contrade

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 &bold(){contrade} はプロヴァンス語 contrada (地方)のフランス語化。[[エドガー・レオニ]]、[[ピエール・ブランダムール]]、[[ジャン=ポール・クレベール]]が指摘している((Leoni [1961], Brind’Amour [1996], Clébert [2003]))。プロヴァンス語はもとより、現代イタリア語にも同系列の contrada という語がある。  [[アナトール・ル・ペルチエ]]は古フランス語で「地方」の意味としていたが、LAF には載っていない。[[マリニー・ローズ]]は contrée の原初の形としていた。語源などには触れていないが、[[ベルナール・シュヴィニャール]]、[[ブリューノ・プテ=ジラール]]も同じ立場である。[[テオフィル・ド・ガランシエール]]の英訳でも Countries があてられている((Le Pelletier [1867b], Rose [2002c], Chevignard [1999], Petey-Girard [2003], Garencieres [1672]))。  いずれにしても、語学的な素養のある論者たちは一致して「地方」(région, contrée)の意味としている。    それに対し、日本人論者たちは似たような綴りの単語に引きつけて「中心」(高橋良典)、「伝染病」([[加治木義博]])、「物語」(ミカエル・ヒロサキ)などとめいめい勝手な訳語を当ててきたことは[[山本弘]]が指摘したとおりだが((山本『トンデモノストラダムス本の世界』文庫版、p.378))、国際的に見たときにはきわめて特異な現象であることを確認しておきたい。なお、山本は[[ロバーツの邦訳書>ノストラダムス大予言原典・諸世紀]]で「都市」と訳されていることをもとに、[[ヘンリー・C・ロバーツ]]が cité に引きつけて曲解したと推測していたが、原書ではきちんと countries と英訳されている。 *登場箇所 -[[百詩篇第1巻69番]] -[[百詩篇第3巻20番]] -[[百詩篇第5巻55番]] -[[予兆詩第145番]](旧134番) ---- #comment
 &bold(){contrade} はプロヴァンス語 contrada (地方)のフランス語化。  [[エドガー・レオニ]]、[[ピエール・ブランダムール]]、[[ジャン=ポール・クレベール]]が指摘している((Leoni [1961], Brind’Amour [1996], Clébert [2003]))。  プロヴァンス語はもとより、現代イタリア語にも同系列の contrada という語がある。  [[アナトール・ル・ペルチエ]]は古フランス語で「地方」の意味としていたが、LAF には載っていない。[[マリニー・ローズ]]は contrée の原初の形としていた。  語源などには触れていないが、[[ベルナール・シュヴィニャール]]、[[ブリューノ・プテ=ジラール]]も同じ立場である。[[テオフィル・ド・ガランシエール]]の英訳でも Countries があてられている((Le Pelletier [1867b], Rose [2002c], Chevignard [1999], Petey-Girard [2003], Garencieres [1672]))。  いずれにしても、語学的な素養のある論者たちは一致して「地方」(région, contrée)の意味としている。    それに対し、日本人論者たちは似たような綴りの単語に引きつけて「中心」(高橋良典)、「伝染病」([[加治木義博]])、「物語」(ミカエル・ヒロサキ)などとめいめい勝手な訳語を当ててきたことは[[山本弘]]が指摘したとおりだが((山本『トンデモノストラダムス本の世界』文庫版、p.378))、国際的に見たときにはきわめて特異な現象であることを確認しておきたい。  なお、山本は[[ロバーツの邦訳書>ノストラダムス大予言原典・諸世紀]]で「都市」と訳されていることをもとに、[[ヘンリー・C・ロバーツ]]が cité に引きつけて曲解したと推測していたが、原書ではきちんと countries と英訳されている。 *登場箇所 -[[詩百篇第1巻69番]] -[[詩百篇第3巻20番>百詩篇第3巻20番]] -[[詩百篇第5巻55番>百詩篇第5巻55番]] -[[予兆詩第145番]](旧134番) ---- ※記事へのお問い合わせ等がある場合、最上部のタブの「ツール」>「管理者に連絡」をご活用ください。

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