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[[六行詩集]]>47番*
*原文
Le grand d'Hongrie&sup(){1}, ira dans la nacelle&sup(){2},
Le nouueau né&sup(){3} fera guerre nouuelle
A son voisin qu'il tiendra&sup(){4} assiegé,
Et le [[noireau]]&sup(){5} auec&sup(){6} son altesse&sup(){7},
Ne souffrira, que par trop on le presse,
Durant trois ans&sup(){8} ses gens tiendra rangé&sup(){9}.
**異文
(1) d'Hongrie : d'Ongrie 1627Ma 1627Di
(2) nacelle : nasselle 1600Au, Nacelle 1672Ga
(3) né : nay 1600Au 1600Mo
(4) qu'il tiendra : le tenant 1600Au, qui le tiendra 1600Mo
(5) noireau : nouueau 1600Au
(6) auec : auecque 1627Ma 1627Di 1644Hu
(7) altesse : Altesse 1627Ma 1627Di 1644Hu 1672Ga
(8) trois ans : 3. ans 1600Mo
(9) rangé : rangez 1600Mo, ranger 1611B
*日本語訳
ハンガリーの偉人は吊り籠の中に行くだろう。
新たに生まれた者が新たな戦争を仕掛けるだろう、
攻囲し続けているであろう隣人に。
そして黒髪で浅黒い顔の者はその殿下とともに、
彼を極度に弾圧することを許さずに、
三年の間、その従者たちを整列させておくだろう。
**訳について
1行目「吊り籠」は「小舟」とも訳せる。[[六行詩1番]]では nacelle が宙ぶらりんの状態の比喩として用いられている可能性が読み取れたことから「吊り籠」が妥当だろうと判断できたが、この詩では判断がつかない。
3行目の直訳は「攻囲された者(都市)を持ち続けるであろう隣人に」
5行目の「彼」は「ハンガリーの偉人」「新たに生まれた者」「隣人」のいずれか。1600Au の4行目の異文がオリジナルだとしたら「新しい者はその殿下とともに」となるので、「彼」は「隣人」となるだろう。
*信奉者側の見解
[[テオフィル・ド・ガランシエール]]は、「ハンガリーの偉人」をハンガリー王でもあった神聖ローマ皇帝、「黒髪で浅黒い顔の者」はプファルツ選帝侯とし、ボヘミア(チェコ)王に関わりのある詩とした((Garencieres [1672]))。
*同時代的な視点
この詩が偽作された17世紀初頭の時点では、チェコもハンガリーも神聖ローマ帝国の支配下にあった。そのため、この詩が何か帝国内の出来事を描いている可能性は高いと思われる。しかし、その細部は不明である。
*その他
1600Au では45番になっている。
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#comment
[[六行詩集]]>47番*
*原文
Le grand d'Hongrie&sup(){1}, ira dans la nacelle&sup(){2},
Le nouueau né&sup(){3} fera guerre nouuelle
A son voisin qu'il tiendra&sup(){4} assiegé,
Et le [[noireau]]&sup(){5} auec&sup(){6} son altesse&sup(){7},
Ne souffrira, que par trop on le presse,
Durant trois ans&sup(){8} ses gens tiendra rangé&sup(){9}.
**異文
(1) d'Hongrie : d'Ongrie 1627Ma 1627Di
(2) nacelle : nasselle 1600Au, Nacelle 1672Ga
(3) né : nay 1600Au 1600Mo
(4) qu'il tiendra : le tenant 1600Au, qui le tiendra 1600Mo
(5) noireau : nouueau 1600Au
(6) auec : auecque 1627Ma 1627Di 1644Hu
(7) altesse : Altesse 1627Ma 1627Di 1644Hu 1672Ga
(8) trois ans : 3. ans 1600Mo
(9) rangé : rangez 1600Mo, ranger 1611B
*日本語訳
ハンガリーの偉人は吊り籠の中に行くだろう。
新たに生まれた者が新たな戦争を仕掛けるだろう、
攻囲し続けているであろう隣人に。
そして黒髪で浅黒い顔の者はその殿下とともに、
彼を極度に弾圧することを許さずに、
三年の間、その従者たちを整列させておくだろう。
**訳について
1行目「吊り籠」は「小舟」とも訳せる。[[六行詩1番]]では nacelle が宙ぶらりんの状態の比喩として用いられている可能性が読み取れたことから「吊り籠」が妥当だろうと判断できたが、この詩では判断がつかない。
3行目の直訳は「攻囲された者(都市)を持ち続けるであろう隣人に」
5行目の「彼」は「ハンガリーの偉人」「新たに生まれた者」「隣人」のいずれか。1600Au の4行目の異文がオリジナルだとしたら「新しい者はその殿下とともに」となるので、「彼」は「隣人」となるだろう。
*信奉者側の見解
[[テオフィル・ド・ガランシエール]]は、「ハンガリーの偉人」をハンガリー王でもあった神聖ローマ皇帝、「黒髪で浅黒い顔の者」はプファルツ選帝侯とし、ボヘミア(チェコ)王に関わりのある詩とした((Garencieres [1672]))。
*同時代的な視点
この詩が偽作された17世紀初頭の時点では、チェコもハンガリーも神聖ローマ帝国の支配下にあった。そのため、この詩が何か帝国内の出来事を描いている可能性は高いと思われる。しかし、その細部は不明である。
*その他
1600Au では45番になっている。
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