続・うちの母ちゃん凄いぞ ~ニート風雲篇~
ID:Ax0QvrS80こと1はニートである。
母ちゃんがすごい。
1と反比例してすごい。
兄・・・フリーター。家族想い。
妹・・・登校拒否になる⇒登校拒否を克服
母・・・とにかくすごい。まじぱねぇ。
1 ・・・スレ住人に愛されるクズ。
いや、私はこっちで書くぞ
こっちのが20秒早かったらしいので
>>1乙
ついでにうんこして飯作らなくちゃいけないので、しばしお待ちを
多分19時過ぎには戻る
なるべくスレ消費は避けてほしい…このスレで終わらせたいので
申し訳ない
ごめんなさい
いいわけはあとでします
とりあえず再開だけど、どこまで書いたか覚えてない
バザーの所は書いたか?
バザーでうんこ売る所までは書いたっけ…
ありがとう!
おk続きいく
まぁ、そんなこんなで母ちゃんが企画してくれたバザーなんだけどさ。
素人が食品なんか売っていいのか?と思ったけど、市でちょっと許可もらえばいいらしい。
どうせ兄から材料費せびるつもりだったし、私に損はないのでやってみようと思った。
兄に、「はじめて自分でお金を稼いでみたい」と言ったら、兄は涙ぐみながら1万円くれた。
お釣りはいらないと言って、あたらしいエプロンも買っていいよと言って更に5000円くれた。
材料なんか全部100均で買うつもりだったから、これだけで1万円以上は浮くなと思って私はうきうきした。
プリンは生もの過ぎてさすがに怖かったので、無難にクッキーを作ろうと思った。
クッキーなら簡単だし、腹壊される心配もないしね。あと、市からの要請で何度以上の熱が通った物しか売っちゃいけないっていう規制もあったから。
クッキー作りは楽しかった。
母ちゃんは、またISOの勉強をしながら毎晩クッキーを作ってる私を、やたら嬉しそうに見てた。
5枚入ったクッキーを、ひとつ100円で売ろうと思ってた私は、50個売ったら5000円の儲けになると思って、お金を稼ぐのなんか簡単じゃんと思った。
バザー当日、朝起きたら、母ちゃんが私にネコの絵がついたエプロンをくれた。
妹が家庭実習で作ったやつだといってた。「お姉ちゃんはお料理するからエプロンをあげたい」といって、リュックサックかエプロンかどっちかを作らなきゃいけない家庭実習で、
妹はエプロンを選択したらしい。ずいぶん前に出来あがってたらしいが、バザー当日に母ちゃんから渡してほしいと妹から言われていたらしい。
可愛い妹のエプロンは嬉しかったけど、それよりも早く5000円稼ぎたい気持ちでいっぱいで、なぁなぁに妹へお礼を言ったと思う。
母ちゃんと一緒にバザー会場、母ちゃんの勤務先へ行く間。母ちゃんは「そのクッキーいくらで売るの?」と聞かれた。
「5枚で100円」と答えたら、母ちゃんが大笑いしながら「100円は高いなぁ」と言った。
「じゃあいくらならいい?」
「10円ならいいんじゃない?」
10円?何言ってんの?馬鹿じゃない?材料費だけで赤字じゃん、と思って、この時の母ちゃんの言葉は無視した。
だって、5枚入りを50個しか持ってきてないのに。10円なんかで売ったら、全部売っても500円にしかならない。
500円なんか、兄の貯金箱からくすねればいつでも手に入る金額だ。
クズクズ言ってるやつら、この程度でクズなんて言ってたらこれからが読めないぞ
結局、母ちゃんの忠告を無視して「5枚入り100円」と書いた段ボールの看板を出した私。
所詮は地元企業のバザーといった所で、来る人来る人ほとんど社員とか、パートのおばちゃんばっかり。
外部からのお客さんはほとんどいないように見えた。
一応、会社で熱い人望があるらしい母ちゃんの娘。クッキーを棚に並べていたら、ぞろぞろおばちゃん達がやってきた。
ばんばん売れていくクッキー。ほら、やっぱり5枚で100円でも問題なかったじゃん、と思いながら、大した愛想もふりまかず、100円もらったら袋を渡す、という作業を延々繰り返した。
確か10個くらい売れた所で、小さい女の子が来た。
花の形に抜いてあるクッキーを見て、ほしそうにしてた。
「100円だよ」と言ったら、女の子はきょろきょろ周りを見渡し始めた。
多分、母親を探してるんだろうと思った。
きっと、パートのおばちゃんの子供だろう。
年は妹よりも下だな、と。色々考えてたら、女の子はぶるぶるドックの絵柄がついた財布を取り出して、中を覗き込み始めた。
たぶん100円がなかったんだろう、と瞬時に分かった。だって、ずっしり首を落として、分かりやすくうなだれていたから。
なんか、その姿が妹と重なって見えた。
あの日、家出をして、大きなリュックを背負って帰ってきた妹にちょっと似てると思った。
「いくらならあるの?」
無愛想に聞いたら、女の子は財布ごと私へ手渡してきた。
中を見たら、500円玉がひとつと、10円が数枚入ってたと思う。
なんだ500円持ってるじゃんと思って、500円玉を拾い上げて「これもらって、400円お釣り返すから」と言ったら、女の子は「それは駄目だ」と言った。
「なんで?」
「誕生日に、お母さんへハンカチを買ってあげるお金だから」
こづかいを貯めて、母親にハンカチをプレゼントしようとしてるらしい女の子。
可愛いなぁと思いながら、それでも、100円は100円。こっちは5000円のために今日まできた訳だし、子供相手でも値切る事は出来ない。
「じゃあ買えないね、ばいばい」
と言ったら、女の子はまたしょんぼりと肩を落とした。
だって、食べたいと思った惣菜があって、その惣菜は300円で、でも自分の手持ちは200円。
どうやったって買えないじゃん。
「っでも食べたい!」って思ったら、盗む事になるじゃん。
とか、そんな事を本気で考えてた私は、買わないだろう女の子を手で追い払って、「欲しけりゃ100円持ってきな」と言った。
>>173
はいはいニートですみませんね
泣きだしそうな女の子は、しょんぼりしたまま私のそばを離れて、また母親を探しているようだった。
可哀想とは微塵も思わなかった。
結局、50個のクッキーはあっという間に完売。いや、正確には49個完売。
ひとつ落としてしまって割れちゃったから、これは妹の土産にするか、と思ってあきらめた。ラッピングに土ついてたし。
今日私は、4900円稼いだ。兄からもらったお金を合わせると、多分2万円くらいはある。
これでまた当分ニートが出来ると思って安心した私は、うきうきしながら店じまいした。
最終更新:2009年04月27日 09:22