4スレ目(レス抽出)

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<a name="top"></a> <div class="title"></div> <div class="header"><span class="no"><a>44</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 20:47:34.66 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"><a href="#1">&gt;&gt;1</a>乙<br /><br /> 何か色々書かれてるけど、そもそもVIPで2スレも消費したし、VIPで再開する意味もないと思うし、これからもパー速で書く事にします。<br /><a href="#950">&gt;&gt;950</a>で次スレとか決めたけど、もし<a href="#950">&gt;&gt;950</a>でVIPにスレ立てされても書きこみません。<br /> ごめんね、でもここははっきりさせないとマズイと思ったから。<br /><br /> 結局最後のVIPスレ、私がほとんど書きこまずに落ちちゃったから、申し訳ないとは思うんだけど、wiki厨がいるんだし、なんかまとめサイトとかでも読めるみたいだし、別にいいよね<br /><br /> とりあえず、たこやきスナックをばりばり食べながら再開</div> <div class="header"><span class="no"><a>61</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします</b></span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 20:55:44.11 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">土日中に終わるかは不明だけど頑張る<br /> いやでも終わるんじゃない?わかんないやごめんね<br /><br /><br /> 前スレ<a href="#895">&gt;&gt;895</a>の続き<br /><br /> 母ちゃんに、浅見さんが褒めてくれるどころかほとんど口も聞いてくれないとボヤいたら、母ちゃんが「じゃあ自分から話しかけたらいいじゃん」と言った。<br /> そういえば、自分から話しかけた事ないなと思ったので、話しかけてみようと思った。<br /><br /> それからすぐ、浅見さんと二人のシフトの時。浅見さんの様子をうかがいながら、それでも頑張って話しかけてみた。<br /><br /> 私「暇ですね」<br /> 浅見さん「あぁ」<br /> 私「なんで暇なんでしょうか」<br /> 浅見さん「さぁ」<br /> 私「暇で疲れちゃうなぁ」<br /> 浅見さん「(無視)」<br /><br /><br /> 浅見さんは言語障害なのでは?と思った。</div> <div class="header"><span class="no"><a>72</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 20:59:37.94 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">トレーナーに、浅見さんの無愛想さについて愚痴った。<br /> 「あの人すぐに私を無視するんですよ」と言ったら、トレーナーから「あんたも負けずに無愛想じゃん」とすぐに言い返された。<br /> 確かバイト初めて一カ月くらいで、毎回私のまかないはトレーナーが直々に作ってくれていた。<br /> イカとかタコとか安いネタは嫌いですと言ったら、イヤミのようにイカだけ10カンとか、タコだけの巻物を5本とかまかないとして渡されたと思う。</div> <div class="header"><span class="no"><a>85</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:04:13.54 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"> もっともっと仕事ができるようになったら、高いネタをまかないで出してやると言われたので、「じゃあ店長を目指して、毎日うにを食べます」と言った。トレーナーはゲラゲラ笑っていた。<br /><br /> 休憩時間も終わろうとした時に、トレーナーが「浅見さんは、韓国映画が好きだよ」と言った。<br /> 私は韓国映画なんか見たことないし、全然興味もなかったけど、帰りにピザからツタヤに誘われたので、何の気無しに一本韓国映画を借りてみた。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>90</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:09:25.68 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"><a href="#80">&gt;&gt;80</a><br /> もちろんタコの巻物なんか商品にはないけど、寿司屋のまかないは比較的自由ですよ<br /> 極端な話、うににいくらに数の子の豪華3ネタ巻きとかも作れる<br /> 多分売りにだせば一本400円くらいしそうな高い巻物です<br /><br /><br /> ブエノスアイレスっていう、ホモ映画だった。初めて見た韓国映画がこれだったので、今でも韓国映画=ホモという偏見が抜けない。<br /> 韓国映画好きな人ごめんね。<br /><br /> 特にホモに偏見はないというか、むしろ興味しんしんで見たブエノスアイレス。<br /> ぶっちゃけ内容が難しすぎて意味が分からなかったけど、次に浅見さんに会ったら話してみようとわくわくした。今思えば、中学生が先輩に初恋をする感覚に近いかもしれない。私は別にレズとかじゃないけど。<br /><br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>94</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:13:00.98 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">待望の浅見さんに会えるシフトの日、朝一番に話そうと思ったけど、浅見さんの朝一はとても忙しいので我慢した。<br /> 10時になればシャリ炊きも終わるので、10時になったら話そうと思った。<br /> だけど、10時になったもなんか邪魔が入った、なんだっけ、多分大型の注文だった気がする。<br /> また忙しくなる浅見さん。イライラしてたので、その日のレジで客相手に八つ当たりしまくっていたと思う。</div> <div class="header"><span class="no"><a>106</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:18:15.71 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">あぁ、なんで当時ブエノスアイレスを借りたのか思いだした。<br /> トレーナーから、浅見さんが好きな俳優を聞いてて、その俳優の映画を探したからだ。ちなみに、「レスリー・チャン」ね。<br /><br /><br /> いつも、14時に浅見さんは上がってしまう。<br /> トレーナーが14時頃過ぎに来て、私はトレーナーが来てから休憩に入れるので、若干浅見さんとは休憩もずれてしまう。<br /> 今日はチャンスがない!せっかく見たのに!400円も出したのに!と本気でイライラしていたら、浅見さんがとことこやってきて、突然私の髪の毛を指差した。<br /> 「あんた、それ自毛?」<br /> 一瞬きょとん、としたけど、あぁ、金髪の事かと思ったので、「違います」と答えた。<br /> そしたら浅見さんが「やっぱりね」と言った。<br /> 浅見さんから声をかけてくる事自体珍しいし、何よりもこんなに言葉数多く会話出来る嬉しさに舞い上がりながら、「な、なんでですか!?」と興奮ぎみに聞いたと思う。<br /><br /><br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>113</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:23:59.10 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"><a href="#102">&gt;&gt;102</a><br /> 韓国も香港も、私からしたらみんな一緒なんだよ<br /> とりあえずお前はブエノスアイレスを見とけ<br /><br /><br /> 「いや、あんた眉毛は黒いのに髪の毛はあかいから、変な感じがしてたし」<br /><br /> 世の中のおばちゃんて、染めている髪の毛を全部まとめて「あかい」っていうんだろ?<br /> でも浅見さんはおばちゃんぽくないし、かっこいいから全然オッケーだよ!<br /> と、思っていたと思う。<br /><br /> 浅見さんが、「最近真面目に来てるのに、そんな頭じゃぐれてみえるからもったいない」と言った。<br /> もう一度聞きたかったので、聞こえないふりをして、浅見さんに同じ言葉を3回言わせた。<br /><br /> 最近真面目に来てるのに<br /> 最近真面目に来てるのに<br /> 最近真面目に来てるのに<br /><br /> 言語障害で褒められない病の浅見さんが、はじめて褒めてくれたと思って、有頂天だった</div> <div class="header"><span class="no"><a>124</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:28:35.95 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">聞こえないふりをしている私を、浅見さんはお見通しだったんだろう。「あんた面白いね」と言って、満足そうにしていた。<br /><br /> 勢いにのって、「あの、昨日ブエノスアイレスを見たんです!!」と言ったら、浅見さんの表情がくしゃっと崩れた。嬉しそうな顔をしてたと思う。<br /><br /> 「なに、あんた韓映画好きなの?」<br /> 「いや、全然好きじゃないけど、見ました」<br /> 「なんで好きじゃないのに見たのww」<br /> 「浅見さんが好きだって聞いたから見てみました」<br /><br /> 一瞬ぴたっと動きをとめた浅見さんは、次の瞬間握っていた寿司を静かにおいて大笑いし始めた。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>137</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:31:57.83 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">帰り際、浅見さんから名刺をもらった。<br /> レスリーチャン愛好家仲間で使用している名刺なんだと。<br /> 浅見さんの本名と、連絡先が入ってて、「メールでも電話でも、いつでもしてこい」と言ってくれた。帰り際に手をふってくれた浅見さんに胸キュン(笑)しながら、夜のシフト中もずっとその名刺を眺めていた。<br /> 結局、ほとんど毎日店で会えるのでメールも電話もした事なんかなかったけどね。</div> <div class="header"><span class="no"><a>142</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:34:48.54 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">その日帰宅してから、妹をリビングに呼びつけて正座させた。<br /> 「ほら、これ見て!」と言って、浅見さんからもらった名刺を妹かにに見せびらかした。<br /> とりあえず褒めようと思ったのか、妹は首をかしげながら「す、すごーい」と言ってた。<br /><br /> 意味が通じなくてもいいので、誰かに自慢したかった。<br /> ずっと勉強して、やっと試験に受かった時の達成感に似てるかもしれない。私は試験なんぞ受けたことがないが。</div> <div class="header"><span class="no"><a>150</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:38:57.61 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"> トレーナーに浅見さんに、いざ二人から構われてしまえば、パートのおばちゃんも私に優しくなってくる。なんか、母親に媚びている社員たちを思いだして嫌な気分になった。<br /><br /> パートのおばちゃん達の話は、どこの職場でも一緒。上司の愚痴だ。<br /> ひたすらトレーナーや ベテランパートの浅見さんの悪口を言って、でも本人たちを前にすればへこへこし始める。それを見ているだけでも嫌だったし、トレーナーや浅見さんの悪口を聞くだけでイライラしていた。</div> <div class="header"><span class="no"><a>160</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:45:15.91 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"> ある日に、客から私の髪の毛の事をグダグダ指摘された。多分髪の毛の事というか、私の無愛想加減にイライラした客が、私の身なりにいいがかりをつけてきたんだろうけど。その時一緒に入っていたパートさんが出てきて、客にぺこぺこ頭を下げていた。<br /><br /> そのパートが、トレーナーに「挨拶とかそんなのはどうでもいいから、クズ子のあかい頭をなんとかしてくれ」と言っていた。</div> <div class="header"><span class="no"><a>166</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:52:48.79 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"> お前こそ、そのたわしみたいな頭をどうにかしろよと思ったけど、なんか面倒くさかったので聞こえないふりをして勝手に休憩に上がった。<br /> 休憩に上がったら浅見さんがいた。なんでいるんだろう、今日は休みなはずなのにと思ったら、「今日は昼から大型注文があるから、トレーナーと二人で注文商品だけ作りにきた」と言っていた。<br /> 着替えている浅見さんに、さっきの話をした。<br /><br /> 「確かに、あんた真面目な子なのに、その頭じゃふりかもね」と浅見さんは言った。<br /> 人は見かけじゃないけど、それが通じるのは知人からで、客なんかにしたらあんたが真面目に働いてる事なんかわからないし、金髪=不真面目と思われても仕方ないと言われた。<br /><br /> 「あんたもトレーナーに仕込まれてやっとバイトらしくなってきたのに、たかが髪の毛の色で評判が落ちちゃもったいない」<br /> とも言われた。<br /><br /> なので、帰り道に髪の毛を黒くするやつを買おうと思った。よく分からなかったので、とりあえず「ビゲンの白髪染め~黒々つやつやな髪に~」とかいうのを買ってみた。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>179</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:58:16.39 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">別に白髪じゃないのに、白髪染めで髪の毛を黒くした事がある人は分かると思う。<br /> とにかく、びっくりするほど漆黒になる。風呂場で染めて鏡を見て、一瞬誰だか分らなかった。<br /><br /> 母ちゃんは、風呂に行って出てきたら髪の毛が真っ黒になった娘をみて、「何それ、カツラ?」と言った。<br /> 妹も、「お姉ちゃん、それカツラ?」と言った。<br /> あまりにも違和感がありすぎて、顔から黒髪が浮いていたらしい。</div> <div class="header"><span class="no"><a>185</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 22:02:41.94 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">翌日出勤したら、久しぶりに朝からトレーナーがいて、私を見るなり「それカツラ?」と聞いた。<br /> 常連のお客さんも、「姉ちゃん、カツラ?」と聞いた。<br /> 午後からのパートさんも、「あらやだ、クズ子ちゃんカツラみたいwwww」と言った。<br /><br /> 今すぐバリカンで頭丸めようかと思ったけど、突然店に浅見さんが来たのっで緊張した。<br /> どうやら、トレーナーが「クズ子が頭黒くした!」と電話をかけたらしい。<br /> でも浅見さんにも、「あんた、何それwwwwwwwwか、かつらじゃんwwwwww」と笑われた。<br /> もう二度と髪の毛は黒くしないと思った。</div> <div class="header"><span class="no"><a>192</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 22:07:47.16 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"> そんなに笑う事ないのにと思ってむかっとしてたら、どうやら顔に出ていたらしい。すぐに浅見さんが、「ごめんごめんww」と言ってくれた。<br /><br /> 「似合ってないけど、いいよそれ」<br /> 「それ褒めてますか?」<br /> 「褒めてるよ」<br /> 「嘘だ、笑ったくせに」<br /> 「褒めてるってばww真面目な優等生に見えるよ」<br /> けらけら軽く笑う浅見さんと、トレーナー。めちゃくちゃ腹がたったし、“髪の色を直した”事について誰も褒めてくれないので、それにもイライラした。<br /><br /> 唯一褒めてくれたのはピザだけだな。<br /> 「クズ子、いいじゃん!それいいよ~!ふかわりょうみたい!」<br /> と褒めてくれた。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>212</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 22:13:29.03 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">そういえば前に誰かが「ピザとのエピソードは?」と聞いていたけど、あんまりないなぁ。<br /> あの人は仏過ぎて、それこそ「 仏 ネ申 」の二言で終わってしまうんだよね。<br /><br /> ちょっと休憩。<br /> たこやきスナックで気持ち悪くなったのでパンシロン飲んでくる</div> <div class="header"><span class="no"><a>216</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 22:18:54.22 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">&gt;ふかわりょう似<br /><br /> wiki厨出て来いwwwwwwwwwwwwww<br /><br /><br /><br /> パンシロンきくまでもうちょいまって</div> <div class="header"><span class="no"><a>228</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 22:37:58.40 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">ごめん、パー速の重さに愕然としてた<br /><br /> 今度こそかきこめていますように</div> <div class="header"><span class="no"><a>232</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 22:39:40.77 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">私女だけどパー速から書きこむなって言われてるのかもしれない<br /><br /> さっきから駄目ですよんとか言われて全然書けない<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>252</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 22:53:49.17 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">wiki厨の仕事のはやさに漏らしそうなうんこ我慢しながら再開(出来るか?)<br /><br /> wiki厨ほんと感謝<br /> あと画像とか貼ってくれる人も感謝<br /> 遅くまでずっと読んでくれる人も感謝<br /> 追いついた!って言ってくれる人も感謝<br /><br /><br /> なんだかんだで、ふと気づけば一カ月働き終えた所で、遅刻と欠勤がゼロになっていた。<br /> いや、ゼロじゃないけど、ほぼゼロ。私計算でゼロ。週に2、3回しか遅刻してないし。<br /><br /> 日給大体6000円。週に5日勤務なので、週3万円稼げる。<br /> そしたら一カ月で12万。12万もあれば数カ月はニートが出来ると思った。<br /><br /><br /><br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>262</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 22:58:41.40 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"> 最初の頃は一カ月目の給料をもらったらもやめようと思ってたけど、トレーナーに「来月は浅見さんがいる日は全部シフト入れて下さい」と言ってた。<br /> 来月も働けるのか?と自分で自分が疑問だったけど、なるようにしかならないだろうとも思った。<br /><br /> 勤めて一カ月目。<br /> 一ヶ月目というか、いわゆる締め日という日。私は、締め日当日に給料がもらえるもんだと思ってたので、帰り際に何買おうか迷っていた。<br /> 浅見さんに、「今日お給料日ですね」と言ったら、「締め日当日に給料が出るわけないでしょ」と言われ、給料日があと10日も先だと知った。なんか一気にやる気がなくなったので、この日も適当に客の相手をした。</div> <div class="header"><span class="no"><a>268</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:01:48.75 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">母ちゃんに、「もうすぐ給料日だ」と言ったら、「初任給だね」と言われた。<br /> 初任給とは、勤めてから初めてもらうお給料の事である!<br /><br /> 初任給でありがちなのは、母ちゃんにプレゼント買ったり、母ちゃんにまるまるあげたり…そんな親孝行な子供が多い日本ですが、私は親孝行ではないので、さっそくアマゾンで通販予約をしまくろうと思った。<br /> クレヨンしんちゃんが大好きな私は、クレヨンしんちゃんのDVDを大人買いしようと思った。</div> <div class="header"><span class="no"><a>276</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:05:27.14 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">新しいPCも欲しかったし、でも、12万でぱーっと高級寿司屋に行ってもいいなとも思った。もちろん一人でな。<br /> えんがわを買ってもいいなとも思ったし、ブックオフで12万円分漫画を買ってもいい。<br /><br /> 12万円を一カ月に分けて使おうという意識がまるでない私は、とにかく12万円をどう一日で使い切るか真剣に考えた。<br /> 考えた結果、冷凍の刺身と米と酢を死ぬほど買えば、万が一バイトを辞めてもニートをしながら家で寿司食べられるじゃん!と思った。<br /> さっそくアマゾンで冷凍の刺身を探した。</div> <div class="header"><span class="no"><a>284</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:11:44.90 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">結局、遅刻に欠勤を繰り返していた私の手元にきた初任給は、10万円もなかった。<br /> しかも、何とか税とかいうのが引かれていて、詐欺だと思った。<br /><br /> トレーナーから「初任給で何買うの?」と聞かれたので、「冷凍の刺身を買います」と言った。<br /> 「あんた本当に寿司が好きだねww」と言われて、「で?他には?」と再び聞かれた。<br /><br /> 「冷凍の刺身だけです」<br /> 「えぇ?あんたのお母さんには?」<br /> 「いや、母ちゃんは稼いでいるので、いざとなれば自分で何でも買えるし。私が何か買っても喜ばないと思います」<br /> 「あんた、親の心を分かってないねー」<br /><br /> 金額じゃなくて気持ちなんだよとか言われた気がするけど、それよりも早くアマゾンで刺身を注文したかったので、話の途中でトレーナーを無視して帰宅した。<br /> 夜道で人に10万縁盗まれないか心配だったので、はらまきの下の下着の中に給料の封筒を入れて持ち帰った。<br /> ちなみにこの店振り込みじゃなくて現金支給ね。当時だけじゃなく今でも現金支給だよ。