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保父ドラ!


いささか唐突だが、俺――高須竜児は今交番にいる。
先に言っておくが別に何かをやらかして御用になったわけではないし、「五日以内に恋人か……何をしてでもこのゲームで櫛枝を落とすしかあるまい! 」
などと考え、近年では指摘されることも少なくなった強面に浮かべた不気味な薄ら笑いを警察官に不審者と判断 され補導されたわけでもない。
そもそも櫛枝実乃梨にはつい最近振られたばっかり、なのだ。宇宙人だが何だか知らんがこのタイミングで恋愛ゲームに引っ張ってくるとは参加者を選んだプロデューサーは相当のドSらしい。

では何故、何の冤罪も被ってない俺が無人の交番に居るのかといえば、現在俺達は四人というそこそこの大御所ゆえ方針を話そうというのもあったのだが……一番の理由を言えば疲れたから。これに限る。
何せ俺の傍にいる三人ってのが――

「おいこら竜児! いつまでねてんだよー、はやくレンアイしないのー?」
「みー、竜児はチルノのおもりにひいひいふうふうなのですよ」
「あの、私……お水持ってきましょうか……?」

子供が三人。
一人目、何故か水晶のように透き通った羽のある良くも悪くも子供頭な少女・チルノ。
俺が最初に出会った参加者で、自分を最強の妖精と自称したのを子供のヒーローごっこかとあしらったら足元につららをぶっぱなされた。
二人目、本物の妖精に混乱してる俺に接近してきた、つかみ所の無い雰囲気をした少女・古手梨花。
時々俺達以外の誰かに話しかけてる気がするのは気のせい……だよな。
三人目、状況をちっとも理解してないチルノが氷で暴れたらぶっ倒してしまった木と俺の顔に怯えて出てきた少女・犬神雅。
この子ばっかりは氷を操る程度の能力も霊感もない普通の小学生のようで安心した。


おっとそこ、勘違いしないで貰いたいが断じて俺はロリコンでは無い。
だからもちろん、この妙な恋愛ゲームにおいてこの三人の小学生(推定)少女たちに愛の言葉を告げようなどとは欠片も思ってない。
……なし崩し的に面倒を見るハメになってしまった、がな。

ちなみにじゃあこの先どうしようかと言えば――正直、何も考えて無かった。
だって櫛枝には振られたてで、いくらガチムチ惑星はご免被りたいとはいえそんな状況でまた櫛枝に思いを告げるのは流石に人としてどうなんだ。
櫛枝も事情を察して、あるいは自分もガチムチの惑星から逃れるために告白を受け取ってくれる可能性だってあるがそれじゃあ櫛枝を探して告白しようなどとは思えるはずが無い。
第一ここに櫛枝がいるかどうかすら分からないのだ。

……それじゃあ誰に告白するのか……一応、特別親しい女子の『友人』ならある一匹……もとい一人心当たりがある。
そしてあえてこの場では『友人』と表記しておこう。

その件についても未だに整理がつかない状況だ。……後回しにするのは良くないと思うが、まあじっくり考えることにしよう……と思う。
一応、先延ばしにして気がついたら子供の御守だけで五日経過してましたなんてことは無いようにしたい。


「あんまり思いつめた顔してると幸運が逃げてしまうのですよ、竜児」
にぱー、と言いながら朗らかな笑顔で梨花ちゃんがはげましてくれる。
「そうだそうだ、早く出発しないとフられるぞー!」
「……誰にだよ。まあそれはともかく、目的地も決めたしそろそろ出発するか?」
「は、はい」
何となく保父にでもなったかのような気分だ。まあ俺みたいに強面の保父がいたら長くは続かないだろうが……って何を自虐してるんだ俺は。

「お、そうだ。確かランダムでアイテムが配られるって言ってたな、確認しておくか」
「みい、それならもう確認してあるのです。ボクに配られたのは『参加者詳細名簿』というものだったのですよ」
梨花ちゃんが指し出した分厚い本には確かにそのような文字が刻まれていた。おまけに『これでお目当ての相手を探そう!』などという女子っぽい字体のアオリ文付きである。
「こいつあーマサカリにフナじゃん! 知り合いがいるか確認しよーよ!」
「宮本さんや望ちゃん、いるのかなあ……」
他の二人も集まってさっそく中をご拝見。しかしいかにも便利アイテムなその支給品にはとある欠陥があったのだった。

『参加者名簿の解禁は午前六時を待ってネ!』

名簿に書かれていたのはその一文のみ。
あとのページは全部真っ白であった。……ぬか喜びにも程があるぜ。

「……そ、そうだ、俺のアイテム確認してなかったな」
「あ、あたいのも!」
妙に息苦しい雰囲気が漂いかけたので、詳細名簿の件はここで強引に打ち切って次のアイテムを確認することにした。

