5-1

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<div class="title"> </div> <div class="header"><span class="no"><a>13</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 19:46:10.38 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"><a href="#1">&gt;&gt;1</a><br /> 乙!<br /> ゆっくりおやすみ<br /> いつもありがとうございます</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>29</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 21:13:12.86 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">前スレ<a href="#1000">&gt;&gt;1000</a>が全部と言ったので全部織り交ぜながら書いてみる<br /><br /><br /> 20歳は成人式というものがあるらしい。<br /> だがしかし、そんなものには全く興味がなかった私は、成人式よりもお祝いがもらえる事が楽しみだった。<br /> 親戚もほとんどいなかったけど、母ちゃんと兄がくれると言ってたので、もらったらすぐ貯金箱にいれようと思っていた。<br /> 確かこの時、20歳を迎える直前で、結構大きなスパンで貯金をする事にチャレンジしていたので、少しでもお金を貯めたかった。<br /> 何を買おうとしてたかって?まぐろの頭だよ。<br /> 20歳の女が買うもんじゃねーよwwwwと、今なら思うけど、当時は本気で欲しかったんだ。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>41</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 21:18:58.02 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">とにかく大きなまぐろの頭が欲しくて、予算3万円、月々3000円の10カ月スパンを考えていた。<br /> 仕事も楽しかったし、とにかくたくさん店にいたかった。<br /> トレーナーが、「あんたもうすぐ成人式だから、成人式用のバッグを買ってやる」と言ってくれた。そんなもんいらないからお金下さいと言ったら、「あんたは、変わったけど変わってなくていいねww」と返された。<br /> きっとトレーナーからしたら、どっかのDQNを更生させた気分だったんだろう。いや、それもあながち間違っていないけどさ。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>47</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 21:23:55.12 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"><a href="#34">&gt;&gt;34</a><br /> ピンからキリまでって言葉がぴったりの食材だよな<br /> 下は1000円、上は10万円くらいするのもあるぜ<br /><br /><br /> 2年間いた店に凄く愛着がわいてたし、売上が悪いとトレーナーと一緒になって落ち込んだ。<br /> たかが2年間だけど、私にとってこの2年間はただバイトをしての2年間じゃないからな。思い入れが半端なかった。<br /> ある日、新規っで始めるフェアのポスターをパートさん達で手作りしようという話になった。もちろん本社からポスター買えば済む話なんだけど、経費削減とかいって、みんなで作る事になった。<br /> チェーン店だと、メニュー表とかポスターを手作りしている店は多い。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>50</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 21:29:28.52 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">ポスターは全部で2枚。1枚はトレーナーが描いて、もう一枚はパートの誰かが描く事になった。<br /> しかしおばちゃん連中、誰も書いてこようとしない。<br /> 「うちは孫が来てるから駄目」とか「子供がいたずらしちゃうかもしれないから」とか言って、ポスター作りを嫌がっていた。<br /> 見かねた浅見さんが「私がやるからいい」と言ってポスター用の白い紙をふんだくった。明らかに不機嫌な浅見さんにトレーナーがこっそりと「悪いね、ちょっと手当付けるからさ」と伝えた。<br /> だから「お金出るならやります」と言って、浅見さんから白いポスター用紙を受け取った。<br /> 絵を描くのは嫌いじゃないし、何よりもお金が増えればまぐろの頭が早く手に入ると思ったからだ。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>56</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 21:34:23.99 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">パー速重くて泣きそう<br /><br /><br /> 家に帰ってから描き始めてみたら、意外と夢中になった。