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>294</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:15:09.98 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">冷凍の刺身はたくさんアマゾンで並んでいるけど、どれが美味しいのかよく分からなかったので母ちゃんに聞こうと思った。<br /> リビングへ行ったら、母ちゃんと妹がいて、妹がめそめそ泣いてた。<br /> 「どうしたの?」と聞いたら、母ちゃんは私に「そこに正座しなさい」と言われた。<br /> 直観的に怒られると思ったし、テーブルの上に昔妹からくすねたお年玉の袋(もちろん空っぽ)がいくつも置いてあったから、あぁ、ばれたんだなと思った。</div> <div class="header"><span class="no"><a>307</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:20:14.74 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">「クズ子、妹のお年玉がないんだけど、知らない?」<br /><br /> 知らない?とは言うけど、母ちゃんの口調から全部ばれてると瞬時に分かった。<br /> 今までばれなかったのになんで今更、と思ったら、今日初任給をもらえる私のために妹がお祝いのプレゼントを買おうとしてくれたらしい。<br /> お姉ちゃんのプレゼントを買おうと、貯めていたお年玉袋を見たら中身が入ってなくて、母ちゃんに話したというわけだ。<br /><br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>320</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:26:07.22 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">とっさに思ったのは、謝ろうでもなく、しらばっくれようでもなく、「あ、また頭おかしくなったふりしよう」だった。<br /> 頭おかしくて、無意識の内にやりました!って言えばいいじゃん!と思った。<br /> でも、なぜか思いついたくせに出来ない。多分、一カ月前の私なら何の迷いもなくやっていたと思う。<br /> 母ちゃんには嘘をつけないし、何より多分すぐばれる。トレーナーみたいに、すぐに嘘だと見抜いて、めんどくさい事になるだろうと安易に想像できる。<br /><br /> 遅刻癖が激しかった時に、トレーナーから「遅刻したら挨拶と一緒に謝罪をする事」と教えられていた。<br /> なので、この時だけは素直に「ごめんなさい」と謝った。<br /> 多分、家がおかしくなって自分もおかしくなってから、はじめて心から人に謝罪したと思う。</div> <div class="header"><span class="no"><a>329</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:30:59.80 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">謝ったら、なんか悲しくなった。罪悪感がわいてきて、どうしよう、と思った。<br /> 妹を見たら、妹は「お姉ちゃんは悪くないよ」と言った。「泣かないで、お姉ちゃんごめんなさい」と妹が謝っていた。また罪悪感がわいた。<br /><br /> 人の物を盗むと、その人が傷つくというごく当たり前の事を、この時はじめて身をもって痛感した。<br /> 妹が泣いてる姿を見たくないと思った。<br /> 昔むかし、お金を盗んで、それに対して悪びれる様子もない私を見て、兄ががっくると肩を落として、それ以来出ていってしまったんだっけなとも思った。<br /> 困った事に、私が家族をめちゃくちゃにしている事に気付いてしまった。</div> <div class="header"><span class="no"><a>339</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:38:33.22 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">働けて、結構普通の人に戻っているつもりだったけど、結局私は駄目な人間のままだと思った。<br /> なんか頭がパニックになり、母ちゃんと妹にひたすら謝った。<br /> 母ちゃんは何も言わなかった。妹が「もういいよ」というたびに、母ちゃんが「もうよくない、妹は黙っていなさい」と言った。ついに見放されると思った。<br /><br /> 母ちゃんは、「お金は何に使ったの?」と聞いてきた。覚えてなかったので、「分からない」と答えた。<br /><br /> 「悪い事に使った?」<br /> 「分からないけど、でも遊んだりとか、絶対良い事には使ってないと思う」<br /> 「どうして盗んだの?」<br /> 「お金がなかったから」<br /> 「お金がなくて、お寿司が食べたいからってあんたは今働いてるでしょ」<br /> 「うん」<br /> 「今精一杯がんばってるでしょ」<br /> 「うん」<br /> 「じゃあ、妹に一番謝って、次に謝るのは母ちゃんじゃなく、今頑張ってる自分に謝りなさい」<br /><br /> 頑張ってても、結局悪い事しちゃったら全部水の泡なんだと言われた。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>349</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:43:34.07 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">「じゃあもう、私は駄目だね。人間の屑だから生きてる資格ないね」と言ったら母ちゃんにぶん殴られた。<br /><br /> あんたは、一番大切で一番心が難しい時期に家がめちゃくちゃになっちゃって、病気になったのも仕方ないと言ってくれた。<br /> でも、病気を克服したのだって、家の手伝いをしたのだって、妹や母ちゃんに弁当やお菓子を作ったのだって、別に誰の力も借りてないし、あんた一人で頑張った事でしょうって言われた。<br /> 働こうって思ったのだって、母ちゃんが言ったからじゃなくて、自分で思ったんでしょうって言われた。<br /> 自分で見つけた仕事先で、精一杯頑張ってるお前の一体どこが駄目なんだと怒鳴られた。<br /><br /> めちゃくちゃ怖かった。<br /> なんか、嬉しいとか悲しいとかじゃなくて、怒鳴っている母ちゃんが怖いという意識しかなかったと思う。</div> <div class="header"><span class="no"><a>352</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:46:52.95 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">「例えばあんたが人を殺しても、母ちゃんだけはあんたの味方だよ」<br /> 「生きてる価値がないと思ったんなら、価値がある人間に変わればいいじゃない」<br /> 「母ちゃん、あんたが“生きてて良かった”と思える人生を送るためなら、なんだってする」<br /> と言ってくれて、背中だか肩だかを叩かれた。<br /><br /><br /><br /> なんか書いてたら母ちゃんに会いたくなってきたのでちょっと待ってて。</div> <div class="header"><span class="no"><a>380</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:02:58.92 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">母ちゃん死 んだとか病気とかのオチはないってば。<br /> 世にも明るい!びっくりなお話!がサブタイトル(のつもり)<br /><br /><br /><a href="#352">&gt;&gt;352</a>の続き<br /><br /> 妹が、「お姉ちゃんがいなくなったら、妹は泣くよ」と言った。<br /> 妹のお金をぱくるような姉なのに?と聞いたら、「それは仕方ないよ、だってお姉ちゃん働いてなかったんだから」と言った。<br /> 妹が可愛いと思った。なぜ妹は若干11歳くらいなのに、こんなに姉思いなんだろうと思った。<br /> 私は黙って部屋に戻ると、もらったばかりの初任給の封筒を持って再びリビングに戻った。<br /> 封筒から5万円は抜いて自分のポケットにしまい、残り5万円入りの封筒を母ちゃんに渡した。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>392</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:07:54.67 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"> 初任給をほぼまるまる渡した(はず。5割だからまるまると言ってもいいよね)私に、母ちゃんが「これは何?」と聞いたので、「妹のお金を盗んだ分と、あと、お兄ちゃんのお金を盗んだ分の弁償」と言った。<br /> お兄ちゃんのお金も盗んでいた事に母ちゃんはびっくりしていたけど、「あとでお兄ちゃんにもきちんと電話しておくなら渡す」と言ったので、約束した。<br /><br /> 多分、5万なんかじゃ全然足りていないと思うけど、それでも、過去の罪が清算されたような気分になって、視界が明るくなった気がした。</div> <div class="header"><span class="no"><a>402</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:15:48.38 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">正直にいって、5万円は大きいし、出来たら渡すのは嫌だった。<br /><br /> そのまま兄に電話した。兄は、最初こそずっと黙っていたけど、私が働き始めた事は母ちゃんから聞いて知っていると言ってた。<br /><br /> 「今日、お給料はじめてもらえたから、お兄ちゃんにお金返すね」と言ったら、お兄ちゃんが「一カ月続いたのか!」とびっくりしていた。<br /> そのあと、ごめんなさいと謝ったら、「正直、許せない」と言ってた。<br /> だけど、お前があともう一カ月頑張って働けば許すと言ってくれた。あと一カ月も働くのかよと思って「自信ない」と答えたけど、「お前なら出来るよ」と兄は強く言ってくれたので、一応「分かった」と言っておいた。</div> <div class="header"><span class="no"><a>414</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:23:31.78 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">こうして、私の初任給はほぼ全額家族に渡したわけだ。元々人の金だったやつを返しただけだろww禁止。<br /> 残り5万円で、刺身を買おうと思った。5万円分でも、かなり良い刺身が買えるからね。<br /><br /> ある日、トレーナーに「あんたももう研修期間じゃないんだから、今から握りを教える」と言われた。<br /> 機械で成型されたシャリ玉にネタをのせるだけじゃん、らくしょうでしょ、と思っていたが、これが意外に難しい。<br /> 回転すしとかで、まさに「シャリ玉にネタをのせただけ!」という寿司を見かけるが、うちのお見せは一応目安としてシャリ玉を使うだけで、ネタを乗せてからもしっかり握っていた。<br /><br /> イカがつるつるしてるのでよくシャリから外れる。<br /> イカが大嫌いになった。<br /> タコもつるつるしてるのでよくシャリから外れる。<br /> 安いくせに調子こくなよ、とタコが大嫌いになった。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>428</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:29:16.00 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">そういえばクソガキとの思い出はもうないので多分出てこない。<br /><br /><br /> トレーナーに、「握りにくいので、イカとタコが嫌いです」と言ったら、「10000カンくらい握れば慣れる」と返された。<br /> あと、あんなに好きだったえんがわも握りにくかった。でもえんがわは高いし美味しいので、別に嫌いにはなっていない。<br /> 初めて握りの練習をさせてもらった日、今日のまかないは自分で握れと言われたので、えんがわとうにだけの握りを作ろうとウキウキしていたら、なぜか用意されていたネタは、イカとタコだけだった。<br /><br /> 「まかないでえんがわ食いたきゃイカとタコを上手に握れるようになるんだね」と、トレーナーにニヤニヤされながら言われた。<br /> 悔しかったので、その日一日お客さんにもイカとタコをオススメしまくって、一日中イカとタコと戦った。</div> <div class="header"><span class="no"><a>437</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:37:57.45 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"><a href="#427">&gt;&gt;427</a><br /> 真ん中は変わった子が多いとよく聞くけど、あれ結構当たってるよね<br /><br /><br /> イカとタコは、強かった。惨敗だった。嫌いとか言ってごめんなさい、と土下座したくなるレベルだった。<br /> ふとした合間にもずっとイカとタコ握りを作る私に、トレーナーが「クズ子!いくら練習っていったってこんなにネタ使われたらうちも赤字だ」と苦笑いしながら嘆いた。<br /> 5万円という大金を持っている私は、「じゃあ、私が買いとるのであと30カン握らせて下さい」とお願いした。<br /> 所詮イカとタコなんぞ店で一番安いネタだ。大した金にはならんだろう、と思っての発言だった。<br /><br /> 買い取りするなら、という事で、トレーナーも私とイカタコの戦いを許してくれた。<br /> 気付けば、山のようにイカとタコの握りが完成していた。数は覚えてないが、6人前用のパーティー皿にギリギリおさまるくらいだったので、60カンとか70カンとかあったんじゃないか。<br /><br /> 1カン50円なので、合計3000円くらい。<br /> 3000円出せば、えんがわがたくさん食べられたのに…と思ったが、それでも今日70カン握ったんだから、あと9930カン握れば、まかないでウニとえんがわが食べ放題!と当時は本気で思っていた。</div> <div class="header"><span class="no"><a>442</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:43:38.92 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"> 私のえんがわへの思いは、もはや執着に近い。トレーナーも、えんがわやウニのような高級ネタで釣れば私が動く事をよく分かっていた。<br /> えんがわに釣られて大掃除をしたり、下水掃除もしたし、クレーム対応もした。<br /> なんともトレーナーは私の扱いが上手いと思った。<br /><br /> 山のようなタコとイカ握りを持ち帰ったら、妹が「何これ?」と聞いてきた。「お姉ちゃんが戦ったイカとタコだよ」…とは言わなかったけど、ちょうどいいので夕食で家族に食わせようと思った。<br /><br /> 母ちゃんも妹も、「なんでイカとタコ?」って顔してたけど、「あんたの握った寿司は上手い、世界一上手い」と二人して頑張って食べてくれた。<br /> 「また明日も握るから持って帰ってくるよ」と伝えたら、母ちゃんから「出来たらイカとタコ以外でお願い」と言われたけど、無視した。<br /> それから数日、うちは連日タコとイカの寿司が夕飯だった。</div> <div class="header"><span class="no"><a>450</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:48:42.80 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">確か5日目くらいで、ついにタコからの降参が出た。<br /> 続けてイカからも降参が出た。私の完全勝利だ。<br /><br /> 握りにくい寿司で練習し続けていたので、気づけばかなり握りが上手くなっていた。<br /> スピードこそ遅いけど、見た目だけはかなり綺麗だ。<br /> 最初は安い寿司しか作らせてもらえなかったけど、段々お店の中でも値段が高い寿司を握らせてもらえるようになった。<br /><br /> 気付けばピーク時でもおろおろしないで、握りの戦力になれていたと思う。<br /> まぁ一回コツをつかめばあとは単純作業なので、難しい事は何もない。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>460</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:52:54.68 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">ある日に、「まかないを作って休憩に行きな」とトレーナーが言うのでネタを見れば、えんがわが2枚入れられていた。<br /><br /> 「トレーナー、これ食っていいんすか!?え、えんがわっすよ!?ww」と興奮ぎみに聞いたら、「あんた最近頑張ってるからね、でも毎日まかないにえんがわは無理だよ!」と言ってくれた。<br /><br /> ついに、えんがわのまかないデビューである。<br /><br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>470</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:57:53.18 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">まかないを持って休憩室へ行くと、ちょうど浅見さんが入れ違い出勤をしてきた。<br /> 「見て下さいよ!えんがわ!ほら!」と興奮してまかない握りを見せたら、浅見さんが「あ、いいじゃん、その顔なら可愛いよ」と言った。<br /> 唐突過ぎて何を言ってるのかよく分からなかったが、どうやら興奮して喜んでいる私の笑顔が可愛いと言ってくれたらしい。<br /> 「あんた、もう握りは完ぺきだ!ってトレーナーも絶賛してるんだし、あとはその顔でレジ打てばもうバイトとしては一人前だよ」<br /><br /> 浅見さんにそう言われるとだんぜんやる気が湧いてくるので、夜からはレジ打ちをさせてほしいとトレーナーへお願いした。<br /> しかしレジの方は全然駄目。<br /> さすがにレジミスはないけど、客から「あんた愛想がねーな」と必ず言われる。</div> <div class="header"><span class="no"><a>478</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 01:00:30.78 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"> ううん、5日で克服出来たのはあくまでもイカとタコの野郎だけで、そこでつかんだコツで、また数週間後に握りを習得したんだ…<br /> だからえんがわデビューも数週間後なの<br /><br /> 時系列めっちゃくちゃだな、本当<br /> 申し訳ない</div> <div class="header"><span class="no"><a>479</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 01:00:46.46 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"> ううん、5日で克服出来たのはあくまでもイカとタコの野郎だけで、そこでつかんだコツで、また数週間後に握りを習得したんだ…<br /> だからえんがわデビューも数週間後なの<br /><br /> 時系列めっちゃくちゃだな、本当<br /> 申し訳ない<br /><br /> そしてうんこ</div> <div class="header"><span class="no"><a>490</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:%E3%81%86%E3%82%93%E3%81%93%E4%B8%AD"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[うんこ中]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 01:05:21.01 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"><a href="#480">&gt;&gt;480</a><br /> そうだな…うちの母ちゃん凄いけど娘はクズだぞ、にスレ名変える事にしようかな<br /><br /> ごめんね、小出しよりもばーって書いちゃいたいからさ、ほんとごめん<br /> 実は全然気にしてないけど一応ごめんなさい</div> <div class="header"><span class="no"><a>534</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 01:27:37.67 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"><a href="#417">&gt;&gt;417</a>の続き<br /><br /><br /> 愛想がないと言われるとむかつくので、ますます愛想が悪くなる。その繰り返しというか悪循環だ。<br /> トレーナーに「あんたは我慢が足らない」と言われて、ますます腹が立ったので、「やっぱり私にはレジは向いてません」と言って、レジに立つことを諦めた。<br /><br /> 帰って母ちゃんに話したら、「ありがとうって言われると嬉しくならない?」と言った。<br /> そりゃ嬉しくなるよと返したけど、丁寧に「ありがとう」なんて言ってくれる客ばかりじゃない。寿司をひったくる客もいるし、舌打ちする客もいるし。そんな客相手に嬉しいとは思えないと言ったら、「そういう嫌な客でも我慢して笑顔でい続けられたら、また一つ自信につながるんじゃない?」と母ちゃんが言ってくれた。<br /> そんなのめんどくさいし、そこまでして自信なんかいらないと思った。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>548</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 01:37:14.60 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"><a href="#529">&gt;&gt;529</a><br /> そうなの?パー速初めてでよく分かっていなかった。申し訳ない。<br /><br /><br /> ***ここから食事中の人注意!***<br /><br /><br /> ある日小さい子供と母親の二人が買い物に来た。平日の夜だったと思う。<br /> その日ピザは休みだったので、私とトレーナーの二人で店を回していた。トレーナーと二人なので、レジは私。めんどくせーなーと思いながらこの日も客相手していた。<br /><br /> 小さい子供連れの母親に注文を聞いたら、子供が床に座り込んで、一気に戻した。<br /> 具合が悪かったのか、それとも車に酔ったのか、「うえー」って吐いて、わんわん泣き始めた。<br /> ぶっちゃけ、泣きたいのはこっちだ。だって、子供が吐きだした汚物は一体だれが掃除するのか。<br /> トレーナーに「なんか子供が吐いちゃったんですけど」と言ったら、黙ってモップを手渡された。やはり私が掃除するらしい。<br /><br /> 母親は「手伝います、私がやりますから」と言ってぺこぺこ頭下げてたけど、トレーナーが「いいんですよ~気にしないでください~」と母親に声をかける。<br /> 奥からトレーナーの“絶対客にはやらせるな光線”が飛んできたので、口で息をしながら掃除を始めた。<br /> 子供だし、そんなに量もなかったので掃除自体はすぐ終わったけど、子供がずっと泣いている。ぴーぴーうるさいので、販売機からジュースを買ってあげたら、子供が泣きやんだ。<br /><br /> 母親は、最初は安い寿司を注文しようとしてたけど、店で一番高い一人前握りを4つも買ってくれて、最後まで頭を下げていた。<br /><br /><br /><br /> ***ここまでが食事の人注意***</div> <div class="header"><span class="no"><a>561</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 01:44:53.84 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">後日、あの母親と子供が再び店に来た。<br /> この日も、一番高い一人前握りを今度は2つ買ってくれた。<br /> 親子が店を出る最後に、小さい子が「お姉ちゃん、この前はジュースありがとう」と言って、飴をくれた。あんぱんまんの飴だった。<br /><br /> なんだよこのゲロガキ、可愛いじゃないかと思ったので、「ありがとう」とその飴を受け取った。<br /> 後日、うちはチェーン店の寿司屋なので、月に一度本社から社報が来るんだけど、そこにうちの店舗名があった。お客様の声、みたいなコーナーだった。<br /> ついでに私の苗字ものっていた。内容は『うちの子供が店で粗相をしたにも関わらず、クズ子さんという店員さんが嫌な顔一つせずに片づけてくれて、おまけにジュースまでくれた』みたいな内容。本社の社員のコメントで、“こういうプロ意識の高い店員はわが社の誇り”みたいに書いてもらえていた。