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<p><span class="no"><a>252</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/20(月) 00:38:56.17 ID:Y2JziXw0</span></p>
<div class="mes">相変わらず私はニートだったけど、でも、10代の時と決定的に違うのは、母ちゃんに対する考え方だった。<br />
母ちゃん凄いなー、という気持ちから、母ちゃんみたいになりたいなーという気持ちになった。<br /><br /><br />
ある日、VIPに釣りスレを立てた。釣りですたwwwwという落ちで終わらせたスレだったが、めちゃくちゃ伸びた。名前は言わないけど、有名まとめサイトにも載っていた。<br />
「<a href="#1">>>1</a>の文章力に嫉妬wwww」「<a href="#1">>>1</a>お前小説家になれよwwww」という、VIPにありがちな言葉が並んでいたけど、単純に初めて書いた文章でこれだけの人が喜んでくれたというか、楽しんでくれたのが嬉しかった。<br />
つーか、そういう楽しい話を考えるのが凄く好きだったので、これは良い趣味になるwwとはまった。</div>
<div class="header">
<p> </p>
<p><span class="no"><a>263</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/20(月) 00:46:04.90 ID:Y2JziXw0</span></p>
</div>
<div class="mes">
小説書けよと自分でも思ったけど、文章力(発想力じゃないぞ)が自分には欠けているので駄目な事は分かっている。これに対してのフォローもいらん。<br /><br />
ここからは書いていいかちょっと躊躇うが、連日釣りスレで楽しんでいた時、出版社から以前立てた私の釣りスレをまとめたサイト経由で連絡が来た。<br />
wiki経由から連絡先をつきとめたんだと思った。<br />
出版しませんか?という連絡だったけど、あれは釣りスレなんで駄目ですと断った。<br />
銭ゲバのくせにと思うかもしれないけど、だって、釣りスレをわざわざ小説化してどうすんだよって話。<br />
ギリギリな事書いてるし、このあたりは色んな人に迷惑かかりそうだからここまでにしておくけど、まぁそんな話があって。出版の人に、一本何か小説書いて、応募か持ち込みする事をすすめられた。</div>
<div class="header"><span class="no"><a>274</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/20(月) 00:51:23.95 ID:Y2JziXw0</span></div>
<div class="mes">いや、釣りじゃないってば。<br />
私の特徴として、釣りすれで「釣りじゃない」宣言はしない。<br />
ていうか、こんな長々とした釣りスレは個人的に好きじゃない。<br /><br /><br />
さっきも書いたけど、文章力がないので何か文章を書こうとは思わなかったけど、私の発想力だけは仕事に出来るかもしれないのか、と思った。<br />
母ちゃんにそれを話したら、「発想力だけを仕事にしようと思ったら、なかなか難しいかもね」と言われた。<br />
絵とか字とか、それに何か付属してなきゃお金にはならないわけだ。<br />
ちぇーっと思っていたら、妹が「じゃあ、妹のクラスの学級新聞書いて!」と言ってきた。お金にならないので断ろうと思ったけど、寿司屋のポスターから始まり、洋服、釣りスレと、とにかく何かひとつの物を完成させるのは好きだったので、引きうけようと思った。</div>
<div class="header"><span class="no"><a>282</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/20(月) 00:54:52.20 ID:Y2JziXw0</span></div>
<div class="mes"><a href="#275">>>275</a><br />
やっぱ書かなきゃ良かったかな、出版の一連は。<br />
今特に出版関係の仕事をしているわけじゃないけど(ネタバレだけどいいよね)色んなきっかけになったので書こうと思ったんだけど…<br /><br />
なんかへこんだのでうんこしてくる</div>
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<p> </p>
<p><span class="no"><a>295</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/20(月) 01:04:38.02 ID:Y2JziXw0</span></p>
</div>
<div class="mes"><a href="#292">>>292</a><br />
そうだね!わたし、<a href="#292">>>292</a>と結婚する事にした!みんなありがとう!<br /><br /><br />
気を取り直して続き<br /><br />
学級新聞の材料を買いにホームセンターに出かける途中、寿司屋の前を通ってみた。<br />
トレーナーにバッグのお礼を言おうと思ってたんだけど、見たら浅見さんが一人で仕事をしていた。<br />
浅見さんと話したいけど、今更顔を合わせていいか悩んだ、けど悩んでても仕方ないので店に入った。浅見さんはびっくりして「あんた、生きてたの!?」と言った。<br />
そりゃ生きてるよ、と思ったけど、トレーナーがバッグを送って「戻っておいで、連絡待ってるから」と言ったのに連絡がないから、何か病気でもしたんじゃないかと思ったらしい。</div>