「……っておい、こりゃあ……」
俺に配られたのはなんというか、一丁の拳銃であった。名前はなんていうか忘れたが、確か警察官が携帯していたモデルだったと思う。
当たり前ながら三人の少女は怯え……いや、梨花ちゃんは面食らったような顔をしてるものの割と涼しい顔をしておりチルノは余りよく分かってない顔をしていた。
まあ残る一人の雅ちゃんを怖がらせるのもあれなのでこれは一応しまっておこう。というかこんなの持って恋愛ができるかと主催者に小一時間問い詰めたいぞ。

「あの、そういえば私にはこれが……」
「そしてあたいにくばられたのはこれだー!」
拳銃の登場によって余計重くなりそうな空気は雅ちゃんとチルノのアイテムが強引に変えてくれた。

まず雅ちゃんに配られたのは何の変哲も無いたいやき。ご丁寧に毎日毎日鉄板の上で焼かれてやんなってるたいやきキャラがプリントされた袋に入ってるのがまた何とも言えない感じだ。
そして、チルノに配られたのは……黄色い、宝石……か?

その直後。
「たいやき……ですか」
「おうっ!?」
前触れも気配もなかった。まるで最初からそこにいたかのように、金髪に黒一色の衣装を着込んだ少女が俺の背後に立って、俺と同じく驚愕している雅ちゃんのたいやきを見つめている。

「! その宝石、見せてくれないかな!?」
さらに立て続けに反対側に立っていた民家からツインテールの少女が飛び出してくる。俺はもうあっけにとられて状況に流されることしか出来ない。
梨花ちゃんばかりはその様子をどこか興味深げに眺めている。

「ん? いいよー」
チルノはあっさりと了承して宝石を茶髪少女に渡した。
さて、俺は宇宙人やら氷を操る妖精やらでもう驚くことは無かったかと思ってたのだが見当違いだった。

「バルディッシュ! やっぱりフェイトちゃんとは……一緒じゃないんだね」
『お久しぶりです』
ツインテール少女に話しかけると黄色い宝石は低い男の声で応答したのだ。ロボットかなんかに仕込まれたプログラムでないのは会話をしてる時点で一目瞭然である。

「それが貴方の言っていたインテリジェント・デバイスですか」
「うん、これは私のものじゃないんだけど……友達のフェイトちゃんのパートナーなんだ」
どうやらさっきの金髪少女とツインテール少女は知り合いだったらしく親しげに話しかけている。口ぶりからするとこの空間であった者同士らしいが。


「お、おい、ちょっと待ってくれ! お前らなんなんだよ!」
やっとことで我に返った俺はまず目の前の少女にちょっと大人げない抗議の声を上げていた。


ワケのわからんものが増えてますます混乱するばかりの現状であるが、ひとつわかったことがある。


――子供がまた、増えた……


【交番前(F-10)/午前2時】
【高須竜児@とらドラ!】
 [状態]:健康。
 [道具]:基本支給品、ニューナンブ(残弾5発)@現実
 [標的]:考え中
 [思考]:1.ついてけないぞ……おう
     2.とりあえず保父さん的状況はなんとかしたい

【チルノ@東方project】
 [状態]:健康
 [道具]:基本支給品。バルディッシュ@魔法少女リリカルなのは
 [標的]:恋愛感情なし
 [思考]:1.面白そうなのでこいつ(竜児)についていく
      2.面白そうなことをさがす

【古手梨花@ひぐらしのなく頃に】
 [状態]:健康
 [道具]:基本支給品、詳細名簿(午前6時に解禁)
 [標的]:考え中
 [思考]:1.脱出したいとは思ってる
      2.とりあえず竜児に配慮してメンバーを分けようと考えている
 ※羽入(NPC)がついていますが、梨花以外には見えません

【犬神雅@ぱにぽに】
 [状態]:健康
 [道具]:基本支給品。たいやき@ToLOVEる
 [標的]:兄みたいな人
 [思考]:1.一人じゃ不安なので竜児についていく

【金色の闇@ToLOVEる】
 [状態]:健康
 [道具]:基本支給品、ランダム支給品
 [標的]:殆ど興味なし
 [思考]:1.雅のたいやきが欲しい
      2.高町なのはと同行

【高町なのは@魔法少女リリカルなのは】
 [状態]:健康
 [道具]:基本支給品、ランダム支給品
 [標的]:考え中
 [思考]:1.バルディッシュがいるならフェイトちゃんも……?
      2.フェイトちゃんたちを探したい




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