<br /> あの親子投書なんてやるじゃねーか、と思って、さっそくトレーナーと浅見さんに自慢した。<br /> 「まぁ私が本気出せばこんなもんっすよwwww」と自慢したら、「客に寿司パックを投げつけるあんたが、プロ意識高いなんて誰も思わないよwwww」と笑われて、全然褒めてもらえなかった。</div> <div class="header"><span class="no"><a>576</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 01:49:56.69 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">あ、ジュースはレジのお金から買いましたけどそれが何か<br /><br /><br /> 母ちゃんだけは、めちゃくちゃに褒めてくれた。<br /> 「あんた、やっぱりやればできるじゃん!」と言って、兄に電話で報告していた。<br /> この当時は、母ちゃんが飴でトレーナーと浅見さんが鞭のような存在だったと思う。<br /><br /> そしてまた後日、本社から金一封が届いた。中身は2000円だったけど、あの“お褒めの声”に対する、店へのボーナスだった。<br /> トレーナーは、まるまる2000円を私にくれた。「結果的にはあんたの成果だから」と言ってくれて、嬉しかった。<br /> そして私はまた学んだ。お褒めに言葉がもらえると、金になる。</div> <div class="header"><span class="no"><a>590</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 01:53:14.60 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">またお褒めの言葉がもらいたかったので、子供が来る度に「吐かないかな?」と思ってそわそわしていた。<br /> いつでもモップが取り出せるように準備してたのに、そうそう上手くはいかない。<br /> トレーナーに相談したら、「普段からお客様にサービス出来るようになりなさいよwwwwピザを見習いなさい、ピザをww」と言われた。<br /> ピザはその日も神々しく光っていた。なんていうか、にかーーーーって笑顔で、表情筋が止まっているんだと思った。あんなに笑うと目がなくなるのに、あれでお客さん見えてるんだろうかとたまに心配になった。</div> <div class="header"><span class="no"><a>599</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 01:58:47.07 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"><a href="#579">&gt;&gt;579</a><br /> いいよな、あとでゆっくりクレしん談義したいよ<br /> とりあえず今は書くぜ<br /><br /><br /> ピザはお褒めの言葉もらった事があるのか聞いてみたら、「ないよwwだって、苦情を書く人はたくさんいるけど、わざわざはがき代使って他人を褒めようって人はなかなか現れないもんだよ」と言っていた。<br /> 「マジっすかwwwwまぁ私も一回しかもらった事ないっすけどねwwww」<br /> 「あぁ、金一封もらってたよねークズ子ちゃんは頑張っているからな~」<br /> 「いやいや、普通っすよwwww大した事じゃないっすwwww」<br /> なんだピザも大した事ないじゃんと思いながら話していたが、それでもピザの接客は神々しすぎる。あんなに神々しい接客でも褒めてもらえないなら、褒められた私はもっと凄いんじゃん、と自信が持てた。</div> <div class="header"><span class="no"><a>608</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 02:05:22.32 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">とりあえずピザの真似をしてみる事にした。<br /> ピザの声を真似てみて、立ち方とかも真似してみた。言葉使いもそのまま同じにしてみた。<br /> 初日に憧れた掛け声もピザの掛け声をそのままコピーした。<br /><br /> しかしだ、なぜか私にはあの神々しい光が発射出来ない。<br /> かなり笑顔も頑張っているのに、なぜか駄目だ。<br /> 再びトレーナーに相談したら、「ピザとあんたの一番の違いは、あんたには邪心があってピザにはない所だ」と言われた。<br /><br /> 「ピザはあんたみたいに褒めてもらおうとやっているんじゃなくて、お客さんに気持ち良く買い物してもらいたいからああいう接客が出来るの。」<br /> 「あんたとピザじゃ根本が違うから無理だわねwwww」<br /><br /> げらげら笑われたのがむかついたけど、全て事実なので言い返す事が出来なかった。</div> <div class="header"><span class="no"><a>615</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 02:10:35.35 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">だったら、良いお客さんにだけは心から接客してみよう!と思った。<br /> とりあえず愛想の良い上から目線じゃない客にだけは、『この人のために笑顔を作っている、決して金が欲しいんじゃない』と自分に言い聞かせながら対応してみた。<br /><br /> 1時間で知恵熱がでた。<br /><br /><br /> 「あんた本当に邪心のかたまりだねぇwwwwww」<br /> 冷えピタを貼って、奥で食品に触らない仕事をしている私を指さしてトレーナーが笑った。<br /> 「邪心じゃなくて、お金が好きなんです」<br /> イライラしながら答えたら、「なんでそんなにお金に固執するの」と聞かれた。オヤジの事は話したくなかったので黙った。</div> <div class="header"><span class="no"><a>630</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 02:19:23.82 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"> 二ヶ月目の給料が出た。なんか、毎日毎日ただ働くだけであっという間に時間が過ぎたので、「もう金の日(給料日の事)か」と驚いたくらいだった。<br /> 2ヶ月目はほぼ無遅刻ほぼ無欠勤だったので、11万ちょっと入ってた。やっぱり何とか税が引かれていた。詐欺だ。<br /><br /> 11万は何に使うかなーと思ってた時に、兄の事を思い出した。<br /> まだちゃんと働いてるよと報告した方がいいのか迷って、母ちゃんに相談したら「絶対電話してあげて」との事だった。<br /> 電話して「今日二ヶ月目のお給料もらえた」と話したら、兄は「来週どこかで時間作ってほしい」と言いだした。<br /> 母ちゃんと、妹と、私と兄の4人で、久々にご飯を食べようと兄が提案したのだった。<br /> しかしそうなると、土日のどちらかになる。私は土日がどうしても休めない。でも、きっと多分兄がご飯を御馳走してくれるだろうから、絶対行きたい。<br /> 翌日トレーナーに相談したら、「土日に休まれたらうちの店がどれだけ迷惑するか分かってるのかうんちゃらかんちゃら」と怒られた。<br /> 事情を話せばよかったんだろうけど、なんか家族の事話さなきゃいけないような気がして面倒だったので、「遊びに行きたいから」と理由を説明したのだが、この理由がいけなかったんだろう。<br /> だけど同時に、土日に休むなと言われるという事は立派に店の力になれている証拠じゃね?と嬉しくなった。<br /><br /> 怒っているトレーナーに、仏のピザが声をかけた。<br /> 「私が朝からきますから、クズ子ちゃんにお休みあげましょうよ」と、仏は文字通り神の言葉をかけてくれた。</div> <div class="header"><span class="no"><a>642</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 02:27:15.59 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">「クズ子ちゃんずっと働きっぱなしだから、たまにはいいじゃないですかトレーナー」<br /> 「まぁ、ピザが来てくれるなら…でも、私遊の休みなんかこれっきりだからね!」<br /> 分かったら返事!と言われたので、勤め始めてから一番良い返事をかえしたと思う。<br /><br /> 兄と会う気まずさはなかったと言えばうそになるが、家族みんなで会える事が何より楽しみだった。<br /> でも、やっぱり一番喜んでいたのは妹だったな。何着ていこうと言って、髪の毛のゴムとか新しく買ってたみたいだし、カレンダーを見ては「あと何日寝ればみんなでお出かけできる」とうきうきしてたし。<br /> 妹は中学の卒業文集の「宝物」の欄に「家族(とくにお姉ちゃんv)」って書いちゃうJCだったからな。可愛いだろ、お前ら存分に羨ましがれ<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>652</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 02:33:10.30 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"> 当日、都内で待ち合わせした。やはり顔を合わせると気まずかったが、母ちゃんが「そんな葬式みたいな顔してないで、早く美味しいもの食べにいこう」と声をかけてくれた。<br /> 私はこの日、二ヶ月目にもらった給料11万をまるまる持ってきていた。兄に見せたかったからだ。<br /> 有名らしいオムライスのお店に入って、すぐに封筒からお金を出して兄に見せた。<br /> 兄は一瞬びっくりしていたが、「何も現金そのまま持ってこなくてもww明細だけでいいだろwwww」と笑ってくれた。<br /> 気まずい雰囲気だったけど、兄が笑ってくれてから一気に場が和んだと思う。</div> <div class="header"><span class="no"><a>659</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 02:38:35.90 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">兄は母ちゃんに、「俺、専門学校に行きたいから母ちゃん学資ローンの組み方を教えてくれ」と言った。<br /> システムエンジニアになりたいので、自分で必死に稼いで入学金だけは貯めたが、学費だけはやはりローンしか無理みたいな話をしていた。<br /> 母ちゃんは、「わざわざクズ子や妹の前で話す事じゃない」と言って、「あとでゆっくりね」と言ったが、兄は「いや、クズ子の前だからこそ話したい」と言った。<br /> 母ちゃんは諦めたように溜息をついて、「専門行くくらいのお金なら母ちゃんが全部出してやる」と言った。兄は、「それだけは絶対やめてくれ」と母ちゃんからの申し出を断っていた。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>670</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 02:44:51.72 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"><a href="#657">&gt;&gt;657</a><br /> あんま覚えてないけど、なんか言ったとは思う<br /> 記憶にないって事は反応薄かったんじゃない?<br /><br /><br /> 法律上、母ちゃんを守る人や母ちゃんの家はないし、御墓だってない。<br /> 俺は長男なんだからオヤジの代わりをうんちゃらかんちゃらとかっこいい事を言ってたけど、私は早くオムライスが食べたかったので兄の話を全然聞いていなかった。<br /><br /> 全然話を聞いてない私を兄が叱った。<br /> 「お前も普通ならもうすぐ高校を卒業する年だろ?きちんと進路は考えているのか?」と言って、厳しい顔をしていたと思う。<br /> 「将来はどうなりたいとか、夢はないのか?」<br /> 「とりあえず、お金に困らなければそれでいい」<br /> 「一生フリーターか?俺も数年フリーターしてたし、今もフリーターだけどかなり辛いぞ。お前は出来るのか?」<br /><br /> 兄がこんなに口うるさく言ってくる事なんか珍しくて、なんか嫌だった。<br /> 昔から、お説教は大嫌いだ。</div> <div class="header"><span class="no"><a>678</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 02:49:51.75 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">「うるさいなぁ」と思わず言ったら、兄はびっくりした顔で私を見た。<br /> 『うるさい』と言われた事に驚いたのではなく、私の怒った顔に驚いているようだった。<br /><br /> 「お前、人形みたいだったのに随分表情豊かになったじゃないか」と言って、なんか嬉しそうにしてた。怒ったり笑ったり驚いたり落ち着きのない人だと思った。<br /><br /> 母ちゃんは兄に、「クズ子は仕事はじめてから変わった」と言った。「“普通の18歳になった”」と言われて、私は今まで普通じゃなかったのか、と軽く落ち込んだ。母ちゃんには言わなかったけど。<br /> 兄が「そういえば、お前…なんでそんなにほっぺたが丸くなったんだ?」と言った。<br /> 笑顔を作り過ぎたと言ったら、「二か月でそこまで顔の筋肉が発達するなんてよっぱどだなww」とまた笑った。</div> <div class="header"><span class="no"><a>693</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 02:57:57.90 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"> 「兄、大丈夫よ。最悪の場合クズ子はうちの会社で引き取るからww」と母ちゃんが言ったので、「それなら楽でいいな」と言ったら、「本気にするな、自分で頑張れ、人任せにするな」と母ちゃんと兄二人から同時に言われた。<br /><br /> ニートの時、頑張れなんか言われた事なかったのに、社会人になって始めて家族から「頑張れ」と言われたと思った。<br /><br /> みんなでオムライスを食べて会計の時、レジの前で兄と母ちゃんがもめていた。いわゆる「私が払う払う揉め」だ。<br /> そんなのに最初から参加する気は皆無だったが、レジにいたお兄さんがちょっと浅見さんに似てかっこよかった。(浅見さんは女性なので若干失礼だがww)<br /> そういえば今日私の財布には11万という大金が入ってる。ここで財布をひらひら見せれば、かっこいいお兄さんに「お金持ち!」と思われる!と考えたので、無駄にレジへむけて財布を見せびらかしながら、「いや、私が払う。だって私だって一応働いてるし」と言った。<br /> 兄と母ちゃんが固まった。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>706</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 03:08:52.22 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">パー速重すぎて開けねええええええええええええええええええええええ<br /><br /><br /> 妹が、「お姉ちゃん、無理しちゃダメだよ」と言った。<br /> 兄も母ちゃんもうんうん頷いている。<br /> なぜ私は払う払い揉めに参加できないのか考えたが、みんな私が堅実家な事を知っているからだろうと気付いた。<br /> 結局、母ちゃんが全部払って(兄に、あんたはこれから学校へ行くんだからお金使ったらだめ!と言ってた)店を出て、4人で散歩して、帰った。<br /><br /> 帰り際に兄から「お前、本当に払うつもりあった?」と聞かれたので、「ないよ」と答えたら、兄は「良かった、クズ子らしいわww」と笑った。<br /> 母ちゃんが、「でもクズ子は、お寿司買ってきてくれたりするよ」と兄に伝えたら、兄は「お前偉いなぁ!」と褒めてくれた。妹も「お姉ちゃんのお寿司美味しかったよ」と言うし、母ちゃんも「あれはまた食べたいな」と言った。兄も「俺にも今度食わせてよ」と言った。<br /> イカとタコの寿司しかあげてないのに、母ちゃんも妹もこんなに喜んでくれてたなんて、凄く嬉しいと思った。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>712</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 03:12:00.48 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">寝ます<br /> みんな今日も終わらなくてごめんなさい本当ごめんなさい<br /><br /> 多分もうすぐ終わります<br /> 今日一日でたくさん書いた!<br /><br /> それでは、また今夜か昼か夕方かそのくらいに<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>721</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 03:13:45.63 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">あと、wiki厨早い更新いつもいつもありがとうございます<br /> 夜遅くまで付き合ってくれた人ありがとうございます<br /><br /> 一応お礼は言っておいた方が高感度高いと思ったので言っておきました<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>792</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 17:11:07.30 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">             /)<br />            ///)<br />           /,.=゙''"/<br />    /     i f ,.r='"-‐'つ____   こまけぇこたぁいいんだよ!!<br />   /      /   _,.-‐'~/⌒  ⌒\<br />     /   ,i   ,二ニ⊃( ●). (●)\<br />    /    ノ    il゙フ::::::⌒(__人__)⌒::::: \<br />       ,イ「ト、  ,!,!|     |r┬-|     |<br />      / iトヾヽ_/ィ"\      `ー'´     /<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>799</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 17:15:53.17 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">これからご飯食べるので、もうちょっと待っててけろ<br /> 不規則更新で本当に申し訳ない</div> <div class="header"><span class="no"><a>817</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b></a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:00:32.03 ID:WuCu4FEo</span></div> <div class="mes">専ブラジャーテスト</div> <div class="header"><span class="no"><a>818</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:02:38.13 ID:WuCu4FEo</span></div> <div class="mes">トリップ反映テスト</div> <div class="header"><span class="no"><a>829</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:13:24.06 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">やっぱり専用ブラは書きこみがめんどくさいのでやめます<br /> 教えてくれた人にもうしわけなくて心ぐるしいですが、許してくださいね(棒読み)<br /><br /><br /><br /><a href="#706">&gt;&gt;706</a>の続き<br /> 2ヶ月目の給料をもらったのでまた刺身を買おうと思っていた。だけど、毎日まかないがもらえるし、毎日お店でネタを堂々とつまみ食いしてたので、わざわざ自分で金を出す意味がないと思っていた。<br /> だからといって、他に使うあてもない。少し前なら遊びに出掛けただろうけど、休日や仕事帰りに遊びに行くと朝寝坊する法則があるらしいので、遊びに行く気にもなれない。<br /> クレヨンしんちゃんのDVDだって、わざわざ借りなくてもツタヤに行けば借りられる。漫画やゲームは買っていたけど、11万まるまる使い切るほど欲しい漫画やゲームもない。<br /> 金の使い道に困るなんて初めてで、若干戸惑っていた。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>833</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:20:15.37 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"><a href="#830">&gt;&gt;830</a><br /> もしかしてこのスレだけじゃなくて<br /> 続・うちの母ちゃん凄いぞ ~ニート風雲篇~<br /> のスレを立てたのも<a href="#830">&gt;&gt;830</a>?<br /><br /><br /> だけど、手元にあるとお金を使いたくなる。特に買いたくもない洋服だって買いたくなる。<br /> ちょうど同じ時期に、妹の林間学校だか自然教室だかがあって、それに使う大きなスポーツバッグを週末母ちゃんと妹で買いに行くと言っていた。<br /> 私は仕事だったけど、確か午前休とか午後休とかがあったんだと思う。その買い物に一緒についていったので。<br /> デパートで母ちゃんが「クズ子にもなんか買ってあげる」と言ってくれたので、なるべく高いワンピースを探した。高いブランドもののワンピースなんか着ていく場所もないけど、買ってもらえるならとにかく高い物がいいよね!と思ったので、売り場をぐるぐる探して、値札票を確認しまくった。</div> <div class="header"><span class="no"><a>843</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:26:38.67 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"> さっきも書いたけど、持っているお金をとにかく使いたかった私は、おもちゃ売り場で絶対にいらないであろうぬいぐるみや、クレヨンしんちゃんのキーホルダーとか筆箱とか、目につくものすべてレジに持っていきたい衝動にかられていた。<br /> お金に対する感覚が人よりちょっとだけずれていたんだと思う。<br /> ピカチュウの馬鹿デカイぬいぐるみを見ていたら、妹が私を呼びにきた。<br /> どうやら、スポーツバッグで欲しいデザインがいくつかあり、どれにしようか迷っているらしい。<br /> どれがいいかなといって妹が選んでいたスポーツバッグは、なんていうか、安っぽい生地の、デザインも男の子向けのバッグだと思った。<br /> こんなのより、もっと可愛いデザインはたくさんあるのにと妹へ伝えたら、「でも、普段使うわけじゃないのにあんまり高いの買うとお母さんに申し訳ない」と言っていた。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>849</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:32:32.27 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"> 3万円くらいのワンピースを母ちゃんにねだる気満々だった私に比べて、妹は3000円のスポーツバッグを真剣に選んでいる。なんて謙虚な子だろうと思ったし、えらいとも思ったけど、私は偉くなくていいし、謙虚じゃなくてもいいやと思った。<br /> しかし、どれがいいとは言っても、どれもこれも残念なデザインばかりで、(安いから当然だが)この中から選べと言われても困る。<br /> 妹に、「とりあえず値段は気にせず、妹が一番気にいったデザインはどれなの?」と聞いたら、もじもじしながら某子供向けブランドのバッグを指差した。<br /> 当時、というか今もかもしれないけど、流行っていたんだよね、子供向けのブランド。ベティーズなんちゃらとか、メゾなんちゃらとか。<br /> 妹が指差したバッグは、ピンクのリボンと可愛いキャラクターがついた、まさに「可愛いJSのための旅行カバン」だと思った。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>853</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:38:08.51 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">値段は確か1万円とかだったかな、もっと安かったかもしれないけど覚えていない。<br /> 「これにしなよ、可愛いじゃん」と言ったら、妹が「こんな高いバッグ、お母さんに申し訳ない」と言った。