3-2

「3-2」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

3-2」(2009/04/27 (月) 09:25:50) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

<p> </p> <div class="header"><span class="no"><a>159</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>1</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 02:07:59.50 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"> <p>会話の合間に、変なおっさんが、ビール片手に「<a href="#1">&gt;&gt;1</a>の母ちゃんさん、お願いだから辞めないでね」と言った。母ちゃんは、「会社が潰れない限りはいるから大丈夫、そんなに心配すんなよww」と笑っていた。<br /> 会社に来る顧問の先生などは、みんな大手製造業の元お偉いさん方なので、母ちゃんの仕事ぶりを見て「中小企業なんかにいないで、もっと大きい所で実力を出しなさい」と、必ず名刺をもらえるらしい。いわゆるヘッドハンティング。<br /> その図を見る度に、おっさんははらはらして、「お願いだから行かないで!!」と心の中で願うんだと。<br /> あとからその変なおっさんが社長だと知った。</p> <p> </p> </div> <div class="header"><span class="no"><a>163</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>1</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 02:12:34.62 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"> <p>社長ってもっと威厳のあるもんだと思ってたけど、なんかなよなよしてるし、母ちゃんの方がどう見ても偉そうだった。<br /> 偉そうというか、それこそ母親と息子みたいに二人が会話してるので、上下関係なんかそこには微塵も見えなかったと思う。<br /><br /> 時間も遅くなってくるとパートのおばちゃん達は全員引き上げていった。あと、奥さん持ちの社員も。<br /> 残ったのは独身男性社員数名と、なよなよ社長だけ。おばちゃんが帰ると、男性社員はおばちゃん達の悪口を言い始めた。おばちゃんは子供が熱出ただけで休むから嫌とか、平気で遅刻してくるくせにろくに謝らないとか、どこにでもあるような愚痴。</p> <p> </p> </div> <div class="header"><span class="no"><a>167</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>1</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 02:20:18.18 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"> <p>男性社員は、こぞって母ちゃんに媚を売っているように見えた。<br /> あのパートさんが陰で母ちゃんの悪口を言ってたから俺が止めましたとか、あのパートは仕事をさぼるので俺ががつんと言ってやりましたとか、母ちゃんに嫌われたらあの会社では生きていけないのかもしれないと思うくらい、みんな必死に見えた。<br /><br /> その日みんなが撤退してから、「母ちゃんて凄いんだね」と言ったら、「どこが凄いと思った?」と聞かれたので、「人望があついから」と言った。<br /> そしたら母ちゃんは、「みんな私には本音は言わないよ、だからそんなのは人望があついとは言わない」と言ってた。<br /> 母ちゃんはみんなと上下関係なくなかよくしたいんだけど、役職がつくとみんな掌を返したようにゴマをすりはじめるらしい。今日の図を見て、それは何となく想像がつく。<br /> 「普通にパートだった時はそんな事なかったし、みんなと本当になかよく出来たのになぁ」と母ちゃんが言ってた。<br /><br /> 現場のトップに立つ人間は、嫌われるのが仕事なんだとも言ってた。会社への不満は、全部社長ではなく、母ちゃんへいくらしい。<br /> なかなか出世するのも大変なんだなと思った。</p> <p> </p> </div> <div class="header"><span class="no"><a>171</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>1</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 02:25:09.01 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"> <p>パートだった頃の母ちゃんは家でよく会社の愚痴をこぼしていた。だけど、役職がついてからはこぼさなくなった。<br /> 子供の事や、オヤジの事、会社の事、母ちゃんにだって不満や愚痴はたくさんあると思う。だけど、母ちゃんは誰にもその愚痴をこぼさない。一体どこでストレス解消しているのか不安に思った。<br /><br /> それから数日して、妹が母ちゃんへ花をプレゼントしていた。昇進祝いらしい。<br /> 妹は、「私と、お姉ちゃんからだよ」と言っていた。私はお金なんか一切出してないのに、妹は連名にしてくれたらしい。だから私は、「そうだよ、妹と私から」と言っておいた。妹をたてようなんて気はさらさらなかった。</p> <p> </p> </div> <div class="header"><span class="no"><a>182</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>1</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 02:34:42.68 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"> <p><a href="#168">&gt;&gt;168</a><br /> 落ちる心配がないので、あとから来ればいいかと思う人が大半なはず<br /><br /><br /> 母ちゃんは、「今度は取締役を目指す!」と言って、ISOの勉強が終わったばかりなのに、今度は経営者研修とかいうのを受け始めた。もういっそ母ちゃんが起業しちゃえばいいのにと思ったが、あの会社が好きなのであくまでもあの会社で出世したいらしい。<br /> 40代半ばで部長なんて、高学歴のエリートみたいに凄いらしいのに、もうこれ以上頑張らなくてもいいなじゃないかと思った。<br /><br /> ある日母ちゃんは、私と妹を連れて不動産屋に出かけた。<br /> 家を建てたいんですけど、と店員に言ってた。テーブルを挟んで、家の話をしている母ちゃん。店員に大体の年収は、と聞かれて、「600~700万くらいです」と母ちゃんは答えた。<br /> 扶養控除内で働くおばちゃんが、10年かからずに年収700万になれた例なんて、きっと日本じゅう探してもほとんどいないと思う。