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「I have love and courage l」(2008/11/29 (土) 01:45:19) の最新版変更点
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**I have love and courage l
彼は、ヒーローだった。
一握りの悪が、たくさんの人々をしいたげる世界。
彼は、人々を守った。
ゆえにヒーローと呼ばれた。
ヒーローになりたかったんじゃない。ただ、皆に笑顔でいて欲しかった。
『そしてルールは単純明快、五日以内に異性の恋人を見つけ、カップルを成立させることができれば島から脱出出来る!』
恋人。ともに愛し合っている人。
意味はわかる。けれど、わからない。
元いた世界に家族はいた。
でも、それと恋人はどう違う?
共に暮らして、共に笑って、共に泣いて――それと恋人はどう違う?
答えは出なかった。
この五日間で、それを学ばなければいけないのか。
「わぁーっ!?」
悲鳴。助けを呼ぶ声。
彼はいつもその声に突き動かされてきた。だから、迷わず空を飛ぶ。
見下ろす島は暗かった。
彼がいたのは森の中だから、当然と言えば当然。
しかし、どれだけ暗かろうと声は聞こえる。その方角へ飛行した。
ほどなくして見える。
鬼ごっこ。少年と、得体のしれぬ化け物との。
――助ける!
麦わら帽子の少年と異形の魔物を分かつように、両者の間に降り立った。
「やめるんだ!」
怪物に叫ぶ。無視。化け物は動きを止めない。
突如現れた彼めがけ、腕を振り下ろす。
「ッ!」
飛翔して回避。
「あ、あなたは・・・?」
少年が、地上からこちらを見上げてくる。
「君を助けに来たんだ!」
答える間にも攻撃が来る。だが、空を飛べるこちらが、機動力で上だ。さけて、反撃に出ようとした。
その刹那。
「わあああっ!?」
怪物は、標的を少年に変えていた。
振り上げられ―――――振り下ろされる腕。
「ぐっ!」
かろうじて間に合った。敵の一撃を、しびれるような衝撃とともに受けとめる。
だが、それは片腕を防いだにすぎない。
反対の腕が、彼の顔面めがけて突き出される。
「うあぁー!」
避けた、が、完全ではない。頬の一部を持っていかれた。顔がそぎ落とされる感覚。
傷口に手で触れれば、べったりとどす黒いものがつく。
一瞬のめまい。だが堪えた。
ここに仲間はいない。倒れれば、終わりだ。
渾身、空高く舞い上がる。今までにはない急上昇。怪物が、こちらを見失った。
そのまま弓なりに弧を描き、相手が少年に狙いを定めるよりも早く降下する。
落下しつつ、腕を回す。落下速度だけでなく、その遠心力までも拳に乗せるように。
「―――――!!」
一撃、不意打ち。必殺技の名を叫ぶ余裕もなかった。それだけの威力を込めた。
怪物が、吹き飛ぶ。
天高く空高く、夜空に消える。
倒した――――。
その安堵とともに、地面に降りた彼は崩れ落ちた。
全身に疲労と倦怠感。体は小刻みに震えている。
理由はわかっている。
傷口を再び手でぬぐえば、どす黒いもので染まった。
こんな状態で必殺技を放つなど、無茶だったのだ。
「しっかりしてください!」
少年が慌てて駆け寄って来る。
良かった、守れた。
そのことに喜びつつ、彼はうめくようにつぶやいた。
「顔が欠けて、力が出ない・・・」
【D-3/午前一時】
【アンパンマン@それいけ!アンパンマン!】
[状態]:顔が欠けてるのに無理やりアンパンチを放ったので疲労。動けない。
[道具]:未確認
[標的]:無し
[思考]:1:頭をなんとかしたい 2:困っている人は助ける 3:恋人の意味がよくわからない
4:イエローを少年だと思っている
【イエロー・デ・トキワグローブ@ポケットモンスターSPECIAL】
[状態]:健康/焦燥/ポニーテールを麦わらの中に隠しているので、普通の人には少年に見える。
[道具]:未確認(モンスターボールは没収)
[標的]:無し? 好みのタイプはレッド
[思考]:1:この人(?)を助けないと!
※七巻と八巻の間の時期からの参戦です
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