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*原文
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Princes & Roys par plusieurs&sup(){3} assistans :
Pilliers faillir, murs, mais&sup(){4} comme miracle,
Le Roy&sup(){5} sauué&sup(){6} & trente des instans.
**異文
(1) assemblé : assamblé 1590Ro, assemble 1672
(2) expectacle : exspectacle 1605 1649Xa, spectacle 1590Ro 1672, espectacle 1650Ri
(3) plusieurs : plusieus 1557B
(4) murs, mais : murs, mis 1557B, murs : Mais 1627
(5) Roy : roy 1590Ro
(6) sauué : sauve 1649Xa 1672
(注意)1588-89では、3-4-1-2の順でIV-14に差し換えられており、収録されていない。
*日本語訳
新しい見世物を見に集まった人々。
王子たちと王たちも多くの支持者たちのために。
柱と壁は崩れるが、奇跡のように
救われた王と、居合せた人々のうち三十人。
**訳について
4行目は「王とその場の三十人は難を逃れる」((山根和郎訳『ノストラダムス全予言』p.224))などと訳されるが、sauvéが王だけでなく30人にも掛かるかは微妙である。ノストラダムスがしばしば用いた変則的な活用からすると、そうも読める。
ただし、「王は三〇人の味方によって救われる」((大乗和子訳『ノストラダムス大予言原典・諸世紀』p.188))と読むのはかなり苦しい。原書でのロバーツの英訳でも“The King saved, and thirty of the standers-by”((Roberts [1947/1949] p.196))となっており、解釈を交えて訳しすぎなのではないかと思われる。
*信奉者側の見解
ヒトラー暗殺未遂事件(1939年)の予言((Cheetham [1990], Hogue [1997]))と解釈される。ほか、19世紀のルイ=フィリップの襲撃事件と結び付ける者もいる((Hutin [1978]))。
*同時代的な視点
[[ピエール・ブランダムール]]や[[エドガー・レオニ]]は[[百詩篇第6巻37番]]とプロットが似通っていることを指摘している((Brind’Amour [1993] p.229, Leoni [1982]))。
[[ロジェ・プレヴォ]]は1305年にリヨンで即位式を行ったローマ教皇クレメンス5世と結び付けている。この即位式にはフランス王、アラゴン王をはじめとする諸侯が列席したが、壁の崩落事故が起こり、ブルターニュ公らが亡くなったのである((Prévost [1999] pp.43-44))。プレヴォは[[百詩篇第2巻97番]]も関連があると見ており、こうした説は[[ピーター・ラメジャラー]]も支持している。
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- レーニンと支持者30人を乗せた封印列車。見世物は同時期のファティマ預言。"柱と壁は崩れるが"はロマノフ王朝の終焉の比喩。 -- とある信奉者 (2010-07-24 10:44:59)
#comment
*原文
Peuple assemblé&sup(){1}, voir nouueau expectacle&sup(){2},
Princes & Roys par plusieurs&sup(){3} assistans :
Pilliers faillir, murs, mais&sup(){4} comme miracle,
Le Roy&sup(){5} sauué&sup(){6} & trente des instans.
**異文
(1) assemblé : assamblé 1590Ro, assemble 1672
(2) expectacle : exspectacle 1605 1649Xa, spectacle 1590Ro 1672, espectacle 1650Ri
(3) plusieurs : plusieus 1557B
(4) murs, mais : murs, mis 1557B, murs : Mais 1627
(5) Roy : roy 1590Ro
(6) sauué : sauve 1649Xa 1672
(注意)1588-89では、3-4-1-2の順でIV-14に差し換えられており、収録されていない。
*日本語訳
新しい見世物を見に集まった人々。
王子たちと王たちも多くの支持者たちのために。
柱と壁は崩れるが、奇跡のように
救われた王と、居合せた人々のうち三十人。
**訳について
4行目は「王とその場の三十人は難を逃れる」((山根和郎訳『ノストラダムス全予言』p.224))などと訳されるが、sauvéが王だけでなく30人にも掛かるかは微妙である。ノストラダムスがしばしば用いた変則的な活用からすると、そうも読める。
ただし、「王は三〇人の味方によって救われる」((大乗和子訳『ノストラダムス大予言原典・諸世紀』p.188))と読むのはかなり苦しい。原書でのロバーツの英訳でも“The King saved, and thirty of the standers-by”((Roberts [1947/1949] p.196))となっており、解釈を交えて訳しすぎなのではないかと思われる。
*信奉者側の見解
ヒトラー暗殺未遂事件(1939年)の予言((Cheetham [1990], Hogue [1997]))と解釈される。ほか、19世紀のルイ=フィリップの襲撃事件と結び付ける者もいる((Hutin [1978]))。
*同時代的な視点
[[ピエール・ブランダムール]]や[[エドガー・レオニ]]は[[詩百篇第6巻37番>百詩篇第6巻37番]]とプロットが似通っていることを指摘している((Brind’Amour [1993] p.229, Leoni [1982]))。
[[ロジェ・プレヴォ]]は1305年にリヨンで即位式を行ったローマ教皇クレメンス5世と結び付けている。この即位式にはフランス王、アラゴン王をはじめとする諸侯が列席したが、壁の崩落事故が起こり、ブルターニュ公らが亡くなったのである((Prévost [1999] pp.43-44))。
プレヴォは[[詩百篇第2巻97番>百詩篇第2巻97番]]も関連があると見ており、こうした説は[[ピーター・ラメジャラー]]も支持している。
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- レーニンと支持者30人を乗せた封印列車。見世物は同時期のファティマ預言。"柱と壁は崩れるが"はロマノフ王朝の終焉の比喩。 -- とある信奉者 (2010-07-24 10:44:59)