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889 :ワイヤード 第五話  ◆.DrVLAlxBI [sage] :2008/10/12(日) 13:34:22 ID:4ulifI0Q
第五話『百歌・兆候』

帰ると八時前になっていた。千歳はふらふらになりながら扉を開ける。
「おかえりなさい、お兄ちゃん」
「ああ、ただいま」
いつも通り、エプロン姿の百歌が出迎える。家事をしている時はだいたいこのピンクのフリフリのエプロンだ。
もっと小さな頃に千歳が誕生日プレゼントで与えたもので、長年丁寧に使い続けている。
いい加減デザインが子供っぽいから違うのに変えたほうが良いんじゃないのかといったことがあるが、百歌はその提案を受け入れたことは無い。
「遅かったね、何かあったの?」
カバンを下ろし、上着を脱ぐと、百歌が心配そうに顔を覗き込んできた。
「いや、別に……先生に、頼まれごとをな」
「ふーん……ねぇ、なんか妙な匂いしない?」
「! ……そ、そうか? ちょっと身体動かしてたからかな……?」
「いや、この匂いは……」
百歌がさらに顔を近づけて匂いをかぐ。
「お、おい百歌! 今汗臭いからあんまりかがないでくれよ! ってか俺ワキガだから、やめとけ!」
「お兄ちゃんがワキガだった覚えはないんだけど……?」
「最近ちょっと体質が変わって……。さ、先に風呂入ってくる! わいてるよな!」
「お、お兄ちゃん! ……もう」
千歳はさっさと風呂場に走っていってしまった。
「今の匂い……」
残された百歌は念入りに吟味する。経験を想起し直し、分析をする。
「雌犬の匂い……発情気の……」
百歌の表情がみるみる変わっていく。包丁を取り出し、キッチンに置いてあった生肉に刺す。
もともと、兄が帰ってくるギリギリまで冷凍状態にして、その場で調理して温度と鮮度を保とうとしたもの。
すべて、兄のため。


890 :ワイヤード 第五話  ◆.DrVLAlxBI [sage] :2008/10/12(日) 13:34:56 ID:4ulifI0Q
ざくざくと、生肉に包丁が刺さっていく。刺して、引いて、何度も刺して、引いて。
「誰だ……お兄ちゃんに近寄る雌犬……あれは、ナギちゃんじゃない……別の……もっとおぞましく、しかし悪知恵の働く……獣」
ザクッ、ザクッ、ザクッ。生肉が少しずつ変形していく。
「誰だ、誰だ……私のお兄ちゃんに……マーキングをした……誰だ……」
気にはなるが、知らない人間について匂いだけで思案しても仕方が無い。
――今すべきことがあるだろう、鷹野百歌。
胸の奥から語りかける何かに従う。
風呂場に向かった。
――お兄ちゃんについた雌犬の痕を、この手で洗い流さないとね。



891 :ワイヤード 第五話  ◆.DrVLAlxBI [sage] :2008/10/12(日) 13:35:29 ID:4ulifI0Q
「ふぃー。今日はいろいろ疲れたー……」
百歌の暴走、イロリの帰還。そして――
「――委員長、いったいなんであんな」
思い返しても、ああいうことをするにいたる動機を類推できない。ナギを盗撮して千歳を脅すという発想に至った経緯も理解できない。
何が目的なのか、皆目検討もつかない。
「(まあ、あと十九回だ――逆に言えば、それがチャンス)」
あと十九回は絶対にああいう状況に陥る。それは逆に考えれば、直接対決してミクを出し抜き、逆転に至るチャンスが十九回保証されている。
今日大人しくされるがままでいたのも、ミクに対抗する手段をこちらも準備するための、いわば準備期間を得るため。
「(生半可な相手じゃねえ。……切り札ってのにも、警戒しなくちゃな)」
恐らくミクは情報で武装するタイプだ。なら、千歳やナギの過去をも知ってしまっている可能性がある。
それをばらされるのだけは避けなければ。ナギのために。そして、ナギを守るために生きる自分を守るために。
「(まずは、委員長の行動パターンや人物像を把握しないと見えてこないか。それと、どの程度の情報を握ってるかも――これは本人からしか得られないな)」
とんとん。
扉を小さく叩く音。
「ん、なんだ百歌?」
風呂場の扉の白い窓の向こうに、百歌のシルエットが覗く。
「石鹸は切れてないぞ」
「ううん、違うの、お兄ちゃん……」
「じゃあ、どうしたんだ?」
「……入るね」



