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意図して似せる

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「似せて描ける」こと自体がきわめて重要である。

どのような絵でも「オリジナルです」と主張することはできるが、はたして…?


誰しも好きな漫画家や絵描きによるキャラクターのいくつかがあることだろう。

どういった形であれ、キャラクターに「似せて描ける」というのは、
それ自体が「観察力」と「画力」の両方を反映している証拠であり、
絵を描く素質が十分にあることを示している。

大切なのは「意図して似せる」ことであり、「実態のないもの」を描くことではない。

この違いは、前者が「似せようとして似る」のに対し、
後者は「私の知らない世界を描きました」というところにある。

決して「盗作」とか「パクり」「二番煎じ」を勧めているのではない。

他人の著作物であるキャラクターなどを練習のために描いたり、
いわゆる「同人」として認められている範囲で活動したりするのはよいが、
それを「自分のオリジナルです」と主張するのはいけない。

「似せる」こと自体が悪いのではない。

この世に真の「オリジナル」は存在し得ない。

どのような創作も、すべては「初めにモデルありき」である。


たとえば「人物画」を描くとしよう。

「人物」とは「人間」であり「ヒト」のことである。

それは「オリジナル」ではなく、もともと「ヒト」という動物として昔から存在しているものである。

以前から存在しているものを絵に描くのであるから、
結局のところ「二次創作」ということになる。

にもかかわらず大半の人物画は「オリジナル」である。

なぜだろうか。

描く人によって「観察」の仕方が異なっているからだ。

「似せよう」という注意力や努力を払う部分も人それぞれ違うだろう。

また、描く道具やその扱い方もみな一人ずつ違うのが当然である。

その結果、誰が描いても「オリジナル」な絵が完成するわけなのだ。

しかしそれが「Aさん」を描いたものであれば、すべての絵は「Aさん」を表している。

描いたはずのない「Bさん」になることは決してないのである。

ドラえもんはその歌の中で「ネコ型ロボット」であるといわれており、
ピカチュウは「ネズミ」が原型となっている。

ドラえもんは「ネコ」、ピカチュウは「ネズミ」をデフォルメしたキャラクターなのである。

デフォルメというのは絵画のモチーフを「誇張」したり「強調」したりして表現する技法のひとつ。
言葉で説明すると難しく聞こえるが、ようするに写実的な表現ではなくて
細部を思い切って省略し、特徴的な部分のみをとらえて描くことである。
漫画やアニメではごく普通の表現方法なので、あえて「デフォルメ」という用語を使うと
混乱を招くかもしれないが、知っておいて損はない。

ここで覚えておいてもらいたいのは、

描く対象をしっかり把握するように努めること

何の脈絡もなく線や図形を殴り書きするのではないこと

絵は、描く過程も、「言葉」では説明できない状況があるということ

である。

言葉でうまく表現できないからといってあきらめてはいけない。

言葉で表現できない部分を表現するものこそ「絵」だからだ。

漫画から「絵」を隠し、フキダシのセリフだけを読んでみたらどうなるだろうか。

アニメから「映像」を隠し、スピーカーから聞こえてくる音声だけに耳を傾けたらどうなるだろうか。

自分の好きな漫画やアニメのワンシーンであれば、絵の部分を遮断したとしても
どういう情景かを想像することは難しくないはずである。

想像できるというのは、もはや言うまでもなく、あなたがその場面を知っているからだ。

「知っている」のは「似せる」ための第一歩なのである。




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