フラグクラッシャー


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 フラグクラッシャー


【病の少女と銃】

 「じゃあ、彼女の話相手になってやってね」

 看護婦がウインクする。

 少年は無造作に病室に入った。

 長いストレートの黒髪の少女が物憂げに空を見ていた。

「・・・ここにいるのは重病者だな。何の病気だ」
「心臓病よ」
「そうか。楽にしてやる」

 腰のホルスターから拳銃―グロック19という型だ―を引き抜き、3回発砲した。

 あまりに緩慢で無造作な動作に、少女はただ銃口を見つめているだけだった。

 直後、あたりに脳漿と血と頭蓋骨が飛び散る。

 グッタリした少女を見ると呟くように言った。

「この先も絶望して生きてゆくより遥かに楽だったろう。感謝しろ」


【迷子の子猫】

 ある日のこと。
 彼はいつものように、自宅へと戻ってきた。

 鍵を開けようとして、あることに気がつく。

 鍵が開いている。

 警戒しつつ、家の扉を開ける。

 その物腰に油断はない。一歩一歩、音を立てないように進んでいく。

 すると。

「あ、おかえり」

 見知らぬ少女から声をかけられた。

「誰だ」
「今日から私もここで住まわせてもらうわ」
「出て行け」
「―でも、それだと路頭に迷っちゃうわよ」
「任せろ」
「あ、わかってくれた?」

 笑顔になった少女を蹴っ飛ばして家から追い出す。
 少女が何か言おうと口を開く前に、グロック19の銃口を少女の頭に向け、引き金を引いた。

「感謝しろ。路頭に迷う前にあの世に送り込んでやったぞ」

【屋上での駆け引き】 

 少女は緊張した面持ちで立っている。

 誰かを屋上で待っているようだ。

「あ、来た」

 途端に心臓の鼓動がはやくなる。

「フム。来たぞ」

 少女は意を決して口を開く。

「あの、好きです。付き合ってください!」

 少年は間髪をいれず答えた。

「ならここから飛び降りろ」
「え?」
「3秒以内にだ」

 そういって指を3本立てる少年。

「3」
「え?」
「2」
「返事は?」
「1」
「あの・・・」

 少年は続きを待たずにホルスターから銃を抜く。

「これはS&W社のM686というリボルバーだ。高性能で本来は貴様にはもったいないくらいだな」

 自らの銃について語りつつ、目の前の少女の頭を撃ち抜いた。

「ためしうちは成功か。感謝しよう」



【寝坊に注意】

「ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイー!」

 少女は全速で道路を走っていた。

「このままだと転校初日なのに遅れちゃう!」

 流石にそれだけは避けたい。

 そのため、食べかけの食パンを口にくわえたままつっぱしっている。

 目の前に少年が現れた。

 ぶつかるッ!そう思った矢先、
「奇襲か!だが甘かったな、気配をさらけ出しすぎだ」

 少年にぶつかるより早く、彼女は鉛弾にぶつかった。

 それも頭部に。

 発砲した少年はこともなげに呟く。

「フン、どこの組織だか知らぬが、俺を狙ったのが間違いだったな」



【果たし状】

 ある朝、いつものように登校し、下駄箱を開けた彼は異変に気がついた。

「・・・なんだこれは」

 見ると、手紙が入っていた。

「放課後、校舎裏で待っています・・・か。フム」

 それだけ言うと、その手紙を懐に入れ、授業へと向かった。

 放課後、彼は校舎裏へ向かう。勿論、充分な警戒をして。

 ゆっくりあたりを伺いつつ進むと、人影が見えた。

(しまった・・・待ち伏せされていたか・・・ならばっ!)

 一気に近くの茂みに飛び込み、自分を呼び出したであろう少女の様子を伺う。

 やがて、その少女が自分が隠れている茂みに背を向けたと見るや、一気に飛び出し、その背中を蹴り飛ばした。

 さらに少女から反撃を受ける前に、スタンガンを首にあて気絶させる。

 さて、どうやって処理したものか、と考えていると、ちょうど焼却炉が眼に入った。

「これはいいところにあった」

 気絶した少女を担ぎ上げ、焼却炉に放り込むと、スイッチをいれた。

 燃え盛る炎を見ながら、彼はほっと一息ついた。




【静かな朝】 

 彼は今日、早めに学校に来ていた。頬杖をつきながら、なんとなく窓から空を眺めていた。

「鳥はいいな。自由だ」

 そんなことを考えていた。

 このようなのんびりとした教室も悪くない―そう考えていると、
「杉くーん!うれしい、私に会うために早く来てくれたんだー!」

 そういって後ろから飛びついて来る女子生徒が。

 しかし、彼は慌てない。

 顔を蹴り飛ばし、床の上に叩き落すと、素早くナイフで喉を裂き、ベランダからグラウンドに放り投げた。

 幸い、朝早いので誰も見ていなかった。



【再会と銃と】


 とある日の夕方。彼は自宅へと歩を進めていた。

 急がず鈍らず、一定のリズムで歩いていく。

 ふと気がつくと、自分の名前が呼ばれている気がした。

「杉くーん!待ってよー!」

 自分を呼び止めている少女には見覚えがあった。

 今日やってきた転校生だ。名前は忘れた。

「なんだ」

 用心深いまなざしを向けつつ訊ねる。少しの油断もない。

「覚えているかな?8年位前、家が隣同士でよく遊んでいたんだよ。私と杉君」

 彼はいよいよもって怪しいと思ったが、まだしゃべらせておいた。

「それでね、同じ学校の同じクラスになれるとは思わなかったの。また・・・よろしくね」

 最後のほうまで聞くと、一層目つきを鋭くし、冷徹な声で言い放った。

「俺は貴様のことなど知らん。第一、よくそんな初めて見る相手に十年の付き合いのごとく語れるな」
「あの・・・よく思い出して?」
「目標の知人を装い、取り入ろうとする手か。だが、余人は知らず、この俺にそんな手段が通用すると
 考えたのは甘かったな」

 それだけ言うや否や、少女の腹部を殴りつけ、続けざまに肘鉄を後頭部にくらわした。
 そしてすぐさま喉元にナイフをつきつけ、「誰に命令された」などと尋問した。

 だが、どれだけ聞いても目の前の少女は目に涙を浮かべながら「思い出して」というばかり。

 埒が明かないので、スタンガンで気絶させ、周りに音が届かないところまで運び、腰のホルスターから
 ベレッタM92を引き抜き、その頭を撃ち抜いた。



【侵入者】


 少女は一人顔に笑みを浮かべていた。

「そうだ・・・明日、起こしてあげよう」

 あくる朝。

 彼は物音に気がついた。

 鍵が開けられた。

(っち・・・合鍵を用意されていたか)

 自分の不注意に舌打ちをしたが、すでに遅い。

 今は現実の危機への対応だ。

 彼はベッドの下から這い出ると、即座にかけ布団に隠してあった銃をいくつか手に取った。

 「S&W M686」と「ベレッタ M92」を腰のホルスターに納め、息を殺した。

(こちらへ来る・・・か)

 足音からそう判断すると、彼は即座に天井に張り付いた。

「やっほー!杉くーん!・・・ってあれ?」

 窓を勢いよくあけた少女は怪訝な表情を浮かべる。

 こんな早いのにまだ起きているはずがない。

 彼は疑問の表情を浮かべている少女の後ろに降り立ち、即座に銃を後頭部に突きつけた。

「あの・・・冗談・・・だよね」
「不法侵入だ」

 それだけいうと、彼は引き金を引き、不審者をこの世から葬り去った。



【血のバレンタイン】

 2月14日。
 バレンタインデー。キリスト教の一行事が、菓子メーカーの陰謀で、チョコプレゼントに摩り替えられた日である。

 そんななか、怪訝な顔をしている少年が一人。
「妙だな。皆、異常にテンションが高い」

 まさか、いっせいに麻薬でもやりはじめたのかッ!?
 そう考える彼だったが、さすがにそれはありえないと可能性から捨て去った。

 しかし、異常である。

 皆、浮かれまくりなのだ。

 原因について様々な考察をしてみるも、一向に答えが見当たらない。

 と、不意に声をかけられた。
(俺としたことが)
 自分のふがいなさを表情には出さず、
「なんだ」
 と聞く。

「あ・・・あの・・・これ、受け取ってください」
「これは」
「チョコです」

 怪しい。チョコレートなど、糖分と脂肪分の塊である。
 栄養管理の必要上、排除すべき存在といえる。
 さらに又、毒物の可能性もあった。

 彼は迷わず、「S&W M686」を取り出し、箱もろとも(恐らく毒物であろう)チョコを吹き飛ばした。

 すると、目の前の少女がわめき始めたので、こちらにも鉛弾をプレゼントした。

 少女はそこでこときれた。



【生還】

 とある休日。

 彼は散歩していた。

 のどかな日差し、適度な風。まさに散歩のための陽気といってよい。

 その陽気を楽しみつつ、彼は街中をあるっていた。

 なんとはなしに横断歩道をわたろうとした時、一種の悪寒が背を走った。

 基本的に、彼の危機察知能力は極めて高い。

 そして、今回もその勘があたった。

 見ると向こうからトラックがやってきている。さらに、その先に少女が知らずに立っていた。

(呼び止めても間に合わん・・・)

 彼は一気に飛び出し、少女の手を引いて、死への歩みから引き返させた。

「あの・・・ありがとうございます」
「青信号だからといって油断するな」
「お名前は?」
「杉」

 それだけ答えるとその場から立ち去った。

 後日、救われた少女は、彼と同じ学校だと知り、彼と偶然を装って顔をあわせるようになった。

(しまった・・これはプロか。なにかしらで接点を作り、対象の情報を収集する口実にする・・この俺が
 見抜けなかったとは)

 彼は自らのウラをかいた相手の手腕に驚嘆した。

(・・・だが)

 彼は決意した。次に顔をあわせたときに撃つと。

 そして、今日も気配がした。

 だが、今回は準備がある。

「貴様、俺を欺くとはやるな」
「え?」

 少女が何か弁解しようとするが、待つ義理もない。

 即座に「ベレッタ M92」の引き金を引き、頭に弾を撃ち込んだ。



【家族との約束】

 絶大な軍事力を背景に圧政を強いてきた麻生王国。

 その巨大王国もいまや、革命により風前の灯であった。

「こっち側の戦況は!」
「大丈夫だ。後数時間で突破できる」

 そこに息をきらせながら一人の男がやってきた。

「大変です!またあのジョン・カワショーがやってきました!」

 その報告を聞くと彼は、眉を曇らせた。カワショーといえば、敵方でも名の知れた豪傑である。

 どうすべきか・・・思案に暮れていたその時、彼の親友が、「俺がいく」といった。

「大丈夫なのか?」
「・・・かえって来るさ。戦いが終わったら故郷へ帰る予定だからな」
「そうか。死ぬなよ」

 指揮官である彼は、死地に赴く戦友の背中を見つめることしかできなかった。

「さて、ヤツは俺の戦いを知らなかったな」

 ヤツとは、敵のほかに自分の親友も含まれている。

「さぁて、ひと暴れするとしよう」

 彼は、羽織っていたコートから、突撃銃と拳銃を取り出した。

 ざっとまとめると。

 突撃銃(アサルトライフル)

 ベレッタAR70/90

 SIG SG552

 AK-74

 M18

 拳銃

 S&W M686(リボルバー)

 コルト SAA(リボルバー)

 グロック19


 このような装備であった。

 この装備で、彼は刀と鎧で武装した敵陣のカワショーの元へと攻め込んだ。

 なお、この時代。彼以外に銃火器を持つものはいない。

 まず、挨拶代わりに彼はRPG-7D3のトリガーを引いた。

 対戦車投擲弾発射筒―即ち、ロケットランチャーである。

 現代の戦車の装甲さえ吹き飛ばすソレは、たやすく数十名の兵士を灰燼に帰した。

 即座に彼は、武器を突撃銃に切り替える。

 とにかく敵は無数である。

 狙いをつける必要はないので、右手にAK-74を左手にM18を持ち、トリガーを引いた。

 無数に落ちて行く空薬莢の数だけ、敵が撃ちぬかれていく。

「俺は・・・故郷の家族のために死ぬわけにはいかないんだァァァァ!」

 銃を構えた杉は、そう吠えながら、カワショーの陣地に突っ込んでいった。

 途中でAK-74の弾が切れる。

 即座に肩にかけておいたSIGをとった。

 銃弾が無数に空を切り、人を打ち抜く。

 やがて、彼はカワショーの目の前まで来た。

「その飛び道具はなんだッ!」
「答える必要はない」

 即座に腰から「コルト SAA」を抜き出し、目の前の気持ち悪い豪傑の頭を打ち抜いた。

「貴様らの指揮官は死んだ!降伏しろ」

 彼の言葉で、戦いは終わった。