Pronostico o Vero Giudico sopra L'anno MDLXVI

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 『&bold(){1566年向けの占筮あるいは真の判断}』(Pronostico o Vero Giudico sopra L'anno MDLXVI)は、1565年にフィレンツェで出版された[[フィリップ・ノストラダムス]]の著書。確認されている範囲では、フィリップの最初の著書である。 【画像】扉((画像の出典:[[http://www.propheties.it/]]))。フィリップの肖像画のようだが、実際には本家ノストラダムスの[[イタリア語版『1564年向けの占筮と暦』>Pronostico et Lunario de l'anno bissestile MDLXIIII.]]の転用ないし模倣に過ぎない。 *正式名 -PRONOSTICO O VERO GIVDICO SOPRA L'ANNO MDLXVI --Eccellente philosopho & Astrologo M. Philippo Nostradamo. --Tradotto di Francese in lingua Italiana. --Stampato in Milano & Ristampato in Firenze MDLXV. -1566年向けの占筮あるいは真の判断 --優れた哲学者にして占星術師フィリッポ・ノストラダーモ --フランス語からイタリア語に訳された。 --ミラノで出版され、フィレンツェで再版された。1565年 *内容  四つ折版8ページの文献である。  冒頭の献辞には「1565年10月25日、[[サロン>サロン=ド=プロヴァンス]]にて」(Di Salone il 25. d'Ottobre MDCLXV)とある。  その年全般向けと季節ごとの占いを散文で述べた後、スペイン王、パドヴァ公、マントヴァ公、フェッラーラ公といった有力者について占っている。 *出版業者  扉には出版業者の名前がない。[[ミシェル・ショマラ]]の書誌で言及はあるが、彼は出版業者について何も述べていない((Chomarat [1989] no.68bis.))。  マリオ・グレゴリオは[[ジョルジョ・マレスコッティ]]としているが、根拠は示されていない。上述の[[イタリア語版『1564年向けの占筮と暦』>Pronostico et Lunario de l'anno bissestile MDLXIIII.]]を手がけたのがマレスコッティであることから判断したものかもしれない。 *出版地  「フランス語からイタリア語に訳された」とあるが、対応するフランス語版は確認されていない。イタリア情勢に主たる関心が向けられていることから言っても、翻訳であると主張しているのは本家ノストラダムスと混同させようとした嘘の可能性がある。  「ミラノで出版され、フィレンツェで再版」というのも、業者名がないだけに額面通り受け取って良いのかに疑問がある。多くの地域で売れているとアピールしようとした可能性もある。 *所蔵先  ザクセン州立図書館(バイエルン)に唯一所蔵されている。 ---- #comment
 『&bold(){1566年向けの占筮あるいは真の判断}』(Pronostico o Vero Giudico sopra L'anno MDLXVI)は、1565年にフィレンツェで出版された[[フィリップ・ノストラダムス]]の著書。確認されている範囲では、フィリップの最初の著書である。 #ref(Filippo1565.PNG) 【画像】扉((画像の出典:[[http://www.propheties.it/]]))。フィリップの肖像画のようだが、実際には本家ノストラダムスの[[イタリア語版『1564年向けの占筮と暦』>Pronostico et Lunario de l'anno bissestile MDLXIIII.]]の転用ないし模倣に過ぎない。 *正式名 -PRONOSTICO O VERO GIVDICO SOPRA L'ANNO MDLXVI --Eccellente philosopho & Astrologo M. Philippo Nostradamo. --Tradotto di Francese in lingua Italiana. --Stampato in Milano & Ristampato in Firenze MDLXV. -1566年向けの占筮あるいは真の判断 --優れた哲学者にして占星術師フィリッポ・ノストラダーモ --フランス語からイタリア語に訳された。 --ミラノで出版され、フィレンツェで再版された。1565年 *内容  四つ折版8ページの文献である。  冒頭の献辞には「1565年10月25日、[[サロン>サロン=ド=プロヴァンス]]にて」(Di Salone il 25. d'Ottobre MDCLXV)とある。  その年全般向けと季節ごとの占いを散文で述べた後、スペイン王、パドヴァ公、マントヴァ公、フェッラーラ公といった有力者について占っている。 *出版業者  扉には出版業者の名前がない。[[ミシェル・ショマラ]]の書誌で言及はあるが、彼は出版業者について何も述べていない((Chomarat [1989] no.68bis.))。  マリオ・グレゴリオは[[ジョルジョ・マレスコッティ]]としているが、根拠は示されていない。上述の[[イタリア語版『1564年向けの占筮と暦』>Pronostico et Lunario de l'anno bissestile MDLXIIII.]]を手がけたのがマレスコッティであることから判断したものかもしれない。 *出版地  「フランス語からイタリア語に訳された」とあるが、対応するフランス語版は確認されていない。イタリア情勢に主たる関心が向けられていることから言っても、翻訳であると主張しているのは本家ノストラダムスと混同させようとした嘘の可能性がある。  「ミラノで出版され、フィレンツェで再版」というのも、業者名がないだけに額面通り受け取って良いのかに疑問がある。多くの地域で売れているとアピールしようとした可能性もある。 *所蔵先  ザクセン州立図書館(バイエルン)に唯一所蔵されている。 ---- #comment

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