「アリカという少年」(2008/11/30 (日) 21:38:53) の最新版変更点
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**アリカという少年
恋愛式バトル・ロワイアルに巻き込まれた。端的に言うと、そういう状況なのだった。
五日以内に恋人を作れなければ、この島に永住エンド、というワケである。
「――――たまったもんじゃねぇな」
そりゃあ、アレと縁切りができるだけならいい。
けど、五日も行方不明になるなんて、絶対マトさんに殺される。
俺の査察官を担当する戸馬的は、正真正銘のドSなのだ。
その上、あの化け物をオリガ記念病院に運び込んだ達人である。
今すぐここに現れて、すぐさま俺を射殺しても違和感ないぐらい。マジ怖い。
「……やばいな、俺。このままじゃ死ぬぞ」
定期連絡を怠れば死、あるのみ。それがオリガを退院した者のルールなのです。
悪魔憑きを隔離するには、それぐらいじゃないといけないのだ。
とはいえ、こうして自分に降りかかると理不尽に感じる。俺は悪魔憑じゃないのに。
しかし、どっちみち殺されそうだから、帰らなくてもいいやー。などと考えるのは甘いのだ。
あの人が参加してたら、俺は確実に殺される。出会わないことを祈るばかりである。
ともかく、さっき聞いたルールをメモしとこう。
「実際、戻れても信用されないよな」
宇宙人に拉致られて恋愛バトロワ強制されました。俺は被害者です。
「…どう見ても頭の病気だ」
希望が見えない。俺の未来は暗黒に包まれている。
「あ、そうだ。支給品確かめてなかったな」
不安を誤魔化すかのように、支給された道具を確認する。
四次元デイパック―――青狸っぽいアイテムだな。その中に、先程説明された各種アイテムが取り揃えられていた。
「芸人にやらせろよ、こんな番組。……いや、それ以前に、宇宙人って実在したのか?」
デイパックの中身を確かめながらも愚痴る。いや、本当に勘弁して欲しい。
素人巻き込み系の企画は、やらせだけにして欲しいものである。
ん…? デイパックの中に、妙な感触がある。例のランダムアイテムとかいうやつだろうか。
なにやら取り出してみると、それは黒と白の、二振りの短剣。
「……いや、恋人探しに武器とかねぇよ」
恋愛成就の縁起物なのだろうか。説明書が付いていないものか……っと、あった。
『干将・莫耶』
アーチャーが好んで使う双剣。
宝具としてのランクはC-。
互いに引き合う性質を持つ夫婦剣。何かのトラブルで紛失しても必ず持ち主の元に戻る、という強い絆が存在する。
剣としての性能も高いが、巫術、式典用の魔術兵装としての側面も持つ。
備えて装備すると対魔術と対物理が向上する。
アーチャー本人のいかなる趣向か、刀身には魔よけと思われる言葉が刻まれている。
鶴翼欠落不。
心技奉山至、
心技黄河渡。
唯名別天納。
―――両雄、共命別。
「いや、アーチャーって誰だよ」
アーチだから、弓か? ワケが分からない。とても人名とは思えない。あだ名とかコードネームとか?
まあ、あれだ。怪しげだが、魔術に対する抵抗力があるらしい。魔術的な武器だそうだ。
俺は魔術なんて知らないけど、悪魔や悪魔憑きがいるんだから、存在しても不思議じゃないか。
しかも紛失してもオートで戻ってくるという特典付き。便利だな、これ。夫婦剣だし、縁起物でもある。
まあ問題は、俺が右腕しかなくて、片方しか使えないってことなんだが。いつも借りてる義手は、今はない。
「危険な目にあうって想定してるわけか。…モンスターが出るとか言ってたっけ」
ともかく出しっぱなしはよくない。床に散らばった荷物をデイパックに入れて―――うわ、ホントに四次元だ。
片付け終わり、これからどうするかを考えるべきなのだが、頭がうまく働かない。
「シャワーでも浴びて、寝るか」
幸い、ホテルの一室からのスタートだ。ベッドもよく整備されている。流石特別企画。
水も通っている。当然か。自然の中で生活だ、なんて企画じゃないんだしな。
地図を見ると中央部のようだし、しばらくここで休んでいよう。なんだか疲れたし。
【ホテル(F-6)/深夜0時】
【石杖所在@DDD】
[状態]:健康。
[道具]:四次元デイパック、地図、コンパス、照明器具、筆記用具、水と食料、名簿、時計、陽剣・干将@Fate、陰剣・莫耶@Fate
[標的]:好みのタイプ:恋人がいた。
[思考]:1.シャワー浴びて寝る。2.マトさん怖い。
※石杖所在は夜になると昼間の記憶を失います。その為、昼間に重要なことがあると、逐一メモする習慣があります
**アリカという少年
恋愛式バトル・ロワイアルに巻き込まれた。端的に言うと、そういう状況なのだった。
五日以内に恋人を作れなければ、この島に永住エンド、というワケである。
「――――たまったもんじゃねぇな」
そりゃあ、アレと縁切りができるだけならいい。
けど、五日も行方不明になるなんて、絶対マトさんに殺される。
俺の査察官を担当する戸馬的は、正真正銘のドSなのだ。
その上、あの化け物をオリガ記念病院に運び込んだ達人である。
今すぐここに現れて、すぐさま俺を射殺しても違和感ないぐらい。マジ怖い。
「……やばいな、俺。このままじゃ死ぬぞ」
定期連絡を怠れば死、あるのみ。それがオリガを退院した者のルールなのです。
悪魔憑きを隔離するには、それぐらいじゃないといけないのだ。
とはいえ、こうして自分に降りかかると理不尽に感じる。俺は悪魔憑じゃないのに。
しかし、どっちみち殺されそうだから、帰らなくてもいいやー。などと考えるのは甘いのだ。
あの人が参加してたら、俺は確実に殺される。出会わないことを祈るばかりである。
ともかく、さっき聞いたルールをメモしとこう。
「実際、戻れても信用されないよな」
宇宙人に拉致られて恋愛バトロワ強制されました。俺は被害者です。
「…どう見ても頭の病気だ」
希望が見えない。俺の未来は暗黒に包まれている。
「あ、そうだ。支給品確かめてなかったな」
不安を誤魔化すかのように、支給された道具を確認する。
四次元デイパック―――青狸っぽいアイテムだな。その中に、先程説明された各種アイテムが取り揃えられていた。
「芸人にやらせろよ、こんな番組。……いや、それ以前に、宇宙人って実在したのか?」
デイパックの中身を確かめながらも愚痴る。いや、本当に勘弁して欲しい。
素人巻き込み系の企画は、やらせだけにして欲しいものである。
ん…? デイパックの中に、妙な感触がある。例のランダムアイテムとかいうやつだろうか。
なにやら取り出してみると、それは黒と白の、二振りの短剣。
「……いや、恋人探しに武器とかねぇよ」
恋愛成就の縁起物なのだろうか。説明書が付いていないものか……っと、あった。
『干将・莫耶』
アーチャーが好んで使う双剣。
宝具としてのランクはC-。
互いに引き合う性質を持つ夫婦剣。何かのトラブルで紛失しても必ず持ち主の元に戻る、という強い絆が存在する。
剣としての性能も高いが、巫術、式典用の魔術兵装としての側面も持つ。
備えて装備すると対魔術と対物理が向上する。
アーチャー本人のいかなる趣向か、刀身には魔よけと思われる言葉が刻まれている。
鶴翼欠落不。
心技奉山至、
心技黄河渡。
唯名別天納。
―――両雄、共命別。
「いや、アーチャーって誰だよ」
アーチだから、弓か? ワケが分からない。とても人名とは思えない。あだ名とかコードネームとか?
まあ、あれだ。怪しげだが、魔術に対する抵抗力があるらしい。魔術的な武器だそうだ。
俺は魔術なんて知らないけど、悪魔や悪魔憑きがいるんだから、存在しても不思議じゃないか。
しかも紛失してもオートで戻ってくるという特典付き。便利だな、これ。夫婦剣だし、縁起物でもある。
まあ問題は、俺が右腕しかなくて、片方しか使えないってことなんだが。いつも借りてる義手は、今はない。
「危険な目にあうって想定してるわけか。…モンスターが出るとか言ってたっけ」
ともかく出しっぱなしはよくない。床に散らばった荷物をデイパックに入れて―――うわ、ホントに四次元だ。
片付け終わり、これからどうするかを考えるべきなのだが、頭がうまく働かない。
「シャワーでも浴びて、寝るか」
幸い、ホテルの一室からのスタートだ。ベッドもよく整備されている。流石特別企画。
水も通っている。当然か。自然の中で生活だ、なんて企画じゃないんだしな。
地図を見ると中央部のようだし、しばらくここで休んでいよう。なんだか疲れたし。
【ホテル(F-6)/深夜0時】
【石杖所在@DDD】
[状態]:健康。
[道具]:四次元デイパック、地図、コンパス、照明器具、筆記用具、水と食料、名簿、時計、陽剣・干将@Fate、陰剣・莫耶@Fate
[標的]:好みのタイプ:恋人がいた。
[思考]:1.シャワー浴びて寝る。2.マトさん怖い。
※石杖所在は夜になると昼間の記憶を失います。その為、昼間に重要なことがあると、逐一メモする習慣があります
***投下順
|~Prev|~SS|~Next|
|[[こんな可愛い子が(ry]]|アリカという少年|[[やる夫が恋愛バトルロワイアルに参戦するようです]]|
***時系列順(キャラクター別)
|~Prev|~キャラ|~Next|
|初登場|石杖所在|[[少年と騎士と魔女と]]|
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