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『&bold(){エゼキエル預言書の解読}』は、たま出版から1997年に刊行された[[當間健一]]の著書。副題が「『聖書』を読む鍵は『[[諸世紀]]』にあった」となっているように、著書の大部分はエゼキエル書の解読ではなく、ノストラダムス予言の解釈に当てられている。
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【画像】カバー
*内容
當間の解釈法は、数字に注目して複数の詩篇を絡めるものである。
要約が困難な方法論なので、第1章の冒頭に出ている解釈を例として挙げておこう。
まず、ノストラダムスの生まれた年を 15 と 03 に分け、十の位を無視して[[百詩篇第5巻3番]]を導き出す。そして、その詩をロレーヌ公の予言として、彼らがトスカーナ公国を支配したのが1859年までだったことから[[百詩篇第8巻59番]]を導く。その上で二つの詩篇の番号を引き算して[[百詩篇第3巻56番]]を出し、その4行目にある数字の計算から[[百詩篇第4巻54番]]につなげるという具合である。
こうした算定によって、ノストラダムスは未来を描いただけでなく、聖書の正しい読み方や、イスラエルの失われた十支族の子孫が日本人であることなどまで詩篇に隠した、と主張した。
*コメント
終わりの方に「反ノストラダムスの人たちへ」と題する批判への想定問答がある。そこでは、もしもこうした関連付けが偶然なのだとしたら、これほど複雑な絡み合いが出てくるものなのかと問うている。
しかし、當間は[[五島勉]]の「白い箱の女王」(→[[クロケットの四行詩]])や[[二つの顔を持つ護符>ノストラダムスの肖像画 (ドーデ)]]などを信じて解釈している。特に、偽物であることが明らかな[[クロケットの四行詩]]を本物と見なして解釈に組み込んでいる事実は、彼の導いた関連付けが、恣意的な解釈の結果に過ぎないことを示している。
また、様々な本にある訳を使って特定の版に偏らないようにしたとも述べているが、自分の採用した訳が、文法・語法上正しいのかどうかを全く検討していないため、単に自説に都合の良い訳を取捨選択しているだけという印象がぬぐえない。
*書誌
:書名|エゼキエル預言書の解読
:副題|『聖書』を読む鍵は『諸世紀』にあった
:著者|當間健一
:版元|たま出版
:出版日|1997年5月15日
:注記|
**外国人研究者向けの暫定的な仏語訳書誌(Bibliographie provisoire)
:Titre|Ezechiel yogensho no kaidoku (trad./ Décodage du livre d'Ezéchiel.)
:Sous-titre|Seisho wo toku kagiwa Shoseiki ni atta. (trad./ J'ai trouvé la clé de l'enigme de la Bible dans &italic(){The Centuries}.)
:Auteur|TÔMA Ken' ichi
:Publication|Tama shuppan
:Lieu|Tokyo, Japon
:Date|le 15 mai 1997
:Note|Examen des quatrains I-88, III-56, IV-18, IV-54, IV-61, V-3, VI-3, VIII-4 etc.
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#comment
『&bold(){エゼキエル預言書の解読}』は、たま出版から1997年に刊行された[[當間健一]]の著書。
副題が「『聖書』を読む鍵は『[[諸世紀]]』にあった」となっているように、著書の大部分はエゼキエル書の解読ではなく、ノストラダムス予言の解釈に当てられている。
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【画像】カバー
*内容
當間の解釈法は、数字に注目して複数の詩篇を絡めるものである。
要約が困難な方法論なので、第1章の冒頭に出ている解釈を例として挙げておこう。
まず、ノストラダムスの生まれた年を 15 と 03 に分け、十の位を無視して[[詩百篇第5巻3番>百詩篇第5巻3番]]を導き出す。そして、その詩をロレーヌ公の予言として、彼らがトスカーナ公国を支配したのが1859年までだったことから[[詩百篇第8巻59番]]を導く。その上で二つの詩篇の番号を引き算して[[詩百篇第3巻56番>百詩篇第3巻56番]]を出し、その4行目にある数字の計算から[[詩百篇第4巻54番>百詩篇第4巻54番]]につなげるという具合である。
こうした算定によって、ノストラダムスは未来を描いただけでなく、聖書の正しい読み方や、イスラエルの失われた十支族の子孫が日本人であることなどまで詩篇に隠した、と主張した。
*コメント
終わりの方に「反ノストラダムスの人たちへ」と題する、批判への想定問答がある。
そこでは、もしもこうした関連付けが偶然なのだとしたら、これほど複雑な絡み合いが出てくるものなのかと、読者に問いかけている。
しかし、當間は[[五島勉]]の「白い箱の女王」(→[[クロケットの四行詩]])や[[二つの顔を持つ護符>ノストラダムスの肖像画 (ドーデ)]]などを信じて解釈している。
特に、偽物であることが明らかな[[クロケットの四行詩]]を本物と見なして解釈に組み込んでいる(=偽物を組み込まないと成立しない関連付けである)事実は、彼の導いた関連付けが、恣意的な解釈の結果に過ぎないことを示している。
また、様々な本にある訳を使って特定の版に偏らないようにしたとも述べているが、自分の採用した訳が、文法・語法上正しいのかどうかを全く検討していないため、単に自説に都合の良い訳を取捨選択しているだけという印象がぬぐえない。
*書誌
:書名|エゼキエル預言書の解読
:副題|『聖書』を読む鍵は『諸世紀』にあった
:著者|當間健一
:版元|たま出版
:出版日|1997年5月15日
:注記|
**外国人研究者向けの暫定的な仏語訳書誌(Bibliographie provisoire)
:Titre|Ezechiel yogensho no kaidoku (trad./ Décodage du livre d'Ezéchiel.)
:Sous-titre|Seisho wo toku kagiwa Shoseiki ni atta. (trad./ J'ai trouvé la clé de l'enigme de la Bible dans &italic(){The Centuries}.)
:Auteur|TÔMA Ken' ichi
:Publication|Tama shuppan
:Lieu|Tokyo, Japon
:Date|le 15 mai 1997
:Note|Examen des quatrains I-88, III-56, IV-18, IV-54, IV-61, V-3, VI-3, VIII-4 etc.
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