ジャン=シャルル・ド・フォンブリュヌ

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 &bold(){ジャン=シャルル・ド・フォンブリュヌ}(Jean-Charles de Fontbrune, 1935年 - 2010年)は、フランスのノストラダムス解釈者。かつて製薬会社に外交員として勤務し((『リベラシオン』紙の訃報による。以下、「訃報による」とするのは、いずれも同じ出典。))、管理職だったことがある((『新釈ノストラダムス』の訳者解説による。))。妻の名はドニーズで((訃報による。))、少なくとも4人の子供がいた((Fontbrune, &italic(){Nostradamus 2}, Holt, 1984 のカバー裏見返しによる。))。  父[[マックス・ド・フォンブリュヌ]]もノストラダムス解釈者で、親子二代に渡る解釈者として国際的に知られている。本名はジャン・ピジャール・ド・ギュルベール (Jean PIGEARD DE GURBERT) で((訃報による。))、ド・フォンブリュヌという筆名は父が使っていた分家の姓に基づく筆名を引き継いだものである。  ノストラダムス関連の著作は多い。  1970年代には父の本の増補改訂版の出版なども手がけていたが、1980年に自身の処女作『[[歴史家にして予言者ノストラダムス>Nostradamus, Historien et Prophète]]』を上梓した。これは国際的な大ベストセラーになり、英語版、スペイン語版、ポルトガル語版、ドイツ語版などが各国で出版された。日本でも『[[新釈ノストラダムス]]』として、抄訳版が出版された。  フォンブリュヌはこの本の成功後、自信を深め、([[セザールへの手紙]]は[[未来の最終解読者>最終解読者としてのセザール・ノストラダムス]]に宛てたものとする説を踏まえたうえで)自分こそがセザールだと主張した((ドレヴィヨン & ラグランジュ [2004] p.61))。  その一方で、この本はセンセーショナルに恐怖を煽るものだとして、その「商業主義的」姿勢について多くの批判が寄せられた。『読売新聞』1981年11月9日夕刊の記事によると、父親の解釈を歪めているとして実兄からも訴訟を起こされたとあるが、事実関係や、事実の場合にどのような形で終わったのかは分からない。  フォンブリュヌは2年後に『歴史家にして予言者ノストラダムス』の第2巻を出版し、それ以降も精力的にノストラダムス関連書を出版した(下の著書欄を参照)。  2010年12月7日に脳腫瘍のため75歳で歿した((訃報による。))。絶筆となったのは、『ノストラダムスからフォンブリュヌ家へ。2つの不思議な冒険』 (De Nostradamus aux Fontbrune, deux étranges aventures)で、未亡人となったドニーズは2011年中に出版されると予告していたが((訃報による。))、2016年7月時点では刊行されていない。 *著書 精査していないので、題名が異なるだけの再版について、きちんと整理されていない可能性がある。 -歴史家にして予言者ノストラダムス (Nostradamus, Historien et Prophète, 1980/1982) -歴史家にして予言者ノストラダムス・第2巻 (Nostradamus, Historien et Prophète. Tome II, 1982) -ヘンリー・ミラーとノストラダムス:世界の終末に関する対談 (&italic(){Henry Miller Et Nostradamus}, 1994) -ノストラダムス、新たなる予言集 1995年 - 2025年 (&italic(){Nostradamus, nouvelles prophéties 1995-2025}, 1995) -ムッシュー・ド・ノストラダムス - 伝記 (&italic(){Monsieur de Nostradamus. Biographie} ,1997) -1999年から黄金時代までのノストラダムス (&italic(){Nostradamus : De 1999 à l'Age d'or},1999) - ノストラダムス、医師にして予言者 (&italic(){Nostradamus, médecin et prophète}, 1999) -ノストラダムス、生涯と2025年までの予言 (&italic(){Nostradamus : Biographie et prophéties jusqu'en 2025}, 2000/2003) -ノストラダムス、1999年から2025年へ (&italic(){Nostradamus de 1999 à 2025},2001) -ノストラダムスは正しかったのか? 911、イラク、トルコ、伝染病、そして・・・ (&italic(){Nostradamus aura-t-il raison ? 