<br /> 学生の頃から、図画工作や学級新聞とか、作文とか大好きだったからな。得意とは言わないが。<br /> 一日で描き終えてしまい、翌日すぐにトレーナーに提出したら、トレーナーが驚いてた。「あんたこれ一日で描いたの?」というので、そうですと返事したら、トレーナーは私はポスター作りの才能があると褒めてくれた。<br /> パートの人もみんな褒めてくれた。トレーナーが、「また追加で手当て出すから、新しいメニュー表も作って」と言った。<br /> お金がもらえるなら何でもやるので、これも一日で作った。また褒めてもらった。物作りが得意なのかもしれないと思った。</div> <div class="header"><span class="no"><a>63</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 21:40:28.45 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"> 時系列がぐちゃぐちゃで申し訳ないが、妹が中学校に入学する時、体操着袋が欲しいと言ったが、気に行ったものが見つからず、くりくりと描いたイラストを見せて「お姉ちゃん、こんなの欲しいんだけどないかな?」と聞いてきた。<br /> なんか花のポケットがついたかわいいやつだったけど、これとまるっきり同じものはどう考えてもないだろうと思ったので、安い生地を買ってきて作ってみた。<br /> 裁縫なんかしらなかったし、型紙?縫い代?なにそれおいしいの?状態だったくせに、自画自賛できるくらいの物は作れた。<br /> 頭で想像した物をそのまま形にする事は得意だった。てっきり何の取り柄もないと思っていたが、意外な所で取り柄を発見した訳だ。<br /><br /> 母ちゃんが珍しく店に買い物に来た。<br /> トレーナーに挨拶をして、私が作ったポスターとメニュー表を見ていた。<br /> 寿司を買って帰った母ちゃん。家に帰ってその寿司を一緒に食べながら、母ちゃんはオヤジの話をし始めた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>65</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 21:43:54.17 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">私は、オヤジによく似ているらしい。<br /> オヤジも勉強さえできなかったが、一時期絵描きを目指して大学まで進んだらしい。<br /> 何がきっかけで大学を辞めて、あんな詐欺まがいな営業職についたのかまでは母ちゃんは話さなかったけど、「あんたがオヤジの血を引き継いでくれて嬉しい」と言っていた。<br /> あんなオヤジに似てるなんて絶対に嫌だったので、私の方が立派だよ、貯金してるじゃんと反論した。母ちゃんは、「オヤジの良い所だけを引き継いでくれたっていう意味だよww」と言ってた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>71</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 21:47:19.98 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> オヤジの話を聞くと私があからさまに嫌な顔をするので、いつからか母ちゃんも妹もオヤジの話はしなくなっていたのに。なぜ今そんな話をするのかと思っていたら、妹も入学したし、あんたも成人するし、兄も就職出来た。その記念に家族写真を撮りたいんだと言っていた。もちろんオヤジも一緒に。<br /> オヤジ抜きなら撮ってもいいけど、オヤジがいるなら嫌だと言った。母ちゃんはそれ以上何も言わなかった。</div> <div class="header"><span class="no"><a>73</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 21:53:14.64 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes"><a href="#70">&gt;&gt;70</a><br /> 西原って誰?<br /><br /><br /> ある日、母ちゃんに連れられて着物屋さんに出かけた。成人式用の着物を見に来たらしい。<br /> 成人式なんか出ないし、そんなもん出るくらいなら働きたいし、成人式の日は寿司屋めちゃくちゃ忙しいからな。休んでいられない、とわめく私を無視して、母ちゃんは着物屋さんの店員と話をしていた。<br /> 母ちゃんは、「これから一生、クズ子から何の親孝行もいらないから、お願いだから成人式だけはきちんと迎えてほしい」と言った。<br /> 母ちゃんが20歳の頃、母ちゃんの母ちゃん(私のばあちゃんだね)は、成人式なんか贅沢な人が迎える事だといって支度をしてもらえなかったらしい。そこで母ちゃんは、自分でアルバイトをして着物を用意したんだと。<br /> でも、みんな家族を連れて着物屋さんに来てるのに、自分は一人だけで凄く寂しかったと言っていた。<br /><br /> 母ちゃんは、20歳の頃に、絶対自分に娘が出来たらとびっきり良い着物を着せてあげよう!と決めたらしい。<br /> 「母ちゃんの夢を押しつけて申し訳ないけど、お願い」と言われた。<br /> 母ちゃんの、そんな悲しそうな顔を見るのが嫌だったので、しぶしぶOKした。ほとんど乗り気ではなかったけど。