892 :ワイヤード 第五話  ◆.DrVLAlxBI [sage] :2008/10/12(日) 13:36:08 ID:4ulifI0Q
「え……お、おい!」
問答無用とばかりに、百歌が風呂場に入ってきた。
千歳はとっさに両手で目を塞ぐ。
「おまっ、いきなりなんだよ!」
「大丈夫だよお兄ちゃん。水着着てるから」
「そ、そうか……」
手を降ろす。確かに、百歌は水着を着ていた。なぜかスクール水着だった。
生地が厚くて着にくいだろうに。いや、決してビキニを期待していたわけではない。
「久しぶりに、お兄ちゃんの背中流してあげようと思って」
「な、なんだ。そんなことか……なら、頼もうかな」
――そうだ、何をおそれることがある。相手は妹であって、委員長じゃないんだ。
千歳は自分にそう言い聞かせ、百歌に背中を預けた。
百歌は千歳の背中をゴシゴシと必死でこすり始めた。昔よりは力が上がっているが、やはりか弱い。
委員長とは違う。あんな細いからだで異常な力を出せる、あんな獣とは。
安心する。やはり、妹は唯一の家族であり、信頼できる存在のひとりだ。朝の暴走も、なんらかのストレスだろう。一過性のものだ。
百歌はおとなしく、優しく、兄思いのいい子に育ってくれた。兄として、こんなに嬉しいことは無い。
それに――百歌は兄としての色眼鏡を覗いても非常に可愛らしい姿だというのに、男に全く興味を示さないとも聞いている。男をいくらでも選べる立場なのに。
育ての親としては、複雑だがやはり今は喜ばしいことだった。父が娘の交際を快く思わない気持ちに似ている。――だが、いつかどこかに嫁に行く時は、やはりさびくても嬉しくなるものだろうか。
「ああ、俺、じじくせー!」
「え、どうしたのお兄ちゃん!?」



893 :ワイヤード 第五話  ◆.DrVLAlxBI [sage] :2008/10/12(日) 13:36:39 ID:4ulifI0Q
「いや、お前が将来どっかに嫁入りする時のことを考えたらな……淋しいけど嬉しいかなって」
「お兄ちゃん……! そんなのずっと先の話だし、それに私は結婚する気ないよ! こんなだらしないお兄ちゃんほっとけないもん!」
「いやいや、お前みたいないい子が俺にいつまでも束縛されてたらもったいないって。もっとお前を必要にする人がいる」
「……お兄ちゃん、私が必要じゃないの?」
百歌の顔が曇る。
千歳はそれを敏感に感じ取り、失言に気付いた。
「い、いやっ、そんな事はない。俺としては、百歌とできることなら一緒にはいたい。……できることなら」
「なら、できるよ」
百歌の顔がぱぁっと明るくなった。ひまわりみたいだ。そんな笑顔。
「だって、約束は心が生み出すから。だから、信じればかなうよ。それに――」
――家族だから、ね。
「……家族、か」
「そうだよ。たった一人の、家族なんだから。離れちゃだめだよ」
「そうだな。俺が悪かった」
「えへっ。もう良いよ。……で、お兄ちゃん。背中終わったよ」
「ああ、ご苦労だった」
「じゃあ、前向いて」
「は……?」
「は、じゃなくて。前向いて。前洗えないでしょう?」
「お前、さっき背中流すって……」
「百歌のこと、いらないの……?」
百歌は涙目になって首をかしげた。その破壊力に千歳の心は若干のけぞった。
いや、しかしこれは妹だ。委員長じゃない。やましいことじゃない。
それに、百歌を裏切るなんてできない。
「わかった……頼む」
意を決して前を向いた。



