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しかしなにもおこらなかった


悲劇の運命の次には何が待ってると思う?
ぶっちゃ毛正解から言ってしまえば、今度は喜劇の運命が待ち構えていたんだ。
それも相当にタチの悪い――比べるもんじゃないとは思うが、沙都子のトラップ100年分には軽く匹敵するんじゃないかってぐらいのな。



この島に飛ばされた少年……というか自分、前原圭一は混乱していた。
目が覚めたらどこぞのテレビ番組に誘拐され、恋愛サバイバルゲームに参加を余儀なくされる。
こんな状況で混乱せずしていつ混乱するんだってんだ。……いや、案外魅音や梨花ちゃんあたりは軽く適応してそうで怖いが。
ちなみに現在地は「とある公園」。……実際に門に掘られてたんだからそう言わざるを得ないだろう。
とりあえず腰を落ち着かせられる場所も見つけたことだし、ぼちぼち今後の方針について考えなきゃな。

「さて、つまりだ。俺はこのヘンテコな島でサバイバルをしながらも五日以内に恋人を探して告白を成立しなきゃならない……
……うわ、冷静に考えたらこれ相当ハードル高くねえか? いくら釣り橋効果があったとしても見ず知らずの人間と五日で恋人になるたって相当の難易度だぜ。流石宇宙人は考えること違うんだな」

ひとまず当面はこの島でなんとかサバイバルをすることにして、その過程で愛が育まれるっていう展開を期待でもしてるんだろうか。

「やっぱりここは知り合いのレナ達を探すか? いや、いるかどうかは分からないんだよな。参加者名簿みたいなものもないし。
……それに何か元の世界に戻るためにあいつらを利用するみたいで嫌だしなあ……」

まあこれ以上考えても仕方ないか。恋愛って奴は計算で片付けようとするほど上手くいかなくなるもんだしな。
一応はさっきも企画者の構想として予想した通り、誰かと強力してサバイバルを頑張ってみるしかないだろう。
流石に残り時間が迫ってきたら何としてでも好きな人を見つけざるを得ないんだろうが……っていうか残り一日とかで特に気になる人がいなかったらマズいよな。

「そうだ、配られた荷物……確かランダムアイテムってのが入ってるとか言ってたな。ちょっと見てみるか」
思い出したように荷物を漁って見る。おお、四次元空間ってこうなってるのか。
もし部活メンバーが呼ばれてなかったら帰ってきた時に自慢するとしよう。……って、よく考えたら信じて貰えねえよな。

中には説明どおりの地図やらコンパスやら。それから……
「ってただの服じゃねえか!」
正確には制服だ。サイズがいやにちっこいから中学生のもんか?
ちなみに女子用なので俺が使うわけにはいかない。……通常ならな。
ふつふつと部活の罰ゲームの記憶が蘇ってきた。ちょっと待て企画者! あんたら俺に何を期待してるんだぁぁ!

「いらないならそれ、私にくれよ……」
「そしてスカートの方は私に欲しいッス……」
「うおっ!?」

魂の叫びは喉でつっかかって奥に引っ込んだ。
岐阜人な、いや理不尽なアイテムに気を取られて気付かなかったが、
いつの間にか目の前には梨花ちゃんや沙都子と同い年ぐらいの女の子が何やら重い雰囲気を漂わせながらこちらを見つめていた。

「くれよ……」
「え? ……あ、ああ」
沈痛な声が再び。そしてよく見ればその姿さえも同情せざるを得ない様であった。

「さっき田んぼに落ちたんだよ……こんな深夜に外灯もない廃村に飛ばすなんてあんまりだろ……」
「んで、私は下半身……こっちのちびっこは頭からつっこんだッス」
「ちびっていうなっ! ムキー!」


結果的に俺に支給された制服は二人のちびっ娘――それぞれレベッカ宮本、ロザリィ・テレスフォスと名乗った――の着替えとして支給されることになった。
ちなみにあれの他にはもう何もなく、俺に配られたランダムアイテムはあっさり手元から去ってしまったというわけである。
……まあ俺が持ってても仕方ないブツだから良いんだけどな……。

それから三人で情報交換をした。
ここで驚いたのが、話しているうちにロザリィが俺達から見て数百年も前の時代の人間だってことだ。
レベッカこと宮本先生があの年で高校教師をしてると言ってのけたのには驚いたが、これにはもっと驚いたぞ。
おまけに俺ですら宮本先生からすれば数十年も昔の人間らしい。雛見沢という地名に心当たりはなかったそうだが、ってことは未来に雛見沢はないんだろうか。……ちょっとショックだな。

「アスクレピオスって確かギリシャ神話の医療の神だったはずだしな。ってことは私達と同じ世界の人間ですらないんじゃないか?」
「そういやあのオッサン、異世界人がうんぬん言ってたッスね……なんかもうこっちは色々とついていけんス。よく順応できるッスね」
まず宇宙人にさらわれたって時点でかなりのトンデモだったが異世界人か。
まるで物語の話みたいなトンデモな状況だけどいまいち実感がわかないな。
異世界モノの漫画や小説の登場人物があっさり順応しているような展開を魅音と笑い者にしたこともあったが、今まさに自分がその笑い者のポジションにいるわけだ。


