ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (ピエール・デュ・リュオー)

「ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (ピエール・デュ・リュオー)」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (ピエール・デュ・リュオー)」(2010/07/07 (水) 22:47:50) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

 『ミシェル・ノストラダムス師の予言集』は1628年から1630年頃にトロワのピエール・デュ・リュオーによっても出版された。 #ref(1628ruau.PNG) 【画像】左から順に第一部、第二部、付録の扉((画像の出典:[[http://www.propheties.it/]].画像は調整させていただいた。)) *正式名 第一部 -Les Propheties de M. Michel Nostradamus. --Reueues & corigées sur la coppie Imprimee à Lyon par Benoist Rigaud.1568. --A Troyes, Par Pierre Du Ruau, ruë nostre Dame. -ミシェル・ノストラダムス師の予言集 --1568年にリヨンで出されたブノワ・リゴーの版に基づき校正・改訂された版 --トロワにて、ノートル・ダム通りのピエール・デュ・リュオーによる。 第二部 -Les Propheties de M. Michel Nostradamus. --Centuries VIII.IX.X. Qui n'auoient esté premierement Imprimees : & sont en la mesme edition de 1568. -ミシェル・ノストラダムス師の予言集 --初版では印刷されず、1568年になって刊行された百詩篇第八・九・十巻 付録 -Recueil des Propheties et Revelations, tant Anciennes que Modernes. --Contenant un sommaire des Revelations de Saincte Brigide, S. Cyrille, & plusieurs autres Saincts & religieux personnages : nouvellement reveuës & corrigées. --Et de nouveau augmentees outre les precedentes impressions. --A Troyes, Par Pierre Du Ruau demeurant en la ruë nostre Dame. -古今の預言と啓示の集成 --新たに改訂・校正された聖ビルギッタ、聖キュリロス、その他多くの聖者たちや敬虔な人々に下った啓示の概要を含む。 --そして従来の諸版をこえて新たに増補された。 --トロワにて、ノートルダム通りに住むピエール・デュ・リュオーによる。  第一部の扉に「ミシェル・ノスタダムス」(Michel Nostadamus)と書かれている伝本もある。 *内容  『予言集』第一部として、第一序文(セザールへの手紙)、百詩篇第1巻から第5巻、第6巻([[補遺篇の100番>百詩篇第6巻100番]]を含む)、第7巻(正編の42篇と73番以降の4篇)が収録されている。第7巻については、ごく一部の伝本に特殊な[[43番>百詩篇第7巻43番bis]]も収録されている。  第二部として第二序文(アンリ2世への手紙)、百詩篇第8巻(補遺篇の6篇を含む)、第9巻、第10巻(補遺篇を含む101篇)、第11巻(2篇)、第12巻(11篇)が収録されている。この版は予兆詩と六行詩でもそれぞれ表紙を設けて区切っている。  最後に付録である聖人達の預言集が収められている。 **コメント  原文の特色は[[1605年版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1605年)]]や[[1649年ごろの偽1568年版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1649年頃の偽版)]]などと強い類似性を持つ。誤植の数は若干少ない印象もあるが、「ノスタダムス」などと書名すら誤る版なので、五十歩百歩といえるだろう。  付録は1611年ピエール・シュヴィヨ版と同じもので、[[ノストラダムス2世]]の著作 『[[聖ビルギッタ、聖キュリロスや他の多くの聖者たちや敬虔な人々の啓示と驚くべき預言の集成>Recueil des revelations et propheties merveilleuses de saincte Brigide]]』 を流用したものである。 *刊行年  扉に記載されていないが、ピエール・デュ・リュオーの確実な活動時期が非常に狭いため、1625年から1634年の間に絞ることができる。[[ミシェル・ショマラ]]は1628年頃とし、[[ロベール・ブナズラ]]は1630年頃としているが、大差はないだろう((Chomarat [1989] no. 188 & 188bis, Benazra [1990] pp.191-194))。  なお、かつて[[カール・フォン・クリンコヴシュトレム]]は、[[1605年版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1605年)]]との表題の一致から1605年頃と推測していた。それについて[[エドガー・レオニ]]は一応支持したものの、デュ・リュオーの活動時期と離れていることを指摘していた((Klinckowstroem [1913], Leoni [1961]))。  ほかに1568年版としても、しばしば引き合いに出される。だが、扉に書かれているのは「1568年版を改訂した」ということであって1568年に出されたと述べているわけではない。 *所蔵先 扉が「ノストラダムス」か「ノスタダムス」かで分類した。 -「ノストラダムス」 --フランス国立図書館*、マザラン図書館*、トロワ市立図書館*、リヨン市立図書館ショマラ文庫、ラロシェル市立図書館、トゥルーズ市立図書館、モスクワ市立図書館 --かつて[[ダニエル・ルソ]]も私蔵していた。ルソの旧蔵書とマザラン図書館の蔵書には、上述の[[特殊な第7巻43番>百詩篇第7巻43番bis]]が収録されている。 -- *印の伝本には「付録」が含まれていない。 -「ノスタダムス」 --フランス国立図書館、アミアン市立図書館、トロワ市立図書館、トゥルーズ市立図書館、リヨン市立図書館、ポワチエ市立図書館、カーンMBA、アルスナル図書館、サント・ジュヌヴィエーヴ図書館、[[ポール・アルボー博物館]]、ポルトガル国立図書館、ブリュッセル王立図書館、京都外国語大学 --かつてダニエル・ルソはこちらの版も私蔵していた。 *復刻版  1943年にブエノスアイレスのアルゼンチン国立図書館が影印版を出版したことがある(→[[Les Prophéties de M.Michel Nostradamus (Biblioteca Nacional)]])。復刻されたのは「ノスタダムス」の方である。 ---- #comment
