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[[ミシェル・ノストラダムス師の予言集]]の&bold(){詩百篇第7巻}(&bold(){百詩篇第7巻})は、本来は42篇の四行詩で構成されていた。現在確認できる範囲内では、[[1557年9月6日版予言集>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1557年)]]で初めて公刊された。
第8巻以降が本物である場合、第7巻が42番で途切れているのは不自然である。この点は、[[ミシェル・ショマラ]]や[[ブリューノ・プテ=ジラール]]が第8巻以降を偽作と判断する根拠にもなっている。
58篇の欠落は、そこに様々な偽作が追加される原因にもなった。補遺篇のうち、42番から44番までの番号を持つものは、いずれも17世紀になって追加されたものである。
72番以降の番号を持つ補遺篇は[[1561年頃の海賊版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1561年)]]で初登場したものだが、本来は1561年向けの予兆詩である。ノストラダムスの予兆詩が土台になっているという意味では偽の予言詩とは言えないが、詩百篇(百詩篇)としては偽物である。
第7巻後半への怪しげな詩篇の追加は、[[ネッド・ハリー]]のように数は少ないが現代でもやろうとする者はいる。
20世紀以降には、[[ジョン・ガードナー]]『[[裏切りのノストラダムス]]』や[[マリオ・レディング]]『[[ノストラダムス 封印された予言詩]]』などのように、第7巻の欠落をストーリーに取り込んだ小説も登場している。
*翻訳
以下に詩百篇第7巻の全42篇+補遺篇の翻訳を提供する。
詩番号にリンクが貼ってあるものは、別ページに解説を用意してある。ただし、&color(red){詩番号の隣の*にリンクが貼ってある場合は、当面、非公開なのでご理解いただきたい。}
リンク先の原文のうち、正篇の底本は 1557U だが、補遺篇については17世紀のいくつかの版を底本にしている(各詩篇の記事に明記)。
訳文はいずれも不断の見直しを必要とする仮訳だが、とりわけ解説を作成していない詩については、今後の詳細な分析の中で、主として採用する訳文が大きく変更される可能性があることを、あらかじめご承知おきいただきたい。
( )は言葉を補ったもの、〔 〕は難読語の読み、〔= 〕は簡略な語注を指す。
[[1>百詩篇第7巻1番]]
宝の櫃はアキレスによって欺かれ、
子孫たちには四角いものと認識される。
王家の行為で説明が知られるだろう。
人々の請願で吊るされた体が目撃される。
[[2>百詩篇第7巻2番]]
開かれた[[マルス]]に際し、[[アルル]]は戦争を与えないだろう。
夜に兵士たちは驚かされるだろう。
黒き者と白き者は藍色になって地面に隠される。
偽りの口実のもと、裏切り者たちは暴かれ、鐘が鳴る。
[[3>百詩篇第7巻3番]]
フランスの海戦の勝利の後、
― バルキノ人、サラ人、[[フォカエア人]] ―
黄金の貨幣、鉄床は大包みに仕舞われ、
プトロンの人々がその欺瞞に加わるだろう。
4
ラングルの公爵はドールで攻囲される、
オータンとリヨネーの出身者に伴われて。
ジュネーヴとアウクスブルクはミランドーラの人々と結びつき、
アンコーナの人々に対抗して山々を越える。
5
卓上にぶどう酒がこぼれるだろう。
第三の者は彼が要求する婦人を持たないだろう。
パルマの黒い者から二度くだされる。
ペルージャはピサに、彼が思うことをするだろう。
[[6>百詩篇第7巻6番]]
[[ナポリ]]、[[パレルモ]]、[[シチリア>シチリア島]]全体が、
[[バルバロイ]]の手によって無人になるだろう。
[[コルシカ>コルシカ島]]、[[サレルノ]]と[[サルデーニャの島>サルデーニャ島]]では、
[[飢餓、悪疫、戦争>災厄の三要素]]が。災厄の終焉が求められる。
[[7>百詩篇第7巻7番]]
偉大な軽騎兵たちの戦いで、
人々は大きな三日月が撃破されたと叫ぶだろう。
夜に山々に殺到する、羊飼いの装束の者たちが。
深い溝の中の赤い深淵。
[[8>百詩篇第7巻8番]]
[[フローラ]]よ、逃げよ。逃げよ、[[ローマ]]に最も近き者よ。
[[ファエスラエ>フィエーゾレ]]で衝突が起こるだろう。
血が流され、最も偉大な者たちが手中に囚われる。
神殿も性も赦されないだろう。
9
その偉大な隊長の不在時に、婦人は
副王に愛を求められるだろう。
偽りの約束と不幸な贈り物が
バールの大公の手の中に。
10
ル・マンに隣接する大公のために、
大軍隊の勇猛果敢な指揮官が
ガリア人とノルマン人の大地と海を経由して、
[[カルペ>Calpre]]を通り過ぎる。バルセロナの島が略奪される。
11
王家の令息が母親を侮蔑するだろう。
眼と両足が悪く、粗暴で反抗的。
知らせは婦人にとって、風変わりで不愉快そのもの。
その臣下が五百人以上殺されるだろう。
12[[*>詩百篇第7巻12番]]
より若き偉人が戦争を終わらせるだろう。
赦された人々は神々のもとへ集まる。
カオールとモワサックは攻囲から遠ざかるだろう。
レクトゥールの拒絶で、アジャンの人々は一掃される。
[[13>百詩篇第7巻13番]]
従属的な海辺の都市の
総督の地位を剃髪頭が得るだろう。
やがて彼に背くことになる汚い人物を追い出し、
十四年間、暴政を敷くだろう。
[[14>百詩篇第7巻14番]]
地誌に描かれた場所が虚偽をさらけ出すことになるだろう。
遺跡の甕は開かれるだろう。
― 偽りの哲学の学派がはびこる(ごとき謬見が正され) ―
白き(甕)が黒きに、古代の(甕)が真新しきに。
[[15>百詩篇第7巻15番]]
[[インスブリア地方>Insubre]]の都市の前で、
七年間、前での攻囲が行われるだろう。
非常に偉大な王がそこに入るだろう。
そして都市は、敵たちから自由に。
16
偉大な女王によって作られた奥深い入り口は、
屈強で近寄れない場所になるだろう。
三頭の獅子の軍隊は撃破されるだろう、
おぞましく恐ろしい事件が中で起こるころに。
[[17>百詩篇第7巻17番]]
憐憫と寛容を備えた稀代の君主が
死によって大いなる知識を変えに来るだろう。
大いなる休息によって王国は働かされる。
すぐに偉大な者が虐待されるであろう時に。
18
攻囲された者たちが休戦を取り繕うだろう。
七日後、彼らは残酷な結末を生み出すだろう。
中に押し戻されて、火と血。七人は斧にかかる。
平和を織り上げた婦人が囚われる。
[[19>百詩篇第7巻19番]]
ニースの砦は交戦しないだろうが、
輝く金属によって陥落させられるだろう。
その行為は長く討議されるだろう。
市民たちへの奇妙で慄くべきこと。
[[20>百詩篇第7巻20番]]
トスカーナの言葉を話す大使たちは
四月と五月にアルプスと海を越える。
仔牛の者が演説を行うだろう、
ガリア的な生活が先んじて消されたりはせずに。
21[[*>詩百篇第7巻21番]]
ウォルスキ人の[[悪疫]]のような敵意によって
隠蔽され、暴君を追い出すだろう。
ソルグの橋で取引が行われるだろう、
彼とその取り巻きたちを死に至らしめるための。
[[22>百詩篇第7巻22番]]
[[メソポタミア]]の市民たちが
タラコネンシスの友人たちに怒る。
遊戯、喜び、宴会、すっかり眠りに落ちた人々。
[[ローヌ川]]には代理者、都市はアウソニアの人々に囚われる。
23
[[王杖>sceptre]]を(彼は)取ることを強いられるだろう、
その先祖たちが誓約してきたように。
そして指輪によって誤解が生じるだろう。
人々が宮殿を荒らしに来るであろう時に。
[[24>百詩篇第7巻24番]]
埋葬された者が墓から出るだろう。
(その者が)橋の強者を鎖で縛らせるだろう。
バルブス〔=コイ科バルブス属の魚〕の卵を使って毒を盛られる、
ロレーヌの貴族がル・ポンの侯爵によって。
[[25>百詩篇第7巻25番]]
長い戦いによって軍全体が消耗しきる、
兵たちのための銭貨もなくなるであろうほどに。
金や銀に替えて人々は革で鋳貨するようになるだろう。
ガリアの銅貨、三日月の刻印。
[[26>百詩篇第7巻26番]]
七隻の船の周りに軽量船やガレー船。
致命的な戦争が幕を開けるだろう。
マドリードの指導者は矢の一撃を受けるだろう。
二隻は逃れ、五隻は陸に曳かれてゆく。
27
ヴァストの城壁の大騎兵隊は
[[フェッラーラ]]近くで貨物に妨害される。
[[トリノ]]では彼らがすぐに盗みを働くだろう。
砦の中では彼らの人質を奪うだろう。
28[[*>詩百篇第7巻28番]]
隊長が大量の略奪品を運ぶだろう。
山の上には、最も近い敵たちの何人か。
火に巻かれた者が道を作るだろう。
逃れた者たちは、三十人を除いて、皆が焼き串で刺される。
[[29>百詩篇第7巻29番]]
アルバの大公が謀反しにきて、
その偉大な父祖たちへの裏切りをするだろう。
ギーズ家の大物が彼を倒しに来るだろう。
捕虜は引き立てられ、記念碑が建てられる。
30
略奪が近い、大火と大流血。
ポー川では水位が高くなり、企てが牛飼いたちに。
長く待たされた後に、ジェノヴァ、ニース、
フォッサーノ、[[トリノ]]からサヴィリアーノまで掠奪。
[[31>百詩篇第7巻31番]]
ラングドックとギュイエンヌから一万人以上が
アルプスを再び越えることを望むだろう。
偉大な[[アロブロゲス>Allobroges]]たちはブリンディジに対抗して行進し、
アクイノと[[ブレッシャ]]は彼らを再び砕きに来るだろう。
[[32>百詩篇第7巻32番]]
王家の山の小屋から生まれるだろう、
地下倉と勘定を壟断しに来るであろう者が。
[[ミラノ]]辺境の軍隊を召集するために、
ファエンツァと[[フィレンツェ]]で黄金も人材も使い切る。
33
詭計によって王国は軍隊を取り除く。
艦隊は攻囲され、通り道は監視される。
二人の偽りの友が加担しに来て、
長い間眠っていた怨嗟を覚醒させるだろう。
[[34>百詩篇第7巻34番]]
ガリアの人々は大いなる後悔の中にあるだろう。
空虚で軽薄な心が軽挙妄動を信じるだろう。
パンも塩もぶどう酒も水も毒も麦酒もない。
最も偉大な者が囚われる。飢餓、寒さ、窮乏。
35[[*>詩百篇第7巻35番]]
大きな釣果は嘆き悲しむようになるだろう、
選んだことを。(彼らは)年齢に騙されるだろう。
彼らと一緒にいたいとはほとんど思われないだろう。
その言葉を話す人々によって裏切られるだろう。
[[36>百詩篇第7巻36番]]
天なる神(により)、[[みことば]]全体が大水に(濡らされる)、
赤き者たち、(すなわち)剃髪の七人により[[ビュザンティオン>イスタンブル]]にて運ばれる(折に)。
塗油された者たちに対する[[トレビゾンド>トラブゾン]]の三百人は
二つの掟を定置するだろう。(その掟とはまず)恐怖、次に信頼。
[[37>百詩篇第7巻37番]]
十人が遣わされ、船の首領は死ぬ。
一人に注意を喚起され、艦隊での戦端が開かれる。
端緒は混乱。ある者は刺されて噛み付く。
[[レランス>レランス諸島]]と[[ストエカデス>イエール諸島]]、船団、ラ・ネルトの岬。
[[38>百詩篇第7巻38番]]
王家の長子、駆け回る軍馬の上で
拍車をかけるだろう。非常に荒々しく走り回る。
口と唇。足は保証された鐙に。
引き摺られ、曳かれ、無残に死ぬ。
39
フランス軍の統率者が、
本隊を失うと信じるので、
カラスムギと粘板岩が敷き詰められた上を通り、
ジェノヴァの辺りで異邦人に深入りするだろう。
[[40>百詩篇第7巻40番]]
外側に油脂が塗られた樽の中に、
港の前で二十一人が閉じ込められるだろう。
彼らは二度目の巡視の時に、死によって勇敢さを示すだろう。
門を通り抜けて見張りによって終わりを迎える。
[[41>百詩篇第7巻41番]]
両足と両手の骨が閉じ込められている。
騒音によって長いあいだ人が住まない家。
夢に基づいて墓から掘り起こすだろう。
健やかで噂がなくなり人が住む家。
[[42>百詩篇第7巻42番]]
新参の二人が毒の虜となり、
大君主の厨房で注ぎこむ。
皿洗い人によって二人ともその行為を見通され、
長子を死に至らしめたと思い込んだ者が囚われる。
**補遺篇
重複する番号については便宜上bis や ter をつけて区別しているが、一般的なものではない。
[[42bis>百詩篇第7巻42番bis]]
インノケンティウスがペテロの座についている時
シチリア人のニラザンは(自覚するだろう、
大いなる栄誉のうちにあると。)しかし後に没落するだろう、
内戦の泥沼のなかで。
[[43>百詩篇第7巻43番]]
[[ルテティア]]は[[マルス]]の中にあり、元老たちは信頼されている。
夜にガリアは混乱させられるだろう。
偉大なクロイソスの出生星位図は予言する、
[[サトゥルヌス]]によって、彼の権力は追放されることを。
[[43bis>百詩篇第7巻43番bis]]
三つの百合の公正なる王は手にするだろう、
ポーの上で新たな棕櫚を。
時同じくして、各自が歩くだろう、
聖なる礼拝堂の鐘楼の上を。
[[43ter>百詩篇第7巻43番ter]]
人々は二頭の一角獣を見るであろう。
そのうち一頭は傾いていて、もう一頭は品位を落としている。
そのとき、中心に人々、境界に柱。
陽気な甥がそこから逃げ出すだろう。
[[44>百詩篇第7巻44番]]
大変に善良なるブールが
彼のうちに正義の徴を持っているとき、
その血統の中で、その名を持っているから、
不正な逃亡によって、刑を宣告されるだろう。
[[73>百詩篇第7巻73番]]
攻囲の援軍、戦利品と歩兵中隊。
司祭が変えられ、日曜説教を通過する。
取られた物と囚われた者を、三倍の賠償金が止めない。
より深きへ置かれ、持ち上げられ、高座に就けられる。
74 → [[予兆詩第66番]]
75 → [[予兆詩第67番]]
76 → [[予兆詩第68番]]
77 → [[予兆詩第69番]]
78 → [[予兆詩第70番]]
79 → [[予兆詩第71番]]
[[80>百詩篇第7巻80番]]
自由な西方、[[イギリス諸島]]。
認められた者は低きを通る、ついで高きを。
スコットランドの海賊たちは悲惨な反逆に満足せず、
そして、暑い夜に膠〔にかわ〕で反逆する。
81 → [[予兆詩第73番]]
[[82>百詩篇第7巻82番]]
喧騒の駆け引きは稀だろう
途上での死、地方による叛乱
[[バルバロイ]]の旅からの帰還により
彼らはそのプロテスタントの入場を賞賛するだろう
[[83>百詩篇第7巻83番]]
熱風、議会、悲しみと恐れ。
夜の寝台にて、丸腰で襲われた者。
抑圧による大惨禍。
祝婚歌は悲しみと涙に換えられる。
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※記事へのお問い合わせ等がある場合、最上部のタブの「ツール」>「管理者に連絡」をご活用ください。
[[第1巻>詩百篇第1巻]]・[[第2巻>詩百篇第2巻]]・[[第3巻>詩百篇第3巻]]・[[第4巻>詩百篇第4巻]]・[[第5巻>詩百篇第5巻]]・[[第6巻>詩百篇第6巻]]・&bold(){第7巻}・[[第8巻>詩百篇第8巻]]・[[第9巻>詩百篇第9巻]]・[[第10巻>詩百篇第10巻]]・[[第11巻>詩百篇第11巻]]・[[第12巻>詩百篇第12巻]]
[[ミシェル・ノストラダムス師の予言集]]の&bold(){詩百篇第7巻}(&bold(){百詩篇第7巻})は、本来は42篇の四行詩で構成されていた。現在確認できる範囲内では、[[1557年9月6日版予言集>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1557年)]]で初めて公刊された。
第8巻以降が本物である場合、第7巻が42番で途切れているのは不自然である。この点は、[[ミシェル・ショマラ]]や[[ブリューノ・プテ=ジラール]]が第8巻以降を偽作と判断する根拠にもなっている。
58篇の欠落は、そこに様々な偽作が追加される原因にもなった。補遺篇のうち、42番から44番までの番号を持つものは、いずれも17世紀になって追加されたものである。
72番以降の番号を持つ補遺篇は[[1561年頃の海賊版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1561年)]]で初登場したものだが、本来は1561年向けの予兆詩である。
ノストラダムスの予兆詩が土台になっているという意味では偽の予言詩とは言えないが、詩百篇としては偽物である。
第7巻後半への怪しげな詩篇の追加は、[[ネッド・ハリー]]のように、数は少ないが現代でもやろうとする者はいる。
20世紀以降には、ジョン・ガードナー『裏切りのノストラダムス』や[[マリオ・レディング]]『[[ノストラダムス 封印された予言詩]]』などのように、第7巻の欠落をストーリーに取り込んだ小説も登場している。
*翻訳
以下に詩百篇第7巻の全42篇+補遺篇の翻訳を提供する。
詩番号にリンクが貼ってあるものは、別ページに解説を用意してある。ただし、&color(red){詩番号の隣の*にリンクが貼ってある場合は、当面、非公開なのでご理解いただきたい。}
リンク先の原文のうち、正篇の底本は 1557U だが、補遺篇については17世紀のいくつかの版を底本にしている(各詩篇の記事に明記)。
訳文はいずれも不断の見直しを必要とする仮訳だが、とりわけ解説を作成していない詩については、今後の詳細な分析の中で、主として採用する訳文が大きく変更される可能性があることを、あらかじめご承知おきいただきたい。
( )は言葉を補ったもの、〔 〕は難読語の読み、〔= 〕は簡略な語注を指す。
[[1>百詩篇第7巻1番]]
宝の櫃はアキレスによって欺かれ、
子孫たちには四角いものと認識される。
王家の行為で説明が知られるだろう。
人々の請願で吊るされた体が目撃される。
[[2>百詩篇第7巻2番]]
開かれた[[マルス]]に際し、[[アルル]]は戦争を与えないだろう。
夜に兵士たちは驚かされるだろう。
黒き者と白き者は藍色になって地面に隠される。
偽りの口実のもと、裏切り者たちは暴かれ、鐘が鳴る。
[[3>百詩篇第7巻3番]]
フランスの海戦の勝利の後、
― バルキノ人、サラ人、[[フォカエア人]] ―
黄金の貨幣、鉄床は大包みに仕舞われ、
プトロンの人々がその欺瞞に加わるだろう。
4
ラングルの公爵はドールで攻囲される、
オータンとリヨネーの出身者に伴われて。
ジュネーヴとアウクスブルクはミランドーラの人々と結びつき、
アンコーナの人々に対抗して山々を越える。
5
卓上にぶどう酒がこぼれるだろう。
第三の者は彼が要求する婦人を持たないだろう。
パルマの黒い者から二度くだされる。
ペルージャはピサに、彼が思うことをするだろう。
[[6>百詩篇第7巻6番]]
[[ナポリ]]、[[パレルモ]]、[[シチリア>シチリア島]]全体が、
[[バルバロイ]]の手によって無人になるだろう。
[[コルシカ>コルシカ島]]、[[サレルノ]]と[[サルデーニャの島>サルデーニャ島]]では、
[[飢餓、悪疫、戦争>災厄の三要素]]が。災厄の終焉が求められる。
[[7>百詩篇第7巻7番]]
偉大な軽騎兵たちの戦いで、
人々は大きな三日月が撃破されたと叫ぶだろう。
夜に山々に殺到する、羊飼いの装束の者たちが。
深い溝の中の赤い深淵。
[[8>百詩篇第7巻8番]]
[[フローラ]]よ、逃げよ。逃げよ、[[ローマ]]に最も近き者よ。
[[ファエスラエ>フィエーゾレ]]で衝突が起こるだろう。
血が流され、最も偉大な者たちが手中に囚われる。
神殿も性も赦されないだろう。
9
その偉大な隊長の不在時に、婦人は
副王に愛を求められるだろう。
偽りの約束と不幸な贈り物が
バールの大公の手の中に。
10
ル・マンに隣接する大公のために、
大軍隊の勇猛果敢な指揮官が
ガリア人とノルマン人の大地と海を経由して、
[[カルペ>Calpre]]を通り過ぎる。バルセロナの島が略奪される。
11
王家の令息が母親を侮蔑するだろう。
眼と両足が悪く、粗暴で反抗的。
知らせは婦人にとって、風変わりで不愉快そのもの。
その臣下が五百人以上殺されるだろう。
12[[*>詩百篇第7巻12番]]
より若き偉人が戦争を終わらせるだろう。
赦された人々は神々のもとへ集まる。
カオールとモワサックは攻囲から遠ざかるだろう。
レクトゥールの拒絶で、アジャンの人々は一掃される。
[[13>百詩篇第7巻13番]]
従属的な海辺の都市の
総督の地位を剃髪頭が得るだろう。
やがて彼に背くことになる汚い人物を追い出し、
十四年間、暴政を敷くだろう。
[[14>百詩篇第7巻14番]]
地誌に描かれた場所が虚偽をさらけ出すことになるだろう。
遺跡の甕は開かれるだろう。
― 偽りの哲学の学派がはびこる(ごとき謬見が正され) ―
白き(甕)が黒きに、古代の(甕)が真新しきに。
[[15>百詩篇第7巻15番]]
[[インスブリア地方>Insubre]]の都市の前で、
七年間、前での攻囲が行われるだろう。
非常に偉大な王がそこに入るだろう。
そして都市は、敵たちから自由に。
16
偉大な女王によって作られた奥深い入り口は、
屈強で近寄れない場所になるだろう。
三頭の獅子の軍隊は撃破されるだろう、
おぞましく恐ろしい事件が中で起こるころに。
[[17>百詩篇第7巻17番]]
憐憫と寛容を備えた稀代の君主が
死によって大いなる知識を変えに来るだろう。
大いなる休息によって王国は働かされる。
すぐに偉大な者が虐待されるであろう時に。
18
攻囲された者たちが休戦を取り繕うだろう。
七日後、彼らは残酷な結末を生み出すだろう。
中に押し戻されて、火と血。七人は斧にかかる。
平和を織り上げた婦人が囚われる。
[[19>百詩篇第7巻19番]]
ニースの砦は交戦しないだろうが、
輝く金属によって陥落させられるだろう。
その行為は長く討議されるだろう。
市民たちへの奇妙で慄くべきこと。
[[20>百詩篇第7巻20番]]
トスカーナの言葉を話す大使たちは
四月と五月にアルプスと海を越える。
仔牛の者が演説を行うだろう、
ガリア的な生活が先んじて消されたりはせずに。
21[[*>詩百篇第7巻21番]]
ウォルスキ人の[[悪疫]]のような敵意によって
隠蔽され、暴君を追い出すだろう。
ソルグの橋で取引が行われるだろう、
彼とその取り巻きたちを死に至らしめるための。
[[22>百詩篇第7巻22番]]
[[メソポタミア]]の市民たちが
タラコネンシスの友人たちに怒る。
遊戯、喜び、宴会、すっかり眠りに落ちた人々。
[[ローヌ川]]には代理者、都市はアウソニアの人々に囚われる。
23
[[王杖>sceptre]]を(彼は)取ることを強いられるだろう、
その先祖たちが誓約してきたように。
そして指輪によって誤解が生じるだろう。
人々が宮殿を荒らしに来るであろう時に。
[[24>百詩篇第7巻24番]]
埋葬された者が墓から出るだろう。
(その者が)橋の強者を鎖で縛らせるだろう。
バルブス〔=コイ科バルブス属の魚〕の卵を使って毒を盛られる、
ロレーヌの貴族がル・ポンの侯爵によって。
[[25>百詩篇第7巻25番]]
長い戦いによって軍全体が消耗しきる、
兵たちのための銭貨もなくなるであろうほどに。
金や銀に替えて人々は革で鋳貨するようになるだろう。
ガリアの銅貨、三日月の刻印。
[[26>百詩篇第7巻26番]]
七隻の船の周りに軽量船やガレー船。
致命的な戦争が幕を開けるだろう。
マドリードの指導者は矢の一撃を受けるだろう。
二隻は逃れ、五隻は陸に曳かれてゆく。
27
ヴァストの城壁の大騎兵隊は
[[フェッラーラ]]近くで貨物に妨害される。
[[トリノ]]では彼らがすぐに盗みを働くだろう。
砦の中では彼らの人質を奪うだろう。
28[[*>詩百篇第7巻28番]]
隊長が大量の略奪品を運ぶだろう。
山の上には、最も近い敵たちの何人か。
火に巻かれた者が道を作るだろう。
逃れた者たちは、三十人を除いて、皆が焼き串で刺される。
[[29>百詩篇第7巻29番]]
アルバの大公が謀反しにきて、
その偉大な父祖たちへの裏切りをするだろう。
ギーズ家の大物が彼を倒しに来るだろう。
捕虜は引き立てられ、記念碑が建てられる。
30
略奪が近い、大火と大流血。
ポー川では水位が高くなり、企てが牛飼いたちに。
長く待たされた後に、ジェノヴァ、ニース、
フォッサーノ、[[トリノ]]からサヴィリアーノまで掠奪。
[[31>百詩篇第7巻31番]]
ラングドックとギュイエンヌから一万人以上が
アルプスを再び越えることを望むだろう。
偉大な[[アロブロゲス>Allobroges]]たちはブリンディジに対抗して行進し、
アクイノと[[ブレッシャ]]は彼らを再び砕きに来るだろう。
[[32>百詩篇第7巻32番]]
王家の山の小屋から生まれるだろう、
地下倉と勘定を壟断しに来るであろう者が。
[[ミラノ]]辺境の軍隊を召集するために、
ファエンツァと[[フィレンツェ]]で黄金も人材も使い切る。
33
詭計によって王国は軍隊を取り除く。
艦隊は攻囲され、通り道は監視される。
二人の偽りの友が加担しに来て、
長い間眠っていた怨嗟を覚醒させるだろう。
[[34>百詩篇第7巻34番]]
ガリアの人々は大いなる後悔の中にあるだろう。
空虚で軽薄な心が軽挙妄動を信じるだろう。
パンも塩もぶどう酒も水も毒も麦酒もない。
最も偉大な者が囚われる。飢餓、寒さ、窮乏。
35[[*>詩百篇第7巻35番]]
大きな釣果は嘆き悲しむようになるだろう、
選んだことを。(彼らは)年齢に騙されるだろう。
彼らと一緒にいたいとはほとんど思われないだろう。
その言葉を話す人々によって裏切られるだろう。
[[36>百詩篇第7巻36番]]
天なる神(により)、[[みことば]]全体が大水に(濡らされる)、
赤き者たち、(すなわち)剃髪の七人により[[ビュザンティオン>イスタンブル]]にて運ばれる(折に)。
塗油された者たちに対する[[トレビゾンド>トラブゾン]]の三百人は
二つの掟を定置するだろう。(その掟とはまず)恐怖、次に信頼。
[[37>百詩篇第7巻37番]]
十人が遣わされ、船の首領は死ぬ。
一人に注意を喚起され、艦隊での戦端が開かれる。
端緒は混乱。ある者は刺されて噛み付く。
[[レランス>レランス諸島]]と[[ストエカデス>イエール諸島]]、船団、ラ・ネルトの岬。
[[38>百詩篇第7巻38番]]
王家の長子、駆け回る軍馬の上で
拍車をかけるだろう。非常に荒々しく走り回る。
口と唇。足は保証された鐙に。
引き摺られ、曳かれ、無残に死ぬ。
39
フランス軍の統率者が、
本隊を失うと信じるので、
カラスムギと粘板岩が敷き詰められた上を通り、
ジェノヴァの辺りで異邦人に深入りするだろう。
[[40>百詩篇第7巻40番]]
外側に油脂が塗られた樽の中に、
港の前で二十一人が閉じ込められるだろう。
彼らは二度目の巡視の時に、死によって勇敢さを示すだろう。
門を通り抜けて見張りによって終わりを迎える。
[[41>百詩篇第7巻41番]]
両足と両手の骨が閉じ込められている。
騒音によって長いあいだ人が住まない家。
夢に基づいて墓から掘り起こすだろう。
健やかで噂がなくなり人が住む家。
[[42>百詩篇第7巻42番]]
新参の二人が毒の虜となり、
大君主の厨房で注ぎこむ。
皿洗い人によって二人ともその行為を見通され、
長子を死に至らしめたと思い込んだ者が囚われる。
**補遺篇
重複する番号については便宜上bis や ter をつけて区別しているが、一般的なものではない。
[[42bis>百詩篇第7巻42番bis]]
インノケンティウスがペテロの座についている時
シチリア人のニラザンは(自覚するだろう、
大いなる栄誉のうちにあると。)しかし後に没落するだろう、
内戦の泥沼のなかで。
[[43>百詩篇第7巻43番]]
[[ルテティア]]は[[マルス]]の中にあり、元老たちは信頼されている。
夜にガリアは混乱させられるだろう。
偉大なクロイソスの出生星位図は予言する、
[[サトゥルヌス]]によって、彼の権力は追放されることを。
[[43bis>百詩篇第7巻43番bis]]
三つの百合の公正なる王は手にするだろう、
ポーの上で新たな棕櫚を。
時同じくして、各自が歩くだろう、
聖なる礼拝堂の鐘楼の上を。
[[43ter>百詩篇第7巻43番ter]]
人々は二頭の一角獣を見るであろう。
そのうち一頭は傾いていて、もう一頭は品位を落としている。
そのとき、中心に人々、境界に柱。
陽気な甥がそこから逃げ出すだろう。
[[44>百詩篇第7巻44番]]
大変に善良なるブールが
彼のうちに正義の徴を持っているとき、
その血統の中で、その名を持っているから、
不正な逃亡によって、刑を宣告されるだろう。
[[73>百詩篇第7巻73番]]
攻囲の援軍、戦利品と歩兵中隊。
司祭が変えられ、日曜説教を通過する。
取られた物と囚われた者を、三倍の賠償金が止めない。
より深きへ置かれ、持ち上げられ、高座に就けられる。
74 → [[予兆詩第66番]]
75 → [[予兆詩第67番]]
76 → [[予兆詩第68番]]
77 → [[予兆詩第69番]]
78 → [[予兆詩第70番]]
79 → [[予兆詩第71番]]
[[80>百詩篇第7巻80番]]
自由な西方、[[イギリス諸島]]。
認められた者は低きを通る、ついで高きを。
スコットランドの海賊たちは悲惨な反逆に満足せず、
そして、暑い夜に膠〔にかわ〕で反逆する。
81 → [[予兆詩第73番]]
[[82>百詩篇第7巻82番]]
喧騒の駆け引きは稀だろう
途上での死、地方による叛乱
[[バルバロイ]]の旅からの帰還により
彼らはそのプロテスタントの入場を賞賛するだろう
[[83>百詩篇第7巻83番]]
熱風、議会、悲しみと恐れ。
夜の寝台にて、丸腰で襲われた者。
抑圧による大惨禍。
祝婚歌は悲しみと涙に換えられる。
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