:36 ID:T+uQkUaN
ちょ、冬継まで刃物持ってるwww

707 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 16:25:07 ID:0Na19PY6
>>704
sageようね

708 名前:伊南屋 ◆WsILX6i4pM [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 16:37:55 ID:zj6Fc85K
冬継の刃は本編に出て来た春香の遺品(魔術短剣)
場面は>>705が正解。

そして懲りずにリテイク
如月更紗/白布の海で(TAKE3)
絵の元ネタはアレクサンドル・カバネルの“The Birth of Venus(ヴィーナスの誕生)”
有名な貝殻に立つヴィーナスのやつはウィリアム・ブゲロー作。
チャールズ・シャノン作の“ヴィーナスの誕生”もあるんだけど、どれもやたらエロく、それ以上に美しい。
スマン。関係ないですね。

709 名前:伊南屋 ◆WsILX6i4pM [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 16:39:29 ID:zj6Fc85K
リンク張り忘れ……orz
http://imepita.jp/20070212/594010

710 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 17:37:37 ID:7UHLx3tv
>>708
GJ!そしてこれはエロい(*゚∀゚)=3ハァハァ

711 名前: ◆5PfWpKIZI. [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 17:44:47 ID:pPuhHdo9
>>709
……(*´д`)ハアハア
これは素敵な更紗ですね

↓投下します。

712 名前:恋人作り ◆5PfWpKIZI. [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 17:45:49 ID:pPuhHdo9

真綾が家に帰り着くとちょうど祐人からメールが届いた。

to;真綾
from;祐人
message;無事家着いたか?

「はぃはい着いたよぉっと……」

メールを返しながら鍵を開けて家に入る。

「ただいまー。お母さーん?」
「おかえり真綾。今日はずいぶん早いのね。さては祐人くんと喧嘩でもした?」
「もぅやめてよお母さん。私と祐人はラブラブですょうだ。
ってかお母さんが電話くれたから早く帰って来たんだけど?」
「え?電話なんかしてないわよ?」
「え?だって早く帰って来てって…」

真綾が着信履歴を確認する。そこにはしっかりと履歴が残っていた。

「変ねぇ…電話してないわ。ほら」

母親の携帯にはもちろん発信履歴など無かった。


■■■■■■
■■■■■■


「お姉ちゃん。祐人が目覚まさないんだけど」
「真弓……まだ眠らせてから一時間しか経って無いわ。
最低六時間は目覚めないと言ったでしょう」
「でもこのまま眠ったままだったらどうしよう。どうしたらいい?」



713 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 17:46:31 ID:DlOueibL
絵の投下は別に専用スレ立ててやったほうがいいんじゃないか?

714 名前:恋人作り ◆5PfWpKIZI. [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 17:46:50 ID:pPuhHdo9

倒れてから深く眠ったままの祐人を見続けるうちに不安に駆られた真弓はほとんど
半泣き状態だった。
さっきまで眠った祐人を部屋へ運んだり祐人の携帯から真綾にメールを送ったりと
忙しくしていたために余り祐人をゆっくり眺められ無かったため気にならなかった。
が、家に着いた祐人が体がダルいので早く寝た、と真綾に思いこませてメールが一段落
したところで改めて見ると本当に文字通り死んだように眠っていた。まるで二度と
目覚めないかのように。

「目覚めなかったら……絶対にどこにも行かないからそれでいいんじゃないかしら」
「お姉ちゃんは良くても私は良くないわ!私は人形が欲しいんじゃない、
生きて動いている祐人が欲しいの!」
「大丈夫よ。十時間は効くって意見も載ってたから……むしろ今すぐ目覚めた方が
どんな体質なのか不安だわ……」
「他人事だと思って!」
「大丈夫よ真弓、泣かないで……それより貸した機械返して欲しいのだけど」
「あ、忘れてた。ごめんね」

真弓は電池式の充電器のような機械を拾うと亜弓に返した。もちろん充電器では無い。
携帯のロックを強制解除するためのものだった。



715 名前:恋人作り ◆5PfWpKIZI. [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 17:48:12 ID:pPuhHdo9

「それと真綾に電話かけてくれたのありがとう。助かったわ。お姉ちゃんがいないと
関係ない真綾にまで実力行使しなきゃいけないとこだったから」
「それなら思ったより簡単だったわ……薬を探すことの方がむしろ大変だったもの」
「お姉ちゃんには感謝してるよ。本当にいつかこの借りは返すね」

真弓は不安そうな目を祐人に戻した。

「祐人……本当にごめんね」

真弓は祐人の手を握りしめた。
そして数秒、祈りを込めるような仕草で手の甲に口付けると立ち上がった。

「じゃあお姉ちゃん、行ってくるね」

真弓は暗くなりはじめた街へ消えていった。祐人を自分だけのものにするために。


■■■■■■


716 名前:恋人作り ◆5PfWpKIZI. [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 17:49:02 ID:pPuhHdo9
■■■■■■


結局姫野真弓が帰ってきても聖祐人が目を覚ましておらず、彼が目覚める前に真弓は
眠ってしまった。もちろん祐人の手は握ったままで。やはり疲れきっていたのだろう。

「夕食ぐらいは食べて欲しかったのだけど……」

亜弓は2人の微笑ましい光景を見ながら祐人が起きるのを待つかどうかを迷っていた。
別に真弓に頼まれたわけでは無いので待っている必要は無いのだが。それに起きたら
起きたで状況を説明するのが面倒くさい。

「……あら」

ぐずぐずと悩んでいるとちょうど祐人が目をあけた。

「おはよう……祐人くん」

祐人はまだ薬が抜けきって無いようでぼんやりと視線をさまよわせている。彼の
視界には白っぽい部屋と微笑んでいる見慣れない――長い黒髪の青白い顔のどこか
見覚えのある女性が写っていた。

「ぇぇと……とりあえず朝になったら真弓が起きるから。そしたら状況を説明して
もらってね……多分真弓もそうしたいと思うわ」


亜弓の生き方は少し独特だった。彼女は妹の真弓と自分の「運命の人」以外の全ての
事象に固執しない。興味が無い。配慮が無い。亜弓は――

「真弓には内緒ね。じゃあおやすみなさい……」

スタンガンで祐人をもう一度眠らせた。


■■■■■■
■■■■■■



717 名前: ◆5PfWpKIZI. [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 17:50:21 ID:pPuhHdo9
今回はここまでです。
話全然すすんでないorz

718 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 17:58:34 ID:gcg1Uoes
>>717

続きを楽しみにしてます

719 名前: ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 18:15:54 ID:laI97l2T
>>713のIDに嫉妬w

>>717
真弓の監禁劇場は先延ばしのようですね、焦らしますねw

今日の夜くらいには4話投下します。
それにしても、ゲーム化が本格化してて嬉しいw

720 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 18:23:19 ID:YJ0sg9qM
姫野姉妹キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!

これから祐人をどのように堕としていくのか、楽しみです。

721 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 18:23:54 ID:rR6YJAWq
今日彼女に

「私という彼女がいるんだから、T君にはこんなもの要らないよね!?」

みたいなことを怒鳴られた、あまりの剣幕に俺が(゚Д゚)ポカーンとしてると俺の携帯アプリのデジモンがデリートされた




俺のガルルモンが・・・・・・orz
スレ違いだな・・・・・・ガルルモンに会いに逝くよ ノシ

722 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 18:28:36 ID:wqvf+upe
>>721
それは本当にキミの彼女かい?

俺の統計によるとそんなことを言う女性はストーカーしかいないと出ているのだが。

723 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 18:37:32 ID:rR6YJAWq
>>722
マジで?
付き合って2週間位だけど、今まではこんなこと無かったし・・・・・・あっても嫌だけど


何回デリートされても俺はまたガルルモンを育てようと思う

724 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 18:39:52 ID:kMEZ1UDW
クマー

725 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 18:49:24 ID:DlOueibL
rR6YJAWqは死亡フラグ立ちかけか?
うらやましい…。

726 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 19:49:56 ID:2kVD3lGM
きみのその体験はヤンデレスレではなく嫉妬修羅場スレ向きだと思う。

727 名前: ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 19:52:48 ID:laI97l2T
>>721
最高の彼女だな…。

て事で4話投下します。

728 名前:上書き第4話 ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 19:53:37 ID:laI97l2T

マズイ、絶対にマズイ!
まだ女子トイレ内にいる俺を見ながら固まっている島村。
状況を理解し切れていないのか、微動だにしない体に反し目がきょろきょろとしている。
それがせめてもの救いだった、この場で悲鳴でもあげられようものならその瞬間俺の高校生活は幕を閉じる。
軽蔑の眼差しを常に受けながら無視され続け、友達も思い出もないまま俺の青春が終わる。
そんな情景を思い浮かべて思わず身震いしてしまう。
絶対にそれだけは免れなければならない、俺はその一心で島村の左腕を掴む、加奈によって上書きされた右腕で。
痛みは先程より若干増しているが、それどころではない。
「えっ!?」
一瞬周りに誰もいない事を確認すると、驚く島村と顔を合わせないように前を向き、俺は掴んだ手を引っ張る。
とにかく今はこの場を去った方がいいだろう、島村が事を理解しない内に。
「ちょっと、どこ行くんですか?」
島村の言葉を完全無視して強引に連れて行く、人気のなさそうな場所へと。


729 名前:上書き第4話 ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 19:54:52 ID:laI97l2T

早走りさせる事数十秒、俺と島村は体育館裏にいる。
人気のない場所で体育館裏というのもベタだが、ここより安全なところはそうないだろう。
とりあえずここなら誤解を解く前に叫ばれても誰にも聞こえない。
息切れしたのか、胸を押さえて俯いている島村。
表情が読み取れない事に不安を覚えつつ、その思いを振り払う。
今は一刻も早く説明をしなければならない時だ。
「島村…」
返事はない、というより出来ない様子だ。
どうやら無意識の内にかなり走らせてしまったらしい。
僅かに覗く島村の眼鏡の縁が光っているのが妙に気になりつつ、もう一度呼び掛けようとした。
しかし、俺の声は突如顔を上げた島村の言葉に遮られる。
「…変態………」
思い切り胸に突き刺さった。
まだ肩で呼吸している島村のまじまじと俺を見つめる、もとい睨む目線がかなり痛かった。
何となく驚いた、俺は島村とはほとんど面識はないが、結構おとなしめの子だろ思ってた…そりゃ昨日は突然叫び出したりしたけど、それを入れたって信じられなかった。
島村が、こんな相手への尊厳をまるでなくしたかのような視線を送れるなんて事が…。
こんな対応をされるなら、まだ泣きながら発狂された方が何倍もマシだと思った。
しかし、もっと驚いたのはこの後だ。
「なんですね、沢崎くんって」
突然島村が笑顔になったのだ。
さっきまで幻滅したと言わんばかりの表情だったのに、突然手の平を返したように明るくなった。
何が何だか分からないが、とりあえず島村の言葉は否定しなければならない。
「ち、違うんだ島村っ!」
「何の前触れもなく女子トイレから出てきた男のどこが変態じゃないんですかね?」
こいつ…昼飯前までは散々俺にペコペコ頭下げてたくせに、急に偉そうになっていやがる。
いや、俺が悪いからなんとも言えないんだけれどもさ…。
最初こそ暗かったものの、島村は今はくすくす笑っている…女子トイレから出てきた男がそんなに可笑しいのか?
「これにはなぁ、色々と訳があってだなぁ…」
「訳ってどんな訳です?相当な理由でないと私は納得しませんよ?」


730 名前:上書き第4話 ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 19:55:39 ID:laI97l2T

試すように俺の顔を見つめてくる島村…俺の考えを読み取ろうとするかのようにジッと視線を外そうとしない。
困ったな…素直にそう思った。
本当の事は口が裂けても言えないし、かと言って相当な理由なんて即興で思いつくはずがない。
女子トイレから出てきて許されるのは小学校低学年がいいところだ。
声変わりもした男臭い高校生が女子トイレから出てきて正当化される理由って………?
先生から何かしらの罰で掃除してたってのは先生に訊けばすぐバレるし、落し物したって言ったって俺は今ペンの類を持ち合わせていない。
妙な予感がしてなんてのはどうだ!………いや、変態プラス電波ってレッテルを貼られてしまう。
女子トイレのタイルを急に舐めたくなって…って落ち着け俺!
どんどんおかしい方向に行っている事にいい加減気付け、とにかく…とにかく………。
「やっぱり、理由もなく女子トイレに入ったって訳ですね」
俺が押し黙っているところを島村が追い討ちをかけてくる。
何故だか楽しそうにしているのが腹が立つ…でも、言い逃れは出来ない。
「いや…その………」
「見苦しい言い訳は結構」
ビシッと俺の事を指差す島村、完全に形勢逆転してしまったな…始めっから不利な状態だったけど…。
「私、言い訳する人は好きじゃありませんね。素直に謝ればとりあえずは誰にも言いませんよ?」
言い訳うんぬん以前に女子トイレから出てくるような男を好きになる女なんて天然記念物並の希少な存在だろ、と思ったが口には出さなかった。
”とりあえずは”というのが引っ掛かったが、今は謝罪する他ない。
「す、すまないっ!」
プライドは捨て自分より小さな少女の前に跪き、土下座をする。
頭を地面に擦り付けないのはちっぽけな意地だ。
「謝ったって事は、認めるんですね?”入りたくて女子トイレに入った”って事を」
一瞬反論しようとしたが寸でのところで思い止まった。
今は感情的になってはいけないと必死に自分に言い聞かせる。
この場はもう島村が主導権を握ったと言っても過言じゃない。
「返事は!?」
「…は、はい………」
生まれて今までで多分一番の屈辱だったと思う。
別に男尊女卑の気なんてないけど、やっぱり女に頭を下げるのは抵抗のある事だ。
それでもこれで許してもらえるなら…と思っている自分が悔しい。


731 名前:上書き第4話 ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 19:56:26 ID:laI97l2T

「はぁ…まさか沢崎くんがそんな事する人だったとは…」
わざとらしく溜息をつく島村、頭は下げたままの状態だからはっきりと表情は読み取れない。
「いつまで土下座してるつもりですか?」
許しの印かと思い頭を上げようとすると、後頭部に衝撃が奔った。
思い切りのある力に今度は地面に擦り付けられてしまう。
何事かと思って視線だけを見上げると…一瞬信じられなかった。
あんなに謙虚な態度の…まぁ俺がそう思っていただけかもしれないが、その島村が俺の頭を靴で踏みつけているのだ。
「誰がやめていいと言ったんです?」
もう俺は島村の事が分からなくなっていた…それは確かに島村の事は昨日の事があるまでは名前しか知らなかった。
特に関わりがあった訳でもないから何とも言えないのだが、土下座した人間を踏みつけられるような女が同じクラスにいた事が信じられない。
「ま、それは冗談として…」
呆気に取られている俺をよそに、島村の足の力が緩む。
何となく未だに不安で島村の顔を伺っていると、手を微妙に上げる動作をしてきた。
どうやら、これで本当に許してもらえたようだ…と思ったのは俺だけだった。
「じゃあ、俺はこれで」
「待って下さい」
立ち上がって即座にこの場を立ち去りたかった俺の動きを言葉で制す島村。
丁寧語だが俺には明らかに命令口調に聞こえる、勝手にそう脳内変換されてしまう。
俺のこいつに対しての印象はどうやら180度変わってしまったらしい。
「本当に謝罪の意があるなら、態度で示すべきだと思いませんか?」
「だから土下座したんじゃ…」
「別に沢崎くんが土下座したからといって私が得をした訳ではありません」
「そりゃそうだけど…」
物凄く嫌な予感がした。
こういう時、大抵パターンは決まっている…でも、まさか島村に限って…有り得るな。
心の中を絶望感が支配する中、予想通りの事を島村は口にした。
「これからしばらくは私はご主人様、沢崎くんは奴隷ね」
笑顔で肩を叩きながらまた試すような視線を送る島崎。
逆らったら皆にバラすとか言うんだろうな…ある意味もう終わったと言っていいな…。
「”しばらくは”って、いつまでだよ?」
「私が満足するまでです」
当然といえば当然の返答…まぁ島村が満足すれば俺の高校生活はとりあえずは安泰になるんだ…安く思おう…。
こんな事考えるなんて、きっともう感覚が麻痺してしまったんだろうな。


732 名前:上書き第4話 ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 19:57:08 ID:laI97l2T

「分かったよ…」
「それじゃ早速、一つ目の注文」
「もうかよ…」
意気消沈する俺…でも覚悟は出来ている、どんな理不尽な要望でも了承する覚悟はある!…女子トイレ入る以外ならな。
「一歩こっちに来て下さい」
腕組をしながら命令する島村に、情けないほどげっそりとした俺は渋々一歩前進する。
ぶたれるのかな…なんて暗い想像をしていた。
「まずは”首輪”を付けないといけませんね…」
そう言った瞬間、島崎は俺の首を掴んで思い切り引き寄せてきた。
あまりの勢いに、倒れそうになる俺を島村が支えたかと思うと、首元にひんやりとした感覚が奔った。
変態と言われた時よりも…軽蔑の眼差しを送られた時よりも…踏みつけられた時よりも…多分一番驚いた。
島崎が俺の首元に自分の唇をつけてきていたのだから。
抵抗する気力も起きない…というかどこから抵抗したらいいのか分からなかった。
俺が想定していた光景とはあまりにもかけ離れている、何の脈絡もないこの行動に俺は何も言えずにいた。
茫然自失の俺を置いてきぼりにしひたすら首元を蹂躙している島村。
永遠にも感じられた何十秒の後、ようやく島村は唇を離した。
「これで良しっ!」
満足そうにさっきまで繋がっていた部位を見つめてくる島村。
心なしか、濡れているその部位から唾液の香りまで漂ってきそうだ。
ようやく意識を取り戻した俺は、同時に恐怖を覚えた。
「おまっ、まさかつけたのか!?」
頼むから否定して欲しかった…そんな俺の期待虚しく、島村は笑顔で言い放つ。
「勿論、くっきりとキスマークついてますよ」
その言葉を聞いた瞬間、最悪の未来像が俺の頭の中を駆け巡った。
「さ、これで第一の命令はお終い。第二の命令は一緒に保健室にくる事です」
そう言って島村は最初とは逆に俺の腕を掴み引っ張った。
しかし、そんな事は今の俺にはどうでもいい事だった…頭の中にはもう最悪の想像しか浮かばない。
(もしこいつが、加奈に見つかったら………俺は…)


733 名前: ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 19:58:14 ID:laI97l2T
投下終了です。

ヤンデレから激しく遠ざかって…orz

734 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 20:05:49 ID:BJCQe24c
うはww


え ぐ ら れ る

735 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 20:14:42 ID:zj6Fc85K
頸動脈に“上書き”して大量出血。失血死の死亡フラグw

736 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 20:14:47 ID:7UHLx3tv
今日も連続投下キタ━━(゚∀゚)━━!!
>>717
GJ!
姉妹揃っていい病みっぷりです!
>>733
GJ!
島村さん怖いよ島村さん(*´Д`)ハァハァ

737 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 21:22:09 ID:dJAJczQi
誠人不幸すぎワロタwww
こうまで顕著な死亡フラグが立った主人公が今までにいただろうか、いやいない

738 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 21:37:37 ID:T+uQkUaN
修羅場フラグキタコレ



>>735
ってやっぱキスマークにも傷で上書き!?キスで上書きじゃなくて??
そうだよなぁ・・・。やっぱそういうやり方しかしそうにないよなぁ・・・。

739 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 21:47:10 ID:wqvf+upe
俺の予測

誠人は熱湯を首にかけられる

首が水ぶくれになる

その状態になってから皮をはがし、キスで上書き

740 名前:赤いパパ ◆oEsZ2QR/bg [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 22:41:04 ID:MD4+xJFQ
真夜中のよづり、投下します。

741 名前:真夜中のよづり3 ◆oEsZ2QR/bg [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 22:42:16 ID:MD4+xJFQ
「私に優しくしないでね。かずくん」
よづりは俺をリビングに案内するなり、こう宣言した。俺は眉をひそめる。
あれか、これは今流行の不思議系とかお姫様系とかそういうのか。しかし、この姫はクリームいっぱいのいちごショートケーキのお姫様というよりかは、蝙蝠や墓場が立ち並ぶ暗黒世界の姫に近い。
俺の説明で、ゴシック系を浮かべたら俺は違うと言い張る。そんな上品なものじゃない。もっと毒々しい感じだ。毒の沼とかそんなの。
榛原よづり宅のリビングは床暖房が効いているのか、足からぬくぬくしていてとてもあったかかった。
しかし、榛原よづりはその上をまるで氷の上に立つかのように冷たそうに歩く。この人もしかしたら体温無いんじゃないのかと疑ってしまうほど、彼女はこのあったかそうなリビングとはミスマッチだった。
リビングは木のテーブルに対面したソファがふたつ。大きな本棚がふたつあるがどれも大きくて厚い本が詰まっている。背表紙には英語やたぶんドイツ語あたりの文字が羅列してあって、妙な圧迫感を覚える。
ひろいリビングだが、妙に殺風景だった。こんな一般家庭でテレビも無いリビングなんて初めて見たぞ俺。
「コーヒーでいい?」
「あ、お構いなく」
「優しくしないでいいから」
遠慮も勘弁して欲しいらしい。俺は何も言えず、憮然とした顔で黙るしかなった。
榛原よづりがひたりひたりと歩いて台所に消える。なんだか、リビングが急に明るくなった気がした。
「しかし、予想外だ……」
俺は頭を抱えた。軽い気持ちで挨拶して終わるつもりだったが、相手は二十八歳の引きこもりだった。俺より十以上も年上である。どんな対応の仕方をすればいいのかわからない。
こんな相手とこの三学期中仲良くしろと言うのか? 会話が絶対つづかねぇよ。
うーん、こんなことなら副委員長の仕事ちゃんとやっときゃよかった……。最後の最後にものすごい爆弾な仕事落としやがって。
俺が委員長の愚痴をぶつくさ呟いていると、榛原よづりが戻ってきた。
「えへへ……。おまたせ、かずくん」
彼女はコーヒーカップをひとつだけお盆に乗っけて、小さなリビングのテーブルにコーヒーを並べた。
それを俺の前に差し出す。どうやら俺のコーヒーしか淹れていないようだ。俺は無言で受け取ると、ついていた角砂糖を2・3個茶色いのコーヒーに落としかき混ぜる。
榛原よづりはえへへとはにかみ気味に笑うと、ソファに座る俺の横に体を預けた。
……なんで俺のすぐ横に座るんだよ……。 ソファは確かに広いけどわざわざそこに座らなくてもいいだろ。
「飲んで、かずくん」
「は、はい」
榛原よづりは俺の前に乗り出すように顔を近づけて笑いかける。前髪の間から見える口元はにんまりと笑っていて妙に不気味だった。
俺は一口、コーヒーを含む。ほんのりと香りが口の中を支配して、独特の渋みと苦味が舌に乗る。結構美味い。
「……どう?」
「うん、美味しい、です」
まるでホテルで淹れてもらうコーヒーのようだ。俺がそう言うと、よづりはにんまりとした口元をさらにきつくゆがめた。俺は褒めたのが気に入らなかったのかと思ったが、そうではないらしい。
「敬語じゃなくていいよ。年上だけど、同級生だもん」
「そ、そうか? じゃあ……おいしいぞ、コレ」
「えへへ……」
優しくしないでくれと言われたが褒められるのは純粋に嬉しいようだった。
二十八歳のくせに妙に子供っぽい笑い方だ。黒い服に包まれて、高校生には不釣合いな体つき(改めて巨乳だ……!)だけど精神年齢は俺より低そうである。いや、むしろ精神防御率が低いのかな?
俺は榛原よづりの黒いセーターを押し上げる二つの丘に目線が釘付けになっていた。まてまて、それを引き剥がすと茶色く濁ったコーヒーに目線を落とす。
コーヒーの表面は小さな泡がくるくるりとまわっている。俺はそれを一気に飲み干した。
「ねぇ……」
「ん?」
俺はすぐ横の榛原よづりに顔を向ける。
「えっとね、ごにょごにょ……」
榛原よづりは相変わらず辛気臭い顔を俯かせ、消え入りそうな声で喋っていた。
「え、なんて言った? よく聞こえねーんだけど」
「うん、ごにょごにょ……」
心なし榛原よづりの顔が赤い。俺はさらに消え入りそうになって行く声に耳を傾けた。しかし、ぼそりぼそりと喋る榛原よづりの声はなかなか聞き取れない。



742 名前:真夜中のよづり3 ◆oEsZ2QR/bg [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 22:42:55 ID:MD4+xJFQ
「え、なんて言った? よく聞こえねーんだけど」
「うん、ごにょごにょ……」
心なし榛原よづりの顔が赤い。俺はさらに消え入りそうになって行く声に耳を傾けた。しかし、ぼそりぼそりと喋る榛原よづりの声はなかなか聞き取れない。
「ごめん、もう一回言ってくれない?」
「……んっ」
突然、榛原よづりが俺の左手を両手で掴み、勢いよく引っ張られた。俺の頭や体は突然の引力に油断し、左手からの引力にくっついていく。
引力に引っ張られた上半身は斜めに傾いてバランスを崩し、今度は重力に従って榛原よづりの方向に倒れ掛かってしまう。
ぼふっと、やわらかい何かに顔が当たった。頬あたりに黒いセーターの毛糸の玉があたる。クッションのようなやわらかい何か。
ちょっと待て、今俺の顔に当たっているのは……。榛原よづりのバストっ?
俺は榛原よづりの体に体重を預けて、胸に顔をうずめた状態になっていたのだった。二十八歳の独特の体のやらしげな感触を間近に感じて、俺は妙な気分になった。
「えへへ……」
目線をあげると、榛原よづりが俺を見下ろしていた。ちょうど、俺の頭は彼女の長い髪の毛のカーテンの中に入っていたのだ。首筋にかかる彼女の髪の毛がくすぐったい。
榛原よづりはえへへと笑うと、その顔を下ろして胸に抱かれる俺の頭の耳元にその小さな唇を寄せた。
そして、先ほどから言っていたであろう言葉を、消え入りそうな声で再度告げる。
「今日、ご飯食べていかない……?」
ぶにゅっ。
榛原よづりの細い右の二の腕が俺の首元にかかる。そして左腕も同じようにして俺の頭をかき抱いた。そして俺の頭をなでなでと撫でる。
やわらかい体と細くて硬い腕に掴まれて、俺は身動きが取れなかった。
「え、えっと………」
「かずくんのために、一生懸命つくるから……食べてって……」
榛原よづりが俺を見る目はまるでキュピンと光りそうなほどぎらついていた。俺は得体の知れない寒気に襲われる。彼女を振りほどくのは簡単だ。しかし、恐怖で体が動かない。
ただ、首元に回された腕が締め付けないことを祈っていた。
俺の頭の中の危険信号が光りだす。やべぇ、コイツは危険だ。
十七年の経験と直感が俺の脳内に警告を続けている。俺のこの危険信号がなったのは十年ぶりだった。最後に鳴ったのは小学生の頃、グラウンドで上級生が屋上から投げたセロハンテープ台が俺の脳天に直撃する直前だったか? 
「お肉も、お魚も、いっぱいいっぱいあるから……食べてって……」
ぎゅうっと榛原よづりの腕が締められていく、体も押し付けられていき顔に当たる柔らかな感触に頬がどんどん埋もれてゆく。
くそっ、乳に顔をうずめて死ぬのは男の夢だけど……、今死にたいとはまったく思ってねぇよ! しかもこんな暗い女にな!
ここは頷くしか離してもらえないだろう。
俺は締まっていく首を限界まで動かしてこくりこくりと頷いた。
「そう……よかった」
その瞬間。榛原よづりの腕ははずされ俺の頭は彼女の膝の上にダイブする。今度は膝枕か?
「ふぅ、助かった」
俺は安堵の息を吐いた。
膝の上、榛原よづりの長い髪の毛がかかってすこし首筋がくすぐったかった。
「じゃあ、美味しいものいっぱい作るからね。待ってて、かずくん」
ごとん、俺を膝の上に乗せたまま榛原よづりは立ち上がった。当然、おれの頭は重力に乗ってごろりと転がる。俺はソファから落っこちてしまった。
「いてぇ!」
「ふんふんふんー♪」
「む……無視かよ」
あれだけ、俺に密着していたにもかかわらず榛原よづりは、俺が落ちたのにも一瞥せず、鼻歌まで歌いながらリビングを出て行った。
「……わけわからん」
そんなに料理を作るのが好きなのか?
俺はぽりぽりと頭を掻きながら起き上がる。そのままやわらかいソファへぽふりと腰を落とした。
それにしても、
「気に入られたのかな……?」
俺は彼女の対応が気になっていた。初対面の人にいきなりメシ作ってくれるってことは、好意を持ってくれてるってわけだよな。いや、もしかしたらめっちゃくちゃ嫌ってて、アーモンド風味の白飯が出てくる可能性も否定できないぞ。

743 名前:真夜中のよづり3 ◆oEsZ2QR/bg [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 22:43:48 ID:MD4+xJFQ
だけど。いまのところ、俺は彼女に対して何も失点は無いはず。たいした話はしていないし。やられたのはおっぱいを顔に押し付けられただけ。
にへらー、
だらしなく頬が緩む。いやぁ、あの高校生には無い体系とバストはすっげぇ煩悩を刺激されるなぁ……。いや、まてまて。胸にだまされるな。
俺は彼女の本質を見て判断しないといけない。人間を測るのに胸は単なるオプションの一部だ。まぁ、プラス修正はかかりまくるけど。それにしても感触まだ残ってるよ、ノーブラかなぁ……。
「かずくん……」
「うわっ!」
いつのまにか、俺の目の前に榛原よづりが立っていた。やっぱり気配はなかった。
「ニヤニヤしてどうしたの……?」
「な、なんでもないっ!」
どうやらニヤけていた顔を見られていたようだった。俺は慌てて顔を背ける。
気配が読めなかったのは俺が胸の事ばっかり考えていたからなのかもしれない。俺は自分の煩悩の深さに頭を押さえた。不覚だ。
「で、どうしたんだ?」
俺は、自らを軽く反省すると榛原よづりに向き合う。
向き合うが、自然に目線は胸に行ってしまう。彼女が着けたエプロンが押し上げられている。まてまて、さっき反省したばかりだろ。俺は胸に行く目に心の中で叱ると、彼女の顔へ四川を移動させた。
だが、彼女の長い髪に包まれた顔からは表情が読めない。長い髪が邪魔なんだよな。
「えへへ……」
彼女の含んだような笑い声が聞こえた。
すると、彼女が右手を動かして、背中を掻くようにゆっくりと背後へ腕が回る。俺は身構えた。
一拍おいて、彼女の背中から出てきたのは、大きなはさみだった。
刃渡り約20センチの鋏で、親指と人差し指を動かせばじゃきんじゃきんと音が響く大きな凶器。
なんだ、お前は。実は如月更紗か、もしくは双識か! 俺はさらに警戒を強めた。幸い手の届くところにカバンがあった。それを掴み、いつでも反撃できるようにする。
まさか、これを俺に突きつけるとか言うなよ?
が、俺の身構えなど榛原よづりには関係ないことらしい。彼女は身構える俺にその含んだ笑い声を浴びせると、そのまま右手の鋏を自分の顔の前まで持っていった。人差し指と親指が開き、二枚の刃が大きく口を開ける。
そして、
じゃきんっ。
彼女はその長い長い前髪を切り落とした。
「え……」
ぱらぱら、ではなくどさりと落ちる黒い髪の毛。呆然とする俺を尻目に、榛原よづりははにかんだような笑顔でさらにじゃきんじゃきんと鋏を動かすと、自分の前髪をばっさりと切り落としていく。
髪の毛の束が足元に散乱し彼女の前方1メートルは黒いじゅうたんと化した。
じゃきんっ。
最後に、一文字にまとめるようにおでこの前を斬る。
まるで日本人形のような髪型だ。前髪で隠れていた彼女の顔がすべて露わになる。彼女の美人な表情が日の光を浴びた。
日の光を浴びていないだけではない、天然の決め細やかな白い肌。クマののこる目つきは目じりが垂れていて、柔らかな印象を受ける。
「えへへ」
「な……なんでいきなり?」
俺はワケがわからなかった。
榛原よづりは俺に、その露わになった目元、口元で感情を表現して、
「……君に料理を振舞うためなら、こんな前髪いらないね……」
まるで俺に喜んでもらえるように。そんな声で言う。
「邪魔だし……。人に出す料理だから……」
確かに、その前髪で料理するには不便だろう。第一衛生的にも問題だ。それに長い髪の毛が火に引火したら火事なんてものじゃない騒ぎになる。
しかし、しかしだ。
俺のために、そう、今日いきなり会った俺のために、
その長く伸びた髪の毛を何のためらいも無くばっさりと切ってしまうのか?
「でもさ。 ほら、か、髪の毛は女の命と言うし」
「いいの。君のためなら命なんてどうでもいい……」
じゃきんじゃきん。
彼女は顔に笑顔を貼り付けたままハサミを鳴らし、エプロンのポケットにしまう。そして、床に散らばった黒髪をそのままにふらりふらりと台所へ消えていった。
「……」
俺はしばらくの間、呆けていた。
ダメだ。この女は。俺はふるふると頭を振る。
想像を超える相手だ。改めて思う。
耳を澄ませば、聞こえてくる彼女の楽しそうな鼻歌。これだけなら、ただの家事好きのお母さん。しかし、実態は刃渡り20センチのハサミを所持する元引きこもりの高校生二十八歳巨乳だ。
そもそも、二十八歳で高校生でひきこもりってどういうことなんだよ! くそっ。ヤツの行動がまったく予測できない。
……もしかしたら、本当にメシの中に青酸カリ入れてないよなぁ?
「やべぇ、不安になってきた」


744 名前:真夜中のよづり3 ◆oEsZ2QR/bg [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 22:45:12 ID:MD4+xJFQ
様子を見てみよう。俺は音を立てぬようにしのび足でリビングを横断する。台所にはレースカーテンがかかってあり中の様子が良く見えない。
俺は台所の壁に体を貼り付けて、ちょうど覗き込むように頭を出してレースのカーテン越しに榛原よづりを観察する。
……。
榛原よづりはテーブルの前で卵をといていた。細い腕と指が菜ばしを掴み、かちゃかちゃとボウルの中の黄色い卵を空気を混ぜるようにかき回していた。
彼女の長い髪の毛はちゃんと、後ろで結ばれ食材に触れないようにしてある。料理を熱心に見る目は先ほどまでの緩んだ表情とはかけ離れたように真剣だった。
「……ちゃんと料理できるんだ」
俺は安堵する。
テーブルを見ると、玉ねぎやハム、にんじんが細かく刻まれ、ケチャップのチューブが何本も並べられていた。
「オムライスかな?」
幸いにも俺の大好物である。俺は期待しつつ榛原よづりを眺めていた。料理をしている榛原よづりはとても美人だった。
……こういう姿は様になっているのにな……。
俺は静かに息を吐く。
「ふんふんふんふ~♪」
まったく、楽しそうだ。人に料理を振舞うだけでそんなに気分が乗るものなのか?
……ん、ちょっと待て。そういえば、さっきあいつはなんて言った。たしか、人に料理を振舞うのははじめてだと言っていた。
と、いうことはなんだ? あいつは二十八歳になるまで、誰にも料理をしてあげたことはないのか? いや、あの手つきや手際のよさは料理経験者のものだ。彼女は付け焼刃でやっているわけではなく、
きちんと毎日規則正しく料理をしていると見れる。
では、こうか。料理はするけど披露したことは無い。披露する相手がいないのか? 友達も? 
家族も?
そういえば、この家に来て俺は家族の姿を見ていない。
というより、このリビングや家の中。全てにおいて生活感が感じられないのだ。人が住んでいるところ家はある程度はなにか、人の匂いや手垢など、住んでいる証というものがでるものなのだが……。
今俺が居るリビングも殺風景すぎて、まるで無人の部屋のようだ。いや、俺が居るが。
「……もしかして、あいつは一人でこの家に居るのか?」
榛原よづりの姿を眺めながら俺は呟く。
くそっ、なんだよ。ひきこもりが居るって言うのに家族は居ない。助けるものはおらず彼女はずっとひきこもっていたのか? 二十八歳の女が?
物事はどうやら単純ではないようだ。
俺は改めて、副委員長の仕事を呪った。やっぱりサボりキャラを貫いて委員長に行ってもらえばよかった。面倒ごとばかりだ。
「ふんふんふ♪ ……………」
「……ん?」
突然、榛原よづりの鼻歌が止まった。
俺は考え事をしてあさっての方向に向いていた意識と視線を元に戻す。
レースのカーテン越し、榛原よづりは卵の入ったボウルをといていた。そういう風景だった。
が、改めて意識を戻して見直してみると、彼女の動きが止まっている。
菜ばしを回す手をとめ、ボウルを顔に近づけていた。
「なんだ?」
榛原よづりはボウルの中の卵をじっと眺めていた。まるで呆けたような半開きの口。俺の第六感が急に冴えわたる。頭の中には『これ以上見てはいけない』という一文。
しかし、俺はそれを無視して彼女の挙動を見続けていた。
「……えへっ」
榛原よづりは卵を見つめて、にやりと笑う。そして半開きの口から赤い舌をぺろりと突き出すと。

べと。
べとべと。
べとべとべとべとべとべとべとべと。

その赤い舌から流れる自らの唾液を、ボウルの中へ落としていった。
「!!!」
俺は思わず声を上げそうになり……あわてて口を押さえる。
何をやってるんだ!? あいつは……。
「えへ、えへへっ、えへ、えへへへへへへへ……」
俺が見ていることも知らず、恍惚の表情で榛原よづりは俺に振舞うであろうとき卵の中に唾液を混ぜてゆく。
彼女の笑顔が歪み、目つきは狂ったように潤む榛原よづり。口から赤い舌をぺろりと突き出す、口元からねばりと透明な液が溢れ、ぼとりぼとりと落とす。
そしてそれを一心不乱にボウルに入れていき、時折菜ばしでかちゃかちゃと混ぜ合わす。
「食べてくれるんだぁ……えへ。かずくんがぁ、あたしの料理と……これ。 えへ、えへ……、えへへ、えへへへへへへへへ……」

べとべとべとべとべとべとべとべとべとべと。
べとべとべとべとべとべとべと。
べとべとべとべと。


745 名前:真夜中のよづり3 ◆oEsZ2QR/bg [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 22:45:48 ID:MD4+xJFQ
榛原よづりの顔は恍惚に歪んでいた。赤く染まった頬にどこか知らない場所を眺める淀んだ瞳。それは俺を喜ばせるための笑顔ではなく、ただの自己満足の極みの顔だった。
「……やべぇ。コイツやべぇ……」
俺はあまりの恐怖に腰を抜かしそうになった。
幽霊を見たとか、ゾンビ映画を見たとか、そういう怖さじゃない。まるでなにか人の心の裏側を見たような得体の知らない怖さだ。
頭の中の警告音はすでに鳴りっぱなし。
「……逃げなきゃ……」
俺はしのび足でリビングのソファに戻って、自分のカバンを掴んだ。リビングに散らばるヤツの髪の毛が一本一本意思を持って襲ってきそうで怖かった。
「あの変態がよだれを入れている夢中なうちに逃げなきゃっ……!」
榛原よづりに気付かれないように、リビングを出るとそのまま廊下を歩く。
玄関に合った俺の靴を履く。がさりがさりと土間と靴の裏の小石がする音が響いた。
刹那。
「かずくんっ!?」

とんとんとんとんとんとんとんとんっっ!!

台所から走ってくる足音!
「やばっ!」
俺は靴を履き終わると玄関のドアノブを掴む。鍵はかかっていなかった。すんなりと開く。
瞬間。玄関に榛原よづりが走りこんできた。
「かずくんっ!! どこ行くの!?」
長い髪の毛を振り回し、榛原よづりは先ほどまでの消え入りそうな声とはうって変わった、大きく甲高い声で叫ぶ。
その手は包丁が握られていた。
それを見た途端。とっさに、俺は「刺される!?」と思ってしまった。
「ごめっ! 用事ができた! 俺帰るわ!!」
恐怖で俺は早口でそれだけしか言うことができなかった。早くこの家から出たかったのだ。
「待って!」
「じゃあな!」
俺は開いたドアに体を滑り込ませる。榛原よづりの顔なぞ怖くて見れなかった。そして、バキィンと壊れそうなほど力強くドアを閉めた。
「かずくぅぅぅぅんっっっっ!!」
玄関のドア越しに響く彼女の声。
俺はそれを背後に聞きながら出入り口の門を開き、夕闇が辺りを覆い始める住宅街走って逃げていった。
足が千切れそうなほど、全速力で走り。時折後ろを振り返って後をつけてないか確認しつつ住宅街の坂道を駆けて、気がつけばヤツの家から500メートルも離れたコンビニエンスストアまで走りこんでいた。
「ふぅ、ふぅ、ふぅ……」
自販機でジュースを買う。普段は炭酸系が好みだが、今は落ち着きたかった。スポーツドリンクを購入。ボトルタイプの缶が排出される
俺はそれを掴むと、寒い冬空の下、胃に響く冷たいスポーツドリンクを一気に飲み干した。

榛原よづり。

彼女とのファーストコンタクトは不気味さと恐怖の感情しか残らなかった。













「帰っちゃった……。まぁ、いいわ……。また逢えるもん。だって、明日迎えに来てくれるだもんね、かずくん?」

(続く)


746 名前:赤いパパ ◆oEsZ2QR/bg [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 22:46:28 ID:MD4+xJFQ
ゲーム化の話も動いてスレが加速している中、真夜中のよづり第三話をお送りしました。
書いていくうちにやっぱり彼女もどんどん性質がおかしくなってますが、気持ちのよい終わり方になるように努力していきますのでよろしくお願いします。
魔女とよづり、この二つを平行して作っているので更新は遅めですが、ライトなヤンデレを目指していきますのでよろしくお願いします。

お茶会の方は、ぶれない世界観やじわじわとくる女の子の恐怖などが素晴らしいです。ぜひ、ゲームの完成を期待しています。


747 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 22:48:11 ID:YJ0sg9qM
ギャアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!!!!!