 『ミシェル・ノストラダムス師の予言集』は1628年から1630年頃にトロワのピエール・デュ・リュオーによっても出版された。 #ref(1628ruau.PNG) 【画像】左から順に第一部、第二部、付録の扉((画像の出典:[[http://www.propheties.it/]].画像は調整させていただいた。)) *正式名 第一部 -Les Propheties de M. Michel Nostradamus. --Reueues & corigées sur la coppie Imprimee à Lyon par Benoist Rigaud.1568. --A Troyes, Par Pierre Du Ruau, ruë nostre Dame. -ミシェル・ノストラダムス師の予言集 --1568年にリヨンで出されたブノワ・リゴーの版に基づき校正・改訂された版 --トロワにて、ノートル・ダム通りのピエール・デュ・リュオーによる。 第二部 -Les Propheties de M. Michel Nostradamus. --Centuries VIII.IX.X. Qui n'auoient esté premierement Imprimees : & sont en la mesme edition de 1568. -ミシェル・ノストラダムス師の予言集 --初版では印刷されず、1568年になって刊行された百詩篇第八・九・十巻 付録 -Recueil des Propheties et Revelations, tant Anciennes que Modernes. --Contenant un sommaire des Revelations de Saincte Brigide, S. Cyrille, & plusieurs autres Saincts & religieux personnages : nouvellement reveuës & corrigées. --Et de nouveau augmentees outre les precedentes impressions. --A Troyes, Par Pierre Du Ruau demeurant en la ruë nostre Dame. -古今の預言と啓示の集成 --新たに改訂・校正された聖ビルギッタ、聖キュリロス、その他多くの聖者たちや敬虔な人々に下った啓示の概要を含む。 --そして従来の諸版をこえて新たに増補された。 --トロワにて、ノートルダム通りに住むピエール・デュ・リュオーによる。  第一部の扉に「ミシェル・ノスタダムス」(Michel Nostadamus)と書かれている伝本もある。 *内容  『予言集』第一部として、第一序文(セザールへの手紙)、百詩篇第1巻から第5巻、第6巻([[補遺篇の100番>百詩篇第6巻100番]]を含む)、第7巻(正編の42篇と73番以降の4篇)が収録されている。第7巻については、ごく一部の伝本に特殊な[[43番>百詩篇第7巻43番bis]]も収録されている。  第二部として第二序文(アンリ2世への手紙)、百詩篇第8巻(補遺篇の6篇を含む)、第9巻、第10巻(補遺篇を含む101篇)、第11巻(2篇)、第12巻(11篇)が収録されている。この版は予兆詩と六行詩でもそれぞれ表紙を設けて区切っている。  最後に付録である聖人達の預言集が収められている。 **コメント  原文の特色は[[1605年版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1605年)]]や[[1649年ごろの偽1568年版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1649年頃の偽版)]]などと強い類似性を持つ。誤植の数は若干少ない印象もあるが、「ノスタダムス」などと書名すら誤る版なので、五十歩百歩といえるだろう。  付録は1611年ピエール・シュヴィヨ版と同じもので、[[ノストラダムス2世]]の著作 『[[聖ビルギッタ、聖キュリロスや他の多くの聖者たちや敬虔な人々の啓示と驚くべき預言の集成>Recueil des revelations et propheties merveilleuses de saincte Brigide]]』 を流用したものである。 *刊行年  扉に記載されていないが、ピエール・デュ・リュオーの確実な活動時期が非常に狭いため、1625年から1634年の間に絞ることができる。[[ミシェル・ショマラ]]は1628年頃とし、[[ロベール・ブナズラ]]は1630年頃としているが、大差はないだろう((Chomarat [1989] no. 188 & 188bis, Benazra [1990] pp.191-194))。  なお、かつて[[カール・フォン・クリンコフシュトレム]]は、[[1605年版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1605年)]]との表題の一致から1605年頃と推測していた。それについて[[エドガー・レオニ]]は一応支持したものの、デュ・リュオーの活動時期と離れていることを指摘していた((Klinckowstroem [1913], Leoni [1961]))。  ほかに1568年版としても、しばしば引き合いに出される。だが、扉に書かれているのは「1568年版を改訂した」ということであって1568年に出されたと述べているわけではない。 *所蔵先 扉が「ノストラダムス」か「ノスタダムス」かで分類した。 -「ノストラダムス」 --フランス国立図書館*、マザラン図書館*、トロワ市立図書館*、リヨン市立図書館ショマラ文庫、ラロシェル市立図書館、トゥルーズ市立図書館、モスクワ市立図書館 --かつて[[ダニエル・ルソ]]も私蔵していた。ルソの旧蔵書とマザラン図書館の蔵書には、上述の[[特殊な第7巻43番>百詩篇第7巻43番bis]]が収録されている。 -- *印の伝本には「付録」が含まれていない。 -「ノスタダムス」 --フランス国立図書館、アミアン市立図書館、トロワ市立図書館、トゥルーズ市立図書館、リヨン市立図書館、ポワチエ市立図書館、カーンMBA、アルスナル図書館、サント・ジュヌヴィエーヴ図書館、[[ポール・アルボー博物館]]、ポルトガル国立図書館、ブリュッセル王立図書館、京都外国語大学 --かつてダニエル・ルソはこちらの版も私蔵していた。 *復刻版  1943年にブエノスアイレスのアルゼンチン国立図書館が影印版を出版したことがある(→[[Les Prophéties de M.Michel Nostradamus (Biblioteca Nacional)]])。復刻されたのは「ノスタダムス」の方である。 ---- #comment

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: