前方不注意
「見えたっ! 温泉発見だよ!」
「おおおー! ほにゃらば早速寄ってみるしかあるいまいて!」
視界の先に見えた温泉を捉えるやいなや、二人の少女は我先へと温泉マークの看板を横切って突っ走る。
「うわちょっと待てお前ら!」
「……仕方ねぇ、俺達も追おうぜ。置いてけぼりにされたらかなわん。俺のメンタルが」
その後を半ば呆れ気味に追跡する二人の少年。
「おおおー! ほにゃらば早速寄ってみるしかあるいまいて!」
視界の先に見えた温泉を捉えるやいなや、二人の少女は我先へと温泉マークの看板を横切って突っ走る。
「うわちょっと待てお前ら!」
「……仕方ねぇ、俺達も追おうぜ。置いてけぼりにされたらかなわん。俺のメンタルが」
その後を半ば呆れ気味に追跡する二人の少年。
彼らが出会ったのは数時間前の話である。
最初に結城リトが出会ったのは妙に露出の多い衣装の少女、リーフであった。
何の変哲もなさそうな高校生男子であるリトに対しリーフの方は衣装はともかくにして、頭からは角が生え背中からは羽が生え、
それだけならコスプレで済ませられ、リーフが「モンスター」だと自称するのも一笑のもとに伏せられそうなものだがそれよりも先に彼女はリトの目の前でふよふよと浮いてみせたのだ。
最初はやや面食らったリトではあったが、実は既に似たような性質を持つ少女たちを何人も知っているためすぐに順応した。
最初に結城リトが出会ったのは妙に露出の多い衣装の少女、リーフであった。
何の変哲もなさそうな高校生男子であるリトに対しリーフの方は衣装はともかくにして、頭からは角が生え背中からは羽が生え、
それだけならコスプレで済ませられ、リーフが「モンスター」だと自称するのも一笑のもとに伏せられそうなものだがそれよりも先に彼女はリトの目の前でふよふよと浮いてみせたのだ。
最初はやや面食らったリトではあったが、実は既に似たような性質を持つ少女たちを何人も知っているためすぐに順応した。
しかし問題は幸か不幸か、浮くリーフを目撃したのがリト一人ではなかったということだ。
「な、な、何だその高度なコスプレ!」
「マホー! 天使さんオメガ可愛いかも!」
背後では変な帽子の男子高校生とアホ毛の女子高生がリーフを指差して驚いて(?)いた。
「な、な、何だその高度なコスプレ!」
「マホー! 天使さんオメガ可愛いかも!」
背後では変な帽子の男子高校生とアホ毛の女子高生がリーフを指差して驚いて(?)いた。
それから、人の良いリトが二人にリーフのことを説明することで混乱に陥るこはなく。比較的穏やかに四人は合流することができた。
ちなみに本人であるリーフが説明しなかったのは彼女の適当で我侭な性格のためである。
元々彼女達ピクシー種は我侭な種のため仕方ないのかもしれない。しかしリーフはピクシー種のなかでは良識のある種と言われているのだが。
ちなみに本人であるリーフが説明しなかったのは彼女の適当で我侭な性格のためである。
元々彼女達ピクシー種は我侭な種のため仕方ないのかもしれない。しかしリーフはピクシー種のなかでは良識のある種と言われているのだが。
「モンスターねぇ……あのオッサンが本当に宇宙人ってのもあながち嘘ってわけじゃねえのかもな」
変な帽子を被った、藤崎祐助(ボッスン)と名乗る少年ことはなおもうさんくさそうな視線を向けていたがアホ毛の少女、片桐姫子は彼とは正反対に割とあっさりリーフの存在を受け入れていた。
「宇宙人に異世界人……あと未来人さえいれば完璧じゃん! 早速探さなきゃ!」
変な帽子を被った、藤崎祐助(ボッスン)と名乗る少年ことはなおもうさんくさそうな視線を向けていたがアホ毛の少女、片桐姫子は彼とは正反対に割とあっさりリーフの存在を受け入れていた。
「宇宙人に異世界人……あと未来人さえいれば完璧じゃん! 早速探さなきゃ!」
それから四人は適度に話し合い、今のところは適当にサバイバル生活を送ることにして、「まあ惚れたはれたなんぞサバイバルしてるうちに何とかなるだろ」というボッスンの提言で恋愛の件は保留になった。
「そういやここに来る途中に温泉の看板があったよな?」
「そうだったカナ? 全然覚えてないや」
「温泉かあ……ひょっとしたら誰かいるかもしれないな」
「よし、そうと決まれば早速行こう!」
「っておい勝手に決めるな!」
「そうだったカナ? 全然覚えてないや」
「温泉かあ……ひょっとしたら誰かいるかもしれないな」
「よし、そうと決まれば早速行こう!」
