あすさんの家庭教師30 - やさしさの半分


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明海たちを乗せた大型熱気球が樽帝院病院の屋上に着陸すると、
病院の関係者たちは非常に驚いた様子で見にやってきた。


教師が病院側に事情を説明すると、重症の女子生徒と明海が最初に運ばれていった。


看護士「そちらの方も足を怪我されましたか?」
牛岡「え、ええ……足をくじいてしまって…いてて…」
教師「あと手や足を骨折したかもしれない生徒たちと……先生です」
看護士「動けない方から順番に処置室まで運びます。……先生は自力で来られます…よね?」
牛岡「あ、はい…なんとか…」

こうして全員が無事、病院で処置を受けることができた。


低体温で危篤状態だった女子生徒は意識を取り戻し、食事をすることもできるようになった。
足を骨折した男子生徒は軽傷で、他の生徒と牛岡も簡単な処置で済んだ。

しかし明海の右手の負傷は想像以上に大きく、化膿の恐れがあるため入院を余儀なくされた。




明海が大怪我のため入院するという連絡はすぐに自宅へ伝えられた。




そのころあすさんは、ゆうべの作業の続きを行うためにネットカフェへ向かっているところであった。


執事「あぁーーすぅーーぴぃーーりぃーーんーーさーーまーーーぁぁぁぁ!!!!!」
あすさん「うおおお!?」
執事「たっ…たったったっ…大変でございます!!!お…お…お嬢さまが!!!!!!!」
あすさん「明海が?」
執事「たった今、病院から連絡が入りまして……!」
あすさん「病院?」
執事「右手に大怪我をされて……入院の必要があるということでございます!」
あすさん「なんだって!?いったい何があった!?」

ネットカフェに入る手前であすさんは振り返り、執事から詳しい事情を聞くことになった。

執事「はい…。昨夜からの猛烈な寒波の影響で校舎が凍結し、それにお触れになって大怪我を負われたとのことです…」
あすさん「そういえば昨日、温泉に入ったときに雪が降っていたが……」
執事「お嬢さまの学校から先の地域は大雪で、交通が麻痺し、大渋滞になっているようであります……」
あすさん「…じゃあ、さっき見えた熱気球は…」
執事「はい。お嬢さまの機転により、救急車では間に合わないということで熱気球にお乗りになったようでございます…」
あすさん「……これから病院へ行くことができるか……」
執事「はい……。わたくしもいても立ってもいられません………」
あすさん「しかし…地上がそんな渋滞では……」
執事「ヘリコプターを出動させます」

あすさんと執事は急いで屋上のヘリポートへ向かった。



それと同じころ、教師と養護教諭が学校に報告するため、熱気球が病院の屋上から飛び立った。


明海は右手の負傷のため微熱を出してしまい、点滴をつながれて病室のベッドで寝ている。


明海「…助けてくれて…どうもありがとう…」
男子生徒「いえいえ、お礼なんていいよ…。無事で本当によかった」
明海「…あ、あの…」
男子生徒「喉が渇いた? 水ならここに」
明海「えっと…」
男子生徒「傷が痛む?」
明海「…名前…なんて呼べば……?」
男子生徒「あ、ごめん。自己紹介が遅れたね。僕は1年1組の馬塲凛。よろしくね」
明海「…バファリン…?」
凛「あはは。よくそう呼ばれてるよ~」
明海「ばばりんくん……」
凛「凛でいいよ」
明海「そっか。半分がやさしさでできている凛…?」
凛「やさしさかどうかは、わかんないけどね~」
明海「あたしは4組の相葉明海」
凛「相葉さん」
明海「アイバって呼ばないで…あいつムカつくから…」
凛「そっか…。明海さんがムカつく人がいるんだね……」
明海「ほんとにひどいやつなんだから~~」
凛「ああ、明海さん、あまり悪口を言わないほうがいいよ…」
明海「あいつ人じゃないから!」
凛「そんなこと言っちゃいけないよ…」
明海「いや、アイバってゲームのキャラのことだから!」
凛「なぁ~んだ、そうなんだ~~」
明海「あたしのことすごいなんて思ってないくせに、“明海さん、すごいです!最高です!”って定型文をしゃべるんだよ~」
凛「あはははは…ゲームだもんね。仕方ないよ~」
明海「ほかにもね、どうでもいい玉を集めさせたり、燃やしているわけでもないのに薪を切ってこいとか言うの」
凛「へぇ~! 面白そうなゲームだね。もっと聞かせてよ」


明海は自分の怪我を忘れるくらい元気になり、マビノギのことを凛に熱心に話した。





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