</p> <p> </p> </div> <div class="header"><span class="no"><a>190</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>1</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 02:40:39.57 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"> <p>いくつかパンフレットをもらった母ちゃんに、「家建てるの?」と聞いた。<br /> そしたら、「今はまだ建てられないけど、あんたが25になるまでには必ずたてる」と断言した。<br /> 帰りの車の中で、母ちゃんは「こんな家が欲しいんだ」と夢を語ってくれた。<br /> 少女趣味な母ちゃんらしく、吹き抜けのリビングに、真っ白な壁で、御庭は広くて、とか、子供みたいにうきうきしながら語ってた。部屋数は少なくていいらしい。バラバラに部屋に閉じこもるより、ひとつの場所に家族がそろっているのがいいんだと。<br /> 「妹の部屋はこんな感じで、<a href="#1">&gt;&gt;1</a>の部屋はキッチンに一番近い部屋がいいな」と話す母ちゃん。「母ちゃんの部屋は?」と聞いたら、「オヤジと相談して決める。オヤジの部屋にもなるし」と言ってた。<br /> 自分で稼いで立て直す家、そこに暮らす家族の中に、オヤジも含まれているようだった。</p> <p> </p> </div> <div class="header"><span class="no"><a>199</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>1</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 02:49:26.19 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"> <p>ごめん、前置きとして、私の記憶で思いで深い話からばんばん思いつくまま書いてるから、時系列がぐちゃぐちゃです。<br /> 事実、不動産やに行った時はもう妹は中学生だったと思うし。読んでいて「???」となったら聞いてもらいたい。<br /> 多分聞かれても答えられないけど。<br /><br /><br /> ある日、母ちゃんが「ボーナスが出たから美味しいものごちそうしてあげる」と言って、回っていないお寿司屋さんに連れていってくれた。<br /> 私の好物NO.1は寿司。私の誕生日も近かったので、母ちゃんは「値段は気にせずばんばん食べなさい」と言ってくれた。<br /> 値段は気にせずとはいえ、値段なんかどこにも書いてないし、メニュー表もない。妹は、ずっとかっぱ巻きを食べていた。今思えば遠慮していたんだと思う。<br /> でも私は遠慮なんかするつもり皆無なので、うにとかトロとか、とにかくこの機会に食べてみたかった寿司ばかり注文し続けた。</p> <p> </p> </div> <div class="header"><span class="no"><a>207</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>1</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 02:55:06.21 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"> <p>回っていない寿司は、美味すぎた。こんなに美味しい食べ物が世の中にはあるのかと思った。<br /> 特に気に入ったのがえんがわで、えんがわだけでも5カン以上食べたと思う。相変わらずかっぱ巻きばかりの妹に、「あんたも高いお寿司食べなよ」と言ったら、少し迷ってから「じゃあツナのお寿司食べる」と言った。板前さんと母ちゃんが大笑いしてた。<br /> 優しい板前さんは、あぶったマグロを叩いて、ツナっぽくして出してくれた。妹は、「かっぱ寿司のツナより美味しい」と言っていた。<br /><br /> 私はこの寿司屋で食べた寿司があまりに美味しくて、2、3日寿司を食べる夢ばかり見ていたと思う。</p> <p> </p> </div> <div class="header"><span class="no"><a>208</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>1</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 02:59:37.29 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"> <p>寿司を腹いっぱい食べたいけど、お金がない私は、家で作れば腹いっぱい食べられるじゃん!と思った。<br /> ただ、家で寿司を作るのは難しすぎた。巻物も難しい、まして握りなんかとんでもない。べちゃべちゃのぐっちゃぐちゃ。<br /> 4号の酢飯と1500円分の刺身を無駄にした私は、もう寿司は諦めようと思った。諦めの速さだけは自信がある。</p> <p> </p> </div> <div class="header"><span class="no"><a>215</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>1</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 03:05:53.77 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"> <p>それでも、今度の諦めは諦めきれなかったらしい。<br /> 日に日につのる寿司への思い。見かねた母ちゃんが「週に一度は寿司屋につれていってあげるから」と言ってくれたけど、週に一度ではなく毎日食べたかった。<br /><br /> お金がないので自分で寿司も買えない。母ちゃんからもらっている食費で昼飯にパック寿司を買ってたけど、毎日毎日500円も600円もするスーパーの寿司を買い続けると、一気に食費がなくなる。<br /> 寿司食いてぇ、が口癖になっていた私は、家の近くにある、例のどらえもんがメインキャラクターだった寿司屋にふらふら出かけた。<br /> 店の外に、「バイト募集」と書かれていた。「まかないつき」とも書いてあった。<br /> まかない=ご飯=寿司屋でバイト=毎日寿司食べ放題!<br /> そんな単純思考が働いた。</p> <p> </p> </div> <div class="header"><span class="no"><a>221</a></span><span class="name_label">名前:</span><span class="name"><strong>1</strong>◆6ClmPIZy/M</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/18(土) 03:08:35.99 ID:L5z77960</span></div> <div class="mes"> <p>よく、ニートから脱出するスレとかVIPで見かけるが、みんな感動的だよな。<br /> 母ちゃんを楽させてあげたいとか、そんな涙なみだの物語が多いと思う。私も何度も泣いた事がある。<br /><br /> でも私は、そんな涙なみだな物語はないです。ごめんなさい。<br /> お寿司食べたいから寿司屋で働いてみよう!そして寿司作りを習得したらさっさとやめて、家で寿司作り放題!と思って、ニート脱出を決意した。<br /><br /> すまん、うんこタイム</p> <p> </p> </div>

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。