11 septembre, Irak, Turquie, épidémie, et la suite...}, 2003) -ノストラダムスが予言した470年間 (&italic(){470 ans d'histoire prédites par Nostradamus : 1555-2025},2006) -ノストラダムスはそれらを予言していた:金融危機、チベット、中国、コーカサス、イラン、アフガニスタン・・・ (&italic(){Nostradamus l'avait prédit : Crise financière, Tibet, Chine, Caucase, Iran, Afghanistan...},2009) ノストラダムス以外では以下のものがある。 -歴史と聖マラキの諸教皇の予言 (&italic(){Histoire et prophétie des papes de Saint-Malachie}, 1984) -ハレー彗星 (&italic(){La Comète de Halley}, 1985) -新教皇についての予言 (&italic(){La Prophétie du nouveau pape}, 2005) *外部リンク -[[La mort de Jean-Charles de Fontbrune, spécialiste de Nostradamus - Libération>>http://www.liberation.fr/culture/01012306873-la-mort-de-jean-charles-de-fontbrune-specialiste-de-nostradamus]] (リベラシオン紙の訃報) ---- ※記事へのお問い合わせ等がある場合、最上部のタブの「ツール」>「管理者に連絡」をご活用ください。
 &bold(){ジャン=シャルル・ド・フォンブリュヌ}(Jean-Charles de Fontbrune, 1935年 - 2010年)は、フランスのノストラダムス解釈者。  父[[マックス・ド・フォンブリュヌ]]もノストラダムス解釈者で、親子二代に渡る解釈者として国際的に知られている。  本名は&bold(){ジャン・ピジャール・ド・ギュルベール} (Jean PIGEARD DE GURBERT) で((訃報による。))、ド・フォンブリュヌという筆名は、父が使っていた分家の姓に基づく筆名を引き継いだものである。  日本では、[[五島勉]]が「&bold(){ジャン・シャルル・ド・フォンブリューヌ}」と表記していたが、当「大事典」では「フォンブリュヌ」と表記する。  邦訳された『新釈ノストラダムス』で「フォンブリュヌ」と表記されていたのが理由の一つである。また、フランス語の brune は brun の女性形で、その発音記号は /bryn/ である。  bruneのカナ表記を併記した仏和辞典には、確かに「ブリューヌ」表記もまれに見られるが((『アポロ仏和』))、「ブリュヌ」((『クラウン仏和』第5版、『プログレッシブ仏和』第2版、『デイリーコンサイス仏和・和仏』、『ディコ』(ブりュヌ)、『ベーシッククラウン仏和・和仏』、『身につく仏和・和仏』))、「ブリュンヌ」((『プチ・ロワイヤル仏和辞典』第5版、『クラウン仏和』第7版))、「ブリュ&small(){ン}ヌ」((『ロワイヤル・ポッシュ仏和・和仏』第3版、『パスポート仏和・和仏小辞典』第2版))といった表記の方が明らかに多い。 *経歴  かつて製薬会社に外交員として勤務し((『リベラシオン』紙の訃報による。以下、「訃報による」とするのは、いずれも同じ出典。))、管理職だったことがある((『新釈ノストラダムス』の訳者解説による。))。  妻の名はドニーズで((訃報による。))、少なくとも4人の子供がいた((Fontbrune, &italic(){Nostradamus 2}, Holt, 1984 のカバー裏見返しによる。))。子供のうちの一人、ベアトリスは、ジャン=シャルルの没後の著書に前書きを寄せている。 *ノストラダムス関連  ノストラダムス関連の著作は多い。  1970年代には父の本の増補改訂版の出版なども手がけていたが、1980年に自身の処女作『[[歴史家にして予言者ノストラダムス>Nostradamus, Historien et Prophète]]』を上梓した。  これは国際的な大ベストセラーになり、英語版、スペイン語版、ポルトガル語版、ドイツ語版などが各国で出版された。日本でも『[[新釈ノストラダムス]]』として、抄訳版が出版された。  フォンブリュヌはこの本の成功後、自信を深め、([[セザールへの手紙]]は[[未来の最終解読者>最終解読者としてのセザール・ノストラダムス]]に宛てたものとする説を踏まえたうえで)自分こそがセザールだと主張した((ドレヴィヨン & ラグランジュ [2004] p.61))。  その一方で、この本はセンセーショナルに恐怖を煽るものだとして、その「商業主義的」姿勢について多くの批判が寄せられた。  [[ノストラダムス協会]]設立の際にも、フォンブリュヌのような立場とは一線を画することが打ち出された。  『読売新聞』1981年11月9日夕刊の記事によると、父親の解釈を歪めているとして実兄からも訴訟を起こされたとあるが、事実関係や、事実の場合にどのような形で終わったのかは分からない。  フォンブリュヌは2年後に『歴史家にして予言者ノストラダムス』の第2巻を出版し、それ以降も精力的にノストラダムス関連書を出版した(下の著書欄を参照)。  2010年12月7日に脳腫瘍のため75歳で歿した((訃報による。))。  絶筆となったのは、『ノストラダムスからフォンブリュヌ家へ。2つの不思議な冒険』 (De Nostradamus aux Fontbrune, deux étranges aventures)で、未亡人となったドニーズは2011年中に出版されると予告していたが((訃報による。))、2020年8月時点では刊行されていない。 *著書 精査していないので、題名が異なるだけの再版について、きちんと整理されていない可能性がある。 -歴史家にして予言者ノストラダムス (Nostradamus, Historien et Prophète, 1980/1982) -歴史家にして予言者ノストラダムス・第2巻 (Nostradamus, Historien et Prophète. Tome II, 1982) -ヘンリー・ミラーとノストラダムス:世界の終末に関する対談 (&italic(){Henry Miller Et Nostradamus}, 1994) -ノストラダムス、新たなる予言集 1995年 - 2025年 (&italic(){Nostradamus, nouvelles prophéties 1995-2025}, 1995) -ムッシュー・ド・ノストラダムス - 伝記 (&italic(){Monsieur de Nostradamus. Biographie} ,1997) -1999年から黄金時代までのノストラダムス (&italic(){Nostradamus : De 1999 à l'Age d'or},1999) - ノストラダムス、医師にして予言者 (&italic(){Nostradamus, médecin et prophète}, 1999) -ノストラダムス、生涯と2025年までの予言 (&italic(){Nostradamus : Biographie et prophéties jusqu'en 2025}, 2000/2003) -ノストラダムス、1999年から2025年へ (&italic(){Nostradamus de 1999 à 2025},2001) -ノストラダムスは正しかったのか? 911、イラク、トルコ、伝染病、そして・・・ (&italic(){Nostradamus aura-t-il raison ? 11 septembre, Irak, Turquie, épidémie, et la suite...}, 2003) -ノストラダムスが予言した470年間 (&italic(){470 ans d'histoire prédites par Nostradamus : 1555-2025},2006) --没後の2020年に、娘ベアトリスによる前書きを追加して再版された。 -ノストラダムスはそれらを予言していた:金融危機、チベット、中国、コーカサス、イラン、アフガニスタン・・・ (&italic(){Nostradamus l'avait prédit : Crise financière, Tibet, Chine, Caucase, Iran, Afghanistan...},2009) **ノストラダムス以外 -歴史と聖マラキの諸教皇の予言 (&italic(){Histoire et prophétie des papes de Saint-Malachie}, 1984) -ハレー彗星 (&italic(){La Comète de Halley}, 1985) -新教皇についての予言 (&italic(){La Prophétie du nouveau pape}, 2005) *外部リンク -[[La mort de Jean-Charles de Fontbrune, spécialiste de Nostradamus - Libération>>http://www.liberation.fr/culture/01012306873-la-mort-de-jean-charles-de-fontbrune-specialiste-de-nostradamus]] (リベラシオン紙の訃報) ---- ※記事へのお問い合わせ等がある場合、最上部のタブの「ツール」>「管理者に連絡」をご活用ください。

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