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自己愛深き故愛を捨てた男サウザー


 南斗聖拳。
 それは、陰陽の考え方に基づき、「陰」の北斗神拳に対応する「陽」の拳法である。
 その極意は「外部から突き入れ全てを破壊する」ことにあり、南斗聖拳の達人は岩をも素手でで切り裂く程だ。
 南斗聖拳は「陽拳」故、「表」の世界に広く伝承されたことで流派もさまざまに分派し、その数も多い。
 だが、中にはその拳の強力さのためか一子相伝を宿命付けられた流派も存在する。
 それが、南斗鳳凰拳。
 数ある南斗聖拳の流派の中でも最強と呼ばれる拳。
 その正統伝承者こそ、

「こんなに苦しいのなら、こんなに悲しいのなら…………愛などいらぬ!」

 少女に逃げられたことで涙を流している男、サウザーだった。


 南斗鳳凰拳は一子相伝。
 その伝承は、新しい伝承者が先代の伝承者を倒すことでなされる。
 ……そう、サウザーは孤児だった自分に時に厳しく、そして、深い愛情を注いでくれていた先代伝承者――オウガイをその手にかけた。
 愛する者を手にかけ、自らが本当に天涯孤独の身と化したことへの悲しみと苦しみに耐え切れなかったサウザーは号泣し、一切の愛を否定した。
 それ以後、彼は愛や情けを否定し蹂躙する非情の野心家へと変貌した。

 その後、世界が核戦争で一度滅びた後、己を最高権力者にせんと、神に無敵の肉体を与えられた南斗六聖拳「将星」のサウザーはその野心のために立ち上がった。
 次々と実力で広大な領地を獲ていったサウザーは『聖帝』を名乗り、子供たちを使役して、その野望と権力の集大成として巨大な十字型のピラミッド「聖帝十字陵」を築いていた。
 その完成が間近に迫っていた矢先、このくだらない世界に呼び出された。
 茶番に付き合っている暇は無い。いますぐに元の世界に戻る。
 ……そう思いはしたが、帰るための具体的な方法は、あの妙な二人組が提示したもののみ。
 それも真実かは定かではないのだが、何もしないよりはマシだろう。
 丁度良い所に女が現れ、自らの容姿を信じ接触を試みようと近づいた矢先、女は逃げ出したばかりか崖から足を踏み外し――肉塊になった。

「お……おおっ、う、うううっ……!」

 涙など、とうに枯れはてていたものとばかり思っていた。
 だが、受けた衝撃が涙腺を刺激し、とめどなく目から溢れる雫が頬を伝っていく。
 ……どれ程の時間サウザーは涙を流し続けていただろうか。
 それすらも定かではなくなる程溢れ続けていたサウザーの涙がピタリと止まった。
 サウザーは乱暴に手で涙を拭うと、

「……ふ……ふふふふっ……!」

 両手を大きく広げ、

「ふははははははははは――ッ!!」

 高らかに笑った。

 その表情は、先ほどまでのものとは明らかに違っていた。
 女に逃げられた、負け犬のものとは――!
 切り立った崖の端に立ち、サウザーは吼えた。

「命をかけた演技が無駄になったな。この俺から逃げる女など――存在しないッ!」

 その自信はどこから来るのだろうか。

「どうやら、これはこの聖帝を愚弄するための茶番のようだな。ならば……わざわざ付き合う必要もない」

 それは――

「この会場にいる人間を全て、南斗鳳凰拳の餌食にしてくれるわ! そうなれば、“愛”どころではないだろうからな!」

 ――誰にもわからない。


「ふははははははははは――――ッ!!」





【崖/1日目/01:30】
【サウザー@北斗の拳】
 [状態]:健康、笑
 [道具]:不明
 [標的]:愛などいらぬ。茶番に付き合うつもりは無い。
 [思考]:はやく元の世界に帰りたい。
     :他の参加者を皆殺しにして、茶番の続行を不可能にする。

※サウザーは何故みるくが逃げたのかを理解していません。
※みるくが逃げたのは、自分を愚弄するための命がけの芝居だと信じています。
※これからどこに向かうかは次の書き手さんに任せます。




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