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751 :もう何も信じない 第11話 ◆KG67S9WNlw [sage] :2008/10/06(月) 15:00:16 ID:4otcPJil
「光っ!!」

俺は光のもとに走る。が、返事はない。
今にも、ナイフで首を掻っ切ろうとしていた。

「やめろぉ!!」

間一髪、俺は光の手からナイフをはたき落とし、思いきり光を抱きしめる。

「このばかやろう!どうしてこんなことを!なんで…なんでだよ……お前まで俺を裏切るのかよ!
一生離れないんじゃなかったのかよ!俺は、もうお前なしじゃいられないんだよ……!
好きだ…お前が好きなんだ…!だから、いなくならないでくれよ………」

俺は、光への思いを隠さずぶちまけた。でも、光の反応は……

「あ……お兄ちゃん…?」

――――えっ?

「光、お前…何をいってるんだ?」
「ずっと、会いたかったんだよ…お兄ちゃん……」
「まて、光!なんの事だ!?俺はお前の兄なんかじゃ…」
「お兄ちゃん、あたしの事忘れたの?あたしは―――――あきらだよ?」

―――どういうことだ!?訳がわからない!どうしてここで晶の名が!?
晶は死んだんだ。それに、今しゃべっているのはどう見ても光だ。
……でも、光はこんな目をしない。いったいなんなんだ?

「――っ!この雌猫、また邪魔をして―――」
「…?」
「―――歩…?どうしてここに…?」
「光!光なのか!?」

いつもの光だ。間違いない。じゃあ、さっきのは……?

「……っ!だめだ、僕は……もう君とは一緒にいられない…。」
「どうして!?なんでそんなことを言うんだ!…俺が嫌いになったのか?」
「違う、君を嫌いになったりしないよ…。でもだめなんだ。全て思い出したんだ。歩…僕は……」
「何を…思い出したってんだ?」

「僕は…晶だったんだ。君の妹だったんだよ。」

―――なんの冗談だ?そんなばかなこと、あるわけが……まさか、さっきのは本当に……

「光…晶は死んでるんだぞ…そんなこと……」
「さっき見たよね……僕のなかに晶がいるんだ。いや…晶が僕を、三神 光という人格をつくったんだ。
そして、今まで眠ってた。だから、今まで知らなかったんだよ。」


「僕が…晶が自分の父親を殺し、そして、本物の三神 光を殺したことを……。」


752 :もう何も信じない 第11話 ◆KG67S9WNlw [sage] :2008/10/06(月) 15:02:08 ID:4otcPJil


…わからない。どういうことなんだ!?本物の光を殺したって…それに、父さんも……
本当なのか?本当に、光は…晶なのか?いや、そんなこと有り得ない!
だって、もしそうなら俺たちは……兄妹で………

「僕は…君を愛する資格なんてないんだ。ずっと君を騙してたんだ…。
きょうだいで愛し合うなんて、いけないことなんだよ……それに、僕は人を殺した…。だから、君とはいられない…………あっ…」

「……お兄ちゃん、だいすきだよ?」


嘘だ。
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だウソダウソダウソダウソダウソダウソダ――――

「嘘だぁぁぁぁ!!ちがう!お前は光だ!晶なんかじゃない!…うそだっ…!うそだって…いってくれよぉ……!」

「…ごめんね……お兄ちゃん。これは真実なの。あたしは、晶。光は、もう一人のあたし。」
「なら、なんで…そんなことをした?俺は光じゃなきゃだめなんだ!俺が憎いのか!?だったら、最初から殺せよ!父さんみたいに俺を殺せばよかったじゃないか!」
「そんなことしないよ…。あたし、お兄ちゃんの事、愛してるから…。そしてお兄ちゃんはあたしを愛してくれた。」
「違うっ…!俺が愛したのは……光だ…!」

「同じだよ。光は、もう一人のあたし。光を愛するということは…あたしを愛するってことなの。
……もうあんな雌猫のことなんか、忘れなよ。そして、あたしと一緒に――――っ…」

「―――だめだ…歩。」
「――光?」
「僕は……」

そういって、光はナイフを拾う。

「え…………?」

そして、こう言った。

「あゆむ…さようなら。


ずっと、愛してるよ。」

「光!やめろぉ――――――!!」