百詩篇第3巻45番

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*原文 Les cinq estranges&sup(){1} entrés&sup(){2} dedans le temple&sup(){3}, Leur&sup(){4} sang viendra la terre&sup(){5} prophaner&sup(){6}: Aux Thoulousains&sup(){7} sera bien dur&sup(){8} exemple D'un qui viendra ses loys&sup(){9} exterminer. **異文 (1) estranges : estrangers 1649Ca 1650Le 1668 (2) entrés : entrees 1557B (3) temple : peuple 1644 1650Ri 1653 1665, Temple 1605 1628 1649Xa 1672 (4) Leur : Le 1665 (5) terre : Terre 1672 (6) prophaner : profaner 1650Ri (7) Thoulousains : Toulouzins 1588-89, Tholozains 1590Ro, Tholousains 1557U 1568 1597 1605 1611 1628 1649Xa 1660 1772Ri, Tholosains 1557B 1600 1610 1627 1644 1650Ri 1650Le 1653 1665 1716, Tholouseins 1589PV, Thoulouseins 1649Ca, Thoulosains 1668P, Thoulousain 1672 (8) dur : dure 1649Ca (9) ses loys : les loix 1649Ca 1650Le 1668 **校訂  2行目 prophaner は profaner の方が良いが、綴りの揺れの範囲なのだろう。 *日本語訳 五人の外国人たちが神殿に入り、 彼らの血が地面を汚すことになるだろう。 [[トゥールーズ]]市民たちには非常に厳しい例示となるだろう、 彼らの法制を滅ぼしに来るであろう一人からの。 **訳について  1行目は受動態ではなく、直説法前過去と理解した。これは[[エヴリット・ブライラー]]、[[高田勇]]・[[伊藤進]]の読み方を踏まえたものである。  山根訳は4行目「法を一掃しにやってくる男がもたらす怒り」((山根 [1988] p.129))の「怒り」が不明。元になったはずの[[エリカ・チータム]]の英訳でも「怒り」に当たる語はない。  大乗訳も4行目「かれらの法を破ろうとしてやってきた人に代わって」((大乗 [1975] p.108))が少し微妙である。 *信奉者側の見解  [[テオフィル・ド・ガランシエール]]は、5人の審議官(commissioners)がトゥールーズの行政府に何らかの変更を要求しに来るが、教会の中で殺害されることになる予言だろうとした((Garencieres [1672]))。  その後、20世紀半ばまでこの詩を解釈した者はいないようである。少なくとも、[[ジャック・ド・ジャン]]、[[バルタザール・ギノー]]、[[D.D.]]、[[テオドール・ブーイ]]、[[フランシス・ジロー]]、[[ウジェーヌ・バレスト]]、[[アナトール・ル・ペルチエ]]、[[チャールズ・ウォード]]、[[マックス・ド・フォンブリュヌ]]、[[アンドレ・ラモン]]、[[ロルフ・ボズウェル]]の著書には載っていない。  [[ジェイムズ・レイヴァー]]は、解放戦争(1813年 - 1814年)中に、フランスがイギリス、オーストラリア、プロイセン、ロシア、スペインから攻められたことと解釈した((Laver [1952] p.184))。[[エリカ・チータム]]はその解釈を踏襲した((Cheetham [1973/1990]))。 *同時代的な視点  [[ロジェ・プレヴォ]]は、1531年にトゥールーズで最初に宗教改革を説いたのがイタリア人を含む3人のアウグスティヌス会士と2人のフランシスコ会士だったことと、彼らの宣教がトゥールーズでの大弾圧をもたらしたことがモデルになったとした((Prévost [1999] p.196))。[[ピーター・ラメジャラー]]はこの解釈を踏襲した((Lemesurier [2003b/2010]))。 ---- #comment
*原文 Les cinq estranges&sup(){1} entrés&sup(){2} dedans le temple&sup(){3}, Leur&sup(){4} sang viendra la terre&sup(){5} prophaner&sup(){6}: Aux Thoulousains&sup(){7} sera bien dur&sup(){8} exemple D'un qui viendra ses loys&sup(){9} exterminer. **異文 (1) estranges : estrangers 1649Ca 1650Le 1668 (2) entrés : entrees 1557B (3) temple : peuple 1644 1650Ri 1653 1665, Temple 1605 1628 1649Xa 1672 (4) Leur : Le 1665 (5) terre : Terre 1672 (6) prophaner : profaner 1650Ri (7) Thoulousains : Toulouzins 1588-89, Tholozains 1590Ro, Tholousains 1557U 1568 1597 1605 1611 1628 1649Xa 1660 1772Ri, Tholosains 1557B 1600 1610 1627 1644 1650Ri 1650Le 1653 1665 1716, Tholouseins 1589PV, Thoulouseins 1649Ca, Thoulosains 1668P, Thoulousain 1672 (8) dur : dure 1649Ca (9) ses loys : les loix 1649Ca 1650Le 1668 **校訂  2行目 prophaner は profaner の方が良いが、綴りの揺れの範囲なのだろう。 *日本語訳 五人の外国人たちが神殿に入り、 彼らの血が地面を汚すことになるだろう。 [[トゥールーズ]]市民たちには非常に厳しい例示となるだろう、 彼らの法制を滅ぼしに来るであろう一人からの。 **訳について  1行目は受動態ではなく、直説法前過去と理解した。これは[[エヴリット・ブライラー]]、[[高田勇]]・[[伊藤進]]の読み方を踏まえたものである。  山根訳は4行目「法を一掃しにやってくる男がもたらす怒り」((山根 [1988] p.129))の「怒り」が不明。元になったはずの[[エリカ・チータム]]の英訳でも「怒り」に当たる語はない。  大乗訳も4行目「かれらの法を破ろうとしてやってきた人に代わって」((大乗 [1975] p.108))が少し微妙である。 *信奉者側の見解  [[テオフィル・ド・ガランシエール]]は、5人の審議官(commissioners)がトゥールーズの行政府に何らかの変更を要求しに来るが、教会の中で殺害されることになる予言だろうとした((Garencieres [1672]))。  その後、20世紀半ばまでこの詩を解釈した者はいないようである。少なくとも、[[ジャック・ド・ジャン]]、[[バルタザール・ギノー]]、[[D.D.]]、[[テオドール・ブーイ]]、[[フランシス・ジロー]]、[[ウジェーヌ・バレスト]]、[[アナトール・ル・ペルチエ]]、[[チャールズ・ウォード]]、[[マックス・ド・フォンブリュヌ]]、[[アンドレ・ラモン]]、[[ロルフ・ボズウェル]]の著書には載っていない。  [[ジェイムズ・レイヴァー]]は、解放戦争(1813年 - 1814年)中に、フランスがイギリス、オーストラリア、プロイセン、ロシア、スペインから攻められたことと解釈した((Laver [1952] p.184))。[[エリカ・チータム]]はその解釈を踏襲した((Cheetham [1973/1990]))。 *同時代的な視点  [[ロジェ・プレヴォ]]は、1531年にトゥールーズで最初に宗教改革を説いたのがイタリア人を含む3人のアウグスティヌス会士と2人のフランシスコ会士だったことと、彼らの宣教がトゥールーズでの大弾圧をもたらしたことがモデルになったとした((Prévost [1999] p.196))。[[ピーター・ラメジャラー]]はこの解釈を踏襲した((Lemesurier [2003b/2010]))。 ---- ※記事へのお問い合わせ等がある場合、最上部のタブの「ツール」>「管理者に連絡」をご活用ください。

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