高血圧症


病態

 正常範囲以上の血圧が持続している状態。その結果、心不全や腎不全などの臓器障害が起こりやすくなっている。
 治療の基本は生活習慣の改善(食塩摂取制限、減量、運動、禁煙など)だが、臓器障害を防ぐために、薬物を用いて血圧をコントロールすることも重要である。
  • 分類
①本態性高血圧症(成因不明)
②二次性高血圧症(腎性高血圧、褐色細胞腫によるもの)

  • 範囲
+ ...
①至適血圧       (MAX<120mmHg & min<80mmHg)
②正常血圧       (MAX<130mmHg & min<85mmHg)
③正常高値血圧     (MAX130~139mmHg or min85~89mmHg)
④軽症高血圧      (MAX140~159mmHg or min90~99mmHg)
⑤中等症高血圧     (MAX160~179mmHg or min100~109mmHg)
⑥重症高血圧      (MAX≧180mmHg or min≧110mmHg)
⑦収縮期高血圧     (MAX≧140mmHg & min<90mmHg)
⑧家庭血圧における高血圧(MAX≧135mmHg or min≧85mmHg)

  • リスク



治療

 目的は、血圧を下げて、高血圧の持続による心血管系の病変を抑制すること。


使用目的

①循環血液量を減らす ⇒ 利尿薬
②心筋収縮性・心拍数を低下させる ⇒ β遮断薬
③抵抗血管を拡張させる ⇒ いろいろ

種類

①腎尿細管の再吸収を阻害
  ・利尿薬
  ⇒循環血液量を下げる(腎)

②交感神経抑制
  ・アドレナリンα1受容体遮断薬
  ⇒血管:抵抗血管拡張
  ・アドレナリンβ1受容体遮断薬
  ⇒心臓:心筋収縮性心拍数低下
  ⇒腎臓:レニン分泌低下
  ・アドレナリンα2受容体刺激薬
  ⇒中枢:交感神経活性低下
+ ...
 ・心臓の交感神経受容体はアドレナリンβ1受容体(興奮)
 ・冠動脈(血管平滑筋)の受容体はα1(収縮)、β2(拡張)

③レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系抑制
  ・アンギオテンシン変換酵素阻害薬
  ・アンギオテンシンⅡ受容体遮断薬
  ⇒抵抗血管拡張

④血管平滑筋へのCa2+流入を阻害
  ・カルシウムチャネル遮断薬
  ⇒抵抗血管拡張

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最終更新:2007年12月04日 22:49