<div class="header">
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<p><span class="no"><a>305</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/20(月) 01:10:16.84 ID:Y2JziXw0</span></p>
</div>
<div class="mes">いや!大丈夫、ごめん、ちょっとすねてみたかっただけだよほら可愛いでしょあはは<br /><br /><br />
正直、もう戻るつもりはなかったので「トレーナーには近いうちに連絡します」とだけ言っておいた。<br />
浅見さんが「今日はどうしたの?」と言ったので、学級新聞の話をした。材料を買って今日作るんですと言ったら、「あんたの作ったポスター、えらい評判良いからまたうちの店のポスターも作ってよ」と言った。<br />
見れば、もうフェアなんかとっくに終わってるはずなのに、私の作ったポスターをまだ貼ってくれていた。メニュー表も私が作ったままだった。<br /><br />
これにやる気が出たので、さっそく帰ってから学級新聞を作った。新聞みたいな、見出しとかどこにどういう物を書こうとか考えるのが大好きなので、夜通しで夢中になって作業をした。</div>
<div class="header">
<p> </p>
<p><span class="no"><a>310</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/20(月) 01:15:32.40 ID:Y2JziXw0</span></p>
</div>
<div class="mes">次第に私は、物を作る事に喜びというか、楽しいという気持ちを持つようになってきた。<br />
金がなくなってはコスプレ衣装を作り、オークションで売る。それだけでも寿司屋のバイトの時よりは稼げていたし、合間に絵を描いて、飯作って、VIPで釣りスレ立てて、うんこして寝る生活。<br />
結構充実した毎日を送っていたと思う。あんまりこの辺りはエピソードがない。そのくらい、平穏というか、普通の毎日だった。<br /><br />
ただ、コスプレ衣装も大きなイベント前でない限りはなかなか売れない時もある。<br />
母ちゃんに言ったら、「それがクリエイターの使命だ」と言った。ぶっちゃけ、クリエイターの意味が分からなかったが、何となくかっこいい言葉だと思った。<br />
なので、オークションの自己紹介欄に“職業:クリエイター”と書いていた。ただのニートなのにひどい黒歴史だと思う。</div>
<div class="header">
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<p><span class="no"><a>318</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/20(月) 01:20:32.97 ID:Y2JziXw0</span></p>
</div>
<div class="mes">ちなみに私は両方が利き手。どっかのレスに左利き?とあったので一応。<br /><br /><br />
トレーナーに連絡をした。バッグのお礼の電話だ。トレーナーとたわいもない話をして、バッグのお礼を言った。トレーナーは突然、電話口で泣き始めた。<br />
何回も何回も、「悪かった」「ごめん」と謝られた。<br />
トレーナーから直々に、戻ってくる気はないかと言われて一瞬迷った。何となくやりたい事も見つかったけど、でもまだ何の形にもなっていないし、仕事といえるかも微妙な所だし。<br />
何より、これ本当ぶっちゃけ、在宅で稼げてしまったので、気楽な生活になれちゃったから、また朝起きるのは嫌だ!と思ったんだよ。</div>
<div class="header">
<p> </p>
<p><span class="no"><a>326</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/20(月) 01:24:36.06 ID:Y2JziXw0</span></p>
</div>
<div class="mes">
トレーナーから、戻ってくるなら時給を上げてやると言われた。いくらだったかは覚えてないけど、多分850円を900円とかにするって言われたのかな。<br />
あと、まかないもクズ子だけは特別に好きなネタを好きなだけ使っていいと言われた。<br />
戻ろうと思った。<br /><br />
クズ子だけ特別、がポイントだったのかもしれない。<br /><br />
でも前みたいに週に5日フルでは働けないと言った。衣装作りも続けたかったためだ。<br />
こうして私は、寿司屋に復帰した。なんとも単純な理由で復帰した。でも私はこういう人間なので、なんともらしいかな、と自分的には満足していた。</div>
<div class="header">
<p> </p>
<p><span class="no"><a>338</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/20(月) 01:30:11.23 ID:Y2JziXw0</span></p>
</div>
<div class="mes">寿司屋でまた働きながら、衣装も作る。<br />
衣装作りの数もこなしていくと、落札者からのリピートとか、オーダー希望の連絡も入る。<br />
たまに仕事につまると、オヤジの所へ行ってオヤジと一緒に絵を描いたり、VIPで釣りスレ立てたり、妹の学級新聞を作ったりしていた。<br /><br />
二足のワラジは結構辛いもので、復帰初日から寝坊した。めんどくせーと思っていたが、この日、トレーナーがマンションまで迎えに来ていた。インターフォンを鳴らされて目が覚めたので、すぐに分かった。<br /><br />
「絶対あんたは遅刻すると思ったんだよね」と、前に聞いた事があるような事を言われたが、久しぶりにトレーナーと会えてとにかく嬉しかった。<br />
もちろんパートのおばちゃんの中には、「よく戻ってこれるわね」という人もいた。ていうか、トレーナーと浅見さんとピザ以外全員そうだった。けど、トレーナーと浅見さんとピザが味方なだけで良かった。</div>
<div class="header">
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<p><span class="no"><a>345</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/20(月) 01:35:40.78 ID:Y2JziXw0</span></p>
</div>
<div class="mes"><a href="#337">>>337</a><br />
賛否両論かもね<br />
でも人間なんかこういうもんだよ(キリッ)<br /><br /><br />
再び寿司くさい体になった私を、母ちゃんが誰よりも喜んでくれた。<br />
「あんたは出来る子だ」とたくさん褒めてくれて、体にだけは気をつけろと言われた。<br /><br />
ある程度、オークションで私の衣装を落札してくれる人が定まってきた。<br />
なので、オークションではなくネット通販に切り替えようと思った。<br />
売れるんだか売れないんだか分らないオークションよりも、オーダー式の通販の方が全然良い。<br />
ただ、確定申告とか税金とか、20歳過ぎたので年金とか色々払わなきゃいけない物があるみたいで、全部計算がめんどくさくて母ちゃんにやってもらおうと思った。<br />
なので、収入はまず母ちゃんへ全額渡す。母ちゃんが必要経費を抜いて、私に残額を返してくれる。<br />
しかしそれは二重で面倒なので、必要な時に母ちゃんへ申請して、母ちゃんに金を管理してもらっていた。</div>
<div class="header"><span class="no"><a>355</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/20(月) 01:41:28.34 ID:Y2JziXw0</span></div>
<div class="mes"><a href="#341">>>341</a><br />
朝だけの人とか、夜だけの人とか、土日だけとか色々いるから合計では12人<br /><br /><br />
さすがに経理部長でもある母ちゃん(まぁ、営業部長でもありその他何とか部長っていう肩書は全部母ちゃんなんだけどね)、結婚前は税理士事務所でお茶くみをしていただけあり、税金関係はばっちりだ。きちんと毎月明細を作って見せてくれて、ひとつひとつ教えてくれた。<br />
兄にその話をしたら、「税理士雇ったら凄い金額かかるから、お前はラッキーだな」と言われた。<br />
母ちゃんがやってくれている事は、普通ならお金がかかるらしい。<br />
でも私は母ちゃんがやってくれているから、ラッキーだと思った。</div>
<div class="header">
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<p><span class="no"><a>361</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/20(月) 01:46:17.57 ID:Y2JziXw0</span></p>
</div>
<div class="mes">
トレーナーにその話をしたら、「あんたも稼げるようになったんだから、お母さんに少しは返してあげなさい」と言われた。気持ちでもいいので、ちょっとした物あげたら喜ぶよと言われた。<br /><br />
ある日に作っていた衣装で、ブレザーのボタンホールでミスをした衣装があった。これでは売り物にならないので、母ちゃんに「母ちゃんのためにジャケット作ってみたよ」と言って失敗したブレザーを渡した。<br />
母ちゃんが泣いた。<br />
泣かせるつもりではなかったからびっくりしたけど、嬉しくて泣いてる事が分かったので複雑な気持ちになった。<br />
まさかそれは売り物にしようとして失敗したからあげただけです、とか言えない空気だった。</div>
<div class="header">
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<p><span class="no"><a>369</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/20(月) 01:51:07.57 ID:Y2JziXw0</span></p>
</div>
<div class="mes">その日から母ちゃんは、某ゲームキャラクターの制服(ワッペンつき)を毎日着て会社へ通勤するようになった。<br />
その姿を見る度に罪悪感と、「それはえろいゲームのキャラクターの衣装なのに…」と思って笑えた。<br /><br />
それからまたしばらくして、母ちゃんが私に「あんたのデザイン、駄目だった。奇抜すぎてインクがどうのこうの」と言って、以前書いたデザインがボツになった話をされた。<br />
あの缶さえ通れば、第二工場も夢じゃないのに、と言った母ちゃんのために、またその日夜通しデザインを考えた。<br />
翌日母ちゃんにデザインを渡したら、母ちゃんは大喜びで「これを武器に、また社長と口ケンカしてくるわ」と言った。</div>
<div class="header">
