問題児
新庄・運切(しんじょう・さだぎり)は廃村で途方に暮れていた。
無論、このエキセントリックな企画のこともある。
(頭のねじが吹き飛んでる人って、UCAT以外にもいるんだね・・・)
自分の組織にも、あの司会者たちのような弾けた人間たちはいた。
60過ぎてもエロゲが日課の全部長や、自分が世界の中心だと言ってはばからない少年。
だから、こういったコスモ電波番組にも、ある程度理解は示せる。
またこういう人種か・・・的な意味で。
本当に問題なのは別のこと。
自分の性別。
新庄・運切は、昼は男、夜は女になるのだ。
原因は不明。物心ついた時からそうだった。
男でもなく女でもなく、女でもあり男でもある。
この恋愛ロワイアルにおいて、それは厄介過ぎる事情だった。
「こんなボクを、受け入れてくれる人なんか・・・」
一瞬、あの悪役の少年の顔がよぎる。
結局、彼に自分の秘密を伝えられないままだ。
もし、真実を教えていれば――――。
「・・デイパックを調べよう」
益体のない考えを打ち消すように言う。気分転換のつもりだったそれは、しかし意外なものを発見する。
「剣・・・? なんで、こんなの・・・」
その時、頭の中に声が響いた。
無論、このエキセントリックな企画のこともある。
(頭のねじが吹き飛んでる人って、UCAT以外にもいるんだね・・・)
自分の組織にも、あの司会者たちのような弾けた人間たちはいた。
60過ぎてもエロゲが日課の全部長や、自分が世界の中心だと言ってはばからない少年。
だから、こういったコスモ電波番組にも、ある程度理解は示せる。
またこういう人種か・・・的な意味で。
本当に問題なのは別のこと。
自分の性別。
新庄・運切は、昼は男、夜は女になるのだ。
原因は不明。物心ついた時からそうだった。
男でもなく女でもなく、女でもあり男でもある。
この恋愛ロワイアルにおいて、それは厄介過ぎる事情だった。
「こんなボクを、受け入れてくれる人なんか・・・」
一瞬、あの悪役の少年の顔がよぎる。
結局、彼に自分の秘密を伝えられないままだ。
もし、真実を教えていれば――――。
「・・デイパックを調べよう」
益体のない考えを打ち消すように言う。気分転換のつもりだったそれは、しかし意外なものを発見する。
「剣・・・? なんで、こんなの・・・」
その時、頭の中に声が響いた。
・――――名は力を与える
概念の発動だ。
「・・・これっ、2nd-G(セカンドギア)の!?」
あわてて説明書を見る。
『神剣十拳(しんけんとつか)。使用者の任意で、「名前が意味通りの力を持つ空間」を展開できます。この
ゲーム中に限り、その空間(概念空間)には誰でも出入りすることができます』
本来は、自分のいた世界の昭和公園の概念空間で、八叉を封印するために使用されているはずの武器。
そんなものを持ってこれるなんて。
この宇宙人たちはどれほどの力を持っているというのか。
「・・・でも、ボクが持っていても・・・」
新庄という姓(かばね)では、特殊能力は芽生えない。
下の名前である運切は、つまり「運命を切る」ということだが、抽象的過ぎる。
「風見」みたいな姓なら空を飛べたりできるのに・・・。
己に与えられた力と状況に、新庄はただ戸惑った。
「・・・これっ、2nd-G(セカンドギア)の!?」
あわてて説明書を見る。
『神剣十拳(しんけんとつか)。使用者の任意で、「名前が意味通りの力を持つ空間」を展開できます。この
ゲーム中に限り、その空間(概念空間)には誰でも出入りすることができます』
本来は、自分のいた世界の昭和公園の概念空間で、八叉を封印するために使用されているはずの武器。
そんなものを持ってこれるなんて。
この宇宙人たちはどれほどの力を持っているというのか。
「・・・でも、ボクが持っていても・・・」
新庄という姓(かばね)では、特殊能力は芽生えない。
下の名前である運切は、つまり「運命を切る」ということだが、抽象的過ぎる。
「風見」みたいな姓なら空を飛べたりできるのに・・・。
己に与えられた力と状況に、新庄はただ戸惑った。
【c-2/廃村/午前2時】
【新庄・運切(しんじょう・さだぎり)@終わりのクロニクル】
[状態]:健康、戸惑い、現在は女の体
[道具]:十拳(剣。数十~数百Mにわたって、名前の通りの力が備わる空間(概念空間)を作り出せる)
[標的]:なし、自分を受け入れてくれる人
[思考]:1:どうすればいいかわからない 2男でもあり女でもある自分が恋愛なんて・・・
※現作2巻の<上>終了後からの参戦です
※朝と夕方の5:30~6:00の間に性別が入れ替わります。
※現在廃村の一部に十拳の概念空間が展開されています。空間内では人間や武器などが名前の通りの力を発動できます。
また、固有名を持たない武器は大きく威力が減少し、人を傷つけられません。
概念空間に入った人は「・――――名は力を与える」という声を聞きます。声は聞いた本人の声で再生されます。
[状態]:健康、戸惑い、現在は女の体
[道具]:十拳(剣。数十~数百Mにわたって、名前の通りの力が備わる空間(概念空間)を作り出せる)
[標的]:なし、自分を受け入れてくれる人
[思考]:1:どうすればいいかわからない 2男でもあり女でもある自分が恋愛なんて・・・
※現作2巻の<上>終了後からの参戦です
※朝と夕方の5:30~6:00の間に性別が入れ替わります。
※現在廃村の一部に十拳の概念空間が展開されています。空間内では人間や武器などが名前の通りの力を発動できます。
また、固有名を持たない武器は大きく威力が減少し、人を傷つけられません。
概念空間に入った人は「・――――名は力を与える」という声を聞きます。声は聞いた本人の声で再生されます。