知事、新銀行事件「遺憾」 都議会所信表明
皇居周辺景観規制へ
都議会の第4回定例会が2日開会した。石原知事は所信表明演説を行い、皇居周辺の景観維持のための新たな施策などを明らかにした。
■皇居周辺の景観
都が開催を目指す2016年の夏季五輪で、自転車のコースにも予定されている皇居周辺を、来年度から、都の景観条例に基づく「景観誘導区域」に加える。
同区域では建物の高さや色、デザインなどが規制されることとなり、都は、緑あふれる皇居と周辺の景観を調和させ、五輪招致でもアピールする狙いがある。既存の建物は対象外で、具体的な区域や基準は、今年度中に決める。
■新銀行東京
元行員とブローカーらによる融資詐欺事件が起きた新銀行東京。石原知事は「行員自らがヤミ勢力と結託して、愚劣な行為に手を染めていたことが明らかになった。皆様を裏切る事態が起きたことは極めて遺憾」と述べた。経営については、「ほぼ再建計画通り。引き続き、経営の監視と支援を行う」とした。
■道路整備財源
政府には、09年度から道路特定財源のうち約1兆円を地方交付税とする案が浮上しており、交付税の不交付団体の都にとっては、道路費用が削減される恐れもある。石原知事は「(費用が削減されると)東京の道路整備は頓挫し、致命的な悪影響が生じる。道路特定財源の地方交付税化には断固反対」と訴えた。都内の自治体は今年度、道路整備費用として道路特定財源から計885億円の補助などを受けることになっている。
(2008年12月3日 読売新聞)
最終更新:2008年12月09日 17:58