The Elixirs of Nostradamus

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 『&bold(){ノストラダムスの万能薬}』(&italic(){The Elixirs of Nostradamus})は、1995年に英米で刊行された。前年にドイツで刊行された[[クヌート・ベーザー]]の[[Die Elixiere des Nostradamus]]の英訳だが、原書に比べて大幅な改編がなされている。 #amazon(1559211555) 【画像】The Elixirs of Nostradamus *内容  『[[化粧品とジャム論]]』の英語版である。底本は[[クヌート・ベーザー]]が1994年に編集したドイツ語版だが、問題が多い。  まずはドイツ語版で保たれていた章立てが廃止されている。さらに、本来の『化粧品とジャム論』が第1部全34章(ドイツ語版の底本になった1572年アウグスブルク版の時点で第18章が省かれていたので、全33章)、第2部全31章なのに対し、この英語版は、第1部が23章分、第2部が25章分しか訳出されていない。  訳語についても、1572年ドイツ語版から1994年ドイツ語版を経ての英語訳であるため、信頼性の点で疑問がある。  [[ピーター・ラメジャラー]]は「小便」が「飲み水用の井戸」に化けてしまっている例などを引き合いに出しつつ、「驚くまでもなく、伝言ゲームのようなものである。(略) もしあなたがこれらを容認するなら、自分で責めを負うしかない」((ラメジャラー [1998a] p.272))と突き放している。 *日本語訳  この英語版からの翻訳として『[[ノストラダムスの万能薬]]』(八坂書房、1999年)が刊行された。 ---- #comment
 『&bold(){ノストラダムスの万能薬}』(&italic(){The Elixirs of Nostradamus})は、1995年に英米で刊行された。前年にドイツで刊行された[[クヌート・ベーザー]]の[[Die Elixiere des Nostradamus]]の英訳だが、原書に比べて大幅な改編がなされている。 #amazon(1559211555) 【画像】The Elixirs of Nostradamus *内容  『[[化粧品とジャム論]]』の英語版である。底本は[[クヌート・ベーザー]]が1994年に編集したドイツ語版だが、問題が多い。  まずはドイツ語版で保たれていた章立てが廃止されている。さらに、本来の『化粧品とジャム論』が第1部全34章(ドイツ語版の底本になった1572年アウクスブルク版の時点で第18章が省かれていたので、全33章)、第2部全31章なのに対し、この英語版は、第1部が23章分、第2部が25章分しか訳出されていない。  訳語についても、1572年ドイツ語版から1994年ドイツ語版を経ての英語訳であるため、信頼性の点で疑問がある。  [[ピーター・ラメジャラー]]は「小便」が「飲み水用の井戸」に化けてしまっている例などを引き合いに出しつつ、「驚くまでもなく、伝言ゲームのようなものである。(略) もしあなたがこれらを容認するなら、自分で責めを負うしかない」((ラメジャラー [1998a] p.272))と突き放している。 *日本語訳  この英語版からの翻訳として『[[ノストラダムスの万能薬]]』(八坂書房、1999年)が刊行された。 ---- #comment

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