やっぱり、最初から病んでる!!?

748 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 23:02:12 ID:dJAJczQi
やべえよづりが俺の中でかなり大ヒットだ
エロいヤンデレというかなんというか

ていうかここからライトなヤンデレ……?(´・∀・`)

749 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 23:04:25 ID:wqvf+upe
うわあああああああああああ

どう見てもこれライトじゃないだろ!
すでにハードコアだよハードコア!
もしかしてコーヒーにも何か入っていたんじゃなかろうか?

750 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 23:06:09 ID:GBfGW7RC
そろそろ500k
俺は無理っぽいから誰か新スレ頼む。しかしこのスレは速かったな。

751 名前:慎 ◆lPjs68q5PU [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 23:12:40 ID:3F4iYY5m
>>750
うぃいってみる。
テンプレは>>1ので大丈夫?

752 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 23:18:22 ID:T+uQkUaN
GJですた。しかし、冒頭の心中エンド・・・。気になる・・・。

753 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 23:19:07 ID:wqvf+upe
>>751
既存キャラの~っていうのは無くしてもいいのでは?
それ専用のスレは大量にあることだし。
というかすでにあっちでヤンデレ化?してるしな。

754 名前:慎 ◆lPjs68q5PU [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 23:21:40 ID:3F4iYY5m
>>753
了解。あとは、関連すれとして修羅場スレを入れるかどうかだが・・・
自分としては入れなくてもいいかな?と思ってるのですが。

755 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 23:22:38 ID:dJAJczQi
いいんじゃねいですか?

756 名前:慎 ◆lPjs68q5PU [sage] 投稿日:2007/02/12(月) 23:25:17 ID:3F4iYY5m
ヤンデレの小説を書こう!Part3
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1171290223/
完了・・・かな?
職人様のすばやい仕事がこのスレの活況につながってます。
GJだけでは足らない・・・
では埋めていきましょう。

757 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 23:25:34 ID:NnICWW/f
お互い無干渉のほうが面倒なこと起きないしいいんじゃないかな

758 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 23:27:25 ID:wqvf+upe
ありゃ、立っちった。
とりあえず置いていきます。

「今回は保留キボンヌ」

759 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 23:28:16 ID:x5krOcBQ
>>746
28歳の時点でちょっと恐怖を覚えた
おばはんやんwwww

760 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 23:29:51 ID:yPOnFcDW
スマン…リロってなかった…
関連いれちゃったよorz

761 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 23:32:33 ID:wqvf+upe
>>760
以後語り合えばいいさ。キニスルナ

762 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/12(月) 23:59:33 ID:7Z5KGgGL
>>746
ものすっげぇ強烈な料理でも、後味は良いものを目指して
がんばってください。

この最低な第一印象から、かずくんがどういう風によづりを
受け入れていくのか楽しみに待っています。

763 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/13(火) 00:03:50 ID:dJAJczQi
>>759
バカ、おばはんじゃねえ
ヤンデレ熟女高校生だ

764 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/13(火) 00:06:27 ID:FnEeh2NW
昔のモーニング娘に、あからさまに娘でない人がいたことを忘れてはならない。

765 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/13(火) 00:09:23 ID:J4YNFArw
巨乳で美人で精神年齢やや低でヤンデレで(恐らく)処女だぜ?
これでただのおばはんとか言うなら俺はお前を鼻血水流カッターで刻んでやる

766 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/13(火) 00:21:46 ID:GQbfbDMd
28歳巨乳が熟女と申すか
レーザードバズソーで切り刻んでやる

767 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/13(火) 00:26:07 ID:EIaTgmpr
ヤンデレなら不倫でなければ39歳まで可能

768 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/13(火) 00:28:15 ID:v4rGzLRf
はっ!俺なんか某麻木久仁子でもいけるぜ!

そんなこと言うやつはエロゲヒロインに噛み切られろ!

769 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/13(火) 00:50:39 ID:ZLb7CIwF
あはははは
こんなスレ埋めてやる
あはははははははははは

770 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2007/02/13(火) 01:04:00 ID:Jcwk0VJZ
オレも参加するぜ!
あははははははははははは

771 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2007/02/13(火) 01:05:03 ID:Jcwk0VJZ
オレも参加するぜ!
あははははははははははは

772 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/13(火) 01:07:36 ID:5al/rzxv
このスレは私のものこのスレは私のものこのスレは私のもの
このスレは私のものこのスレは私のものこのスレは私のもの
このスレは私のものこのスレは私のものこのスレは私のもの
このスレは私のものこのスレは私のものこのスレは私のもの
このスレは私のものこのスレは私のものこのスレは私のもの
このスレは私のものこのスレは私のものこのスレは私のもの
このスレは私のもノこのスrは私のもnこおここここここ

773 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/13(火) 01:08:10 ID:ITwVDmp/
あと9kb……。

このスレは、1スレとは違って短命だったな。

774 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/13(火) 01:29:11 ID:TiStBspt
それだけの活気があったのだよ

775 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/13(火) 01:45:58 ID:SwevXqhF
うめえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ

776 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/13(火) 02:07:30 ID:gnRHxdtb
知ってた。

ナナシ君にとって私なんて使い捨てだって。

それでも私は好きだった。

私の代わりはいくらでもいる。それこそ次々に現れる。ナナシ君にとって私はきっと
たくさんの中の1人でしかないと思う。というか確実にそう。初めての子は印象に残る
っていうけど……私は初めてですら無いから。現に初めての子とは結構長く続いてた
みたいだけど、私とは1ヶ月も保たなかった。次の子も、その次の子もきっと
短いんだろう。短く無かったら許せない。私だけ短いなんてことになったら……
呪ってやる。ナナシ君はもう誰とも長く付き合えない……もしそんな運命なら私も
少しは救われるのかな。

ねぇナナシ君。あなたは知らないかもしれないけど私本当に好きだったんだよ。

使い捨てでもいいって本気で思ってたよ。他の誰を好きでもいいって。でもやっぱり
耐えられ無いよ。本当はどこにも行かないで欲しい。ずっと私だけを、他の何をも
見ずに私だけを見て欲しいんだよ。1ヶ月にも満たないけど一緒にいる間は本当に
幸せだった。この思い出だけで私は行ける、誰にも嫉妬なんてせずに独りひっそりと
ナナシ君を思っていられると。

思ってた、けど。

そんなのやっぱり無理で。

醜い感情が溢れてくる。私を見て。私だけを見て。私だけを私だけを。……こんな
醜い感情はナナシ君には似つかわしく無い。こんな醜い面を見られる前に捨てられて
良かったよ。ナナシ君を汚さないで済んだから。

うん、良かったよ。

一番良かったわけじゃないけど、最悪では無かったと思う。

ナナシ君はもう私のこと忘れたかな?忘れててもいい。

私が最後に発するのはあなたの名前と別れの言葉。

「ナナシ君……さよなら」

私はそうして、空へと舞った。



777 名前:伊南屋 ◆WsILX6i4pM [sage] 投稿日:2007/02/13(火) 02:36:51 ID:TiStBspt
>>705のリクエストに応えようと描いたイベント絵らしきもの
http://imepita.jp/20070213/089040
やはりラフで力尽きたり。ポージングも微妙。
新スレにと思ったけどまずはこっちに。

まとめサイトの如月更紗/白布の海で(TAKE3)について。
あれは頭を右側にした横長の絵です。
なので管理人の方。どうか向きの修正よろしくお願いします。

別スレの話について
絵の投下は別スレにしたらどうか?
という意見なんですが、自分一人の為に別スレ立てるのはアレですし、なにより板が違ってしまいます。
なんでまあ、差し支えなければヤンデレスレで続けたいなと思ってます。

778 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/13(火) 03:18:55 ID:ITwVDmp/
>>777
thx.

そしてすんません。
考え無しでした。
今考えたら、リクエストは板違いだった……。


779 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/02/13(火) 03:36:40 ID:ofO+wJaT
>>777
毎度GJです!
個人的にはここに投下で良いと思いますけど
ヤンデレ系のネタなら大体なんでも扱ってきてましたし

780 名前:同族元素(1) ◆6PgigpU576 [sage] 投稿日:2007/02/13(火) 03:37:40 ID:TFH/jbmS
「お待たせしたかしら? 射蔵(いぞう)」
「いや、俺も来たばっかりだ」

射蔵と呼ばれた男は立ち上がると、自分の向かいの席を引く。
女はにこりと微笑むと射蔵のエスコートで席に付き、射蔵が元の席に付くのを待って話し掛けた。
「何を注文したの?」
「エスプレッソ。湖杜(こと)はどうする?」
「同じものでいいわ」
「解った」
射蔵は手を上げてウェイトレスを呼び湖杜の分を注文すると、煙草に火を付けた。
そのまま射蔵は黙って煙草を吸い、湖杜もまたその様子を黙って見つめていた。

「お待たせ致しました」
暫く後、頬を染めたウェイトレスがエスプレッソを運んできて、ゆっくりと馬鹿丁寧に
二人の前に注文の品を置くと、名残惜しげに去っていくまで二人は無言のままだった。
人目を惹く射蔵の外見とその連れの湖杜がこれまた人目を惹き、更に厭味すら感じさせない
射蔵のエスコートぶりや湖杜のエスコート慣れに、このカフェの注目を一手に集めていた。
しかし当の二人はいつもの事と、まるで気にはしておらず、どこ吹く風という風情だ。

互いに一口飲んだ所で、漸く射蔵が口を開いた。
「どうだ? 見つかったか?」
「見つかっていたら、真っ先に報告しているわ。射蔵こそ見つかったのかしら?」
美しい柳眉を僅かに顰めて冷たく言い放った湖杜に、軽く肩を竦めてみせ射蔵は鼻で笑う。
「お互い様だったな」
何を言っているのかは聞こえないが、儚げに微笑み合う艶やかな黒髪の美形の二人に、
カフェの客や店員はうっとりと溜息を零す。

射蔵は均整のとれた体型に、長目の前髪から覗く鋭い切れ長な目が印象的な美形で、
湖杜もモデルの様なすらりとした、しかし出ている所は出ている体型に、
やや切れ長の目はけぶる睫毛に色彩られ、日本人形の様な流れる黒髪は腰まで伸びた美形だった。
そんな二人が注目をされない訳がない。
しかし人目の多いこのカフェを選んだのには理由があった。席から席が意外に離れており、
そして店内に流れるクラシックが丁度よく、話し声を他の席へと聞き取れない様にしている為、
密談にはもってこいの穴場なのだ。
だから二人が会うのは、このカフェと決まっていた。

781 名前:同族元素(2) ◆6PgigpU576 [sage] 投稿日:2007/02/13(火) 03:38:17 ID:TFH/jbmS
「そういえば… 鹿子(かのこ)に意中の君が出来たらしいわ」
「…本気なのか?」
危うく飲んでいたエスプレッソを吹き出しそうになりながら、辛うじて耐えた射蔵は眉を蹙めた。
優雅に一口飲んだ湖杜は、伏せていた目を射蔵に向けると悪戯っぽく笑う。
「今回は本物、運命の相手だそうよ。業平(なりひら)に頼んで、今はストーキング中。
阿津(あつ)に聞いたから間違いないわ」
「そうか… そういえば阿津の相手は観念したのか?」
「微妙、といった所かしら? まだ監禁して一ヶ月だし、阿津ったら甘いから、
調教はもう少しかかるんじゃないかしらね」
「まあ、よかったな。阿津は20代後半だし、鹿子は大学生だしな。
いつまでも独りじゃ辛いだろ」
「そうね…」
射蔵の言葉に緩く微笑むと、ティースプーンでくるくるとエスプレッソをかき混ぜながら、
湖杜は深い深い溜息を付いた。

「私はいつになったら、巡り逢えるのかしら…」
「大丈夫だ。俺達はまだ鹿子達より若いんだぞ。直に逢えるさ」
テーブルの上に頼りなく置かれた湖杜の手をそっと握ると、射蔵は励ますように笑い掛ける。
「でも、こんなに探しているのに逢えないなんて…」
射蔵の大きな手を細く華奢な手で弄びながら、湖杜はつい弱音を吐いてしまう。
「しょうがないさ。フラグの立ち易い幼馴染はみんな血縁だし、俺達一族は血縁には滅多に萌えないからな。
それに外で相手を見つけるのは難しいよな」
こくりと頷く湖杜の目は生気が無く、かなり煮詰まっているのが射蔵に見て取れた。
「でもね、射蔵。私も早く誰かを見つけたい、そして愛し愛されたいわ。
束縛して束縛されて、どろどろになるまでセックスしたいの」

「解る、俺には、俺だから解る」
ぎゅっと痛いほど強く湖杜の手を握った射蔵は、真っ直ぐ湖杜を見つめて言い聞かせる。
「俺だって同じだ。だけど焦って相手を見誤ったら最悪だぞ?」
「うん…… そうね、その通りだわ」
少し生気が戻った湖杜は、射蔵の言葉に頷き大きく息を吐いた。
「湖杜に運命の相手が見つかったら、ちゃんと手伝ってやるから。
拉致だろうと邪魔者の抹殺だろうと何でも協力は惜しまないからな」
「うん、ありがとう。射蔵も相手が見つかったら、ちゃんと報告してね。
私も協力するわ、監禁の手助けだって何だって、ね」
ふふふといつもの様に微笑み合っていると、湖杜は少し寂しそうに言った。
「…射蔵を好きになれれば良かった」
射蔵もまた淡い笑みを浮かべて頷く。
「そうだな… 俺達、恋愛観そっくりなのにな」

「でも、ダメなんだものね」
「そうだな。お互い恋愛感情で見れないからな」
共に最後の一口を飲み干すと、綺麗で壊れた笑みを浮かべて囁くとカフェを後にした。

「未だ見ぬ愛しい人を探しに」

-了-