「ドクターあすさん3」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

ドクターあすさん3」(2009/08/24 (月) 11:36:40) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

「私は研修医なんかじゃない…。ただ医者になりたいだけの人間だ…」 田中信一の正体は医師ではなく、大学の医学部に通っているだけの青年であった。 田中「あの子を助けたのは私じゃない……。本当はあすさんが……」 田中「クソッ……! あれが激励だと…。私を見下したような言い方をしやがって…。  いや………違う……。私がダメなんだ……。大学にだって、たまたま運よく入れただけ…。  ここで私は何をどうしたいと思っていたんだ…? 私は勉強などしたくない、嫌だ……」 田中は悩んでいた。 大学で特に何かをするわけでもなく、今の自分について悩んでいた。 肩書きが立派そうで、自分にもそれなりの興味があり、周りの人から賞賛されるであろう 「医師」という立場を勝手に名乗ったことにより、悩みは悪循環に陥っていたのである。 田中「私は…あの子と母親をだましたも同然だ…。でも……今さらどうすればいいんだ…。  もう…考えるのはやめよう…。無事でよかったんだ。これでいいんだ」 田中「あすさんは何なんだ………。私はあいつが怖い……。初対面で恐怖を覚えた……。  あのときあいつに会っていなければ……。私が興味本位で診療所なんかに行かなければ…。  私は…私は…私は……! 人を一人救うこともできやしない! 自分も救えないんだ!!」 「違うよ、おじちゃんはぼくを助けてくれたよ」 田中「………え………」 たかし「おじちゃん、あのときはありがとう。ぼく、おじちゃんに助けてもらったよ」 田中「たかしくん……」 大学のトイレで頭を抱えていた田中のもとへ、あのときの男の子が訪れた。 田中「たかしくん……。私は……」 たかし「これからもお仕事がんばってね」 田中「あ、ああ……。ありがとう。たかしくん……」 たかし「じゃ、さようなら」 田中「たかしくん…。私はおじちゃんじゃない…。お兄さんと呼んでくれ…」 「違うよ、おじちゃんはお兄さんだよwwww」 田中「………は?????」 仁岡「こんなところで何やってんだよwww」 田中「……見りゃわかるだろ。しっこだよ」 仁岡「ほぉ。今の男の子が、お前の助けた子なんだな」 田中「…あ、ああ、そうだよ」 仁岡「はぁ~。どうやら田中に一歩リードされたな」 田中「…ま、まあな」 仁岡「小児科医でも目指してみるかぁ」 田中「まだわからないよ…」 仁岡「お互い頑張ろうぜ。な!」 田中「お、おぅ」 田中は、同志である仁岡にも本当のことを話せなかった。 田中「ありがとう、、、か…。人から感謝されるのって、悪い気はしないんだよな…」 田中「案外、このままうまくいったりして……。……なんてな……」 田中「……そうだ……。この際、あすさんに会っておこう……」 田中は、あすさんと最後に会った公衆便所へ向かった。 ----

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
人気記事ランキング
目安箱バナー