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予兆詩第154番 この年の終わり(La Fin de L'An.)
*原文
Un triste estat sera, tous estats & des sectes,
Entre freres & sœurs inimitié discorde,
Thresors & libertez, plus apparents les testes,
Seichresse l'esté&sup(){1}, mourir ceci à corde. ((原文は Chevignard [1999] p.190 による。))
**異文
(1) l'esté : l'Esté &italic(){HR}
(注記1)この詩の初出である『[[1567年向けの暦>ALMANACH POVR L'AN M.D.LXVII.]]』は現存していないが、[[エクトール・リゴー]]のメモは残っている。
(注記2)[[ジャン=エメ・ド・シャヴィニー]]の手稿『[[散文予兆集成>Recueil des Presages Prosaiques de M. Michel de Nostredame]]』にも収録されているが、状態が悪く参照は困難な状況である。ゆえに上で底本とされたのはリゴーのメモである。
*日本語訳
全ての身分と幾つかの党派に悲惨な状態が存するだろう。
兄弟姉妹の間で不和と反目。
宝と特権、頭数はより明確になる。
夏は乾燥し、その者は紐で死ぬ。
**訳について
liberté は複数だと「特権、(税などの)免除」の意味になるのでそう訳した。素直に「自由」と訳してもよいのかもしれない。
*信奉者側の見解
[[ジャン=エメ・ド・シャヴィニー]]は手稿の欄外注の中で、4行目をノストラダムスの死と結び付けていた((cf. Chevignard [1999]))。
*その他
初出の暦書では、この詩の後に、最後を締めくくる以下のような寸言が存在していたという。
NON PLUS
MOURIR CELUY QUI CECI BIEN ACCORDE.
予兆詩を通してみていただけば分かるように、年の冒頭に概要をまとめるケースはいくつもあるが、「年の終わり」と題する詩篇が掲載された暦書は他に存在しない。
死期が近いことを悟って何か特殊な形式にしようと考えたものなのかもしれない。
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