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>77</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 21:58:46.11 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> 赤とかピンクとか青とか、よく見かけるような着物は嫌だと思った。なので、「一番珍しい着物がいいです」と店員に伝えたら、店員は苦笑いしていた。<br /> 黒や紫じゃ、私の無愛想顔ではまるっきり“あっち”の人にみえてしまう。<br /> だからといって、体が小さいので明るい色も似合わない。<br /> そこで母ちゃんが提案したのが、白い着物だった。白い着物に花の柄が入ってるやつ。<br /> 試着したらなかなか綺麗だったので「これがいい」と言ったら、母ちゃんはバッグから封筒を出した。封筒の中身は、間違いなく札だろう。<br /> 現金一括払いかよ、というか、レンタルじゃなくて購入する事にしていた事に驚いた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>88</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 22:05:32.17 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"><a href="#76">&gt;&gt;76</a><br /> 子供の頃は家族と一緒がよくても、思春期迎えれば嫌になってくるだろ<br /> そんな心境変化だね<br /><br /><br /> 着物も帯もかんざしも、まとめて全部現金払い。<br /> カウンターで、どさっとおかれた現金に目がくらみそうだった。<br /><br /> 帰りの車の中で、あのお金は、ずっと昔から私の成人式の着物を作るために貯めていたお金だったと教えてもらった。<br /> 「あんたが今やってるまぐろ貯金と同じだよ」と言っていた。<br /> 今はまた妹の着物貯金もしているらしい。<br /> 私はまぐり貯金しかしていないけど、母ちゃんはいくつも貯金しているようだ。<br /> 「何貯金があるの?」と聞いても教えてくれなかったけど、少なからず、自分のためにしている貯金なんかほとんどないんだろうなと思った。<br /> 私は将来母親になっても、母ちゃんほど子供に愛をそそぐ自信がない。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>95</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 22:14:14.55 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">西原さんの事教えてくれた人ありがとう<br /><br /><a href="#78">&gt;&gt;78</a><br /> 今というか、昔から家では眼鏡、外ではコンタクト使ってる。<br /> ちなみに今もPC打ちながら眼鏡<br /><br /><br /> トレーナーに母ちゃんに着物を作ってもらったという話をしたら、トレーナーと、あともう一人一緒にシフトで入っていたおばちゃんが、「今時着物作ってくれるお母さんなかなかいないよ」と言った。<br /> どうせ人生で着る回数なんか限られているし、そんなもんに何十万もかけてくれる親はなかなかいないんだと。あんたは幸せ者だと言われた。正直嬉しいと思った。今も昔も、母ちゃんが褒められると嬉しくなる。<br /><br /><br /> またある日に家に帰ったら、妹が泣いていた。どうかしたのかと聞いたら、家が壊されると聞いた。<br /> 前に住んでいた家だが、もうオヤジもいないし、所詮土地の権利はオヤジの親戚がもっているので、ついに取り壊されて駐車場になるらしい。<br /> 法的手続きを取ったあとだからヤクザが来るという事もないだろうが、建物があるだけで物騒だとか何とか近所の人にも言われたんだと。</div> <div class="header"><span class="no"><a>100</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 22:26:52.18 ID:WuCu4FE0</span></div> <div class="mes">うわまた消えたしほんとだめだ専用ブラジャーならきえないのかよちくしょうF5め妊娠させなきゃわからないのかよちくしょう<br /><br /><br /><br /> 数日後に家を見に行くと、すでに家の原型がなかった。<br /> うっわwwwwwwwwやべぇよwwwwまじねえよwwwwwwwwwwと半分パニックになったのですぐに家へ帰った。<br /> ここから数日後に、母ちゃんと妹と3人で不動産屋へ行く話に繋がる。時系列めちゃくちゃでごめんね。<br /><br /><br /> 家が壊されてから、前家の近所でオヤジの噂が立った。<br /> もちろん元々隣家には有名だったけど、今回はおばちゃんネットワークであっというまに広がったんだろう。<br /> あるおばちゃんなんか、わざわざ私が寿司屋でバイトしてる事を嗅ぎつけて「クズ子ちゃん、お父さんの事大変だったわね~」と言いにきたりもした。<br /> ずっとかくしていたのに、寿司屋の中でオヤジの事がばれた。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>109</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 22:30:48.80 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> ババァの偏見の目は凄いぞ。