<br /> 「母ちゃん稼いでいるから大丈夫だよ。私が母ちゃんに話してあげる」<br /> 「だめだよ、お母さんお金貯めてるんだから」<br /> 絶対だめだという妹がちょっと泣きそうだったし、「でも、これが欲しいというとお母さんは買ってくれちゃうから、絶対黙っていてほしい」と言われた。<br /><br /> 妹にバッグを持たせたら、なんとも似合っていた。妹以外が使ったら駄目なんじゃね?このバッグ。とも思った。<br /> 衝動的に、妹を振り切ってバッグをレジへ持っていった。本当に衝動的に、だった。<br /> 妹が「いいよお姉ちゃん、いらないよ」と何度も言ってたけど、さっさとお金を払って、大きい包みを妹へ渡した。<br /> 別に買ってあげるつもりじゃなかった。ちゃんとレシートをもらったので、あとから母ちゃんにお金を返してもらおうと思っていたし。</div> <div class="header"><span class="no"><a>860</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:44:27.79 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"><a href="#851">&gt;&gt;851</a>は、クズ子条例第893条:エスパー的な書きこみは以後禁止します:に反したため、以後一週間えんがわを食べる事を禁じます<br /><br /><br /> あくまでもお金は建て替えるつもりだった。し、母ちゃんにすぐレシートが渡せるよう、綺麗に折りたたんでポケットへ常備していた。<br /> 「こんなとこにいたの」、とまもなくやってきた母ちゃんへ妹は飛びついて、「お母さん!みて!お姉ちゃんが、妹に買ってくれたの!すっごく可愛いバッグだよ!」と大騒ぎしていた。<br /> 「いや、違う」という前に、母ちゃんが目ん玉飛び出しそうなほど私を見て、「クズ子!あんた…」と売り場で震えはじめてしまった。<br /> 母ちゃんが、涙目で「妹、お姉ちゃんにありがとうした?」と聞いて、妹が力いっぱい私んい抱きついて「お姉ちゃん大好き!ありがとう!」と言った。<br /> 店員から「仲良しですね、良いお姉さまだわ」と言われて、私はもう、後には引けないんじゃないかと思い泣きたくなった。</div> <div class="header"><span class="no"><a>867</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:48:26.38 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"> 母ちゃんは、きっとめちゃくちゃ感動したんだろう。デパートの最上階にあるレストラン街の、一番一番奥にあった高いお寿司屋さんに、私と妹を連れていってくれた。<br /> 「クズ子は今日、一番偉かったから、一番たくさん食べなさい」と母ちゃんが言った。<br /> もうむしろ寿司はいらないので、お金返して下さいと言いたかった。<br /><br /> でも、妹がカウンターに座ってからも、ずっとずっと大事そうにバッグを腕に抱えていて、お寿司が来るのを待っている間、袋の合間から中身を覗いては、嬉しそうにしていた。<br /> この日、10回以上妹から「お姉ちゃんありがとう」と言われた気がする。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>871</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:53:21.35 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">妹からお礼を言われると、悪い気はしない。むしろ嬉しい。<br /> 11万あったお金が、10万に減った事は大きかったが、不思議と、まぁいいかと思えた。<br /> 以前、母ちゃんがいってた、“相手のために使ったお金が惜しいと思わないなら、それは愛だ”の言葉を思い出した。私は、妹へはちゃんと愛があるらしい。<br /> その日の夜、母ちゃんと妹の二人で、買ったバッグを撮影大会していた。<br /> 母ちゃんは、「また社報にのせる!」と言ったので、「大事な妹のためだもん、このくらいは当然だよ。当然の事を社報に載せなくてもいいんじゃないかな(キリッ)」と言ってみた。母ちゃんはえらく感動していたようだった。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>878</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 19:01:21.96 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">それからまた一カ月、3ヶ月目の給料がもらえた。また何とか税が引かれていた。詐欺だ。<br /> 3ヶ月目のお給料がもらえた時点で、手元に前月分のお金が3万円残っていた。ひと月のお給料はその月に使い切らなきゃ!となぜか思っていた私は、今日中に3万円を処分してしまいたかった。<br /> なので、前に母ちゃんに連れて行ってもらったあの寿司屋に行こうと思った。だけど場所が分からないというか、都内な上に駅からも大分離れていた記憶があったので、母ちゃんに車を出してもらおうと思った。<br /><br /> 母ちゃんに、「お給料出たから、お寿司を食べに行きたいので車を出してほしい」と伝えたら、二つ返事が返ってきた。なぜか妹も同乗して、3人で出かけた。<br /> 店についたので、「2時間くらいしたらまた迎えにきて」と言った。母ちゃんは「何を言ってるの??」と言って、一緒に車から降りてしまった。どうやら一緒にご飯を食べるつもりらしい。<br /> でも、会計は別々だからね、と念を押した。母ちゃんは、「いいわよ、出してあげるから」と笑った。「自分の食費を出そうなんて、クズ子も大人になったわね」と嬉しそうにしていた。なんか誤解されていると思った。</div> <div class="header"><span class="no"><a>886</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 19:05:28.04 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"> 私は、3万円分の寿司を自分で食い散らかしたかっただけなんだけど、母ちゃんは「クズ子が家族にご飯を御馳走しようとしてる」と思ったらしい。<br /> 「本当、私は自分で食べたいもの食べてお金使いたいだけなの」<br /> 「はいはい分かってるからww」<br /> 「今日中に使いたいんだよ、3万円」<br /> 「はいはwwwwクズ子は照れ屋よねwwww」<br /> 母ちゃんには日本語が通じないらしいので、板前さんに「この人たち(母、妹)とは会計別々ですからね」と伝えた。<br /> すかさず母ちゃんが「この子ったら、社会人になりたてでやっと稼げるようになって、自立心が芽生え始めたんですよ」と板前さんに言った。板前さんも「姉ちゃん偉いな」と言った。<br /> みんな誤解しているけど、まぁいいかと思った。</div> <div class="header"><span class="no"><a>892</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 19:11:52.51 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"> 多分このお店は母ちゃんが会計してくれるだろうから、3万円使えない。やっぱり無理してでも一人でくればよかったかなと少し後悔したが、久しぶりに3人そろって食べるご飯が美味しくて、どうでもいいか、と考え直した。<br /><br /> お会計の時、板前さんはなぜか私に伝票を差し出してきた。<br /> そういや「会計別々ね」と伝えてあったっけと思ったので、母ちゃんに伝票を渡そうと思った。だけど、母ちゃんは手洗いにいっていなかったのでとりあえず払っておいた。<br /> 会計額は覚えてないけど、3万円じゃ足らなかった気がする。それもそのはずだ、だって3人分の会計だったから。<br /> 手洗いから帰った母ちゃんが、会計のお釣りをもらっている私を見て涙ぐんだ。<br /> 板前さんは「親孝行な姉ちゃんのためにサービスしときましたよ、お母さん」と言った。<br /> またしても引けない状況に陥った。</div> <div class="header"><span class="no"><a>900</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 19:16:16.53 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"> 帰りの車の中で、どんより落ち込んでいる私を妹は気にしていた。「食中毒?」「具合悪い?」と気にかけてくれて、ペットボトルの水をくれたりした。<br /> 帰ってから、リビングへ母ちゃんに呼ばれた。母ちゃんは先ほどの店の領収書を出せと言ったので渡した。<br /> 領収書の金額よりも少し大目の金額を私にくれた母ちゃん。「家族に御馳走しようとしてくれた、その優しい気持ちだけで十分だから、とっておきなさい」と言った。「母ちゃんが定年迎えたら、その時奢ってくれたらいいからww」と言った。<br /> ありがたくもらおうとしたけど、なんかこれをもらったらかっこ悪い気がした。だから、「じゃあ半分だけもらう」と言って、半分だけもらって、半分は母ちゃんに返した。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>909</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 19:22:06.76 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">妹のバッグの件と立て続けだったので、もう家族と出かけるのはしばらく控えようと思ったけど、やっぱり悪い気はしなかった。<br /> 何気なく次の仕事の時、トレーナーにその話をしたら、来る日も来る日もパートのおばちゃんたちに「あんた、お母さんに給料で高級寿司ごちそうしたんだって!?偉いわね~」と褒められた。<br /> 浅見さんと同じシフトの日、「あんた偉かったらしいじゃん。トレーナーに聞いたよ」と言って、その日のまかないを浅見さんが作ってくれた。浅見さんが自らまかないを作ってくれる事なんか、とても珍しい。<br /> 褒められまくって嬉しかった私は、仲良しになりつつあったあの例のゲロガキ親子にもちょっと自慢してみた。<br /> ゲロガキの母親は、「聞いた?ゲロガキちゃん、クズ子お姉ちゃんは親孝行で偉いわね~」と言って、「ゲロガキちゃんも、将来クズ子ちゃんのような立派なお姉ちゃんになるのよ」と言った。</div> <div class="header"><span class="no"><a>919</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 19:27:33.76 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">ピザにも「クズ子ちゃん偉いよね、トレーナーや浅見さん達がほめてるの聞いたよ」と言われた。<br /> 「まじっすか、浅見さん何て言ってました?」<br /> 「あの子、最初はどこの不良娘かと思ってたけど、ガッツもあるし、親孝行な良い子だって言ってたよ」<br /> 「浅見さんがそう言ってたんですか?」<br /> 「うん」<br /> 「えぇえ?wwwwwwマジっすかwwwwすみません、最後のほうよく聞こえなかったんでもう一回言ってくださいwwwwえ?浅見さんはなんて言ってました??え?え?」<br /> 「あ、だからね(略 」<br /><br /> 結局ピザに同じこと4回言わせた。<br /> 親孝行すると、浅見さんが褒めてくれるらしい。<br /><br /> しかし、これを書き始めて改めて思ったが、私は『金がもらえるからこうしよう!』『褒めてもらえるからこうしよう!』という直観だけで生きてきた人間なんだと改めて思う。<br /><br /> ちょっとうんこ。<br /> あと、全然雑談はしてもらって構わないです。<br /> 家族的な話であれば、スレ違いでもないと思うし…</div> <div class="header"><span class="no"><a>935</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 19:41:56.94 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">wikiの編集の速さにはいつもいつも頭が下がる<br /> ちなみにいつもwiki厨にお礼言ってるけど、べ、別に好きとかじゃないんだからね!<br /> ボランティア精神でwiki編集してくれたり、ずっとここを見てくれる人もそうだけど、ありがたいだけなんだよね<br /><br /><a href="#931">&gt;&gt;931</a><br /> 許可とか負けとかじゃなくて、あまり難しく考えずにやろうって思っただけだよ<br /><br /> まぁほら<br /><br /><br /><br />              /)<br />            ///)<br />           /,.=゙''"/<br />    /     i f ,.r='"-‐'つ____   こまけぇこたぁいいんだよ!!<br />   /      /   _,.-‐'~/⌒  ⌒\<br />     /   ,i   ,二ニ⊃( ●). (●)\<br />    /    ノ    il゙フ::::::⌒(__人__)⌒::::: \<br />       ,イ「ト、  ,!,!|     |r┬-|     |<br />      / iトヾヽ_/ィ"\      `ー'´     /<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>943</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 20:12:18.76 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"> wiki厨、スレ立ての人、テンプレ作ってくれる人、ずっと追いかけて読んでくれているお前ら全員、そして野原ひろしはネ申である。<br /> 故にネ申同士の煽りあいや喧嘩は、VIPPERらしく互いにおっぱいうpで両成敗とする。<br /><br /> ~クズ子条例第浅見条~<br /><br /><br /><a href="#919">&gt;&gt;919</a>の続き<br /><br /> 親孝行をしようっていったって、働くだけで親孝行出来てるんだから別にいいんじゃね?と本気で思っていた私。何をしたらいいか分からないので、兄に相談した。<br /> 兄はもう専門学校の入学手続きも済んでおり、9月生とかいうので9月の半ばには入学するんだと言ってた。<br /> 1年間の学校で、そこでPCの事を学ぶんだと。全然興味がないので、兄の学校の話はほとんど聞かずに、「親孝行のやり方」を聞いた。<br /><br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>947</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 20:18:05.20 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"> 「なんで突然親孝行したくなったんだ?」と言われたので、寿司屋の一件で周りから褒めてもらえた事を話したら、兄は「お前、ほんと頭の中は幼稚園児と同じだなww」と笑った。<br /> 兄は、まずは私自身が落ち着けといった。親孝行をするためには、まず自分自身のきちんとした土台が必要なんだと。<br /> 「とりあえず貯金してみろよ」と言われたので、「それだけは嫌だ」と言った。<br /> 貯金のように手元にお金を残すと、あぶくのように消えてしまうと本気で思っていたからだ。<br /> 昔はお年玉を貯金したりしていたが、それも昔の話。<br /> 金銭感覚がちょっとおかしい私は、手にしたお金をすぐに使ってしまわないと不安で不安で仕方なかったので、貯金なんぞするくらいなら妹に小遣いとして全額くれてやった方がまだましだと言った。<br /> 多分、ここにいる人は私のこの感覚を理解できないと思う。私も、今となっては当時の私の感覚が理解できないからだ。</div> <div class="header"><span class="no"><a>953</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 20:27:31.31 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">兄は、私はまず正しい金銭感覚を覚える事からはじめなきゃいけないなと言った。<br /> 「お前、なんかやりたい事はないのか?」と聞かれた。ぱっと浮かんだのはどんぶりいっぱいのウニを食べる事だったのでそう答えたら、「そうじゃなくて、もっと大きい事だよww」と言われた。<br /> 私にとってウニをどんぶりいっぱい食べる事は大きな事だったので、そう反論したら、「じゃあ、ウニをたくさん食べる事を目標にして、ウニ貯金しろよ」と言われた。<br /> ウニを大量に食べるには、おそらく1万円くらいのお金が必要だ。<br /> そしたら、毎月1000円ずつ貯金すれば10カ月後にウニが食べられる。<br /><br /> そんな事しなくても給料もらってすぐに1万円使って食えるじゃんwwと兄を馬鹿にしたが、ここで大事なのは“ウニを食べる事”じゃなくて、“ウニを食べるためにお金を貯めた事”が大事になるんだと言ってた。<br /> 「だって今月すぐに食べられちゃったら、来月はどうすんだよ。また違う目標探すのか?」<br /> 「もちろん毎月毎月でもいいけど、いきなりばーっと食べちゃうより、こつこつ貯めてからやっと食べられた方が達成感があるだろ?」<br /> 「お前、死ぬほどイカとタコだけを握り続けてやっと握れた時嬉しかったって言ってたじゃん」<br /> 「それと一緒で、こつこつやり続けて達成できた時に、はじめて“1万円のお金と、ウニの価値”が分かるから」<br /> だまされたと思ってやってみろと言われて電話を切った。</div> <div class="header"><span class="no"><a>959</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 20:33:30.16 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">母ちゃんにその話をしたら、母ちゃんはウニ貯金に賛成してくれた。<br /> 毎月1000円くらいなら、手元に残ってもまだ我慢できる。さすがに1万とか2万とか残ってしまうと怖いけど、1000円なら、と。<br /> 母ちゃんが、「やるならとことんやれば?」と言って、ウニ貯金がたまるまで職場でうにを食べるのを我慢してみたらどうかと言われた。<br /> 確かに良い案だとは思うけど、ウニがない生活に耐えきれるかどうか不安だ。<br /> 本気で頭を抱えている私を見かねた母ちゃんが、「じゃあ、月々3000円にして、最後の月だけ4000円。それで三か月のスパンで考えたら?」と提案してくれた。<br /> 三か月ならまだ我慢できるけど、3000円残すには少し不安が残る。でも、これをやれば親孝行ができて、いっぱい浅見さんに褒めてもらえる!と思っていた私は、三か月だけ頑張ってみようと思った。</div> <div class="header"><span class="no"><a>964</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 20:39:20.62 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"><a href="#956">&gt;&gt;956</a><br /> wwwwwwwwまじでやってんじゃねーよwwwwwwww<br /> 本当にやると、今後みんなでうp祭りになっちゃうだろwwwwwwww<br /><br /><br /><br /> しかし、私は腐っても心根はニートだ。<br /> 三か月のスパンは長過ぎた。三か月も待ってられないと思った。<br /> 母ちゃんに相談したら、「じゃあ、週貯金に切り替えろ!」と言った。<br /> 毎週3000円ずつ“貯めているつもりで、貯金箱へ入れる”<br /> そうすれば、一カ月でウニ貯金が完成するという訳だ。<br /><br /> 「まずは一カ月ずつでいいから、少しずつ間隔を広げていけばいいよ」と言われて、一カ月なら何とか頑張れると思った。<br /> どちらにしても、一カ月で金を使い切る、という事には変わりないしな。<br /><br /><br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>969</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 20:45:32.00 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">貯金を始めた、とトレーナーに伝えた翌日からすぐ、またパートのおばちゃん連中に褒められた。<br /> 浅見さんも、「あんた、貯金してるなんて偉いじゃん」と褒めてくれた。<br /> 褒められて嬉しいけど、どうしても金銭的な物は、人から褒められてすぐに変われる物ではない。<br /> 週にたかが3000円、いつも使うはずのお金を使わないで我慢しているだけで本当に辛かった。貯金箱に入れたお金が消滅する夢を何度も見て、財布に戻してしまいたい衝動にかられた。<br /> その度に母ちゃんから「やればできる!」と怒鳴ってもらい、自分に喝を入れていた。<br /> これも全てはウニのため、いや、浅見さんのためだ。<br /> 浅見さんに褒められたい。いい子だと思ってもらいたい。そしてまたお褒めの言葉とかをもらいたい。(常連の客にも貯金の事は話しまくっていたので)そして、金一封だ。<br /> そんなピュアな気持ちで、貯金を頑張った私。一ヶ月目は無事に成功した。<br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>976</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 20:51:27.04 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"> 一ヶ月目、貯金箱に入った1万円分の1000円札を慌てて数えた。一枚もなくなっていないし、まして消滅もしていない。お金が消えなかったという当たり前の事で腰が抜けるほど安心した。<br /> 母ちゃんに10枚の1000円札を見せたら、母ちゃんは「母ちゃんよりも先に、クズ子はクズ子自身を褒めてあげなさい」と言った。<br /> 「偉かった、頑張ったと言ってごらん」と言われたので、口にだして言ったら、なんかめちゃくちゃ気分がよくなった。<br /> そのあと、母ちゃんと妹にもみくちゃにされながら褒めてもらった後、さっそくアマゾンでビン詰めのウニを1万円分注文した。<br /><br /> 数日後に冷凍で来たウニ。<br /> 冷凍なので若干風味は薄いけど、それでも一カ月ぶりのウニの味はたまらなく美味い。<br /> 妹や母ちゃんにあげようなんていう気はさらさらないので、一人で、その日一日で全部のウニを食べきった。</div> <div class="header"><span class="no"><a>984</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 20:59:53.38 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">ただ何の目標もなく貯めているお金は、私にとったらないお金と一緒だった。だから貯金だけは怖い。<br /> けど、目標貯金(別名寿司ネタ貯金)は、明確に使い道が決まっているので、回数を重ねるごとに当初あった“貯金箱からお金がなくなるかも”という不安は消えた。<br /> 週貯金を月単位に出来たのは、確か寿司ネタ貯金をはじめてから1年はかかったと思う。<br /> そのくらい、月をまたいでお金を残すという事の不安は大きかった。<br /><br /> しかし気付けば、寿司屋の最終扇、太巻きも巻けるようになったし、妹も中学に入学したし、兄もSEの卵として就職していた。<br /> 貯金に夢中で毎日が早くて、本当、あっという間に私は20歳を目前にしていた。<br /> なんだかんだで、寿司屋でバイトを始めて2年を経過していた訳だ。<br /><br /></div> <div class="header"><span class="no"><a>987</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 21:02:31.16 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"><a href="#983">&gt;&gt;983</a><br /> ビンいっぱいのウニを2個と、少し大き目の桐箱に入ったウニ1個分。<br /><br /> こっから、オヤジルート、母ちゃんルート、私ルートの3つがあるけどどれがいい?</div> <div class="header"><span class="no"><a>995</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><b>クズ子</b>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 21:04:38.28 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"><a href="#992">&gt;&gt;992</a><br /> 私のクズ話が書きたくて書いてるんじゃねーよwwww<br /> あくまでも母ちゃん主体の話な</div> <a name="bottom"></a><a name="last"></a>
<div class="title"> </div> <div class="header"><span class="no"><a>44</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 20:47:34.66 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"><a href="#1">&gt;&gt;1</a>乙<br /><br /> 何か色々書かれてるけど、そもそもVIPで2スレも消費したし、VIPで再開する意味もないと思うし、これからもパー速で書く事にします。<br /><a href="#950">&gt;&gt;950</a>で次スレとか決めたけど、もし<a href="#950">&gt;&gt;950</a>でVIPにスレ立てされても書きこみません。<br /> ごめんね、でもここははっきりさせないとマズイと思ったから。<br /><br /> 結局最後のVIPスレ、私がほとんど書きこまずに落ちちゃったから、申し訳ないとは思うんだけど、wiki厨がいるんだし、なんかまとめサイトとかでも読めるみたいだし、別にいいよね<br /><br /> とりあえず、たこやきスナックをばりばり食べながら再開</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>61</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします</strong></span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 20:55:44.11 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">土日中に終わるかは不明だけど頑張る<br /> いやでも終わるんじゃない?わかんないやごめんね<br /><br /><br /> 前スレ<a href="#895">&gt;&gt;895</a>の続き<br /><br /> 母ちゃんに、浅見さんが褒めてくれるどころかほとんど口も聞いてくれないとボヤいたら、母ちゃんが「じゃあ自分から話しかけたらいいじゃん」と言った。<br /> そういえば、自分から話しかけた事ないなと思ったので、話しかけてみようと思った。<br /><br /> それからすぐ、浅見さんと二人のシフトの時。浅見さんの様子をうかがいながら、それでも頑張って話しかけてみた。<br /><br /> 私「暇ですね」<br /> 浅見さん「あぁ」<br /> 私「なんで暇なんでしょうか」<br /> 浅見さん「さぁ」<br /> 私「暇で疲れちゃうなぁ」<br /> 浅見さん「(無視)」<br /><br /><br /> 浅見さんは言語障害なのでは?と思った。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>72</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 20:59:37.94 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">トレーナーに、浅見さんの無愛想さについて愚痴った。<br /> 「あの人すぐに私を無視するんですよ」と言ったら、トレーナーから「あんたも負けずに無愛想じゃん」とすぐに言い返された。<br /> 確かバイト初めて一カ月くらいで、毎回私のまかないはトレーナーが直々に作ってくれていた。<br /> イカとかタコとか安いネタは嫌いですと言ったら、イヤミのようにイカだけ10カンとか、タコだけの巻物を5本とかまかないとして渡されたと思う。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>85</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:04:13.54 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes"> もっともっと仕事ができるようになったら、高いネタをまかないで出してやると言われたので、「じゃあ店長を目指して、毎日うにを食べます」と言った。トレーナーはゲラゲラ笑っていた。<br /><br /> 休憩時間も終わろうとした時に、トレーナーが「浅見さんは、韓国映画が好きだよ」と言った。<br /> 私は韓国映画なんか見たことないし、全然興味もなかったけど、帰りにピザからツタヤに誘われたので、何の気無しに一本韓国映画を借りてみた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>90</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:09:25.68 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes"><a href="#80">&gt;&gt;80</a><br /> もちろんタコの巻物なんか商品にはないけど、寿司屋のまかないは比較的自由ですよ<br /> 極端な話、うににいくらに数の子の豪華3ネタ巻きとかも作れる<br /> 多分売りにだせば一本400円くらいしそうな高い巻物です<br /><br /><br /> ブエノスアイレスっていう、ホモ映画だった。初めて見た韓国映画がこれだったので、今でも韓国映画=ホモという偏見が抜けない。<br /> 韓国映画好きな人ごめんね。<br /><br /> 特にホモに偏見はないというか、むしろ興味しんしんで見たブエノスアイレス。<br /> ぶっちゃけ内容が難しすぎて意味が分からなかったけど、次に浅見さんに会ったら話してみようとわくわくした。今思えば、中学生が先輩に初恋をする感覚に近いかもしれない。私は別にレズとかじゃないけど。</div> <div class="header"><span class="no"><a>94</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:13:00.98 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">待望の浅見さんに会えるシフトの日、朝一番に話そうと思ったけど、浅見さんの朝一はとても忙しいので我慢した。<br /> 10時になればシャリ炊きも終わるので、10時になったら話そうと思った。<br /> だけど、10時になったもなんか邪魔が入った、なんだっけ、多分大型の注文だった気がする。<br /> また忙しくなる浅見さん。イライラしてたので、その日のレジで客相手に八つ当たりしまくっていたと思う。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>106</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:18:15.71 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">あぁ、なんで当時ブエノスアイレスを借りたのか思いだした。<br /> トレーナーから、浅見さんが好きな俳優を聞いてて、その俳優の映画を探したからだ。ちなみに、「レスリー・チャン」ね。<br /><br /><br /> いつも、14時に浅見さんは上がってしまう。<br /> トレーナーが14時頃過ぎに来て、私はトレーナーが来てから休憩に入れるので、若干浅見さんとは休憩もずれてしまう。<br /> 今日はチャンスがない!せっかく見たのに!400円も出したのに!と本気でイライラしていたら、浅見さんがとことこやってきて、突然私の髪の毛を指差した。<br /> 「あんた、それ自毛?」<br /> 一瞬きょとん、としたけど、あぁ、金髪の事かと思ったので、「違います」と答えた。<br /> そしたら浅見さんが「やっぱりね」と言った。<br /> 浅見さんから声をかけてくる事自体珍しいし、何よりもこんなに言葉数多く会話出来る嬉しさに舞い上がりながら、「な、なんでですか!?」と興奮ぎみに聞いたと思う。</div> <div class="header"><span class="no"><a>113</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:23:59.10 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"><a href="#102">&gt;&gt;102</a><br /> 韓国も香港も、私からしたらみんな一緒なんだよ<br /> とりあえずお前はブエノスアイレスを見とけ<br /><br /><br /> 「いや、あんた眉毛は黒いのに髪の毛はあかいから、変な感じがしてたし」<br /><br /> 世の中のおばちゃんて、染めている髪の毛を全部まとめて「あかい」っていうんだろ?<br /> でも浅見さんはおばちゃんぽくないし、かっこいいから全然オッケーだよ!<br /> と、思っていたと思う。<br /><br /> 浅見さんが、「最近真面目に来てるのに、そんな頭じゃぐれてみえるからもったいない」と言った。<br /> もう一度聞きたかったので、聞こえないふりをして、浅見さんに同じ言葉を3回言わせた。<br /><br /> 最近真面目に来てるのに<br /> 最近真面目に来てるのに<br /> 最近真面目に来てるのに<br /><br /> 言語障害で褒められない病の浅見さんが、はじめて褒めてくれたと思って、有頂天だった</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>124</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:28:35.95 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">聞こえないふりをしている私を、浅見さんはお見通しだったんだろう。「あんた面白いね」と言って、満足そうにしていた。<br /><br /> 勢いにのって、「あの、昨日ブエノスアイレスを見たんです!!」と言ったら、浅見さんの表情がくしゃっと崩れた。嬉しそうな顔をしてたと思う。<br /><br /> 「なに、あんた韓映画好きなの?」<br /> 「いや、全然好きじゃないけど、見ました」<br /> 「なんで好きじゃないのに見たのww」<br /> 「浅見さんが好きだって聞いたから見てみました」<br /><br /> 一瞬ぴたっと動きをとめた浅見さんは、次の瞬間握っていた寿司を静かにおいて大笑いし始めた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>137</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:31:57.83 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">帰り際、浅見さんから名刺をもらった。<br /> レスリーチャン愛好家仲間で使用している名刺なんだと。<br /> 浅見さんの本名と、連絡先が入ってて、「メールでも電話でも、いつでもしてこい」と言ってくれた。帰り際に手をふってくれた浅見さんに胸キュン(笑)しながら、夜のシフト中もずっとその名刺を眺めていた。<br /> 結局、ほとんど毎日店で会えるのでメールも電話もした事なんかなかったけどね。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>142</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:34:48.54 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">その日帰宅してから、妹をリビングに呼びつけて正座させた。<br /> 「ほら、これ見て!」と言って、浅見さんからもらった名刺を妹かにに見せびらかした。<br /> とりあえず褒めようと思ったのか、妹は首をかしげながら「す、すごーい」と言ってた。<br /><br /> 意味が通じなくてもいいので、誰かに自慢したかった。<br /> ずっと勉強して、やっと試験に受かった時の達成感に似てるかもしれない。私は試験なんぞ受けたことがないが。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>150</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:38:57.61 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes"> トレーナーに浅見さんに、いざ二人から構われてしまえば、パートのおばちゃんも私に優しくなってくる。なんか、母親に媚びている社員たちを思いだして嫌な気分になった。<br /><br /> パートのおばちゃん達の話は、どこの職場でも一緒。上司の愚痴だ。<br /> ひたすらトレーナーや ベテランパートの浅見さんの悪口を言って、でも本人たちを前にすればへこへこし始める。それを見ているだけでも嫌だったし、トレーナーや浅見さんの悪口を聞くだけでイライラしていた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>160</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:45:15.91 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes"> ある日に、客から私の髪の毛の事をグダグダ指摘された。多分髪の毛の事というか、私の無愛想加減にイライラした客が、私の身なりにいいがかりをつけてきたんだろうけど。その時一緒に入っていたパートさんが出てきて、客にぺこぺこ頭を下げていた。<br /><br /> そのパートが、トレーナーに「挨拶とかそんなのはどうでもいいから、クズ子のあかい頭をなんとかしてくれ」と言っていた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>166</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:52:48.79 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes"> お前こそ、そのたわしみたいな頭をどうにかしろよと思ったけど、なんか面倒くさかったので聞こえないふりをして勝手に休憩に上がった。<br /> 休憩に上がったら浅見さんがいた。なんでいるんだろう、今日は休みなはずなのにと思ったら、「今日は昼から大型注文があるから、トレーナーと二人で注文商品だけ作りにきた」と言っていた。<br /> 着替えている浅見さんに、さっきの話をした。<br /><br /> 「確かに、あんた真面目な子なのに、その頭じゃふりかもね」と浅見さんは言った。<br /> 人は見かけじゃないけど、それが通じるのは知人からで、客なんかにしたらあんたが真面目に働いてる事なんかわからないし、金髪=不真面目と思われても仕方ないと言われた。<br /><br /> 「あんたもトレーナーに仕込まれてやっとバイトらしくなってきたのに、たかが髪の毛の色で評判が落ちちゃもったいない」<br /> とも言われた。<br /><br /> なので、帰り道に髪の毛を黒くするやつを買おうと思った。よく分からなかったので、とりあえず「ビゲンの白髪染め~黒々つやつやな髪に~」とかいうのを買ってみた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>179</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 21:58:16.39 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">別に白髪じゃないのに、白髪染めで髪の毛を黒くした事がある人は分かると思う。<br /> とにかく、びっくりするほど漆黒になる。風呂場で染めて鏡を見て、一瞬誰だか分らなかった。<br /><br /> 母ちゃんは、風呂に行って出てきたら髪の毛が真っ黒になった娘をみて、「何それ、カツラ?」と言った。<br /> 妹も、「お姉ちゃん、それカツラ?」と言った。<br /> あまりにも違和感がありすぎて、顔から黒髪が浮いていたらしい。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>185</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 22:02:41.94 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">翌日出勤したら、久しぶりに朝からトレーナーがいて、私を見るなり「それカツラ?」と聞いた。<br /> 常連のお客さんも、「姉ちゃん、カツラ?」と聞いた。<br /> 午後からのパートさんも、「あらやだ、クズ子ちゃんカツラみたいwwww」と言った。<br /><br /> 今すぐバリカンで頭丸めようかと思ったけど、突然店に浅見さんが来たのっで緊張した。<br /> どうやら、トレーナーが「クズ子が頭黒くした!」と電話をかけたらしい。<br /> でも浅見さんにも、「あんた、何それwwwwwwwwか、かつらじゃんwwwwww」と笑われた。<br /> もう二度と髪の毛は黒くしないと思った。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>192</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 22:07:47.16 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes"> そんなに笑う事ないのにと思ってむかっとしてたら、どうやら顔に出ていたらしい。すぐに浅見さんが、「ごめんごめんww」と言ってくれた。<br /><br /> 「似合ってないけど、いいよそれ」<br /> 「それ褒めてますか?」<br /> 「褒めてるよ」<br /> 「嘘だ、笑ったくせに」<br /> 「褒めてるってばww真面目な優等生に見えるよ」<br /> けらけら軽く笑う浅見さんと、トレーナー。めちゃくちゃ腹がたったし、“髪の色を直した”事について誰も褒めてくれないので、それにもイライラした。<br /><br /> 唯一褒めてくれたのはピザだけだな。<br /> 「クズ子、いいじゃん!それいいよ~!ふかわりょうみたい!」<br /> と褒めてくれた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>212</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 22:13:29.03 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">そういえば前に誰かが「ピザとのエピソードは?」と聞いていたけど、あんまりないなぁ。<br /> あの人は仏過ぎて、それこそ「 仏 ネ申 」の二言で終わってしまうんだよね。<br /><br /> ちょっと休憩。<br /> たこやきスナックで気持ち悪くなったのでパンシロン飲んでくる</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>216</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 22:18:54.22 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">&gt;ふかわりょう似<br /><br /> wiki厨出て来いwwwwwwwwwwwwww<br /><br /><br /><br /> パンシロンきくまでもうちょいまって</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>228</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 22:37:58.40 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">ごめん、パー速の重さに愕然としてた<br /><br /> 今度こそかきこめていますように</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>232</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 22:39:40.77 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">私女だけどパー速から書きこむなって言われてるのかもしれない<br /><br /> さっきから駄目ですよんとか言われて全然書けない</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>252</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 22:53:49.17 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">wiki厨の仕事のはやさに漏らしそうなうんこ我慢しながら再開(出来るか?)<br /><br /> wiki厨ほんと感謝<br /> あと画像とか貼ってくれる人も感謝<br /> 遅くまでずっと読んでくれる人も感謝<br /> 追いついた!って言ってくれる人も感謝<br /><br /><br /> なんだかんだで、ふと気づけば一カ月働き終えた所で、遅刻と欠勤がゼロになっていた。<br /> いや、ゼロじゃないけど、ほぼゼロ。私計算でゼロ。週に2、3回しか遅刻してないし。<br /><br /> 日給大体6000円。週に5日勤務なので、週3万円稼げる。<br /> そしたら一カ月で12万。12万もあれば数カ月はニートが出来ると思った。</div> <div class="header"><span class="no"><a>262</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 22:58:41.40 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"> 最初の頃は一カ月目の給料をもらったらもやめようと思ってたけど、トレーナーに「来月は浅見さんがいる日は全部シフト入れて下さい」と言ってた。<br /> 来月も働けるのか?と自分で自分が疑問だったけど、なるようにしかならないだろうとも思った。<br /><br /> 勤めて一カ月目。<br /> 一ヶ月目というか、いわゆる締め日という日。私は、締め日当日に給料がもらえるもんだと思ってたので、帰り際に何買おうか迷っていた。<br /> 浅見さんに、「今日お給料日ですね」と言ったら、「締め日当日に給料が出るわけないでしょ」と言われ、給料日があと10日も先だと知った。なんか一気にやる気がなくなったので、この日も適当に客の相手をした。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>268</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:01:48.75 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">母ちゃんに、「もうすぐ給料日だ」と言ったら、「初任給だね」と言われた。<br /> 初任給とは、勤めてから初めてもらうお給料の事である!<br /><br /> 初任給でありがちなのは、母ちゃんにプレゼント買ったり、母ちゃんにまるまるあげたり…そんな親孝行な子供が多い日本ですが、私は親孝行ではないので、さっそくアマゾンで通販予約をしまくろうと思った。<br /> クレヨンしんちゃんが大好きな私は、クレヨンしんちゃんのDVDを大人買いしようと思った。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>276</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:05:27.14 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">新しいPCも欲しかったし、でも、12万でぱーっと高級寿司屋に行ってもいいなとも思った。もちろん一人でな。<br /> えんがわを買ってもいいなとも思ったし、ブックオフで12万円分漫画を買ってもいい。<br /><br /> 12万円を一カ月に分けて使おうという意識がまるでない私は、とにかく12万円をどう一日で使い切るか真剣に考えた。<br /> 考えた結果、冷凍の刺身と米と酢を死ぬほど買えば、万が一バイトを辞めてもニートをしながら家で寿司食べられるじゃん!と思った。<br /> さっそくアマゾンで冷凍の刺身を探した。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>284</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:11:44.90 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">結局、遅刻に欠勤を繰り返していた私の手元にきた初任給は、10万円もなかった。<br /> しかも、何とか税とかいうのが引かれていて、詐欺だと思った。<br /><br /> トレーナーから「初任給で何買うの?」と聞かれたので、「冷凍の刺身を買います」と言った。<br /> 「あんた本当に寿司が好きだねww」と言われて、「で?他には?」と再び聞かれた。<br /><br /> 「冷凍の刺身だけです」<br /> 「えぇ?あんたのお母さんには?」<br /> 「いや、母ちゃんは稼いでいるので、いざとなれば自分で何でも買えるし。私が何か買っても喜ばないと思います」<br /> 「あんた、親の心を分かってないねー」<br /><br /> 金額じゃなくて気持ちなんだよとか言われた気がするけど、それよりも早くアマゾンで刺身を注文したかったので、話の途中でトレーナーを無視して帰宅した。<br /> 夜道で人に10万縁盗まれないか心配だったので、はらまきの下の下着の中に給料の封筒を入れて持ち帰った。<br /> ちなみにこの店振り込みじゃなくて現金支給ね。当時だけじゃなく今でも現金支給だよ。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>294</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:15:09.98 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">冷凍の刺身はたくさんアマゾンで並んでいるけど、どれが美味しいのかよく分からなかったので母ちゃんに聞こうと思った。<br /> リビングへ行ったら、母ちゃんと妹がいて、妹がめそめそ泣いてた。<br /> 「どうしたの?」と聞いたら、母ちゃんは私に「そこに正座しなさい」と言われた。<br /> 直観的に怒られると思ったし、テーブルの上に昔妹からくすねたお年玉の袋(もちろん空っぽ)がいくつも置いてあったから、あぁ、ばれたんだなと思った。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>307</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:20:14.74 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">「クズ子、妹のお年玉がないんだけど、知らない?」<br /><br /> 知らない?とは言うけど、母ちゃんの口調から全部ばれてると瞬時に分かった。<br /> 今までばれなかったのになんで今更、と思ったら、今日初任給をもらえる私のために妹がお祝いのプレゼントを買おうとしてくれたらしい。<br /> お姉ちゃんのプレゼントを買おうと、貯めていたお年玉袋を見たら中身が入ってなくて、母ちゃんに話したというわけだ。</div> <div class="header"><span class="no"><a>320</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:26:07.22 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes">とっさに思ったのは、謝ろうでもなく、しらばっくれようでもなく、「あ、また頭おかしくなったふりしよう」だった。<br /> 頭おかしくて、無意識の内にやりました!って言えばいいじゃん!と思った。<br /> でも、なぜか思いついたくせに出来ない。多分、一カ月前の私なら何の迷いもなくやっていたと思う。<br /> 母ちゃんには嘘をつけないし、何より多分すぐばれる。トレーナーみたいに、すぐに嘘だと見抜いて、めんどくさい事になるだろうと安易に想像できる。<br /><br /> 遅刻癖が激しかった時に、トレーナーから「遅刻したら挨拶と一緒に謝罪をする事」と教えられていた。<br /> なので、この時だけは素直に「ごめんなさい」と謝った。<br /> 多分、家がおかしくなって自分もおかしくなってから、はじめて心から人に謝罪したと思う。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>329</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:30:59.80 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">謝ったら、なんか悲しくなった。罪悪感がわいてきて、どうしよう、と思った。<br /> 妹を見たら、妹は「お姉ちゃんは悪くないよ」と言った。「泣かないで、お姉ちゃんごめんなさい」と妹が謝っていた。また罪悪感がわいた。<br /><br /> 人の物を盗むと、その人が傷つくというごく当たり前の事を、この時はじめて身をもって痛感した。<br /> 妹が泣いてる姿を見たくないと思った。<br /> 昔むかし、お金を盗んで、それに対して悪びれる様子もない私を見て、兄ががっくると肩を落として、それ以来出ていってしまったんだっけなとも思った。<br /> 困った事に、私が家族をめちゃくちゃにしている事に気付いてしまった。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>339</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:38:33.22 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">働けて、結構普通の人に戻っているつもりだったけど、結局私は駄目な人間のままだと思った。<br /> なんか頭がパニックになり、母ちゃんと妹にひたすら謝った。<br /> 母ちゃんは何も言わなかった。妹が「もういいよ」というたびに、母ちゃんが「もうよくない、妹は黙っていなさい」と言った。ついに見放されると思った。<br /><br /> 母ちゃんは、「お金は何に使ったの?」と聞いてきた。覚えてなかったので、「分からない」と答えた。<br /><br /> 「悪い事に使った?」<br /> 「分からないけど、でも遊んだりとか、絶対良い事には使ってないと思う」<br /> 「どうして盗んだの?」<br /> 「お金がなかったから」<br /> 「お金がなくて、お寿司が食べたいからってあんたは今働いてるでしょ」<br /> 「うん」<br /> 「今精一杯がんばってるでしょ」<br /> 「うん」<br /> 「じゃあ、妹に一番謝って、次に謝るのは母ちゃんじゃなく、今頑張ってる自分に謝りなさい」<br /><br /> 頑張ってても、結局悪い事しちゃったら全部水の泡なんだと言われた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>349</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:43:34.07 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">「じゃあもう、私は駄目だね。人間の屑だから生きてる資格ないね」と言ったら母ちゃんにぶん殴られた。<br /><br /> あんたは、一番大切で一番心が難しい時期に家がめちゃくちゃになっちゃって、病気になったのも仕方ないと言ってくれた。<br /> でも、病気を克服したのだって、家の手伝いをしたのだって、妹や母ちゃんに弁当やお菓子を作ったのだって、別に誰の力も借りてないし、あんた一人で頑張った事でしょうって言われた。<br /> 働こうって思ったのだって、母ちゃんが言ったからじゃなくて、自分で思ったんでしょうって言われた。<br /> 自分で見つけた仕事先で、精一杯頑張ってるお前の一体どこが駄目なんだと怒鳴られた。<br /><br /> めちゃくちゃ怖かった。<br /> なんか、嬉しいとか悲しいとかじゃなくて、怒鳴っている母ちゃんが怖いという意識しかなかったと思う。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>352</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 23:46:52.95 ID:L5z77960</span></p> </div> <div class="mes">「例えばあんたが人を殺しても、母ちゃんだけはあんたの味方だよ」<br /> 「生きてる価値がないと思ったんなら、価値がある人間に変わればいいじゃない」<br /> 「母ちゃん、あんたが“生きてて良かった”と思える人生を送るためなら、なんだってする」<br /> と言ってくれて、背中だか肩だかを叩かれた。<br /><br /><br /><br /> なんか書いてたら母ちゃんに会いたくなってきたのでちょっと待ってて。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>380</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:02:58.92 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">母ちゃん死 んだとか病気とかのオチはないってば。<br /> 世にも明るい!びっくりなお話!がサブタイトル(のつもり)<br /><br /><br /><a href="#352">&gt;&gt;352</a>の続き<br /><br /> 妹が、「お姉ちゃんがいなくなったら、妹は泣くよ」と言った。<br /> 妹のお金をぱくるような姉なのに?と聞いたら、「それは仕方ないよ、だってお姉ちゃん働いてなかったんだから」と言った。<br /> 妹が可愛いと思った。なぜ妹は若干11歳くらいなのに、こんなに姉思いなんだろうと思った。<br /> 私は黙って部屋に戻ると、もらったばかりの初任給の封筒を持って再びリビングに戻った。<br /> 封筒から5万円は抜いて自分のポケットにしまい、残り5万円入りの封筒を母ちゃんに渡した。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>392</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:07:54.67 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> 初任給をほぼまるまる渡した(はず。5割だからまるまると言ってもいいよね)私に、母ちゃんが「これは何?」と聞いたので、「妹のお金を盗んだ分と、あと、お兄ちゃんのお金を盗んだ分の弁償」と言った。<br /> お兄ちゃんのお金も盗んでいた事に母ちゃんはびっくりしていたけど、「あとでお兄ちゃんにもきちんと電話しておくなら渡す」と言ったので、約束した。<br /><br /> 多分、5万なんかじゃ全然足りていないと思うけど、それでも、過去の罪が清算されたような気分になって、視界が明るくなった気がした。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>402</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:15:48.38 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">正直にいって、5万円は大きいし、出来たら渡すのは嫌だった。<br /><br /> そのまま兄に電話した。兄は、最初こそずっと黙っていたけど、私が働き始めた事は母ちゃんから聞いて知っていると言ってた。<br /><br /> 「今日、お給料はじめてもらえたから、お兄ちゃんにお金返すね」と言ったら、お兄ちゃんが「一カ月続いたのか!」とびっくりしていた。<br /> そのあと、ごめんなさいと謝ったら、「正直、許せない」と言ってた。<br /> だけど、お前があともう一カ月頑張って働けば許すと言ってくれた。あと一カ月も働くのかよと思って「自信ない」と答えたけど、「お前なら出来るよ」と兄は強く言ってくれたので、一応「分かった」と言っておいた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>414</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:23:31.78 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">こうして、私の初任給はほぼ全額家族に渡したわけだ。元々人の金だったやつを返しただけだろww禁止。<br /> 残り5万円で、刺身を買おうと思った。5万円分でも、かなり良い刺身が買えるからね。<br /><br /> ある日、トレーナーに「あんたももう研修期間じゃないんだから、今から握りを教える」と言われた。<br /> 機械で成型されたシャリ玉にネタをのせるだけじゃん、らくしょうでしょ、と思っていたが、これが意外に難しい。<br /> 回転すしとかで、まさに「シャリ玉にネタをのせただけ!」という寿司を見かけるが、うちのお見せは一応目安としてシャリ玉を使うだけで、ネタを乗せてからもしっかり握っていた。<br /><br /> イカがつるつるしてるのでよくシャリから外れる。<br /> イカが大嫌いになった。<br /> タコもつるつるしてるのでよくシャリから外れる。<br /> 安いくせに調子こくなよ、とタコが大嫌いになった。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>428</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:29:16.00 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">そういえばクソガキとの思い出はもうないので多分出てこない。<br /><br /><br /> トレーナーに、「握りにくいので、イカとタコが嫌いです」と言ったら、「10000カンくらい握れば慣れる」と返された。<br /> あと、あんなに好きだったえんがわも握りにくかった。でもえんがわは高いし美味しいので、別に嫌いにはなっていない。<br /> 初めて握りの練習をさせてもらった日、今日のまかないは自分で握れと言われたので、えんがわとうにだけの握りを作ろうとウキウキしていたら、なぜか用意されていたネタは、イカとタコだけだった。<br /><br /> 「まかないでえんがわ食いたきゃイカとタコを上手に握れるようになるんだね」と、トレーナーにニヤニヤされながら言われた。<br /> 悔しかったので、その日一日お客さんにもイカとタコをオススメしまくって、一日中イカとタコと戦った。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>437</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:37:57.45 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"><a href="#427">&gt;&gt;427</a><br /> 真ん中は変わった子が多いとよく聞くけど、あれ結構当たってるよね<br /><br /><br /> イカとタコは、強かった。惨敗だった。嫌いとか言ってごめんなさい、と土下座したくなるレベルだった。<br /> ふとした合間にもずっとイカとタコ握りを作る私に、トレーナーが「クズ子!いくら練習っていったってこんなにネタ使われたらうちも赤字だ」と苦笑いしながら嘆いた。<br /> 5万円という大金を持っている私は、「じゃあ、私が買いとるのであと30カン握らせて下さい」とお願いした。<br /> 所詮イカとタコなんぞ店で一番安いネタだ。大した金にはならんだろう、と思っての発言だった。<br /><br /> 買い取りするなら、という事で、トレーナーも私とイカタコの戦いを許してくれた。<br /> 気付けば、山のようにイカとタコの握りが完成していた。数は覚えてないが、6人前用のパーティー皿にギリギリおさまるくらいだったので、60カンとか70カンとかあったんじゃないか。<br /><br /> 1カン50円なので、合計3000円くらい。<br /> 3000円出せば、えんがわがたくさん食べられたのに…と思ったが、それでも今日70カン握ったんだから、あと9930カン握れば、まかないでウニとえんがわが食べ放題!と当時は本気で思っていた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>442</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:43:38.92 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> 私のえんがわへの思いは、もはや執着に近い。トレーナーも、えんがわやウニのような高級ネタで釣れば私が動く事をよく分かっていた。<br /> えんがわに釣られて大掃除をしたり、下水掃除もしたし、クレーム対応もした。<br /> なんともトレーナーは私の扱いが上手いと思った。<br /><br /> 山のようなタコとイカ握りを持ち帰ったら、妹が「何これ?」と聞いてきた。「お姉ちゃんが戦ったイカとタコだよ」…とは言わなかったけど、ちょうどいいので夕食で家族に食わせようと思った。<br /><br /> 母ちゃんも妹も、「なんでイカとタコ?」って顔してたけど、「あんたの握った寿司は上手い、世界一上手い」と二人して頑張って食べてくれた。<br /> 「また明日も握るから持って帰ってくるよ」と伝えたら、母ちゃんから「出来たらイカとタコ以外でお願い」と言われたけど、無視した。<br /> それから数日、うちは連日タコとイカの寿司が夕飯だった。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>450</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:48:42.80 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">確か5日目くらいで、ついにタコからの降参が出た。<br /> 続けてイカからも降参が出た。私の完全勝利だ。<br /><br /> 握りにくい寿司で練習し続けていたので、気づけばかなり握りが上手くなっていた。<br /> スピードこそ遅いけど、見た目だけはかなり綺麗だ。<br /> 最初は安い寿司しか作らせてもらえなかったけど、段々お店の中でも値段が高い寿司を握らせてもらえるようになった。<br /><br /> 気付けばピーク時でもおろおろしないで、握りの戦力になれていたと思う。<br /> まぁ一回コツをつかめばあとは単純作業なので、難しい事は何もない。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>460</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:52:54.68 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">ある日に、「まかないを作って休憩に行きな」とトレーナーが言うのでネタを見れば、えんがわが2枚入れられていた。<br /><br /> 「トレーナー、これ食っていいんすか!?え、えんがわっすよ!?ww」と興奮ぎみに聞いたら、「あんた最近頑張ってるからね、でも毎日まかないにえんがわは無理だよ!」と言ってくれた。<br /><br /> ついに、えんがわのまかないデビューである。</div> <div class="header"><span class="no"><a>470</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 00:57:53.18 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">まかないを持って休憩室へ行くと、ちょうど浅見さんが入れ違い出勤をしてきた。<br /> 「見て下さいよ!えんがわ!ほら!」と興奮してまかない握りを見せたら、浅見さんが「あ、いいじゃん、その顔なら可愛いよ」と言った。<br /> 唐突過ぎて何を言ってるのかよく分からなかったが、どうやら興奮して喜んでいる私の笑顔が可愛いと言ってくれたらしい。<br /> 「あんた、もう握りは完ぺきだ!ってトレーナーも絶賛してるんだし、あとはその顔でレジ打てばもうバイトとしては一人前だよ」<br /><br /> 浅見さんにそう言われるとだんぜんやる気が湧いてくるので、夜からはレジ打ちをさせてほしいとトレーナーへお願いした。<br /> しかしレジの方は全然駄目。<br /> さすがにレジミスはないけど、客から「あんた愛想がねーな」と必ず言われる。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>478</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 01:00:30.78 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> ううん、5日で克服出来たのはあくまでもイカとタコの野郎だけで、そこでつかんだコツで、また数週間後に握りを習得したんだ…<br /> だからえんがわデビューも数週間後なの<br /><br /> 時系列めっちゃくちゃだな、本当<br /> 申し訳ない</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>479</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 01:00:46.46 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> ううん、5日で克服出来たのはあくまでもイカとタコの野郎だけで、そこでつかんだコツで、また数週間後に握りを習得したんだ…<br /> だからえんがわデビューも数週間後なの<br /><br /> 時系列めっちゃくちゃだな、本当<br /> 申し訳ない<br /><br /> そしてうんこ</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>490</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:%E3%81%86%E3%82%93%E3%81%93%E4%B8%AD"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[うんこ中]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 01:05:21.01 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"><a href="#480">&gt;&gt;480</a><br /> そうだな…うちの母ちゃん凄いけど娘はクズだぞ、にスレ名変える事にしようかな<br /><br /> ごめんね、小出しよりもばーって書いちゃいたいからさ、ほんとごめん<br /> 実は全然気にしてないけど一応ごめんなさい</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>534</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 01:27:37.67 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"><a href="#417">&gt;&gt;417</a>の続き<br /><br /><br /> 愛想がないと言われるとむかつくので、ますます愛想が悪くなる。その繰り返しというか悪循環だ。<br /> トレーナーに「あんたは我慢が足らない」と言われて、ますます腹が立ったので、「やっぱり私にはレジは向いてません」と言って、レジに立つことを諦めた。<br /><br /> 帰って母ちゃんに話したら、「ありがとうって言われると嬉しくならない?」と言った。<br /> そりゃ嬉しくなるよと返したけど、丁寧に「ありがとう」なんて言ってくれる客ばかりじゃない。寿司をひったくる客もいるし、舌打ちする客もいるし。そんな客相手に嬉しいとは思えないと言ったら、「そういう嫌な客でも我慢して笑顔でい続けられたら、また一つ自信につながるんじゃない?」と母ちゃんが言ってくれた。<br /> そんなのめんどくさいし、そこまでして自信なんかいらないと思った。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>548</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 01:37:14.60 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"><a href="#529">&gt;&gt;529</a><br /> そうなの?パー速初めてでよく分かっていなかった。申し訳ない。<br /><br /><br /> ***ここから食事中の人注意!***<br /><br /><br /> ある日小さい子供と母親の二人が買い物に来た。平日の夜だったと思う。<br /> その日ピザは休みだったので、私とトレーナーの二人で店を回していた。トレーナーと二人なので、レジは私。めんどくせーなーと思いながらこの日も客相手していた。<br /><br /> 小さい子供連れの母親に注文を聞いたら、子供が床に座り込んで、一気に戻した。<br /> 具合が悪かったのか、それとも車に酔ったのか、「うえー」って吐いて、わんわん泣き始めた。<br /> ぶっちゃけ、泣きたいのはこっちだ。だって、子供が吐きだした汚物は一体だれが掃除するのか。<br /> トレーナーに「なんか子供が吐いちゃったんですけど」と言ったら、黙ってモップを手渡された。やはり私が掃除するらしい。<br /><br /> 母親は「手伝います、私がやりますから」と言ってぺこぺこ頭下げてたけど、トレーナーが「いいんですよ~気にしないでください~」と母親に声をかける。<br /> 奥からトレーナーの“絶対客にはやらせるな光線”が飛んできたので、口で息をしながら掃除を始めた。<br /> 子供だし、そんなに量もなかったので掃除自体はすぐ終わったけど、子供がずっと泣いている。ぴーぴーうるさいので、販売機からジュースを買ってあげたら、子供が泣きやんだ。<br /><br /> 母親は、最初は安い寿司を注文しようとしてたけど、店で一番高い一人前握りを4つも買ってくれて、最後まで頭を下げていた。<br /><br /><br /><br /> ***ここまでが食事の人注意***</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>561</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 01:44:53.84 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">後日、あの母親と子供が再び店に来た。<br /> この日も、一番高い一人前握りを今度は2つ買ってくれた。<br /> 親子が店を出る最後に、小さい子が「お姉ちゃん、この前はジュースありがとう」と言って、飴をくれた。あんぱんまんの飴だった。<br /><br /> なんだよこのゲロガキ、可愛いじゃないかと思ったので、「ありがとう」とその飴を受け取った。<br /> 後日、うちはチェーン店の寿司屋なので、月に一度本社から社報が来るんだけど、そこにうちの店舗名があった。お客様の声、みたいなコーナーだった。<br /> ついでに私の苗字ものっていた。内容は『うちの子供が店で粗相をしたにも関わらず、クズ子さんという店員さんが嫌な顔一つせずに片づけてくれて、おまけにジュースまでくれた』みたいな内容。本社の社員のコメントで、“こういうプロ意識の高い店員はわが社の誇り”みたいに書いてもらえていた。<br /> あの親子投書なんてやるじゃねーか、と思って、さっそくトレーナーと浅見さんに自慢した。<br /> 「まぁ私が本気出せばこんなもんっすよwwww」と自慢したら、「客に寿司パックを投げつけるあんたが、プロ意識高いなんて誰も思わないよwwww」と笑われて、全然褒めてもらえなかった。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>576</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 01:49:56.69 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">あ、ジュースはレジのお金から買いましたけどそれが何か<br /><br /><br /> 母ちゃんだけは、めちゃくちゃに褒めてくれた。<br /> 「あんた、やっぱりやればできるじゃん!」と言って、兄に電話で報告していた。<br /> この当時は、母ちゃんが飴でトレーナーと浅見さんが鞭のような存在だったと思う。<br /><br /> そしてまた後日、本社から金一封が届いた。中身は2000円だったけど、あの“お褒めの声”に対する、店へのボーナスだった。<br /> トレーナーは、まるまる2000円を私にくれた。「結果的にはあんたの成果だから」と言ってくれて、嬉しかった。<br /> そして私はまた学んだ。お褒めに言葉がもらえると、金になる。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>590</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 01:53:14.60 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">またお褒めの言葉がもらいたかったので、子供が来る度に「吐かないかな?」と思ってそわそわしていた。<br /> いつでもモップが取り出せるように準備してたのに、そうそう上手くはいかない。<br /> トレーナーに相談したら、「普段からお客様にサービス出来るようになりなさいよwwwwピザを見習いなさい、ピザをww」と言われた。<br /> ピザはその日も神々しく光っていた。なんていうか、にかーーーーって笑顔で、表情筋が止まっているんだと思った。あんなに笑うと目がなくなるのに、あれでお客さん見えてるんだろうかとたまに心配になった。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>599</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 01:58:47.07 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"><a href="#579">&gt;&gt;579</a><br /> いいよな、あとでゆっくりクレしん談義したいよ<br /> とりあえず今は書くぜ<br /><br /><br /> ピザはお褒めの言葉もらった事があるのか聞いてみたら、「ないよwwだって、苦情を書く人はたくさんいるけど、わざわざはがき代使って他人を褒めようって人はなかなか現れないもんだよ」と言っていた。<br /> 「マジっすかwwwwまぁ私も一回しかもらった事ないっすけどねwwww」<br /> 「あぁ、金一封もらってたよねークズ子ちゃんは頑張っているからな~」<br /> 「いやいや、普通っすよwwww大した事じゃないっすwwww」<br /> なんだピザも大した事ないじゃんと思いながら話していたが、それでもピザの接客は神々しすぎる。あんなに神々しい接客でも褒めてもらえないなら、褒められた私はもっと凄いんじゃん、と自信が持てた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>608</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 02:05:22.32 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">とりあえずピザの真似をしてみる事にした。<br /> ピザの声を真似てみて、立ち方とかも真似してみた。言葉使いもそのまま同じにしてみた。<br /> 初日に憧れた掛け声もピザの掛け声をそのままコピーした。<br /><br /> しかしだ、なぜか私にはあの神々しい光が発射出来ない。<br /> かなり笑顔も頑張っているのに、なぜか駄目だ。<br /> 再びトレーナーに相談したら、「ピザとあんたの一番の違いは、あんたには邪心があってピザにはない所だ」と言われた。<br /><br /> 「ピザはあんたみたいに褒めてもらおうとやっているんじゃなくて、お客さんに気持ち良く買い物してもらいたいからああいう接客が出来るの。」<br /> 「あんたとピザじゃ根本が違うから無理だわねwwww」<br /><br /> げらげら笑われたのがむかついたけど、全て事実なので言い返す事が出来なかった。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>615</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 02:10:35.35 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">だったら、良いお客さんにだけは心から接客してみよう!と思った。<br /> とりあえず愛想の良い上から目線じゃない客にだけは、『この人のために笑顔を作っている、決して金が欲しいんじゃない』と自分に言い聞かせながら対応してみた。<br /><br /> 1時間で知恵熱がでた。<br /><br /><br /> 「あんた本当に邪心のかたまりだねぇwwwwww」<br /> 冷えピタを貼って、奥で食品に触らない仕事をしている私を指さしてトレーナーが笑った。<br /> 「邪心じゃなくて、お金が好きなんです」<br /> イライラしながら答えたら、「なんでそんなにお金に固執するの」と聞かれた。オヤジの事は話したくなかったので黙った。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>630</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 02:19:23.82 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> 二ヶ月目の給料が出た。なんか、毎日毎日ただ働くだけであっという間に時間が過ぎたので、「もう金の日(給料日の事)か」と驚いたくらいだった。<br /> 2ヶ月目はほぼ無遅刻ほぼ無欠勤だったので、11万ちょっと入ってた。やっぱり何とか税が引かれていた。詐欺だ。<br /><br /> 11万は何に使うかなーと思ってた時に、兄の事を思い出した。<br /> まだちゃんと働いてるよと報告した方がいいのか迷って、母ちゃんに相談したら「絶対電話してあげて」との事だった。<br /> 電話して「今日二ヶ月目のお給料もらえた」と話したら、兄は「来週どこかで時間作ってほしい」と言いだした。<br /> 母ちゃんと、妹と、私と兄の4人で、久々にご飯を食べようと兄が提案したのだった。<br /> しかしそうなると、土日のどちらかになる。私は土日がどうしても休めない。でも、きっと多分兄がご飯を御馳走してくれるだろうから、絶対行きたい。<br /> 翌日トレーナーに相談したら、「土日に休まれたらうちの店がどれだけ迷惑するか分かってるのかうんちゃらかんちゃら」と怒られた。<br /> 事情を話せばよかったんだろうけど、なんか家族の事話さなきゃいけないような気がして面倒だったので、「遊びに行きたいから」と理由を説明したのだが、この理由がいけなかったんだろう。<br /> だけど同時に、土日に休むなと言われるという事は立派に店の力になれている証拠じゃね?と嬉しくなった。<br /><br /> 怒っているトレーナーに、仏のピザが声をかけた。<br /> 「私が朝からきますから、クズ子ちゃんにお休みあげましょうよ」と、仏は文字通り神の言葉をかけてくれた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>642</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 02:27:15.59 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">「クズ子ちゃんずっと働きっぱなしだから、たまにはいいじゃないですかトレーナー」<br /> 「まぁ、ピザが来てくれるなら…でも、私遊の休みなんかこれっきりだからね!」<br /> 分かったら返事!と言われたので、勤め始めてから一番良い返事をかえしたと思う。<br /><br /> 兄と会う気まずさはなかったと言えばうそになるが、家族みんなで会える事が何より楽しみだった。<br /> でも、やっぱり一番喜んでいたのは妹だったな。何着ていこうと言って、髪の毛のゴムとか新しく買ってたみたいだし、カレンダーを見ては「あと何日寝ればみんなでお出かけできる」とうきうきしてたし。<br /> 妹は中学の卒業文集の「宝物」の欄に「家族(とくにお姉ちゃんv)」って書いちゃうJCだったからな。可愛いだろ、お前ら存分に羨ましがれ</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>652</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 02:33:10.30 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> 当日、都内で待ち合わせした。やはり顔を合わせると気まずかったが、母ちゃんが「そんな葬式みたいな顔してないで、早く美味しいもの食べにいこう」と声をかけてくれた。<br /> 私はこの日、二ヶ月目にもらった給料11万をまるまる持ってきていた。兄に見せたかったからだ。<br /> 有名らしいオムライスのお店に入って、すぐに封筒からお金を出して兄に見せた。<br /> 兄は一瞬びっくりしていたが、「何も現金そのまま持ってこなくてもww明細だけでいいだろwwww」と笑ってくれた。<br /> 気まずい雰囲気だったけど、兄が笑ってくれてから一気に場が和んだと思う。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>659</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 02:38:35.90 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">兄は母ちゃんに、「俺、専門学校に行きたいから母ちゃん学資ローンの組み方を教えてくれ」と言った。<br /> システムエンジニアになりたいので、自分で必死に稼いで入学金だけは貯めたが、学費だけはやはりローンしか無理みたいな話をしていた。<br /> 母ちゃんは、「わざわざクズ子や妹の前で話す事じゃない」と言って、「あとでゆっくりね」と言ったが、兄は「いや、クズ子の前だからこそ話したい」と言った。<br /> 母ちゃんは諦めたように溜息をついて、「専門行くくらいのお金なら母ちゃんが全部出してやる」と言った。兄は、「それだけは絶対やめてくれ」と母ちゃんからの申し出を断っていた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>670</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 02:44:51.72 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"><a href="#657">&gt;&gt;657</a><br /> あんま覚えてないけど、なんか言ったとは思う<br /> 記憶にないって事は反応薄かったんじゃない?<br /><br /><br /> 法律上、母ちゃんを守る人や母ちゃんの家はないし、御墓だってない。<br /> 俺は長男なんだからオヤジの代わりをうんちゃらかんちゃらとかっこいい事を言ってたけど、私は早くオムライスが食べたかったので兄の話を全然聞いていなかった。<br /><br /> 全然話を聞いてない私を兄が叱った。<br /> 「お前も普通ならもうすぐ高校を卒業する年だろ?きちんと進路は考えているのか?」と言って、厳しい顔をしていたと思う。<br /> 「将来はどうなりたいとか、夢はないのか?」<br /> 「とりあえず、お金に困らなければそれでいい」<br /> 「一生フリーターか?俺も数年フリーターしてたし、今もフリーターだけどかなり辛いぞ。お前は出来るのか?」<br /><br /> 兄がこんなに口うるさく言ってくる事なんか珍しくて、なんか嫌だった。<br /> 昔から、お説教は大嫌いだ。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>678</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 02:49:51.75 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">「うるさいなぁ」と思わず言ったら、兄はびっくりした顔で私を見た。<br /> 『うるさい』と言われた事に驚いたのではなく、私の怒った顔に驚いているようだった。<br /><br /> 「お前、人形みたいだったのに随分表情豊かになったじゃないか」と言って、なんか嬉しそうにしてた。怒ったり笑ったり驚いたり落ち着きのない人だと思った。<br /><br /> 母ちゃんは兄に、「クズ子は仕事はじめてから変わった」と言った。「“普通の18歳になった”」と言われて、私は今まで普通じゃなかったのか、と軽く落ち込んだ。母ちゃんには言わなかったけど。<br /> 兄が「そういえば、お前…なんでそんなにほっぺたが丸くなったんだ?」と言った。<br /> 笑顔を作り過ぎたと言ったら、「二か月でそこまで顔の筋肉が発達するなんてよっぱどだなww」とまた笑った。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>693</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 02:57:57.90 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> 「兄、大丈夫よ。最悪の場合クズ子はうちの会社で引き取るからww」と母ちゃんが言ったので、「それなら楽でいいな」と言ったら、「本気にするな、自分で頑張れ、人任せにするな」と母ちゃんと兄二人から同時に言われた。<br /><br /> ニートの時、頑張れなんか言われた事なかったのに、社会人になって始めて家族から「頑張れ」と言われたと思った。<br /><br /> みんなでオムライスを食べて会計の時、レジの前で兄と母ちゃんがもめていた。いわゆる「私が払う払う揉め」だ。<br /> そんなのに最初から参加する気は皆無だったが、レジにいたお兄さんがちょっと浅見さんに似てかっこよかった。(浅見さんは女性なので若干失礼だがww)<br /> そういえば今日私の財布には11万という大金が入ってる。ここで財布をひらひら見せれば、かっこいいお兄さんに「お金持ち!」と思われる!と考えたので、無駄にレジへむけて財布を見せびらかしながら、「いや、私が払う。だって私だって一応働いてるし」と言った。<br /> 兄と母ちゃんが固まった。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>706</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 03:08:52.22 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">パー速重すぎて開けねええええええええええええええええええええええ<br /><br /><br /> 妹が、「お姉ちゃん、無理しちゃダメだよ」と言った。<br /> 兄も母ちゃんもうんうん頷いている。<br /> なぜ私は払う払い揉めに参加できないのか考えたが、みんな私が堅実家な事を知っているからだろうと気付いた。<br /> 結局、母ちゃんが全部払って(兄に、あんたはこれから学校へ行くんだからお金使ったらだめ!と言ってた)店を出て、4人で散歩して、帰った。<br /><br /> 帰り際に兄から「お前、本当に払うつもりあった?」と聞かれたので、「ないよ」と答えたら、兄は「良かった、クズ子らしいわww」と笑った。<br /> 母ちゃんが、「でもクズ子は、お寿司買ってきてくれたりするよ」と兄に伝えたら、兄は「お前偉いなぁ!」と褒めてくれた。妹も「お姉ちゃんのお寿司美味しかったよ」と言うし、母ちゃんも「あれはまた食べたいな」と言った。兄も「俺にも今度食わせてよ」と言った。<br /> イカとタコの寿司しかあげてないのに、母ちゃんも妹もこんなに喜んでくれてたなんて、凄く嬉しいと思った。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>712</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 03:12:00.48 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">寝ます<br /> みんな今日も終わらなくてごめんなさい本当ごめんなさい<br /><br /> 多分もうすぐ終わります<br /> 今日一日でたくさん書いた!<br /><br /> それでは、また今夜か昼か夕方かそのくらいに</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>721</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 03:13:45.63 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">あと、wiki厨早い更新いつもいつもありがとうございます<br /> 夜遅くまで付き合ってくれた人ありがとうございます<br /><br /> 一応お礼は言っておいた方が高感度高いと思ったので言っておきました</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>792</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 17:11:07.30 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">             /)<br />            ///)<br />           /,.=゙''"/<br />    /     i f ,.r='"-‐'つ____   こまけぇこたぁいいんだよ!!<br />   /      /   _,.-‐'~/⌒  ⌒\<br />     /   ,i   ,二ニ⊃( ●). (●)\<br />    /    ノ    il゙フ::::::⌒(__人__)⌒::::: \<br />       ,イ「ト、  ,!,!|     |r┬-|     |<br />      / iトヾヽ_/ィ"\      `ー'´     /</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>799</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 17:15:53.17 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">これからご飯食べるので、もうちょっと待っててけろ<br /> 不規則更新で本当に申し訳ない</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>817</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong></a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:00:32.03 ID:WuCu4FEo</span></p> </div> <div class="mes">専ブラジャーテスト</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>818</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:02:38.13 ID:WuCu4FEo</span></p> </div> <div class="mes">トリップ反映テスト</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>829</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:13:24.06 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">やっぱり専用ブラは書きこみがめんどくさいのでやめます<br /> 教えてくれた人にもうしわけなくて心ぐるしいですが、許してくださいね(棒読み)<br /><br /><br /><br /><a href="#706">&gt;&gt;706</a>の続き<br /> 2ヶ月目の給料をもらったのでまた刺身を買おうと思っていた。だけど、毎日まかないがもらえるし、毎日お店でネタを堂々とつまみ食いしてたので、わざわざ自分で金を出す意味がないと思っていた。<br /> だからといって、他に使うあてもない。少し前なら遊びに出掛けただろうけど、休日や仕事帰りに遊びに行くと朝寝坊する法則があるらしいので、遊びに行く気にもなれない。<br /> クレヨンしんちゃんのDVDだって、わざわざ借りなくてもツタヤに行けば借りられる。漫画やゲームは買っていたけど、11万まるまる使い切るほど欲しい漫画やゲームもない。<br /> 金の使い道に困るなんて初めてで、若干戸惑っていた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>833</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:20:15.37 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"><a href="#830">&gt;&gt;830</a><br /> もしかしてこのスレだけじゃなくて<br /> 続・うちの母ちゃん凄いぞ ~ニート風雲篇~<br /> のスレを立てたのも<a href="#830">&gt;&gt;830</a>?<br /><br /><br /> だけど、手元にあるとお金を使いたくなる。特に買いたくもない洋服だって買いたくなる。<br /> ちょうど同じ時期に、妹の林間学校だか自然教室だかがあって、それに使う大きなスポーツバッグを週末母ちゃんと妹で買いに行くと言っていた。<br /> 私は仕事だったけど、確か午前休とか午後休とかがあったんだと思う。その買い物に一緒についていったので。<br /> デパートで母ちゃんが「クズ子にもなんか買ってあげる」と言ってくれたので、なるべく高いワンピースを探した。高いブランドもののワンピースなんか着ていく場所もないけど、買ってもらえるならとにかく高い物がいいよね!と思ったので、売り場をぐるぐる探して、値札票を確認しまくった。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>843</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:26:38.67 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> さっきも書いたけど、持っているお金をとにかく使いたかった私は、おもちゃ売り場で絶対にいらないであろうぬいぐるみや、クレヨンしんちゃんのキーホルダーとか筆箱とか、目につくものすべてレジに持っていきたい衝動にかられていた。<br /> お金に対する感覚が人よりちょっとだけずれていたんだと思う。<br /> ピカチュウの馬鹿デカイぬいぐるみを見ていたら、妹が私を呼びにきた。<br /> どうやら、スポーツバッグで欲しいデザインがいくつかあり、どれにしようか迷っているらしい。<br /> どれがいいかなといって妹が選んでいたスポーツバッグは、なんていうか、安っぽい生地の、デザインも男の子向けのバッグだと思った。<br /> こんなのより、もっと可愛いデザインはたくさんあるのにと妹へ伝えたら、「でも、普段使うわけじゃないのにあんまり高いの買うとお母さんに申し訳ない」と言っていた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>849</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:32:32.27 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> 3万円くらいのワンピースを母ちゃんにねだる気満々だった私に比べて、妹は3000円のスポーツバッグを真剣に選んでいる。なんて謙虚な子だろうと思ったし、えらいとも思ったけど、私は偉くなくていいし、謙虚じゃなくてもいいやと思った。<br /> しかし、どれがいいとは言っても、どれもこれも残念なデザインばかりで、(安いから当然だが)この中から選べと言われても困る。<br /> 妹に、「とりあえず値段は気にせず、妹が一番気にいったデザインはどれなの?」と聞いたら、もじもじしながら某子供向けブランドのバッグを指差した。<br /> 当時、というか今もかもしれないけど、流行っていたんだよね、子供向けのブランド。ベティーズなんちゃらとか、メゾなんちゃらとか。<br /> 妹が指差したバッグは、ピンクのリボンと可愛いキャラクターがついた、まさに「可愛いJSのための旅行カバン」だと思った。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>853</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:38:08.51 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">値段は確か1万円とかだったかな、もっと安かったかもしれないけど覚えていない。