894 :ワイヤード 第五話  ◆.DrVLAlxBI [sage] :2008/10/12(日) 13:37:10 ID:4ulifI0Q
「うんっ、まかせて!」
百歌は前を洗い始める。首から始まり、腕、胸、腹と、少しずつ下がっていく。
そして……。
「おい、お前なに凝視してんだ」
「だって、今朝傷つけちゃったから心配で」
「そんな見るなって……」
股間のベストフレンドを凝視していた。興味心身だ。そういう年頃だから当たり前だろうが。
「ここも、あらってあげるね」
「却下却下却下!!!」
かたくなに拒否。見られただけでもダメージだというのに、触られたら……別の意味でまずい。
「えー……わかったよぅ。じゃあ、今度は……」
百歌はやっと兄の股間を諦め、今度は兄に背中を向けた。
「百歌の髪洗って」
「ああ、そういうことなら」
髪を洗うのはひさしぶりだ。昔は百歌の髪は非常に長く、毎日千歳が洗ってやらねばならなかったが、ある事件を境に短くした。今はセミロング。洗いやすい。
「ど、どうだ。久しぶりだからな。痛くないか?」
「うん。気持ち良いよ。お兄ちゃん♪」
百歌によれば、千歳は髪を洗うのが上手いらしい。自覚は無いし、そんなに普通と違うとも思えない。
――愛がこもってるんだよ。
そう百歌は説明したが、千歳はそこまで自分が愛に溢れた優しい人間だとは信じがたかった。



895 :ワイヤード 第五話  ◆.DrVLAlxBI [sage] :2008/10/12(日) 13:37:54 ID:4ulifI0Q
「……すぐ終わったな。やっぱ短いと楽らしい」
コンディショナーをかけ終え、水で洗い流した。さらさらとまとまった髪になる。小さな満足感を感じた。
「ありがとうお兄ちゃん。じゃあ、次は……」
おもむろに肩から水着を下ろし始める。
白い背中が千歳からバッチリ見える。今前から見れば、百歌の胸が丸見えだろう。
「お、おい……!」
「背中、お願い」
「あ……ああ……」
断ることはできない。
さっさと背中を洗う。流れ作業的に百歌の背中を洗う。それでも、白い肌を傷つけないように千歳の手は丁寧だった。
「じゃあ、次は……前で……」
百歌はゆっくりと姿勢を変え、剥き出しの胸を……胸を……こっちに突き出して……胸を……。
「俺ちょっとのぼせたわ! あとはゆっくり入ってろ、いいな!」
千歳はダッシュで風呂場を抜け出した。
「……惜しかった、かな?」
百歌は残念そうに、しかし幸せそうに頬を掻いた。



897 :ワイヤード 第五話  ◆.DrVLAlxBI [sage] :2008/10/12(日) 13:38:31 ID:4ulifI0Q
「ふぃー。成長した妹の無自覚な色気ってやつは、ゴッグでもどうにかなりそうな地獄だぜぃー」
千歳はロリコンではないし、ロリコンという名の紳士でもない。普通の男だ。
だが、成長し、ナギを大きく越してしまった百歌の胸を直視していたら――危なかったかもしれない。
ただでさえ股間のマグナムには大量の弾薬が詰まっているのだ。あのいまいましい変態委員長によって。
そのまま追い討ちをかけられれば、おっとせいさんは天を目指していたかもしれない。
身体を拭き、Tシャツと短パンを身につける。風呂上りはいつもこのスタイルだ。
そのままテレビを見ていると、遅れて百歌も風呂を上がり、パジャマ姿で千歳の前に現れた。
ピンクと白の水玉模様のパジャマ。百歌の愛用品だ。昔千歳が「似合うな」と一言いってからは、同じものを何着も買っていつもきていた。
「お兄ちゃん、すぐご飯作るね」
「ああ、頼むわ」
パジャマの上からエプロンをつけ、料理の仕上げに入る。百歌は下ごしらえなどは先に済ませるが、兄が食べるタイミングでしか料理を仕上げない。
温めなおすと、水分の量もうまみも落ちちゃうと百歌は言っていた。千歳には料理のことなど分からないが、確かに百歌の料理はいつも美味しかった。
「できたよー♪」
その声に誘われ、千歳はテーブルについた。
「いただきます」
「いただいてくださーい♪」
同時に手を合わせ、同時に言った。このあたり、兄妹っぽいシンクロである。
「ん、この肉柔らかいな。うまい」
「えへー♪ それ、念入りに繊維を切り離したんだー。それと、今日は隠し味も入れてあるからね」
「また面倒なことを……」
「大丈夫だよ。お兄ちゃんが喜んでくれるなら♪」
――雌犬なんて、何匹でも切り刻んでやるから。
千歳は見ていなかったが、このときの百歌の表情は憎しみに歪んでいた。



898 :ワイヤード 第五話  ◆.DrVLAlxBI [sage] :2008/10/12(日) 13:39:05 ID:4ulifI0Q
「あー、くったくった。くったら眠くなってきたな。早いけどもう寝るわ」
「運動したんでしょう? ゆっくり休んでね、お兄ちゃん」
「ああ、おやすみ」
「うん。おやすみなさい」
階段を上がり、自分の部屋に入る。
我ながら、殺風景な部屋だと思う。ゲームもマンガもない。健康な高校生なら持っているであろうエロ本もない。パソコンは一応あり、別にネタに困るわけではないが。
まあ、ゲームもマンガもエロ本もなんでも、ナギの部屋に行けば発掘できるからいいのだが。それに、千歳はめったに自慰行為をするタイプではない。
なぜか、『溜まってくる』という経験が全然無いのだ。原因は不明だが……。単に、性欲が薄いだけかもしれない。
今日はミクにされて溜まっていたが、手淫への意欲より睡眠への欲求が勝っている。わざわざミクのいいつけを破ってまで抜く必要は無い。
「あーつかれたー。……まじ、眠い。寝る……」
ベッドに倒れこみ、千歳は数秒で寝息を立て始めた。
それから少しして、扉が開く音がする。
「隠し味、効いちゃったね」
百歌の思い通り、千歳は安らかに眠っている。深い、深い、夢の中。もともと眠りの深い千歳だ、薬を盛ればなおさら起きない。
百歌はほくそ笑み、ベッドに倒れこむ千歳に近づく。
「睡眠薬と精力剤の味なんて、普通わかんないよね♪」
なんのためらいも無く、千歳の短パンを脱がした。
「……お兄ちゃん、ごめんね。今朝、ちょっと驚いちゃって」
傷つけてしまった千歳のモノを優しく撫でる。
「舌で、するね」
ぺろぺろと、子猫のように舐めあげる。びくんと千歳のモノが反応し、少しずつ硬さと大きさを増していく。
「わっ、いつもよりおっきい……。溜まってたんだね、お兄ちゃん」
すぐに最大に至った。平均より少し大きいであろうそれあは、天井を指して猛々しくそびえ立っていた。
「お兄ちゃんのが……んぅ」
こらえきれなくなり、兄の肉棒にむしゃぶりつく。



899 :ワイヤード 第五話  ◆.DrVLAlxBI [sage] :2008/10/12(日) 13:39:39 ID:4ulifI0Q
「んふっ……むぅ……くちゅ、くちゅ……」
興奮状態にある百歌には、もはやほとんど理性など無かった。
唾液を垂れ流し、実の兄の男根をこの上なく美味そうにしゃぶる。妹としての背徳など、頭のどこにも無かった。
「ふぅ……むっ……ふぁ……」
くちゃくちゃと、唾液をならしながら口の中で兄のモノを刺激していく。
そのうち、顔を上下させ始めた。リズミカルに口内に出し入れする。
「んっ、んっ……ぐちゅ、ぐちゅ……」
兄のほうからも分泌液が出始める。百歌は、これがたまらなく好きだった。
頭を上下させながら舌で器用に舐めとり、一滴たりとも逃がしはしない。
「ふぅぁ……お兄ちゃんの、ぴくぴくしてるぅ……そろそろ、でちゃうのかな?」
いつもより早い。やはり通常以上に溜まっているのだろうか。
「じゃあ、いつもよりサービスしちゃうね♪」
そう言うと、百歌は口内の、さらに奥に男根を突き入れた。
喉。
「うぐぅ……ふぐ……ぐっぅ……」
さらにスピードを上げ、喉で兄のモノを扱く。かなりなれているようだった。
――全ては、兄のためにみにつけた技術。
「ふぐぅ、ぐぅ、うううぅんぁ!!!」
そして、兄の絶頂を感じ取る。兄の男根が肥大し、喉の異物感が増した瞬間だ。
その瞬間を見切り、百歌は喉からモノを出し、唇で勢い良く吸い上げた。
どくっどくっ、どくっ。
濃い精液が噴出される。百歌はそれを全て吸い取り、口の中に収めた。
「ふぅ……お兄ちゃん、いっぱいだしたね」
まだ、飲み込んではいない。口の中で味を足しかめ、口内を兄の香りでいっぱいにする。



900 :ワイヤード 第五話  ◆.DrVLAlxBI [sage] :2008/10/12(日) 13:40:10 ID:4ulifI0Q
「美味しいよ、お兄ちゃん……。ごっくんするね」
こくんと喉をならし、ねばねばと喉に絡みつく粘性の液体を食道に流し込んだ。
喉に絡みつくその異物感すら、快感だった。
「はぁ、はぁ……お兄ちゃん、百歌ね、お兄ちゃんのおちんちんくわえて、せーえき飲んだらね……おかしくなっちゃうの」
自分の下半身に視線を落とす。パジャマの上からでも、股間の湿りは確認できた。
「今日も……お兄ちゃんの手、貸してね?」
そう言って千歳の手を掴むと、自らの秘所に導いた。
「……んぁ……お兄ちゃん、お兄ちゃん!」
遠慮も何も無い。最初からぐちゃぐちゃと乱暴に手を動かす。服の上から刺激を加える。
兄の指で自らを慰める。なんとも豪華な自慰行為だ。いや、もはや百歌には自慰行為ではない。
「は、はげしいよぉ……お兄ちゃん……!」」
ぐちゃ、ぐちゃ、くちゅ、ぐちょ。激しい水音が部屋中に響く。その落とすら百歌の性感と興奮を加速させる。
「指、入れて……」
下着の中に兄の手を差し込み、指を自らの膣内に挿入した。
「ん、ああああ!!!」
指を入れるまではあまりしたことが無い。だいたいは兄の手でこすったり、兄の脚にこすりつけたりだからだ。
希少な快感にのけぞり、息が荒くなる。
「はっ、はっ、はぁっ……。んぅ……」
再び乱暴に動かし始める。



901 :ワイヤード 第五話  ◆.DrVLAlxBI [sage] :2008/10/12(日) 13:40:46 ID:4ulifI0Q
百歌は、兄の丁寧さが好きだった。兄が自分に対して常に優しい兄でいてくれることが嬉しかった。
だが、同時に逆を望んでもいた。優しい兄だからこそ、いつか強引に自分を求めて欲しい。
それは妄想に過ぎないが、その妄想が百歌にとっては最高の興奮剤であるのだ。
「ふぁ、あああぁ……あああん、ん、ああ、ふぁ……ふにゃ……」
肺から息が押し出される。
「イッっちゃう……イッちゃう……! お兄ちゃんの指で、イかされちゃうよぉ……!」
――百歌にとっては、これが現実。妄想などではない。未来などではない。夢などではない。これが現実だった。
「っああああああああぁん!!!」
びくっ、びくっ。百歌は上体を逸らして絶頂に至った。上半身が痙攣している。いや、全身が快感で麻痺していた。
秘所から、どろりと液体が流れ出る。
「はぁ……はぁ……」
百歌はそうやって流れ出た自らの愛液を指ですくい、兄の口に差し込む。
「はぁ、はぁ……交換だよ。お兄ちゃん。百歌の女の子汁、美味しい?」
兄は答えない。だが、百歌にとってはこれだけでも満足だった。
「お兄ちゃん……好きだよ。愛してる……」
そういって無邪気に微笑む百歌。迷いも後悔もない。さも当然のように千歳の唇を舐めた。
その後、迅速に後始末をして、百歌は部屋を出た。
「おやすみ、お兄ちゃん……」

そのころ、千歳は、夢を見ていた。