ルーアン

「ルーアン」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

ルーアン」(2011/02/15 (火) 10:35:09) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

 &bold(){ルーアン}(Rouen)はセーヌ=マリティーム県の県庁所在地。セーヌ川沿岸にある河港都市。&bold(){ルアン}とも表記される。 *歴史  古代ローマ時代の名称はロトマグス(Rotomagus)で、現在名ルーアンはそれが転訛したものである。ロトマグスの語源についてDNLFでは「市場」を意味するケルト語の magos と、恐らくは人名に由来する語の合成だろうとしている。他方で、「マゴス族の都市」を意味し、マゴスは「狩猟」の意味だったとする説もある((牧 [1990]))。  中世にはノルマンディー公国の首都となった。百年戦争中にはイングランド領となり、その最中に当たる1431年には、ジャンヌ・ダルクが火刑に処せられた。その舞台となったヴィユー=マルシェ広場は今も残っている。その広場にあるジャンヌ・ダルク教会をはじめ、彼女の名を冠した大通り、橋、塔、博物館などが市内には存在している。  現在は下セーヌ工業地域の一部であり、各種工業製品を製造するとともにその輸出港としても機能している。  同時に、世界遺産暫定リスト登録物件のルーアン大聖堂をはじめとする中世以来の建造物群や旧市街が残り、観光地としても有名である((『ミシュラングリーンガイド・フランス』、『コンサイス外国地名事典』第3版、『ポケットガイド・フランス』(るるぶ、2004年版)))。 #amazon(4122045789) 【画像】藤本ひとみ 『ジャンヌ・ダルクの生涯』 *ノストラダムス関連  ノストラダムス自身の生涯とルーアンには、特段の結びつきは確認できない。[[1558年向けの暦書>certaine pronostication, almanach et présages pour l'année 1558]]がルーアンでも出版された可能性はあるが、それを手がけた[[ジュルジュ・ロワズレ]]らと直接的な接点があったかどうかは不明である。  なお、ルーアンのセーヌ=マリティーム県立古文書館には、ノストラダムスと同時代の書店ジュアン・イエスの取引記録が残っていて、ノストラダムスの暦書などが何部くらい出版されていたかをうかがい知る貴重な証言となっている(→[[Les presages de l'an 1558]]参照)。  [[百詩篇集]]では、[[第3巻9番>百詩篇第3巻9番]]、[[第3巻49番>百詩篇第3巻49番]]、[[第4巻19番>百詩篇第4巻19番]]、[[第4巻61番>百詩篇第4巻61番]]、[[第4巻100番>百詩篇第4巻100番]]、[[第5巻84番>百詩篇第5巻84番]]、[[第6巻60番>百詩篇第6巻60番]]に登場している。  『予言集』の古版本にはルーアンで出されたものが複数ある。[[ラファエル・デュ・プチ・ヴァル]]が手がけた[[『驚異の大予言』1588年版>ミシェル・ノストラダムス師の驚異の大予言 (1588年)]]、[[『驚異の大予言』1589年版>ミシェル・ノストラダムス師の驚異の大予言 (1589年)]]、[[ピエール・ヴァランタン]]が手がけた『[[百詩篇集と驚異の予言>ミシェル・ノストラダムス師の百詩篇集と驚異の予言]]』(1611年)などは、[[『予言集』アヴィニョン版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1555年アヴィニョン)]]の実在性を検討するための重要な版といえる。  それ以降にも、[[ジャック・カイユエ]]らの『[[真の百詩篇集>ミシェル・ノストラダムス師の真の百詩篇集 (1649年)]]』(1649年)、[[ジャン・ウルセル]]の『[[真の百詩篇集と予言集>ミシェル・ノストラダムス師の真の百詩篇集と予言集 (ジャン・ウルセル)]]』、[[ジャン=バチスト・ブゾンニュ]]の[[『真の百詩篇集と予言集』1689年版>ミシェル・ノストラダムス師の真の百詩篇集と予言集 (ブゾンニュ、1689年)]]と[[1691年再版>ミシェル・ノストラダムス師の真の百詩篇集と予言集 (ブゾンニュ、1691年)]]・[[1710年再版>ミシェル・ノストラダムス師の真の百詩篇集と予言集 (ブゾンニュ、1710年)]]などが出版された。  また、アントウェルペンで出版されたと書かれている『[[真の百詩篇集、予兆詩集、予言集>ミシェル・ノストラダムス師の真の百詩篇集、予兆詩集、予言集 (1792年)]]』(1792年)は、実際の出版地がルーアンではないかと言われている。  解釈書の中では、[[ジャック・ド・ジャン]]の『[[ノストラダムスの百詩篇集から引用された予言>Predictions tirées des Centuries de Nostradamus (1673)]]』は、ルーアンで出版されたのではないかといわれている。 *地図 #googlemaps(){<iframe width="425" height="350" frameborder="0" scrolling="no" marginheight="0" marginwidth="0" src="http://maps.google.co.jp/maps?f=q&source=s_q&hl=ja&geocode=&q=rouen+%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9&aq=&sll=46.227638,2.213749&sspn=9.210217,17.62207&brcurrent=3,0x0:0x0,0&ie=UTF8&hq=&hnear=%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%A2%E3%83%B3,+%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%83%8C%EF%BC%9D%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%A0,+%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%88%EF%BC%9D%E3%83%8E%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E5%9C%8F,+%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9&z=12&ll=49.442367,1.098492&output=embed"></iframe><br /><small><a href="http://maps.google.co.jp/maps?f=q&source=embed&hl=ja&geocode=&q=rouen+%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9&aq=&sll=46.227638,2.213749&sspn=9.210217,17.62207&brcurrent=3,0x0:0x0,0&ie=UTF8&hq=&hnear=%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%A2%E3%83%B3,+%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%83%8C%EF%BC%9D%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%A0,+%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%88%EF%BC%9D%E3%83%8E%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E5%9C%8F,+%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9&z=12&ll=49.442367,1.098492" style="color:#0000FF;text-align:left">大きな地図で見る</a></small>} ---- ※記事へのお問い合わせ等がある場合、最上部のタブの「ツール」>「管理者に連絡」をご活用ください。
 &bold(){ルーアン}(Rouen)はセーヌ=マリティーム県の県庁所在地。セーヌ川沿岸にある河港都市。&bold(){ルアン}とも表記される。 *歴史  古代ローマ時代の名称はロトマグス(Rotomagus)で、現在名ルーアンはそれが転訛したものである。ロトマグスの語源についてDNLFでは「市場」を意味するケルト語の magos と、恐らくは人名に由来する語の合成だろうとしている。他方で、「マゴス族の都市」を意味し、マゴスは「狩猟」の意味だったとする説もある((牧 [1990]))。  中世にはノルマンディー公国の首都となった。百年戦争中にはイングランド領となり、その最中に当たる1431年には、ジャンヌ・ダルクが火刑に処せられた。その舞台となったヴィユー=マルシェ広場は今も残っている。その広場にあるジャンヌ・ダルク教会をはじめ、彼女の名を冠した大通り、橋、塔、博物館などが市内には存在している。  現在は下セーヌ工業地域の一部であり、各種工業製品を製造するとともにその輸出港としても機能している。  同時に、世界遺産暫定リスト登録物件のルーアン大聖堂をはじめとする中世以来の建造物群や旧市街が残り、観光地としても有名である((『ミシュラングリーンガイド・フランス』、『コンサイス外国地名事典』第3版、『ポケットガイド・フランス』(るるぶ、2004年版)))。 #amazon(4122045789) 【画像】藤本ひとみ 『ジャンヌ・ダルクの生涯』 *ノストラダムス関連  ノストラダムス自身の生涯とルーアンには、特段の結びつきは確認できない。  [[1558年向けの暦書>certaine pronostication, almanach et présages pour l'année 1558]]がルーアンでも出版された可能性はあるが、それを手がけた[[ジュルジュ・ロワズレ]]らと直接的な接点があったかどうかは不明である。  なお、ルーアンのセーヌ=マリティーム県立古文書館には、ノストラダムスと同時代の書店ジュアン・イエスの取引記録が残っていて、ノストラダムスの暦書などが何部くらい出版されていたかをうかがい知る貴重な証言となっている(→[[Les presages de l'an 1558]]参照)。  [[詩百篇集]]では、[[第3巻9番>百詩篇第3巻9番]]、[[第3巻49番>百詩篇第3巻49番]]、[[第4巻19番>百詩篇第4巻19番]]、[[第4巻61番>百詩篇第4巻61番]]、[[第4巻100番>百詩篇第4巻100番]]、[[第5巻84番>百詩篇第5巻84番]]、[[第6巻60番>百詩篇第6巻60番]]に登場している。  『予言集』の古版本にはルーアンで出されたものが複数ある。