<br /> 「これにしなよ、可愛いじゃん」と言ったら、妹が「こんな高いバッグ、お母さんに申し訳ない」と言った。<br /> 「母ちゃん稼いでいるから大丈夫だよ。私が母ちゃんに話してあげる」<br /> 「だめだよ、お母さんお金貯めてるんだから」<br /> 絶対だめだという妹がちょっと泣きそうだったし、「でも、これが欲しいというとお母さんは買ってくれちゃうから、絶対黙っていてほしい」と言われた。<br /><br /> 妹にバッグを持たせたら、なんとも似合っていた。妹以外が使ったら駄目なんじゃね?このバッグ。とも思った。<br /> 衝動的に、妹を振り切ってバッグをレジへ持っていった。本当に衝動的に、だった。<br /> 妹が「いいよお姉ちゃん、いらないよ」と何度も言ってたけど、さっさとお金を払って、大きい包みを妹へ渡した。<br /> 別に買ってあげるつもりじゃなかった。ちゃんとレシートをもらったので、あとから母ちゃんにお金を返してもらおうと思っていたし。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>860</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:44:27.79 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"><a href="#851">&gt;&gt;851</a>は、クズ子条例第893条:エスパー的な書きこみは以後禁止します:に反したため、以後一週間えんがわを食べる事を禁じます<br /><br /><br /> あくまでもお金は建て替えるつもりだった。し、母ちゃんにすぐレシートが渡せるよう、綺麗に折りたたんでポケットへ常備していた。<br /> 「こんなとこにいたの」、とまもなくやってきた母ちゃんへ妹は飛びついて、「お母さん!みて!お姉ちゃんが、妹に買ってくれたの!すっごく可愛いバッグだよ!」と大騒ぎしていた。<br /> 「いや、違う」という前に、母ちゃんが目ん玉飛び出しそうなほど私を見て、「クズ子!あんた…」と売り場で震えはじめてしまった。<br /> 母ちゃんが、涙目で「妹、お姉ちゃんにありがとうした?」と聞いて、妹が力いっぱい私んい抱きついて「お姉ちゃん大好き!ありがとう!」と言った。<br /> 店員から「仲良しですね、良いお姉さまだわ」と言われて、私はもう、後には引けないんじゃないかと思い泣きたくなった。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>867</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:48:26.38 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> 母ちゃんは、きっとめちゃくちゃ感動したんだろう。デパートの最上階にあるレストラン街の、一番一番奥にあった高いお寿司屋さんに、私と妹を連れていってくれた。<br /> 「クズ子は今日、一番偉かったから、一番たくさん食べなさい」と母ちゃんが言った。<br /> もうむしろ寿司はいらないので、お金返して下さいと言いたかった。<br /><br /> でも、妹がカウンターに座ってからも、ずっとずっと大事そうにバッグを腕に抱えていて、お寿司が来るのを待っている間、袋の合間から中身を覗いては、嬉しそうにしていた。<br /> この日、10回以上妹から「お姉ちゃんありがとう」と言われた気がする。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>871</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 18:53:21.35 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">妹からお礼を言われると、悪い気はしない。むしろ嬉しい。<br /> 11万あったお金が、10万に減った事は大きかったが、不思議と、まぁいいかと思えた。<br /> 以前、母ちゃんがいってた、“相手のために使ったお金が惜しいと思わないなら、それは愛だ”の言葉を思い出した。私は、妹へはちゃんと愛があるらしい。<br /> その日の夜、母ちゃんと妹の二人で、買ったバッグを撮影大会していた。<br /> 母ちゃんは、「また社報にのせる!」と言ったので、「大事な妹のためだもん、このくらいは当然だよ。当然の事を社報に載せなくてもいいんじゃないかな(キリッ)」と言ってみた。母ちゃんはえらく感動していたようだった。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>878</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 19:01:21.96 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">それからまた一カ月、3ヶ月目の給料がもらえた。また何とか税が引かれていた。詐欺だ。<br /> 3ヶ月目のお給料がもらえた時点で、手元に前月分のお金が3万円残っていた。ひと月のお給料はその月に使い切らなきゃ!となぜか思っていた私は、今日中に3万円を処分してしまいたかった。<br /> なので、前に母ちゃんに連れて行ってもらったあの寿司屋に行こうと思った。だけど場所が分からないというか、都内な上に駅からも大分離れていた記憶があったので、母ちゃんに車を出してもらおうと思った。<br /><br /> 母ちゃんに、「お給料出たから、お寿司を食べに行きたいので車を出してほしい」と伝えたら、二つ返事が返ってきた。なぜか妹も同乗して、3人で出かけた。<br /> 店についたので、「2時間くらいしたらまた迎えにきて」と言った。母ちゃんは「何を言ってるの??」と言って、一緒に車から降りてしまった。どうやら一緒にご飯を食べるつもりらしい。<br /> でも、会計は別々だからね、と念を押した。母ちゃんは、「いいわよ、出してあげるから」と笑った。「自分の食費を出そうなんて、クズ子も大人になったわね」と嬉しそうにしていた。なんか誤解されていると思った。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>886</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 19:05:28.04 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> 私は、3万円分の寿司を自分で食い散らかしたかっただけなんだけど、母ちゃんは「クズ子が家族にご飯を御馳走しようとしてる」と思ったらしい。<br /> 「本当、私は自分で食べたいもの食べてお金使いたいだけなの」<br /> 「はいはい分かってるからww」<br /> 「今日中に使いたいんだよ、3万円」<br /> 「はいはwwwwクズ子は照れ屋よねwwww」<br /> 母ちゃんには日本語が通じないらしいので、板前さんに「この人たち(母、妹)とは会計別々ですからね」と伝えた。<br /> すかさず母ちゃんが「この子ったら、社会人になりたてでやっと稼げるようになって、自立心が芽生え始めたんですよ」と板前さんに言った。板前さんも「姉ちゃん偉いな」と言った。<br /> みんな誤解しているけど、まぁいいかと思った。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>892</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 19:11:52.51 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> 多分このお店は母ちゃんが会計してくれるだろうから、3万円使えない。やっぱり無理してでも一人でくればよかったかなと少し後悔したが、久しぶりに3人そろって食べるご飯が美味しくて、どうでもいいか、と考え直した。<br /><br /> お会計の時、板前さんはなぜか私に伝票を差し出してきた。<br /> そういや「会計別々ね」と伝えてあったっけと思ったので、母ちゃんに伝票を渡そうと思った。だけど、母ちゃんは手洗いにいっていなかったのでとりあえず払っておいた。<br /> 会計額は覚えてないけど、3万円じゃ足らなかった気がする。それもそのはずだ、だって3人分の会計だったから。<br /> 手洗いから帰った母ちゃんが、会計のお釣りをもらっている私を見て涙ぐんだ。<br /> 板前さんは「親孝行な姉ちゃんのためにサービスしときましたよ、お母さん」と言った。<br /> またしても引けない状況に陥った。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>900</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 19:16:16.53 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> 帰りの車の中で、どんより落ち込んでいる私を妹は気にしていた。「食中毒?」「具合悪い?」と気にかけてくれて、ペットボトルの水をくれたりした。<br /> 帰ってから、リビングへ母ちゃんに呼ばれた。母ちゃんは先ほどの店の領収書を出せと言ったので渡した。<br /> 領収書の金額よりも少し大目の金額を私にくれた母ちゃん。「家族に御馳走しようとしてくれた、その優しい気持ちだけで十分だから、とっておきなさい」と言った。「母ちゃんが定年迎えたら、その時奢ってくれたらいいからww」と言った。<br /> ありがたくもらおうとしたけど、なんかこれをもらったらかっこ悪い気がした。だから、「じゃあ半分だけもらう」と言って、半分だけもらって、半分は母ちゃんに返した。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>909</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 19:22:06.76 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">妹のバッグの件と立て続けだったので、もう家族と出かけるのはしばらく控えようと思ったけど、やっぱり悪い気はしなかった。<br /> 何気なく次の仕事の時、トレーナーにその話をしたら、来る日も来る日もパートのおばちゃんたちに「あんた、お母さんに給料で高級寿司ごちそうしたんだって!?偉いわね~」と褒められた。<br /> 浅見さんと同じシフトの日、「あんた偉かったらしいじゃん。トレーナーに聞いたよ」と言って、その日のまかないを浅見さんが作ってくれた。浅見さんが自らまかないを作ってくれる事なんか、とても珍しい。<br /> 褒められまくって嬉しかった私は、仲良しになりつつあったあの例のゲロガキ親子にもちょっと自慢してみた。<br /> ゲロガキの母親は、「聞いた?ゲロガキちゃん、クズ子お姉ちゃんは親孝行で偉いわね~」と言って、「ゲロガキちゃんも、将来クズ子ちゃんのような立派なお姉ちゃんになるのよ」と言った。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>919</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 19:27:33.76 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">ピザにも「クズ子ちゃん偉いよね、トレーナーや浅見さん達がほめてるの聞いたよ」と言われた。<br /> 「まじっすか、浅見さん何て言ってました?」<br /> 「あの子、最初はどこの不良娘かと思ってたけど、ガッツもあるし、親孝行な良い子だって言ってたよ」<br /> 「浅見さんがそう言ってたんですか?」<br /> 「うん」<br /> 「えぇえ?wwwwwwマジっすかwwwwすみません、最後のほうよく聞こえなかったんでもう一回言ってくださいwwwwえ?浅見さんはなんて言ってました??え?え?」<br /> 「あ、だからね(略 」<br /><br /> 結局ピザに同じこと4回言わせた。<br /> 親孝行すると、浅見さんが褒めてくれるらしい。<br /><br /> しかし、これを書き始めて改めて思ったが、私は『金がもらえるからこうしよう!』『褒めてもらえるからこうしよう!』という直観だけで生きてきた人間なんだと改めて思う。<br /><br /> ちょっとうんこ。<br /> あと、全然雑談はしてもらって構わないです。<br /> 家族的な話であれば、スレ違いでもないと思うし…</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>935</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 19:41:56.94 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">wikiの編集の速さにはいつもいつも頭が下がる<br /> ちなみにいつもwiki厨にお礼言ってるけど、べ、別に好きとかじゃないんだからね!<br /> ボランティア精神でwiki編集してくれたり、ずっとここを見てくれる人もそうだけど、ありがたいだけなんだよね<br /><br /><a href="#931">&gt;&gt;931</a><br /> 許可とか負けとかじゃなくて、あまり難しく考えずにやろうって思っただけだよ<br /><br /> まぁほら<br /><br /><br /><br />              /)<br />            ///)<br />           /,.=゙''"/<br />    /     i f ,.r='"-‐'つ____   こまけぇこたぁいいんだよ!!<br />   /      /   _,.-‐'~/⌒  ⌒\<br />     /   ,i   ,二ニ⊃( ●). (●)\<br />    /    ノ    il゙フ::::::⌒(__人__)⌒::::: \<br />       ,イ「ト、  ,!,!|     |r┬-|     |<br />      / iトヾヽ_/ィ"\      `ー'´     /</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>943</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 20:12:18.76 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> wiki厨、スレ立ての人、テンプレ作ってくれる人、ずっと追いかけて読んでくれているお前ら全員、そして野原ひろしはネ申である。<br /> 故にネ申同士の煽りあいや喧嘩は、VIPPERらしく互いにおっぱいうpで両成敗とする。<br /><br /> ~クズ子条例第浅見条~<br /><br /><br /><a href="#919">&gt;&gt;919</a>の続き<br /><br /> 親孝行をしようっていったって、働くだけで親孝行出来てるんだから別にいいんじゃね?と本気で思っていた私。何をしたらいいか分からないので、兄に相談した。<br /> 兄はもう専門学校の入学手続きも済んでおり、9月生とかいうので9月の半ばには入学するんだと言ってた。<br /> 1年間の学校で、そこでPCの事を学ぶんだと。全然興味がないので、兄の学校の話はほとんど聞かずに、「親孝行のやり方」を聞いた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>947</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 20:18:05.20 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> 「なんで突然親孝行したくなったんだ?」と言われたので、寿司屋の一件で周りから褒めてもらえた事を話したら、兄は「お前、ほんと頭の中は幼稚園児と同じだなww」と笑った。<br /> 兄は、まずは私自身が落ち着けといった。親孝行をするためには、まず自分自身のきちんとした土台が必要なんだと。<br /> 「とりあえず貯金してみろよ」と言われたので、「それだけは嫌だ」と言った。<br /> 貯金のように手元にお金を残すと、あぶくのように消えてしまうと本気で思っていたからだ。<br /> 昔はお年玉を貯金したりしていたが、それも昔の話。<br /> 金銭感覚がちょっとおかしい私は、手にしたお金をすぐに使ってしまわないと不安で不安で仕方なかったので、貯金なんぞするくらいなら妹に小遣いとして全額くれてやった方がまだましだと言った。<br /> 多分、ここにいる人は私のこの感覚を理解できないと思う。私も、今となっては当時の私の感覚が理解できないからだ。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>953</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 20:27:31.31 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">兄は、私はまず正しい金銭感覚を覚える事からはじめなきゃいけないなと言った。<br /> 「お前、なんかやりたい事はないのか?」と聞かれた。ぱっと浮かんだのはどんぶりいっぱいのウニを食べる事だったのでそう答えたら、「そうじゃなくて、もっと大きい事だよww」と言われた。<br /> 私にとってウニをどんぶりいっぱい食べる事は大きな事だったので、そう反論したら、「じゃあ、ウニをたくさん食べる事を目標にして、ウニ貯金しろよ」と言われた。<br /> ウニを大量に食べるには、おそらく1万円くらいのお金が必要だ。<br /> そしたら、毎月1000円ずつ貯金すれば10カ月後にウニが食べられる。<br /><br /> そんな事しなくても給料もらってすぐに1万円使って食えるじゃんwwと兄を馬鹿にしたが、ここで大事なのは“ウニを食べる事”じゃなくて、“ウニを食べるためにお金を貯めた事”が大事になるんだと言ってた。<br /> 「だって今月すぐに食べられちゃったら、来月はどうすんだよ。また違う目標探すのか?」<br /> 「もちろん毎月毎月でもいいけど、いきなりばーっと食べちゃうより、こつこつ貯めてからやっと食べられた方が達成感があるだろ?」<br /> 「お前、死ぬほどイカとタコだけを握り続けてやっと握れた時嬉しかったって言ってたじゃん」<br /> 「それと一緒で、こつこつやり続けて達成できた時に、はじめて“1万円のお金と、ウニの価値”が分かるから」<br /> だまされたと思ってやってみろと言われて電話を切った。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>959</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 20:33:30.16 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">母ちゃんにその話をしたら、母ちゃんはウニ貯金に賛成してくれた。<br /> 毎月1000円くらいなら、手元に残ってもまだ我慢できる。さすがに1万とか2万とか残ってしまうと怖いけど、1000円なら、と。<br /> 母ちゃんが、「やるならとことんやれば?」と言って、ウニ貯金がたまるまで職場でうにを食べるのを我慢してみたらどうかと言われた。<br /> 確かに良い案だとは思うけど、ウニがない生活に耐えきれるかどうか不安だ。<br /> 本気で頭を抱えている私を見かねた母ちゃんが、「じゃあ、月々3000円にして、最後の月だけ4000円。それで三か月のスパンで考えたら?」と提案してくれた。<br /> 三か月ならまだ我慢できるけど、3000円残すには少し不安が残る。でも、これをやれば親孝行ができて、いっぱい浅見さんに褒めてもらえる!と思っていた私は、三か月だけ頑張ってみようと思った。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>964</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 20:39:20.62 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"><a href="#956">&gt;&gt;956</a><br /> wwwwwwwwまじでやってんじゃねーよwwwwwwww<br /> 本当にやると、今後みんなでうp祭りになっちゃうだろwwwwwwww<br /><br /><br /><br /> しかし、私は腐っても心根はニートだ。<br /> 三か月のスパンは長過ぎた。三か月も待ってられないと思った。<br /> 母ちゃんに相談したら、「じゃあ、週貯金に切り替えろ!」と言った。<br /> 毎週3000円ずつ“貯めているつもりで、貯金箱へ入れる”<br /> そうすれば、一カ月でウニ貯金が完成するという訳だ。<br /><br /> 「まずは一カ月ずつでいいから、少しずつ間隔を広げていけばいいよ」と言われて、一カ月なら何とか頑張れると思った。<br /> どちらにしても、一カ月で金を使い切る、という事には変わりないしな。</div> <div class="header"><span class="no"><a>969</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 20:45:32.00 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">貯金を始めた、とトレーナーに伝えた翌日からすぐ、またパートのおばちゃん連中に褒められた。<br /> 浅見さんも、「あんた、貯金してるなんて偉いじゃん」と褒めてくれた。<br /> 褒められて嬉しいけど、どうしても金銭的な物は、人から褒められてすぐに変われる物ではない。<br /> 週にたかが3000円、いつも使うはずのお金を使わないで我慢しているだけで本当に辛かった。貯金箱に入れたお金が消滅する夢を何度も見て、財布に戻してしまいたい衝動にかられた。<br /> その度に母ちゃんから「やればできる!」と怒鳴ってもらい、自分に喝を入れていた。<br /> これも全てはウニのため、いや、浅見さんのためだ。<br /> 浅見さんに褒められたい。いい子だと思ってもらいたい。そしてまたお褒めの言葉とかをもらいたい。(常連の客にも貯金の事は話しまくっていたので)そして、金一封だ。<br /> そんなピュアな気持ちで、貯金を頑張った私。一ヶ月目は無事に成功した。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>976</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 20:51:27.04 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> 一ヶ月目、貯金箱に入った1万円分の1000円札を慌てて数えた。一枚もなくなっていないし、まして消滅もしていない。お金が消えなかったという当たり前の事で腰が抜けるほど安心した。<br /> 母ちゃんに10枚の1000円札を見せたら、母ちゃんは「母ちゃんよりも先に、クズ子はクズ子自身を褒めてあげなさい」と言った。<br /> 「偉かった、頑張ったと言ってごらん」と言われたので、口にだして言ったら、なんかめちゃくちゃ気分がよくなった。<br /> そのあと、母ちゃんと妹にもみくちゃにされながら褒めてもらった後、さっそくアマゾンでビン詰めのウニを1万円分注文した。<br /><br /> 数日後に冷凍で来たウニ。<br /> 冷凍なので若干風味は薄いけど、それでも一カ月ぶりのウニの味はたまらなく美味い。<br /> 妹や母ちゃんにあげようなんていう気はさらさらないので、一人で、その日一日で全部のウニを食べきった。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>984</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 20:59:53.38 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">ただ何の目標もなく貯めているお金は、私にとったらないお金と一緒だった。だから貯金だけは怖い。<br /> けど、目標貯金(別名寿司ネタ貯金)は、明確に使い道が決まっているので、回数を重ねるごとに当初あった“貯金箱からお金がなくなるかも”という不安は消えた。<br /> 週貯金を月単位に出来たのは、確か寿司ネタ貯金をはじめてから1年はかかったと思う。<br /> そのくらい、月をまたいでお金を残すという事の不安は大きかった。<br /><br /> しかし気付けば、寿司屋の最終扇、太巻きも巻けるようになったし、妹も中学に入学したし、兄もSEの卵として就職していた。<br /> 貯金に夢中で毎日が早くて、本当、あっという間に私は20歳を目前にしていた。<br /> なんだかんだで、寿司屋でバイトを始めて2年を経過していた訳だ。</div> <div class="header"><span class="no"><a>987</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 21:02:31.16 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"><a href="#983">&gt;&gt;983</a><br /> ビンいっぱいのウニを2個と、少し大き目の桐箱に入ったウニ1個分。<br /><br /> こっから、オヤジルート、母ちゃんルート、私ルートの3つがあるけどどれがいい?</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>995</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 21:04:38.28 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> <p><a href="#992">&gt;&gt;992</a><br /> 私のクズ話が書きたくて書いてるんじゃねーよwwww<br /> あくまでも母ちゃん主体の話な</p> <p> </p> </div>

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