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<p><span class="no"><a>381</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/20(月) 01:56:23.47 ID:Y2JziXw0</span></p>
</div>
<div class="mes"><a href="#368">>>368</a><br />
ヒント・母ちゃんが18の頃は超絶バブル時代<br /><br /><br />
連日繰り返しだった。またデザインがボツになり、またボツになり。もうイライラしてきたので、「母ちゃん、社長と現場の連中全員連れてきてよ!どこが駄目なのか自分で聞く!」と母ちゃんに言った。母ちゃんは、「別に無理してもう描かなくていいよ」と言った。<br />
「他のデザイナーに頼んでみるから」と言って、私のムキになる性格と負けず嫌いのツボをギュウギュウ押してきた母ちゃん。<br />
何がなんでもデザインを通してやると躍起になって、連日遅くまでデザインを考えていた。<br /><br />
寿司屋では、ピザが就職するので退職すると言った。<br />
私は、「就職なんかしちゃらめええええええ」と言って悲しんだが、ピザの就職先が保育園だと聞いて妙に納得した。<br />
保育園で園児を相手にブッダの教えを解けばいいと思った。</div>
<div class="header">
<p> </p>
<p><span class="no"><a>394</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/20(月) 02:01:28.17 ID:Y2JziXw0</span></p>
</div>
<div class="mes">ピザがいなくなって、人出がたらなくなった。<br />
困った事に、パートのおばちゃんもピザが辞めるのをきっかけに、というか同時期にだな、春だったので、「子供がうんたらかんたら」と言ってまとめて3人やめてしまった。<br />
募集をかけようにも、私が働きだしてから3年、一人も新人が入ってきた事がない。<br />
こりゃーやばいなと思っていたら、トレーナーが私に「あんた、週に5日入れない?」と聞いてきた。<br />
オーダーだけのシステムにしてから、かなり時間にゆとりはあったものの、寿司屋で週に5日働くとまるまる休みがなくなってしまう。<br />
無理ですと言いたいが、でも店を助けると思えば、嫌ですとは言えない。<br />
困っていたら、トレーナーが「あんたを、正社員で雇いたい」と言いだした。<br />
バイトと正社員の違いがよく分かっていなかった私は、「時給が上がるんですか?」と聞いた。</div>
<div class="header">
<p> </p>
<p><span class="no"><a>407</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/20(月) 02:06:52.84 ID:Y2JziXw0</span></p>
</div>
<div class="mes">トレーナーは、用意していたらしい分厚い書類の封筒を私に差し出して、「よく考えなさい」とだけ言った。<br />
帰ってから母ちゃんに書類を見せた。寿司屋の正社員制度についての紙だったらしい。<br /><br />
でも外食産業は危ないからうんたらと母ちゃんがめちゃくちゃ悩んでいたと思う。<br />
何とか保険はある、何とか手当はある、と鬼のような形相で書類を見ていて、「で?給料上がるの?」と聞いた私を「黙っていなさい」の一言で黙らせた。<br /><br />
トレーナーの話によると、仕事の量も増えるらしい。材料の仕入れとか、本社との打ち合わせとかもしなくちゃいけなくて、今まではトレーナー一人で全部やってたけど、これからは私がやるんだと言ってた。</div>
<div class="header">
<p> </p>
<p><span class="no"><a>421</a></span><span class="name_label">名前:</span><a class="name_mail" href="mailto:sage"><strong>クズ子</strong>◆6ClmPIZy/M</a><span class="mail">[sage]</span><span class="date_label">投稿日:</span><span class="date">2009/04/20(月) 02:13:15.80 ID:Y2JziXw0</span></p>
</div>
<div class="mes">
しかし母ちゃんは、もしこれから私が別の企業に就職したいと思った時、正社員で働いた過去があるとふりになる事もあると言っていた。<br />
一通り書類に目を通してから母ちゃんが、結果からいうと給料は上がると言った。しかも上がるなんてもんじゃなく、1.5倍にはなると言った。<br />
「あ、じゃあ正社員になる」<br />
「馬鹿!あんたはいつもそうやってお金に飛びつく!これは一生の事なんだから、真剣に考えなきゃダメ!」<br />
母ちゃんがぷりぷり怒っていて、ちょっと怖かった。母ちゃんが怒るなんて珍しいので、口を一文字にして母ちゃんの言葉を待った。<br />
怒っているというか、真面目に悩んでくれて、必死だったんだと思う。一晩考えさせて、となぜか母ちゃんが決める事になったらしい今回の話。<br />
どうせ明日は仕事が休みなのでいいかと思って、再び衣装作りに戻った。<br /><br /><br />
ごめんなさい、今日はここまで<br />
明日は夜に再開します。時間はたぶん20時か21時。<br />
何日も何日も引っ張ってごめんなさい。<br />
多分明日には終わります。</div>
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