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&bold(){effrayeur} は辞書にない単語であり、古語辞典などにも見当たらない。
もっとも、フランス語の動詞には effrayer (怯えさせる、たじろがせる) があり、名詞には frayeur (恐怖、怖じ気) という語があるので、これらの類語であろうことは見当がつく。そして、フランス語の -eur は「~する」を意味する形容詞や「~するもの」を意味する名詞を作る接尾辞なので、effrayer の名詞化と理解すれば「怯えさせるもの」の意味になるだろう。
[[マリニー・ローズ]]は中世のフランス語の esfrëor (恐怖) の変形と見たが((Rose [2002c]))、意味合いとしては同じことである。DALF では esfreor の綴りの揺れとして esfreoyeur を挙げている((DALF, T.3, p.461))。
なお、有名な恐怖の大王の詩(第10巻72番)では行末に置かれており、韻を整えるための変形であるかのようにも解釈できるが、[[高田勇]]が指摘していたように((高田 [2000] p.302))、百詩篇での8回の登場のうち、脚韻に用いられているのは第6巻81番と第10巻72番の2回だけで、初版本の用例などではいっさい脚韻に用いられていない。このため、脚韻のための変形と見るのは不適切だろう。
*登場箇所
-[[百詩篇第1巻75番]]
-[[百詩篇第2巻30番]]
-[[百詩篇第5巻22番]]
-[[百詩篇第5巻23番]]
-[[百詩篇第5巻65番]]
-[[百詩篇第6巻21番]]
-[[百詩篇第6巻81番]]
-[[百詩篇第10巻72番]](異文として?)
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#comment
&bold(){effrayeur} は辞書にない単語であり、古語辞典などにも見当たらない。
もっとも、フランス語の動詞には effrayer (怯えさせる、たじろがせる) があり、名詞には frayeur (恐怖、怖じ気) という語があるので、これらの類語であろうことは見当がつく。そして、フランス語の -eur は「~する」を意味する形容詞や「~するもの」を意味する名詞を作る接尾辞なので、effrayer の名詞化と理解すれば「怯えさせるもの」の意味になるだろう。
[[マリニー・ローズ]]は中世のフランス語の esfrëor (恐怖) の変形と見たが((Rose [2002c]))、意味合いとしては同じことである。DALF では esfreor の綴りの揺れとして esfreoyeur を挙げている((DALF, T.3, p.461))。
なお、有名な恐怖の大王の詩(第10巻72番)では行末に置かれており、韻を整えるための変形であるかのようにも解釈できるが、[[高田勇]]が指摘していたように((高田 [2000] p.302))、詩百篇での8回の登場のうち、脚韻に用いられているのは第6巻81番と第10巻72番の2回だけで、初版本の用例などではいっさい脚韻に用いられていない。このため、脚韻のための変形と見るのは不適切だろう。
*登場箇所
-[[詩百篇第1巻75番]]
-[[詩百篇第2巻30番>百詩篇第2巻30番]]
-[[詩百篇第5巻22番>百詩篇第5巻22番]]
-[[詩百篇第5巻23番>百詩篇第5巻23番]]
-[[詩百篇第5巻65番>百詩篇第5巻65番]]
-[[詩百篇第6巻21番>百詩篇第6巻21番]]
-[[詩百篇第6巻81番>百詩篇第6巻81番]]
-[[詩百篇第10巻72番]](異文として?)
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