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381 :リッサ ◆TKvIZfGFpk [sage ] :2007/08/27(月) 03:03:19 ID:JEaV9oY7
 
 私の彼は変身ヒーロー①
 
 2月8日 晴れ
 
 今日は私、雨宮燈歌にとっては最悪な日だった、しかし幼馴染で腐れ縁のアイツ…
 井上良太郎にとっては人生最高の日だったのかもしれない。
 それは何故か…そう、あの幼馴染はよりにもよって…この私が毎年のように…いや
…今年は、今年こそはアイツへの想いを告白しようと思って火傷しながら手作りで
作ったシフォンケーキを、前フリもなく現れては壊した緑色の化け物を…アイツは
腰に巻いたベルトを使って変身して…見事なキックで倒してしまったのだ。
 「僕がみんなを守るんだ」 
 良太郎はそう言った、何でも前日、この男は人が苦労してチョコケーキを作って
いる間に善良な宇宙人にさらわれて、あいつらと戦えるように体を改造されていた
らしい。まあ良太郎は将来の夢だった自衛官試験を落ちてちょうど浪人になっていた
し、元々正義感が強くて人のために戦うのが好きだったからいいのだろう…必殺の
キックで敵を倒しているときなんて本当に嬉しそうだったし…それに。
 「スゲーうまそうじゃん、このくらい問題ないって」
 良太郎はそういって、グシャグシャになった私の特製ケーキをおいしそうに食べて
くれた、たとえ改造人間でも…何が何でも彼は優しい男なのだ。
 でも、だからこそ私は満たされない。そんなチャンスがあっても私は彼に告白できなかったのだ。
 腐れ縁がにくい、この、兄弟のように固く結ばれた友情という絆がにくい。
 嗚呼、いつかこんな私にも彼に告白できる日が来るのだろうか…。
 


382 :リッサ ◆TKvIZfGFpk [sage ] :2007/08/27(月) 03:05:21 ID:JEaV9oY7

 私の彼は変身ヒーロー② 

 3月14日 曇り
 
 今日も今日とて良太郎はトレーニングに励んでいた、この二月でようやく敵とも戦いなれてきた頃だったが
それでも足りないのか、良太郎は日々格闘技のジムに道場破りに行ったり、ロードワークやら筋トレに励んでいた。
 「おいおい、短大はいいのかよ燈歌」「あのねえ、アンタのことなんか頬っておけるわけないでしょ、あぶなっか
しいったらありゃしない」
 休憩中、公園のベンチで汗を拭きながら彼はそういった。もちろん私はいつものようにそう返した…もっと素直に
なりたい。でも、そうなれないのがもどかしい。
 私は良太郎が好きだ、彼が命の危険にさらされるようになってから余計に日々そう感じるようになった。こうやって
つらい日々でも笑顔でトレーニングをしている彼が好きだ、わたしの考えたメニューを参考にしてトレーニングしてく
れている彼が好きだ…愛しい、こうして彼の汗の匂いが漂っている空間にいるだけで発情している自分に気がついたの
は何時だろうか?こうして偶然公園のベンチで会える様に…そう見せかけて彼の行動を追跡、マップを作ったのは何時だろうか…。
 「はい、これあげる…頑張ってね、ええと」
 「仮面ライダー、仮面ライダーファウストだ」 
 そういって私は特製ドリンクを彼に渡した、ありとあらゆる強壮作用のある食物やサプリメントと…
私の、昨日、彼の逞しい体に犯されることを想像して自慰したときの…その愛液を混ぜ合わせたものだ、そ
うだ、私の愛がたっぷり詰まったモノだから…飲めば無敵のスーパーマンになれるよね…それにいつか、そ
れを飲み続ければ私のことも…。
 その彼の、ごくごくと無理をしながらドリンクを飲み干す姿を想像して、私は今晩も自慰した。
 …もう、私は彼のことしか考えられないのかも知れない。


383 :リッサ ◆TKvIZfGFpk [sage ] :2007/08/27(月) 03:06:37 ID:JEaV9oY7
私の彼は変身ヒーロー③

 4月25日 雨

 死にたい、もう駄目だ、良太郎に嫌われてしまう…。
 昨日、戦いに巻き込まれた時に私は良太郎…ファウストに助けられた、しかしその時私を
かばった良太郎は背中に傷を負ってしまったのだ、さいわい跡が残るくらいの怪我にはなら
ないようだし、良太郎も笑顔で気にするな、とは言ってくれたが…なんて事だ、私が原因で
彼は傷ついてしまったのだ…。
 最愛の人を傷つけてしまった、そんな自分が許せない。
 だから私は自分の腕にナイフで大きな傷を付けた、もうこんなことはさせない、絶対にし
ない…そんな戒めのために。
 良太郎の怪我は翌日あっさり完治した。むしろ良太郎は逆に私の手の怪我を心配してくれ
るような事態になってしまった…こんな私にも優しいんだね、良太郎…おれのせいだ、嫁に
もらってやるから…そう言ってくれたこと…冗談でも嬉しいよ、良太郎…でもいい加減
私の気持ちにも気づいて欲しいなあ…。


384 :リッサ ◆TKvIZfGFpk [sage ] :2007/08/27(月) 03:07:50 ID:JEaV9oY7
私の彼は変身ヒーロー④

 6月30日 晴れ後曇り

 今日ははしたない事に短大で喧嘩してしまった、でも原因が原因だから仕方のない事だと思う。
 だってあいつらは良太郎を馬鹿にしたんだから…。
 「さっさとあんな奴等殺しちまえよ、化け物が」
 そんな言葉を聞いたのだ、あいつらをひっぱたくのなんて当たり前だ、彼はみんなを守ってく
れるヒーローでいて…それでいて…私にとっての…。
 「すごいだろ燈歌、これならどんな敵だって一撃だぜ!」
 「うん…凄いと思うよ…」「…ん?ずいぶんしおらしいなあ」
 新型武器の暴導索…ドラッヘントードスを構える良太郎、ここはこの会話に乗ってあげて、憎
まれ口のひとつでも叩けば彼は喜ぶのだろうが…彼を、いつもの憎まれ口で傷付けるかも知れな
いという事におびえている自分がいた。
 嫌われるのが怖い、でも告白してこの関係が壊れるのが怖い、どうすればいい…助けて、貴方
のためなら何でもするから、死んでもいいから…だから、私を助けて良太郎…。



385 :リッサ ◆TKvIZfGFpk [sage ] :2007/08/27(月) 03:09:10 ID:JEaV9oY7
私の彼は変身ヒーロー⑤

 7月21日 曇り
 
 今日、私は良太郎に告白した、結果、成功した。
 もう我慢が出来なかった、関係が壊れる事の心配よりも我慢の限界の
方が先だった…何せ彼の仲間の…女ライダー、仮面ライダードラッヘンが現れたのだ。
 いきなり凄い力を持って現れたあの女…高寺=グレイスは、敵宇宙人と人間のハーフ
だか何だか知らないが、一般人は邪魔だと私を彼から引き離した、そして彼もそれを承
知してしまったのだ。
 先輩ずらしたあの女は、彼の新しいトレーナー役も勤めた。その結果、彼はどういうわけ
か新フォーム…グラムフォームにパワーアップすることもできた…つまり、私は立場を完全
に奪われたのだ。
 やめてくれ、もう私を彼から引き剥がさないでくれ、お願いだからやめてくれ。
 私はとうとう良太郎を家に呼び出して彼に告白した、手段を選ぶ事など出来なかった。
 媚薬混入料理、裸エプロン、いきなりのキス…何といわれてもいい、彼がすきなのだ
だからこそ何でも出来る…その結果、私は、彼を、モノに出来たのだ。
 「良太郎…大好き…大好き…だから私だけを…見て」
 「うん…俺は…お前だけを…愛するよ…」
 良太郎はそういってくれた、王子様は…私を選んでくれたのだ。


386 :リッサ ◆TKvIZfGFpk [sage ] :2007/08/27(月) 03:11:14 ID:JEaV9oY7
私の彼は変身ヒーロー⑥

 10月1日 雨
 
 良太郎に裏切られた、良太郎はあの女と、キスをしていた。 
 ユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイ…。
  殺すべきか、死ぬべきか、重要な選択だからこそ、じっくり悩んでみよう。

 10月3日
 
 訂正、彼は私を裏切っていなかったらしい、彼はあの女に無理やり迫られてああ
なったらしい。ビデオの音声拡大と問い詰めの結果、そう判明した。
 彼はもうあんなことはしないと自分の手に傷を付けた、まったく私と同じ箇所にだ
少し嬉しい、原因はどうあれおそろいなのだ。
 愛してるよ良太郎、だからもうこんなことしないでね、本当は私だってこんな事した
くないんだよ、でも二人を邪魔する要素が多すぎるから…あいしてる、あいしてる、もう
放したくないから…だから…
 「あの女は、消してあげる」
 
 11月12日
 
 取りあえずあの女を殺す事に成功した、嬉しい、やってみれば簡単なものだ。
 普通に彼女を自宅に呼び出した後、睡眠薬入り料理を食べさせて…首を絞めて
めったざしにした後、首を切り落とした、無敵の宇宙人もあれでは死んでしまっ
ただろう。死体を解体したときに処女だったみたいなので、幕を破ってタバスコ瓶を突
っ込んであげた、いい気味だ。良太郎を奪おうとするからこういう目に会うのだ。
 …でもこれだけでは足りない、彼を完全に私のものにするにはまだまだ不安定要素が
多すぎる…やはりアレをするしかないのだろうか?。


387 :リッサ ◆TKvIZfGFpk [sage ] :2007/08/27(月) 03:13:41 ID:JEaV9oY7
私の彼は変身ヒーロー⑦

 日付不明  
 
 とりあえずアレをするために、あの女の死体からドラッヘンのベルトを奪った、残りは刻んで冷蔵庫にポイ、だ。
 その後、私は敵である宇宙人の後を追い、彼女のが敵と同じ惑星のハーフということを利用して…彼らの根城で
あるUFOを発見、認識IDである彼女の血を機械に読み取らせて彼らの基地に侵入した。
 そこから先は容赦のない虐殺大会の幕開けだ。敵の首領、それから幹部も会議中にドラッヘンの必殺技である
マイクロミサイル100連発と、連続キックをかまされればよける暇もない、命乞いする敵を徹底的に殺してやった
苦しんで死ね、それが良太郎に対して貴様らの出来る唯一の償いだ。

 12月28日 
 
 うれしい、良太郎が来てくれた、良太郎はこんな僻地…というか宇宙にただようUFO
にまで会いに来てくれたのだ…しかも理由は私に会いに来てくれたから…らしい。
 でも少し残念だ、良太郎は私を殺したかったらしい。
 …なにがいけないのかなあ、きみをばかにしたにんげんと、だましたにんげんをころ
したんだよ。それにもうわたしたちいがいのにんげんはみんないらないじゃない、りょう
たろうはやさしすぎるもん、あいつらがいるかぎり、きみはまただまされてほかのおんな
にもてあそばれることになって…てのきずがふえることになるんだよ。
 あいしてるよりょうたろう、だからわたしは、きみがわたしをまもってくれたおれいに
きみとあんしんしていられるせかいをつくってあげる。だからちきゅうも…いちどきちんと
こわしてあげるからね。あんしんして…このへいしたちは、みんなきみと、わたしのなかまだから。
 
 
 私の彼は変身ヒーロー⑧ 

 それからいっぱい日が過ぎた、あの日、UFOのなかで暴れまわった良太郎は無敵の私に
対して無理に必殺技を使った結果、手足が効かなくなってしまったようだ、うそつき宇宙
人のインチキ改造ベルトのせいだろう…でも私はそれに感謝した。なぜなら彼は手足が動
かなくなった分、私に依存しなくては生きていけなくなってしまったのだ…ベルトもはず
してしまえば宇宙での活動は不可能だろう、逃げる事も、連れ出す事も不可能だ。
 殺してくれ、良太郎は今日もそんな悲しい事を言う。私は嫌だと答えると彼のオムツを
取り替えて、寝返りを打たせて、鼻水を口で吸引して、さらに食べようとしない食事を口
移しで彼に飲み込ませた…良太郎、覚えてる?今日はあのときと同じ日…バレンタインデ
ーなんだよ…ほら、ケーキもおいしいでしょ?また焼いてみたんだよ…。
 ごくり、と彼はついに自力でケーキを飲み込んだ…最初は抵抗して叫ぶばかりの彼だった
が、今日までにここまでおとなしくなってくれた…後数日もすれば私の言う事を聞くように
なってくれるだろうか?そしてまた…私のことを愛してくれるだろうか?もしもそうなって
くれたら、私は二人だけの結婚式を挙げたいなあと思っている…プレゼントは当然私だ、そ
してそのまま子作りをして、三人で幸せな家庭を築くのだ。
 愛してる、良太郎…大好きだよ。
 
 FIN