553 :名無しさん@ピンキー [sage] :2007/03/20(火) 21:13:31 ID:4PUniF5d
ナナリーは知っている。自分一人では食事もままならないことを。
ナナリーは理解している。自分には自分の為に無償で奉仕してくれる人間が必要だと。
ナナリーは気づいている。そんな都合の良い人間は、兄を置いて他にはいないのだと。


ユフィお姉さまはもちろん、ミレイさんやシャーリーさんにも、
まして、最近お兄様の部屋に転がり込んできた雌猫なんかに
お兄様は決して渡しません。
お兄様は一生私のことだけ考えて、私のためだけに働いていればいいんですよ。
ねえお兄様。お兄様も幸せですよね?
こんな「絵に描いたような」儚げな妹の世話をできて。
クスクス。



皆が黒い黒い言うから、実はナナリーはこんなこと考えてるんじゃないかと
思ってしまうじゃないか(´・ω・`)


俺もこんな腹黒い妹が欲しいww

563 :名無しさん@ピンキー [sage] :2007/03/21(水) 00:24:08 ID:rKpbPAHa
>>553
 私は、自分ひとりの力ではベッドから下りることができない。
 生まれつき、足が不自由だったわけではない。
 ずっと昔、私が10歳の頃までは自分の足で歩くことができた。

 歩けなくなったのは、お兄様の11歳の誕生日。
 お母様に頼まれて、洋菓子店へケーキを受け取りに行ったときのこと。
 両手で胸の前にケーキを持ち、私はお兄様のことを考えていた。

 えへへ。お兄様はまたひとつ、大人になった。
 あと七年経てば、結婚できる。
 だってお兄様はお義父様の息子だもの。
 血が繋がっていなければ、結婚はできる。そんなこと、とっくの昔に知ってるわ。
 ――ああ、お兄様に早く、早く会いたい。
 ――そして、いつものように胸にうずくまって、匂いを嗅ぎたい。
 ――お兄様。お兄様。お兄様…………

 そんなことを考えていたら、突然足に痛みを感じた。
 そして、世界が一回転した。
 ごず、という音が聞こえてきた。耳を伝ってではなく、直接、音が脳に響いた。
 ぼんやりと目を開けると、自動車のタイヤが目の前にあった。
 人が駆け寄ってくるのが見える。その中の一人が声を出した。
 ――女の子が轢かれたぞ! 誰か救急車を呼べ!
 その言葉を聞いて、私は自分がどんな状態にあるのか、ようやく理解した。

 車にはねられたんだ、と。

 そのことを理解した瞬間、足が痛みを訴えだした。
 皮を引き剥がされた。肉を力づくで引き裂かれた。もっと深く、繊細な部分を破壊された。
 時間を遅らせて、痛みが少しずつ私の脳を冒していく。
 そのまま痛みが加速していくかと思ったら、痛みが引いていって、同時に力が抜けていった。
 今度は眠くなってきた。地面が黒くて、固くて、ちくちくするのに、恐ろしく眠い。
 ――眠るのなら、お兄様の腕の中が良かったな。
 最後にそう考えて、私は目を瞑った。

 目を覚ましたときに見えたのは、白。
 上手く開かない目をゆっくり開くと、視界の隅にお兄様の顔が見えた。
 たまらなくなり、お兄様の体に抱きつこうとしたら、脳を刃物で突き刺された――気がした。
 痛みに耐えられなくなり、再びベッドに身を任せる。
 そんな私に向かってお兄様が言った言葉。
 今でも忘れない。

「僕のせいだ。僕がお前についていっていれば、良かったんだ。
 そしたら、こんなことにならなかったんだ。
 ごめん。もう……お前を一人にはしない。絶対に」

 お兄様の泣き顔が可愛いとか、その涙を一滴残らず飲み干したいとか思うよりも先に、
その言葉が嬉しくて、私は泣き出してしまった。
 ――だって、お兄様のプロポーズだもの。これ以上、嬉しいことなんかこの世にはないわ。



564 :名無しさん@ピンキー [sage] :2007/03/21(水) 00:24:49 ID:rKpbPAHa
 それから、私とお兄様の甘い生活が始まった。
 もうかれこれ、8年は経つ。
 朝はお兄様が私を起こしてくれる。朝食を食べさせてくれる。
 昼には息を切らせて部屋に戻ってきて、昼食を食べさせてくれる。
 夕になっても、もちろん夕食を食べさせてくれる。
 そして、その後はずっと私の部屋に居てくれる。
 私はベッドに身を起こして、お兄様はベッドに腰掛けて、二人でお話をする。
 このときが、とても幸せ。
 心が暖かくなって、自然と笑みがこぼれる。
 でも、それ以上に幸せなときがある。
 それは、お兄様が私を抱いているとき。
 
