諸世紀 諾査丹瑪斯預言全書

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 『&bold(){諸世紀 ノストラダムス予言全書}』(諸世紀 諾査丹瑪斯預言全書) は、1998年10月に中国の時代文芸出版社から刊行された著書。ノストラダムスの[[百詩篇集]]の中国語による全訳で、裏表紙には中国初の全訳 (「国内首次全文訳出」) と書かれている。訳者は洛晋。  表紙には原題のつもりなのか、Les Centuries Astrologiques Complete Prophecies of Nostradamus という、フランス語と英語が混ぜ合わされた奇妙な題名が併記されている。  奥付、ISBN、バーコードは下巻のみにつけられている。ISBN は 7-5387-1280-1。 *内容  2巻本で、上巻は[[百詩篇第1巻]]から[[第5巻>百詩篇第5巻]]まで、下巻は[[第6巻>百詩篇第6巻]]から[[第10巻>百詩篇第10巻]]までで、補遺篇を含まない全942篇の中国語訳と解釈が載っている。原文は一切ない。  どちらの巻にも口絵でさまざまな写真がモノクロで掲載されている。  上巻には、「序一」として、ノースカロライナ州立大学シャーロット校准教授 (美国、北卡羅莱納州立大学夏洛特分校歴史系副教授) だという「華有道」なる人物の序文が、「序二」として訳者である洛晋の序文がそれぞれ添えられている。  下巻には巻末に「大事記 諾査丹瑪斯預言大事年表」 という、1498年からの年表が掲載されている。 *コメント  基本部分はどうみても[[エリカ・チータム]]の著書の日本語版『[[ノストラダムス全予言>ノストラダムス全予言 (二見書房)]]』の翻訳である。根拠としては、 - チータムがノースカロライナ州立大学の教員だったという経歴は確認できないが、その「華有道」なる人物の序文が、1939年秋のゲッベルスのエピソードから始めて、ノストラダムスの死のエピソードで終わっている点で、チータムの序文と一致している。 -巻末の年表が『ノストラダムス全予言』の巻末年表の丸写しである。『ノストラダムス全予言』は1988年の刊行だったため、年表は1986年で途切れ、そこから一気に1999年に飛んでいたのだが、この中国の本でもまったく同じ形式が取られており、1987年から1998年が空白である。 -『ノストラダムス全予言』では、[[百詩篇第1巻69番]]で「裾回り四千二百歩」という独特の誤訳があったのだが、この本でも「全長四千二百歩」とそのまま転訳されている。また、その解釈にピラミッドを持ち出している点も日本語版と同じである。 などが挙げられる。ただし、原書の著作権表示などは一切ない。  なお、いくつかの解釈は差し替えられている。最たるものは[[百詩篇第10巻72番]]の解釈だろう。  そこでは「大空襲」、「ICBM」、「人工衛星」、「彗星」、「宇宙人」(外星人)、「超光化学スモッグ」(超光化学烟幕) の6つの説が並べられており、クラウス(克拉烏)、アルフレッド・P・アンダーソン(阿弗雷特・P・安塔茲)といった実在の確認できない研究者の名前も挙がっている。いうまでもなく、これらは[[五島勉]]の『[[ノストラダムスの大予言]]』からの転用だろう。  口絵にはさまざまなモノクロ写真が掲載されているが、いずれも日本の1970年代から80年代にかけての関連文献に掲載されていたものである。 ---- #comment
 『&bold(){諸世紀 ノストラダムス予言全書}』(諸世紀 諾査丹瑪斯預言全書) は、1998年10月に中国の時代文芸出版社から刊行された著書。ノストラダムスの[[詩百篇集]]の中国語による全訳で、裏表紙には中国初の全訳 (「国内首次全文訳出」) と書かれている。訳者は洛晋。  表紙には原題のつもりなのか、Les Centuries Astrologiques Complete Prophecies of Nostradamus という、フランス語と英語が混ぜ合わされた奇妙な題名が併記されている。  奥付、ISBN、バーコードは下巻のみにつけられている。ISBN は 7-5387-1280-1。 *内容  2巻本で、上巻は[[詩百篇第1巻]]から[[第5巻>百詩篇第5巻]]まで、下巻は[[第6巻>百詩篇第6巻]]から[[第10巻>詩百篇第10巻]]までで、補遺篇を含まない全942篇の中国語訳と解釈が載っている。原文は一切ない。  どちらの巻にも口絵でさまざまな写真がモノクロで掲載されている。  上巻には、「序一」として、ノースカロライナ州立大学シャーロット校准教授 (美国、北卡羅莱納州立大学夏洛特分校歴史系副教授) だという「華有道」なる人物の序文が、「序二」として訳者である洛晋の序文がそれぞれ添えられている。  下巻には巻末に「大事記 諾査丹瑪斯預言大事年表」 という、1498年からの年表が掲載されている。 *コメント  基本部分はどうみても[[エリカ・チータム]]の著書の日本語版『[[ノストラダムス全予言>ノストラダムス全予言 (二見書房)]]』の翻訳である。根拠としては、 - チータムがノースカロライナ州立大学の教員だったという経歴は確認できないが、その「華有道」なる人物の序文が、1939年秋のゲッベルスのエピソードから始めて、ノストラダムスの死のエピソードで終わっている点で、チータムの序文と一致している。 -巻末の年表が『ノストラダムス全予言』の巻末年表の丸写しである。『ノストラダムス全予言』は1988年の刊行だったため、年表は1986年で途切れ、そこから一気に1999年に飛んでいたのだが、この中国の本でもまったく同じ形式が取られており、1987年から1998年が空白である。 -『ノストラダムス全予言』では、[[百詩篇第1巻69番]]で「裾回り四千二百歩」という独特の誤訳があったのだが、この本でも「全長四千二百歩」とそのまま転訳されている。また、その解釈にピラミッドを持ち出している点も日本語版と同じである。 などが挙げられる。ただし、原書の著作権表示などは一切ない。  なお、いくつかの解釈は差し替えられている。最たるものは[[詩百篇第10巻72番]]の解釈だろう。  そこでは「大空襲」、「ICBM」、「人工衛星」、「彗星」、「宇宙人」(外星人)、「超光化学スモッグ」(超光化学烟幕) の6つの説が並べられており、クラウス(克拉烏)、アルフレッド・P・アンダーソン(阿弗雷特・P・安塔茲)といった実在の確認できない研究者の名前も挙がっている。いうまでもなく、これらは[[五島勉]]の『[[ノストラダムスの大予言]]』からの転用だろう。  口絵にはさまざまなモノクロ写真が掲載されているが、いずれも日本の1970年代から80年代にかけての関連文献に掲載されていたものである。 ---- ※記事へのお問い合わせ等がある場合、最上部のタブの「ツール」>「管理者に連絡」をご活用ください。

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