「しっかし、恋人って一体どうすりゃいいんスかね? ああもう、早くぼっちゃまの所に戻らなきゃならないのに……」
「私も早く自分の世界に戻りたいよ。恋人なんて命令されて作るもんじゃないってのにさ……
……はっ! そうだ前原、ロザリィ! 演技だ、演技するんだ!」
突如天啓を受けたかのように顔を輝かせる宮本先生がぱっと顔を輝かせる。
その言葉にハテナマークが浮かんだのも一瞬で、俺とロザリィも宮本先生の言わんとすることをすぐに理解した。
「そうか成る程! 別に好き合ってなくても告白さえ成立すれば元の世界に戻れるってわけだな!」
「おお、その手があったッス! 以外と冴えてるじゃないッスか先生殿!」
「いやいや~いやいや~」
「で、どっちがケーイチに告白するんスか?」

そのばのくうきがこおりついた!!

ざんねん! まえばらけいいちはしゅらばにまきこまれてしまった!!

「……ロザリィ、ここは年長者が譲る場面だと思うんだけどなぁ」
「教職に勤めてる人間が随分ケチなんじゃないッスかねぇ」
や、やばい! なんだこの余りうれしくない三角関係は!!
まずいぞ、このままだと「圭一に選んで貰おう!」的な展開になってしまう!!
落ち着け、COOLになるんだ前原圭一! 何とかこの状況を打破する――

『ならば俺もその提案に乗る、これで万事解決だ』
悪夢のような状況を打破したのは俺の頭脳でもなんでもなく、新たに介入してきた同年代の男子だった。



それからしばらく。

笛吹和義と名乗った何故か機械で会話する変な少年(宮本先生と同じ時代から来ているようである)が(強引に)加わり、作戦は始動した。

告白タイム、スタート!

「それじゃあ早速私から行くッス! スキデスツキアッテクダサイ圭一クン!」
「オッケェーイ! 愛は自由なんだ、逮捕なんか出来るものか!!」
「はい告白成立! じゃあ次は私達だ!」
『一万年と二千年前から愛してる』
「八千年過ぎた頃からもっと恋しくなったともさ! ばっちこーい!」

告白タイム、終了!

……

…………

………………


しかしなにもおこらなかった。



『……さて、二組とも済んだわけだが』
「……何も起こらないッスよ?」
「宮本せんせー、これはいったいどういうことだろう」
「わ、私に聞くなよ! ……ってわあ!?」
突然宮本先生の地面がぼっこりと開く。先生がおののいて飛びのくと同時に、開いた穴からモグラのような奇妙な生物が飛び出してきた。
おまけに今度は茂みから妙にもふもふな青い小動物が飛び出して来る。

「わ、何だこいつ!?」
「ディグディグ」
「…………」
『双方ともプラカードを抱えているな。……『言い忘れてましたが明らかに愛のない、偽りの告白は認められません』』
「こっちは……『ああっと、ここで偽りの告白は告白した側、された側双方の告白可能回数が一回分減らされるルールが発動!! 
四人の残り告白可能回数が二回になってしまったー!!!』


『「「「な、なんだってー!!!」」」』


その後二人で大きなプラカード。
『なお、この言い忘れルールは最初にこの作戦を実行したおばかさんが登場してから全参加者に発表されます!』


【廃村のあぜ道/午前3時ごろ】
【前原圭一@ひぐらしのなく頃に】
 [状態]:健康
 [道具]:基本支給品一覧
 [標的]:考え中
 [思考]:1.な、なんだってー!!!

【レベッカ宮本@ぱにぽに】
 [状態]:健康
 [道具]:基本支給品一覧、大橋高校の制服の上(大河サイズ)@とらドラ!
 [標的]:余り乗り気じゃない
 [思考]:1.な、なんだってー!!!

【ロザリィ・テレスフォス@アスクレピオス】
 [状態]:健康
 [道具]:基本支給品一覧、大橋高校の制服のスカート(大河サイズ)@とらドラ!
 [標的]:元の世界に戻りたい
 [思考]:1.な、なんだってー!!!

【笛吹和義@SKET DANCE】
 [状態]:健康
 [道具]:基本支給品一覧、スイッチのパソコン(基本装備)
 [標的]:まだ未定、恋愛ゲームに乗るなら乗るで良いと思っている
 [思考]:1.な、なんだってー!!!(予想はしていたがな)

☆追加ルール
愛のない偽りの告白を企て実行した場合、何もおこらず
告白した側された側双方の告白可能回数が1削減される。
ちなみにこの直後に伝達役のディグダが全参加者に伝達に向かいました。

※伝達役に ディグダ@ポケットモンスター、彼らの統率役として中トトロ@となりのトトロ がいるようです。

投下順

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無題017 しかしなにもおこらなかった 童貞皇帝の意地

時系列順(キャラクター別)

Prev キャラ Next
初登場 前原圭一 [[]]
初登場 レベッカ宮本 [[]]
初登場 ロザリィ・テレスフォス [[]]
初登場 笛吹和義 [[]]




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