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&bold(){メス}(Metz [mεs])はモーゼル県の県庁所在地。日本では&bold(){メッス}、&bold(){メッツ}とも表記される。
*歴史
古代の名称はディウォドゥルム(Divodurum)で、「神の砦」を意味した。メスはモーゼル川とセイユ川の合流点に位置し、ディウォドゥルムはケルト語の「二つの川」に由来するという異説もある。
中世初期にはケルト人のマトリキ族の中心都市となっていたことから、メディオマトリキ(Mediomatrici, マトリキ人の中心地)と呼ばれるようになり、後年これが縮約されてメティス(Mettis)となり、さらに転訛して現在名のメスになった((DNLF, 牧 [1989]))。
古代ローマ時代からの交通の要衝で、当時の水道橋や円形闘技場の遺跡が残る。
16世紀前半には神聖ローマ帝国内の自由都市だった。しかし、1552年にトゥール、ヴェルダンの二つの司教区とともにフランスが占拠し、この領有はカトー=カンブレジの和約でも黙認された。
普仏戦争後に一時ドイツ領となりヨーロッパ屈指の要塞都市としての体裁が整えられたが、第一次世界大戦を経てフランスが奪還した。第二次世界大戦時にもドイツに占領されたが、戦後再びフランス領となっている。現在は製鉄業がさかんである((以上、『ミシュラングリーンガイド・フランス』、『コンサイス外国地名事典』第3版))。
*ノストラダムス関連
ノストラダムス自身がメスに赴いたという記録は確認できない。ただし、上記の三司教区奪還事件は1552年のことであり、フランスの国境線に関わる情勢として当時話題になっていたことだろう。
『予言集』では[[百詩篇第10巻7番]]でのみ言及が見られる。
メスでのノストラダムス関連書の出版は、1695年の[[『予言集』メス版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (フランソワ・ブシャール、1695年)]]だけである。
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