 お兄様が私の肩を掴んでキスをする。そして無理矢理ベッドに押し付けて、首筋を舐め上げてくる。
 暖かい手が背中に回り、腰を撫でて、お腹に辿り着く。
パジャマのボタンを優しく脱がせて、下着の留め金を外して、強引にたくし上げる。
 お兄様の目が大きく開かれる。私の、むき出しになった乳房を凝視している。
そのまま獣のように乳首に吸い付き、舌で転がしてくる。右に左に、執拗に責め立てる。
 乳首にかみつきながら、私の履いているパジャマと下着をずらして、優しく足首から脱がせる。
お兄様は息を荒らげながら、ベルトに手をかけて、ジーンズ、トランクスの順に脱ぎ捨てる。
 大きくそそり立ったお兄様のいちもつを見ているだけで、私のアソコは疼く。
欲しい。あれを咥えたい。強く締め付けて、お兄様の吐き出すものを全て飲み込みたい。
何度も、荒々しく突いてほしい。奥の奥、子宮を浸すほどの精液を出してほしい。
 でも、私が何を言わなくてもお兄様は私の言うことを聞いてくれる。
慣れた手つきで私の足を広げる。壊れ物を扱うように優しく、ゆっくりとした動きで。
お兄様が一言、いれる、と告げた。私の中にお兄様のペニスがはいっていく。

 その瞬間、私の心は切なくなる。
 激しく腰を打ちつけられているというのに、まだ足りない気がする。
 もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと。
 奥――いや、心の臓に達するまで、突いてほしい。犯し尽くしてほしい。
 私の顔は、涙と、唾液と、汗でぐちゃぐちゃ。
 きっとひどい顔をしているだろう私に、お兄様はいつも言ってくれる。

「愛してる」

 そして、お兄様に熱いものを注がれて――ようやく私の心は満たされる。



565 :~事故と、男と、妹と、女四人~ [sage] :2007/03/21(水) 00:26:38 ID:rKpbPAHa
 
 でも、体を重ねた後に見る夢は、最悪。
 私は腕を縛られていて床に転がされている。
 そうなったら、足が動かない私には何もできなくなる。

 そんな私には目もくれず、四人の女が、お兄様を犯している。
 姉だった女性。友達だった二人。誰だか知らない女。
 一人がお兄様の頭を股で挟んでいる。
 二人がそれぞれお兄様の腕を掴み、自分の股間に無理矢理押し当てている。
 最後の一人がお兄様の腰の上に跨り、上下に腰を振っている。
 憎い。憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い。
 この足さえ動けば。そうしたらあの女どもを蹴り殺してやるのに。
 殺意をこめて女どもを睨む。
 歯を食いしばり、眉を上げ、目じりを吊り上げる。
 死ね。消えろ。滅べ。逝ってしまえ。
 そう強く念じる。

 すると、女の一人がこう言った。
『もう、わたしたちはしんでるの』
 別の一人も声をだした。
『あなたに、ころされたのよ』
 また、別の声がする。
『あなたは、さいていのおんなね』
 残る一人が、私を見つめる。
『じつのあにに、ひとごろしをさせるなんて』

 最後に、声が重なる。
『『『『貴女が死ねばよかったのに!!!!』』』』

 
 そして、私はベッドの上で目が覚める。
 こめかみに汗が伝う。額を拭うと、寝汗がびっしょりと手にはりついた。
 手をパジャマで拭う。なかなかとれない。
 いらいらする。また、あの女どもの夢を見てしまった。
 あいつらは死んでまで私の邪魔をするのか。
 そもそもあいつらが悪いのだ。お兄様と私の大事な日常を犯したのだから。

 でも、所詮は夢。あいつらの夢も、妄想どまり。
 私の現実は、こう。

「お兄様。おはようございます」
「……ああ。おはよう」

 お兄様の起きたばかりの顔を拝むことができるのは、この世界で私ひとり。

 そして、お兄様は私ひとりだけのもの。

 終

勢いで書いた。反省はしていない。
そもそも原作知らないし。
最終更新:2008年08月21日 16:26