全然話した事もないようなパートのおばちゃんが突然優しくなって、何かと思ったら「御父さんいくらくらい借金あったの?」とか、「大変だったでしょう、それで高校も行けなかったの?」とか聞いてくる。<br /> レジのお金盗られたら困るわよねーとか、あの子前は水商売してたんじゃない?入ってきた時に髪の毛あかかったから、とか。私に聞こえないようにこそこそ話しているつもりでもつつぬけなんだよね。<br /> ウザイ、本当にウザイ。うざすぎてうんこしたくなるくらいウザイ。<br /><br /> というわけでうんこ</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>121</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 22:40:50.52 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">一番悲しかったのは、トレーナーの態度が変わった事だ。<br /> あんなに可愛がってくれていたのに、冷たくなってしまった。トレーナーにも偏見の目で見られているんだと思った。<br /> 浅見さんだけはケロっとしてて、私に「気にしたらあんたの負けだからね」と言ってくれたけど、他のババァならともかく、トレーナーの事はとにかくショックだった。<br /> トレーナーは第二の母ちゃんみたいな存在だったから、母ちゃんに見放された気分になった。<br /> 浅見さんに励まされても、ピザが私のためにお菓子を大量に差し入れてくれても、全然元気が出ない。もうバイトに行くのが嫌で、また遅刻癖がぶり返した。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>127</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 22:45:33.42 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> 母ちゃんにも話せなかった。だって母ちゃんは、社会復帰した私を自慢に思ってくれている訳だから、ここでくじけそうだと弱音を吐いたら、母ちゃんもトレーナーみたいに私を見放すんじゃないかと心配になった。<br /><br /> ある日に浅見さんは、「トレーナーは、あんたが自分で話してくれなかった事がショックなんだよ」と言った。<br /> なんでそんな事話さなきゃいけないのかと思ったけど、「トレーナーはあんたの事、自分の子供みたいに思ってるから、何でも相談してほしかったんじゃないかな」と言った。<br /> 別に家の事で悩んでないし、なんでわざわざ不幸自慢しなきゃいけないのか分からない。<br /> それに、私の事を子供のように思っていてくれたんなら、今!今じゃん!今わたし超立場がふりなんだから、今助けてくれよ!と思ったし、言ったと思う。<br /> 浅見さんは、それ以上何も言わなかった。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>131</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 22:50:02.74 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes">行きたくないし辛いし、もう嫌だと思ったので、バイトを辞めようと思った。<br /> ていうか、やめた。トレーナーに、「今月でやめます」と言ったら、「分かった」としか言わなかった。<br /> ここで逆行に立ち向かおうなんていう精神は、あいにく持ち合わせていなかった。<br /><br /> バイトをやめた事を母ちゃんには言えなかった。<br /> まるでリストラされたオヤジのように、バイトをしているふりをして、時間になれば家へ戻る生活をした。<br /> まぐろ貯金のおかげと、辞めたその日に「あとから取りに来るのは来づらいだろうから」とトレーナーは給料を用意してくれていて、中を見たら、かなり色をつけてくれていた。<br /> だからお金もあるし、2年前のニートクズ子なら、これだけお金があれば1年はニートでいられただろう。</div> <div class="header"> <p> </p> <p><span class="no"><a>134</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/19(日) 22:55:03.88 ID:WuCu4FE0</span></p> </div> <div class="mes"> だけど母ちゃんにはすお見通しだったようだ。「あんた、最近寿司の匂いがしないけどちゃんとバイトしてる?」と聞かれて、白状した。<br /> 何もかもオヤジのせいだと母ちゃんを怒鳴りつけたら、母ちゃんも一緒になって「そうだそうだ!よく言った!」と怒鳴った。大きい声を出したら泣けてきたので、母ちゃんにすがりついてわんわん泣いたと思う。<br /><br /> 驚いたのは、辞めた事を後悔していた事だ。諦めの速さだけは自信があったはずだし、何でも「まぁいいか」と思える精神だったのに、人の目なんか気にしないはずだったのに、辞める直前、それが全部出来なくなっていたと思う。</div> <div class="header"> <p> </p> <p> </p> </div> <div class="mes"> <p> </p> </div>

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