[[ラファエル・デュ・プチ・ヴァル]]が手がけた[[『驚異の大予言』1588年版>ミシェル・ノストラダムス師の驚異の大予言 (1588年)]]、[[『驚異の大予言』1589年版>ミシェル・ノストラダムス師の驚異の大予言 (1589年)]]、[[ピエール・ヴァランタン]]が手がけた『[[詩百篇集と驚異の予言>ミシェル・ノストラダムス師の百詩篇集と驚異の予言]]』(1611年)などは、[[『予言集』アヴィニョン版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1555年アヴィニョン)]]の実在性を検討するための重要な版といえる。  それ以降にも、[[ジャック・カイユエ]]らの『[[真の詩百篇集>ミシェル・ノストラダムス師の真の百詩篇集 (1649年)]]』(1649年)、[[ジャン・ウルセル]]の『[[真の詩百篇集と予言集>ミシェル・ノストラダムス師の真の百詩篇集と予言集 (ジャン・ウルセル)]]』、[[ジャン=バチスト・ブゾンニュ]]の[[『真の詩百篇集と予言集』1689年版>ミシェル・ノストラダムス師の真の百詩篇集と予言集 (ブゾンニュ、1689年)]]と[[1691年再版>ミシェル・ノストラダムス師の真の百詩篇集と予言集 (ブゾンニュ、1691年)]]・[[1710年再版>ミシェル・ノストラダムス師の真の百詩篇集と予言集 (ブゾンニュ、1710年)]]などが出版された。  また、アントウェルペンで出版されたと書かれている『[[真の詩百篇集、予兆詩集、予言集>ミシェル・ノストラダムス師の真の百詩篇集、予兆詩集、予言集 (1792年)]]』(1792年)は、実際の出版地がルーアンではないかと言われている。  解釈書の中では、[[ジャック・ド・ジャン]]の『[[ノストラダムスの詩百篇集から引用された予言>Predictions tirées des Centuries de Nostradamus (1673)]]』は、ルーアンで出版されたのではないかといわれている。 *地図 #googlemaps(){<iframe width="425" height="350" frameborder="0" scrolling="no" marginheight="0" marginwidth="0" src="http://maps.google.co.jp/maps?f=q&source=s_q&hl=ja&geocode=&q=rouen+%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9&aq=&sll=46.227638,2.213749&sspn=9.210217,17.62207&brcurrent=3,0x0:0x0,0&ie=UTF8&hq=&hnear=%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%A2%E3%83%B3,+%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%83%8C%EF%BC%9D%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%A0,+%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%88%EF%BC%9D%E3%83%8E%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E5%9C%8F,+%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9&z=12&ll=49.442367,1.098492&output=embed"></iframe><br /><small><a href="http://maps.google.co.jp/maps?f=q&source=embed&hl=ja&geocode=&q=rouen+%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9&aq=&sll=46.227638,2.213749&sspn=9.210217,17.62207&brcurrent=3,0x0:0x0,0&ie=UTF8&hq=&hnear=%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%A2%E3%83%B3,+%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%83%8C%EF%BC%9D%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%A0,+%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%88%EF%BC%9D%E3%83%8E%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E5%9C%8F,+%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9&z=12&ll=49.442367,1.098492" style="color:#0000FF;text-align:left">大きな地図で見る</a></small>} ---- ※記事へのお問い合わせ等がある場合、最上部のタブの「ツール」>「管理者に連絡」をご活用ください。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: