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人類史の始めからあったとされ、あらゆる人間が一生のうちに何度も経験し、無限の解釈を求めてきた夢。 学術的に考慮する余地があるのではないかと感じた田中は、現実と区別がつかなくなったあの夢のことを説明した。 あすさん「( -∀-)人 ナムー」 田中「そう…あのあすさんの姿は、私には死体にしか見えませんでした」 あすさん「フッカツダー!!(゚∀゚ )三 三( ゚∀゚)フッカツダー!!」 田中「はい。しかし完全な復活ではなく、全身がグチャグチャのままでした」 あすさん「(゚ξ∴д。)グヒャ」 仁岡「σ(゚∀゚ ∬オレはヽ( ゚∀゚)っ―(゚Д゚)→グサッ!!!」 田中「そう。仁岡も重傷を負わされて七転八倒していた…」 あの日、田中と仁岡とあすさんの3人が現実の同じ場所に居合わせて、殺傷事件に遭い、 その後ありえない展開となり、目が覚めてからも、いまだに夢であったということが信じられずにいる心境を、 田中は生々しく語った。 あすさん「もう一度、確認しておきますが…」 田中「はい」 あすさん「夢の始まりがどの段階だったのかさえ、わからないわけですね?」 田中「そうです。だから現実の出来事としか思えなくて……」 あすさん「今はどうですか?」 田中「今?」 あすさん「今のあなたの行動は、夢ですか?」 田中「そう言われると………確信がもてないけど……たぶん、現実…」 仁岡「現実だよ。間違いない。…って俺が言っても、ちゃんと伝わっているかわからないがな」 あすさん「あまり難しく考えないでください」 田中「…というと?」 あすさん「疲れているのでしょう」 田中「それは承知しているつもりです。だからゲームをして、ちょっとでも気を…」 あすさん「そうじゃないです」 田中「え?」 あすさん「ゲームで疲れているのではないですか?」 田中「まさか…………」 仁岡「俺も疲れるくらい夢中になってるからな。そうかもしれんぞ」 田中「いや、でも、しかし……」 あすさん「楽をしたいと思うのは人間だけではなく、動物や自然、物理学の法則にも当てはまるんですよ」 田中「ああ…そういいますね。この世の真理は怠け者であると…」 あすさん「ただ人間の場合、ちょっと複雑な問題になってきます」 田中「ほう…」 あすさん「楽をしようと思って、できるだけ抵抗のない道を進んでいったとします」 田中「はい」 あすさん「そのうち、楽をするための道を開拓していかなければならなくなります」 田中「あ…!」 あすさん「ちょっと考えてみればわかりますよね?」 田中「そ、そうか……! 楽をしようとするあまり、苦労していることになっているわけか…」 仁岡「わかるわかる。マビって疲れる要素が多いからな」 田中「でも、苦労した先の快楽というのもあるじゃないですか」 あすさん「結果はどうあっても、苦労を意識している時点で心理的にも肉体的にも負担がかかっているのです」 田中「ああ……」 あすさん「もちろん、ある程度の負担は必要です。もし地球上から重力がなくなれば、重さによる負担はゼロになるけれど、  全身の筋肉を維持できなくなるし、上下の感覚も失われてしまいますからね」 仁岡「それはそれで、適応した新しい生物が出てきそうだな」 あすさん「ゲームの場合、負担の基準を決めることができません。しいて言えば、その人自身が決めたことが基準になるでしょう」 田中「自分で目標を決めて、それに向かって進んでいくということ…?」 あすさん「それが理想ですけどね」 田中「でも、私にとっては負担が大きすぎる、と…」 あすさん「自分がやりたいと思っていることなのに、自分の許容範囲を超えてしまっているでしょう」 田中「……気がつかなかった……」 目からウロコが落ちるような思いをするのと同時に、田中には疑念も生まれた。 あすさんには夢の内容を細かく説明したのに、その一つ一つについては何も触れてくれないからである。 夢を解き明かすことができないのか、話せない理由があるのではないかと、田中は再び不信感を募らせた。 ----
人類史の始めからあったとされ、あらゆる人間が一生のうちに何度も経験し、無限の解釈を求めてきた夢。 学術的に考慮する余地があるのではないかと感じた田中は、現実と区別がつかなくなったあの夢のことを説明した。 あすさん「( -∀-)人 ナムー」 田中「そう…あのあすさんの姿は、私には死体にしか見えませんでした」 あすさん「フッカツダー!!(゚∀゚ )三 三( ゚∀゚)フッカツダー!!」 田中「はい。しかし完全な復活ではなく、全身がグチャグチャのままでした」 あすさん「(゚ξ∴д。)グヒャ」 仁岡「σ(゚∀゚ ∬オレはヽ( ゚∀゚)っ―(゚Д゚)→グサッ!!!」 田中「そう。仁岡も重傷を負わされて七転八倒していた…」 あの日、田中と仁岡とあすさんの3人が現実の同じ場所に居合わせて、殺傷事件に遭い、 その後ありえない展開となり、目が覚めてからも、いまだに夢であったということが信じられずにいる心境を、 田中は生々しく語った。 あすさん「もう一度、確認しておきますが…」 田中「はい」 あすさん「夢の始まりがどの段階だったのかさえ、わからないわけですね?」 田中「そうです。だから現実の出来事としか思えなくて……」 あすさん「今はどうですか?」 田中「今?」 あすさん「今のあなたの行動は、夢ですか?」 田中「そう言われると………確信がもてないけど……たぶん、現実…」 仁岡「現実だよ。間違いない。…って俺が言っても、ちゃんと伝わっているかわからないがな」 あすさん「あまり難しく考えないでください」 田中「…というと?」 あすさん「疲れているのでしょう」 田中「それは承知しているつもりです。だからゲームをして、ちょっとでも気を…」 あすさん「そうじゃないです」 田中「え?」 あすさん「ゲームで疲れているのではないですか?」 田中「まさか…………」 仁岡「俺も疲れるくらい夢中になってるからな。そうかもしれんぞ」 田中「いや、でも、しかし……」 あすさん「楽をしたいと思うのは人間だけではなく、動物や自然、物理学の法則にも当てはまるんですよ」 田中「ああ…そういいますね。この世の真理は怠け者であると…」 あすさん「ただ人間の場合、ちょっと複雑な問題になってきます」 田中「ほう…」 あすさん「楽をしようと思って、できるだけ抵抗のない道を進んでいったとします」 田中「はい」 あすさん「そのうち、楽をするための道を開拓していかなければならなくなります」 田中「あ…!」 あすさん「ちょっと考えてみればわかりますよね?」 田中「そ、そうか……! 楽をしようとするあまり、苦労していることになっているわけか…」 仁岡「わかるわかる。マビって疲れる要素が多いからな」 田中「でも、苦労した先の快楽というのもあるじゃないですか」 あすさん「結果はどうあっても、苦労を意識している時点で心理的にも肉体的にも負担がかかっているのです」 田中「ああ……」 あすさん「もちろん、ある程度の負担は必要です。もし地球上から重力がなくなれば、重さによる負担はゼロになるけれど、  全身の筋肉を維持できなくなるし、上下の感覚も失われてしまいますからね」 仁岡「それはそれで、適応した新しい生物が出てきそうだな」 あすさん「ゲームの場合、負担の基準を決めることができません。しいて言えば、その人自身が決めたことが基準になるのでしょうけど」 田中「自分で目標を決めて、それに向かって進んでいくということ…?」 あすさん「それが理想ですけどね」 田中「でも、私にとっては負担が大きすぎる、と…」 あすさん「自分がやりたいと思っていることなのに、自分の許容範囲を超えてしまっているでしょう」 田中「……気がつかなかった……」 目からウロコが落ちるような思いをするのと同時に、田中には疑念も生まれた。 あすさんには夢の内容を細かく説明したのに、その一つ一つについては何も触れてくれないからである。 夢を解き明かすことができないのか、話せない理由があるのではないかと、田中は再び不信感を募らせた。 ----

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