「っておい勝手に決めるな!」
というわけで相談というよりは高校生同士の雑談のようなノリで彼らは温泉に来たわけである。
ノリノリだったのは二名のみであるが。
ノリノリだったのは二名のみであるが。
「仕方ねえな。俺達も男湯に入るか?」
「いや、俺はいいよ」
女子ほど温泉への執着のなかった二人はとりあえずロビーで二人を待つついでに今後の方針でも相談もかねることにして戻ろうとする。
「いや、俺はいいよ」
女子ほど温泉への執着のなかった二人はとりあえずロビーで二人を待つついでに今後の方針でも相談もかねることにして戻ろうとする。
「「きゃああああ!!!」」
だがその足はまるでロボットが命令を受けたかのように二人同時に固まった。
突如響く二人の悲鳴。
刹那、ボッスンとリトの表情が凍りついた。
「……リト!」
「くそ! 誰か待ち伏せしてたのか!?」
二人は慌てて悲鳴のした方へ走り出す。温泉から聞こえる女性の悲鳴、どう見たってこれはただ事じゃない。
だがその足はまるでロボットが命令を受けたかのように二人同時に固まった。
突如響く二人の悲鳴。
刹那、ボッスンとリトの表情が凍りついた。
「……リト!」
「くそ! 誰か待ち伏せしてたのか!?」
二人は慌てて悲鳴のした方へ走り出す。温泉から聞こえる女性の悲鳴、どう見たってこれはただ事じゃない。
「大丈夫か二人と……」
「何があったん……」
扉を開けるのもわずらわしいとばかりにボッスンが露天風呂を仕切る扉を蹴り壊し二人は風呂場に乗り込んだ。
しかしその威勢の良い声は途中で途切れる。
「何があったん……」
扉を開けるのもわずらわしいとばかりにボッスンが露天風呂を仕切る扉を蹴り壊し二人は風呂場に乗り込んだ。
しかしその威勢の良い声は途中で途切れる。
その先で見てしまった光景、そして人為的な妨害によって。
「ぎゃああああああああ!!」
「あぎょおおおおおおお!!」
身体の骨格を露出しながらアホみたいなポーズをとって感電した二人は、そのままばったり後ろに倒れて気絶した。
「あぎょおおおおおおお!!」
身体の骨格を露出しながらアホみたいなポーズをとって感電した二人は、そのままばったり後ろに倒れて気絶した。
「……あ、新手と思ってやっちゃったよ」
「ねーねー、この人どうすんのカナ?」
「縄かなんか持ってきて全裸にひんむいて縛り上げたらその辺に転がしとこ」
「ねーねー、この人どうすんのカナ?」
「縄かなんか持ってきて全裸にひんむいて縛り上げたらその辺に転がしとこ」
電撃の誤爆をさほど悪びれもしていないリーフの足元には、先ほど温泉で女性を待ち構え襲おうとしていた真の不埒男が白目を向いて気絶していた。
【片桐姫子@ぱにぽに】
[状態]:健康
[道具]:支給品一式・アイテム不明
[標的]:状況をあまりよく理解してない
[思考]:
1:何だったんだろこの人?
[状態]:健康
[道具]:支給品一式・アイテム不明
[標的]:状況をあまりよく理解してない
[思考]:
1:何だったんだろこの人?
【藤崎祐助@SKET DANCE】
[状態]:ダメージ中、気絶
[道具]:支給品一式・アイテム不明
[標的]:特に無し
[思考]:
1:一体何が……ガク(気絶)
[状態]:ダメージ中、気絶
[道具]:支給品一式・アイテム不明
[標的]:特に無し
[思考]:
1:一体何が……ガク(気絶)
【伊藤誠@School days】
[状態]:ダメージ中、気絶
[道具]:支給品一式・アイテム不明
[標的]:温泉に来る女子を襲おうとしてた
[思考]:
1:(気絶)
[状態]:ダメージ中、気絶
[道具]:支給品一式・アイテム不明
[標的]:温泉に来る女子を襲おうとしてた
[思考]:
1:(気絶)
【リーフ@モンスターファーム2(4コマ)】
[状態]:健康
[道具]:支給品一式・アイテム不明
[標的]:余り考えて無い
[思考]:
1:とりあえずこの男(誠)をしばりあげ全裸にひんむいとく
[状態]:健康
[道具]:支給品一式・アイテム不明
[標的]:余り考えて無い
[思考]:
1:とりあえずこの男(誠)をしばりあげ全裸にひんむいとく
【結城リト@ToLOVEる】
[状態]:ダメージ中、気絶
[道具]:支給品一式・アイテム不明
[標的]:春菜? ララ?
[思考]:
1:何で俺たちが……ガク(気絶)
[状態]:ダメージ中、気絶
[道具]:支給品一式・アイテム不明
[標的]:春菜? ララ?
[思考]:
1:何で俺たちが……ガク(気絶)